勤務医の方の中には、自分の理想のクリニックを作りたい、年収をアップしたいなど、開業医を目指されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自分の思いを実現出来る魅力のある開業医ですが、開業医になるということは経営者になるということです。当然勤務医とは異なるリスクも発生します。
そこで今回の記事では、開業医を目指す方のための経営戦略、そして、開業前に確認すべき5つのステップについて紹介していきます。
目次
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1.開業医の3つのコンセプト
まずは病院のコンセプトを決めましょう。病院のコンセプトは、大きく分類すると以下に挙げる3つがあります。
1-1.利便性重視型
利便性重視型の開業医には、様々な検査を一括して提供する大病院などが例に挙がります。
多様な診療科目をまとめて受診できる便利さが特徴です。
ただしこのような病院を作るためには、莫大な設備投資、及び人件費、土地代などかなりコストがかかります。
このため、個人で開業医を目指す方にとっては、事業承継でない限りなかなかハードルが高いでしょう。
1-2.地域密着型
地域密着型の開業医は、いわゆる町のお医者さんです。
人とのコミュニケーションが得意でリーダーシップのある先生や、その町の出身で既に人脈のある先生などがこのスタイルを選択されることが多いです。
地域密着型の病院は、人材がとても大切です。
先生の腕はもちろんですが、スタッフの良し悪しが患者さんの数に大きく影響を与えます。
地域の方の声が、経営に少なからず影響を与えるということを理解しておきましょう。
1-3.自由診療分野型
通常私たちが病院で支払う医療費は、保険証を提示すれば2割~3割負担で済みます。
しかし、先進医療や健康上の理由以外で行われる美容外科などは、医療費が全額患者負担になります。
これが自由診療です。
自由診療分野型の開業医は、病院側が自由に料金設定でき利益を上げやすいのが特徴です。
また、金額に合った設備や技術を提供するため、医療の質も高くなることが多いです。
自由診療分野型で重要になるのが広告戦略です。
自由診療の対象者は様々なエリア・属性に分散して存在しているので、インターネットで病院を探す方が多いです。
このため、ライバルは地元の病院ではなくインターネット上で検索出来る同診療科目の病院になります。
医院長自らホームページなどに顔を出し、積極的に宣伝活動を行うなどの努力も必要です。
2.開業医の立地選び
開業医として独立する前に、診療圏調査※はもちろん必要ですが、それだけがすべてではありません。
統計で導いて算出された患者数は、一般論と異なる部分もあります。
例えば、開かずの踏み切りがあり町の反対側にはあまり行かないケース、最寄り駅ではなく隣の大きい駅を頻繁に利用しているケースなど、生活動線は個々の事情ににより様々です。
実際に開業を考えている場所に赴き、初めて見えてくることもたくさんあります。競合の患者数や何を強みにしているのかは、実際に行ってみないと分かりません。
立地は今後の展望に大きく作用します。しっかりと判断した上で最終決定を行いましょう。
※診療圏調査
ある特定の場所で開業した場合、1日あたりの外来患者数がどれくらいいるのかを把握するための調査です。
3.人材募集のポイント
人材の確保は、特に地域密着型の病院を作りたいと思っている先生にとって重要な課題です。
なぜなら、地域密着型の病院は地域の人たちからの信頼を勝ち得ることが、患者数アップにつながるからです。
特に小さい町ですと口コミが生命線ともなってきますので、態度の悪いスタッフを置いてしまうと評判が下がってしまいます。
このため、コンセプトにあった人材を選ぶことは重要です。
特に看護師が不足している昨今、優秀な人材を確保するのも大変です。
再募集をかけることなども考慮に入れながら、人材確保は余裕を持ってスタートさせましょう。
4.開業前後の広告・宣伝
かかりつけ医がいない場合、今は多くの人がインターネットで病院を探します。
このため、ホームページの整備は必須です。
病院のコンセプトや、院内の雰囲気、先生の人柄、得意としてる診療分野などの情報は必ず載せるようにしましょう。
診療予約もネットから出来ると便利ですし、住所や地図、電話番号、メールなどわかりやすく記載することが重要です。
可能でしたら、病院の雰囲気をあらわすデザイン面も吟味しましょう。
高齢者の方が多い地域でしたら、新聞に折込チラシを入れるなど紙媒体を利用した宣伝も効果的です。
また、最近では開業前に内覧会を実施する病院も増えてきました。
実施する場合にはどのようなコンセプトの病院なのかをしっかりと説明出来るようにしておきましょう。
開催日は狙う患者層の方々が来やすい曜日や時間などを考慮すると効果的です。
その他、開業前には地元の有力者や患者層になりそうな団体(内科医だったら老人会、小児科だったらPTAなど)の方に挨拶を済ませておくと、新規患者獲得につなげやすくなります。
5.開業医として独立するために必要な申請・届出
先に述べた以外にも、開業医になるためには諸官庁へ様々な書類を提出する義務があります。
例えば保健所へは診療所開設届、厚生局へは保険医療機関指定申請書、税務署へは個人事業の開廃業等届出書(開業届)…。
ここに挙げたのはほんの一例に過ぎません。また、開業するまでには膨大な事務処理も必要となってきます。
freee開業なら、税務署に行かずに開業届をかんたんに作成
個人事業を始める際には「開業届」を、青色申告をする際にはさらに「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。 記入項目はそれほど多くはありませんが、どうやって記入したらいいのかわからないという方も多いと思います。
そこでおすすめなのが「freee開業」です。ステップに沿って簡単な質問に答えていくだけで、必要な届出をすぐに完成することができます。
freee開業で作成可能な5つの届出
1. 個人事業の開業・廃業等届出書
開業届のことです。
2. 所得税の青色申告承認申請書
青色申告承認申請書は事業開始日から2ヶ月以内、もしくは1月1日から3月15日までに提出する必要があります。期限を過ぎた場合、青色申告できるのは翌年からになるため注意が必要です。
3. 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
家族や従業員に給与を支払うための申請書です。
4. 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
原則毎月支払う源泉所得税を年2回にまとめて納付するための手続です。毎月支払うのは手間ですので、ぜひ提出しましょう。
5. 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書
青色申告をする場合に、家族に支払う給与を経費にするための手続です。青色申告をして家族に給与を支払う場合は必ず提出しましょう。
freee開業の使い方を徹底解説
freee開業を使った開業届の書き方は、準備→作成→提出の3ステップに沿って必要事項を記入していくだけです。
Step1:準備編
準備編では事業の基本情報を入力します。迷いやすい職業欄も多彩な選択肢のなかから選ぶだけ。
事業の開始年月日、想定月収、仕事をする場所を記入します。
想定月収を記入すると青色申告、白色申告のどちらが、いくらお得かも自動で計算されます。
Step2:作成編
次に、作成編です。
申請者の情報を入力します。
名前、住所、電話番号、生年月日を記入しましょう。
給与を支払う人がいる場合は、上記のように入力をします。
今回は準備編で「家族」を選択しましたので、妻を例に記入を行いました。
さらに、見込み納税金額のシミュレーションも可能。
※なお、売上の3割を経費とした場合の見込み額を表示しています。経費額やその他の控除によって実際の納税額は変化します。
今回は、青色申告65万円控除が一番おすすめの結果となりました。
Step3:提出編
最後のステップでは、開業に必要な書類をすべてプリントアウトし、税務署に提出します。
入力した住所をもとに、提出候補の地区がプルダウンで出てきます。地区を選ぶと、提出先の税務署が表示されますので、そちらに開業届けを提出しましょう。
届け出に関する説明とそれぞれの控えを含め、11枚のPDFが出来上がりました。印刷し、必要箇所に押印とマイナンバー(個人番号)の記載をしましょう。
郵送で提出したい方のために、宛先も1ページ目に記載されています。切り取って封筒に貼りつければ完了です。
いかがでしょう。
事業をスタートする際や、青色申告にしたい場合、切り替えたい場合など、届出の作成は意外と煩雑なものです。
しかし、freee開業を活用すれば、無料ですぐに届け出の作成が完了。
また、確定申告書の作成もfreee会計を使えば、ステップに沿ってすぐに完了します。
freee開業とfreee会計を使って、効率良く届出を作成しましょう。
確定申告を簡単に終わらせる方法
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに正確な内容の書類を作成し申告しなければいけません。
確定申告書を作成する方法は手書きのほかにも、国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用するなどさまざまですが、会計知識がないと記入内容に悩む場面も出てくるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。
freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。必要な計算は自動で行ってくれるため、計算ミスや入力ミスを軽減できます。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。
1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!
1年分の経費の入力は時間がかかる作業のひとつです。freee会計に銀行口座やクレジットカードを同期すると、利用した内容が自動で入力されます。
また、freee会計は日付や金額だけでなく、勘定科目も予測して入力します。
溜め込んだ経費も自動入力でカンタン!
2.現金取引の入力もカンタン!
freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿づけが可能です。自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、初心者の方でも安心できます。
さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになります。オプションサービスに申し込めば、電話での質問も可能です。
freee会計の価格・プランについて確認したい方はこちらをご覧ください。
3.〇✕形式の質問に答えると、各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!
各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。
freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。
4.確定申告書を自動作成!
freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。
また、freee会計はe-tax(電子申告)にも対応しています。e-taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。
e-tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。
完成した確定申告書を提出・納税して確定申告が完了!
freee会計を使うとどれくらいお得?
freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。
税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。
余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。
まとめ
いかがでしょう。開業までに考えなくてはいけないことは無数にあります。
便利なツールを使い、手早く済ませられることは済ませてしまうのが、開業までのちょっとした近道です。
また、開業医として成功するためには、事前に様々な視点から開業したい病院について考える必要があります。
しっかりと分析を行ってから開業しましょう。