開業の基礎知識

美容室・サロン開業 独立の成功と失敗を分ける独立時の集客ポイント

美容室・サロン開業 独立の成功と失敗を分ける独立時の集客ポイント

こんにちは経営コンサルタントのケニーです。
最近、いきつけの美容室が閉店するとオーナー美容師のMさんから連絡がありました。
実家の長野でお店をやるとのこと。
アラフォーの私はなかなか新しい美容室を開拓するのは億劫で途方に暮れていたところ、日曜と月曜は東京のサロンで場所を借りて営業されるという事で助かりました。


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ベテラン美容師の手馴れた開業

髪を切ってもらいながらMさんの長野での新店の開業話を聞いてみました。
コンサルも使わず単独でやられているようで「大丈夫かな~」と思っていたのですが・・・
まず開業する前に、個人で綿密な商圏分析※をされていました。
専門のツールこそ使っていなかったようですが、エリア毎の人口やターゲット層の行動半径を暗記しているほど。
競合になるお店に関しては、価格、客層、Webサイトの作りや広告の出稿状況まで把握されていました。
しかも、驚いたのはこれまでやられていた美容室と全くコンセプトも雰囲気も変えていた点です。
「東京と同じ店作りしても儲からないと思って。地元に求められている店はこういう店なんだよね。」とMさん。
私は職業柄、お店選びも経営者がしっかりしてそうなところを選ぶクセはあるのですが、Web制作も店舗の内装工事までご自身でやられていて、「お見事!」としかいいようがありませんでした。

※商圏分析
対象のエリアにどれだけの顧客や競合がいるか分析すること。
大手企業が出店する際には必ず商圏分析を行います。
商圏分析やエリアマーケティングで検索すると様々なサービスがあり、無料で使えるツールもあります。

さて、そんなMさんはもう業界歴も長く、お店も今回3店舗目ということで、はじめての開業の人にそこまで求めるのはハードルが高いようにも思います。
しかし、自分のサロンを開くということはそういったベテラン達と競っていくということです。

初めて開業される美容師さんからよく相談されるのがこれ、
「前職のお客さんを連れて独立してもいいでしょうか?」

美容室は集客が見込める立地ですと店舗不動産の賃料は高く、内装工事や保証金など初期費用がどうしても膨らむため、自己資金だけで賄うのは難しく、公庫等から融資を受けて独立することになります。
開業すぐにお客が付く計画が立てられるかどうかは、融資獲得の上でも大切な条件ですし、何よりも事業主自身が最も不安な点です。



したたかで、成長につながる正しい筋の通し方

前職の経営者からすると、自分の店の客を連れていかれるのはもちろん困ります。
真っ向からクレームをつけてくるとは限りませんが、「さんざん世話をした恩を仇で返しやがって」と腹の中で思います。
しかし、実のところ腹を立てている当の本人もお客を連れて独立した過去があったりしますし。
自分の客を引っ張るしたたかさも無いようでは成功は難しい業界です。
(前職が大手の場合、雇用契約時に明確に顧客情報の利用について規定されている場合もあります。
契約がある場合はそれにもとづいて判断する必要があります)

それでは、何でもありか?というとそうではありません。
筋を通さない経営者はほっておいても自滅するからです。

お客を連れて行くという発想は「お客様は店ではなく自分についている」という考え方です。
お客様からみてこの発想、「傲慢」だと思いませんか?
はじめはこれまでの関係性からお店を移ってくださるかもしれませんが、その関係は本当に維持できるでしょうか?

また、前のお店のお客中心で営業をスタートすると、前の店を意識し、比較しながらお店作りをすることになります。
連れてきたお客様は常に前の店と比べて評価をするのでどうしても意識せざるを得ないのです。

冒頭で紹介したMさん、東京で10年近く独自のブランドを築いてきたにもかかわらず、新しいお店は場所が変わればブランドも潔く作り直していました。
独立するということは、新しい店で勝負をするということです。
たとえ最初に補助輪付きでスタートできたとしても、新しい店に本当の実力が無ければ自立することはできません。

自分についてきてほしいという営業姿勢からは、今のお店への期待を前提にした店づくりがうまれます。
「独立して、私のこれまでのサービスを引き続き提供するので来ていただけませんか?」ではなく、「独立して、今のお店すごく良いと思っているんですが、自分は全く違うお店を作りたいと思います。興味があればいらしてください。」
と、新しいお店を売り込むべきなんです。引っ張るのではなく選択肢を提示して、選ぶのはお客様です。

そして、期待してついてきてくれたお客様と、新しいお客様を対等に大切にして、自分のブランドを育てていくべきです。

オーナーと喧嘩になった時に、「この店には無いものを提供します。店を選ぶのはお客様の自由です。」
と、自信をもって言える相手にはオーナーも腹は立っても認めざるを得ないものです。

筋を通すということは相手に対してだけでなく、自分に対して大切なことです。



開業フリー
会計フリー
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経営コンサルタント・ケニー

はじめまして、経営コンサルタントのケニー(純日本人)です。中小企業や個人事業主、サロンやカフェオーナーさん、お医者様まで、幅広い業種の方々のコンサルタントをしています。その経験を活かし、初めて開業する方々が抱きがちな疑問にずばりお答えします!

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