青色申告の基礎知識

青色申告で困ったら? 青色申告の相談窓口を知っておこう

青色申告の提出期間は毎年2月16日~3月15日です。初めて青色申告する人はもちろんのことですが、何度か青色申告をした人も「こういうケースはどう取り扱えばいいのか」と疑問にぶつかることは少なくありません。ここでは青色申告で困ったときに相談できる窓口をご紹介します。

税務署の電話相談を利用する

〇税務署の電話相談
まず、無料で身近な相談窓口が税務署です。税務署の営業時間(平日8:30~17:00)に管轄税務署の電話番号に連絡するだけでOKです。電話をかけると自動音声のアナウンスが流れてくるので、該当する番号を選びましょう。しかも確定申告の時期だけでなく1年中対応してくれるため、疑問に思ったらいつでも電話をかけて相談することができます。必要資料を手元に置き、質問のポイントを整理してから電話をしましょう。

税務署所在地の案内 | 国税庁: https://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/zeimusho.htm

<自動音声による案内の流れ>

自動音声

一般的な質問や相談の場合は自分の名前をなのる必要はありません。電話に出た担当者によっては、説明がわかりにくかったり、親身になってくれずに税務署窓口に来るよう案内されたりするかもしれません。そんな場合は一度電話を切って、別の時間に電話をかけ、違う担当者に相談してみるのも一手です。

しかし、相談が電話ではすまず「具体的な数字や帳簿を見ながらでないと回答できない」といわれてしまうようなケースの場合は、管轄税務署の窓口に資料を持って相談することになります。もちろん窓口での相談も無料です。

〇初心者向け「記帳指導」は活用の価値あり
「帳簿のつけ方がわからない」というような青色申告初心者の相談に対して、税務署は「記帳指導」も行ってくれます。「記帳指導」は各国税局・税務署が外部に委託して行っているもので、以下のようなものがあります。

・「会計ソフト方式」… PCと会計ソフトを使って会場で記帳の仕方などについて説明
・「説明会方式」… 資料にもとづいて基調の仕方などについて説明
・「個別指導方式」… 事業者の自宅や事業所を訪問して、事業者が備え付けている帳簿などにもとづいて個別指導

ただし、「記帳指導」は各国税局・税務署によって実施内容や実施時期が違います。また、確定申告時期になってからあわてて帳簿をつけ始めることがないように、早くからスケジュールを組んで実施していることがほとんどです。よって、「記帳指導」は確定申告時の対策というよりは、確定申告以前に準備しておきたいことの一環として事前に利用しておくことになります。

記帳指導を希望される方 | 国税庁: https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kojin_jigyo/

〇税務署による無料相談の注意点
税務署の無料相談は頼もしい存在ですが、注意点があります。税務署は質問には答えてくれても、節税のためのアドバイスをしてくれないことです。税務署の仕事は「税金を正しく計算し徴収する」こと。そのために「納税者に正しい申告をさせる」ことであり、納税者の税金を安くすることではありません。節税につながるような制度や特例は自分である程度調べてから「この制度は私の場合は適用になりますか?適用になる場合は必要書類として何を準備すればいいですか?」というように税務署の担当者に尋ねないと答えは得られません。

税理士による無料相談会もチェックしよう

〇確定申告期の無料相談会(各税務署主催)
確定申告の時期になると、各税務署は税理士による無料相談会を開催します。開催時期や開催回数、予約の要不要や相談時間制限の有無は各無料相談会によって異なります。毎年1月になると市区町村の広報誌やホームページで、無料相談会の詳細が告知されるため、しっかりチェックしましょう。

〇確定申告期の無料相談会(全国の税理士会主催)
税務署主催の無料相談会とは別に、全国の税理士会や支部では確定申告の時期に、税理士による無料相談会を実施しています。特に、2月23日は「税理士記念日」のため、税理士記念日の週に無料相談会が開かれている可能性が高いですスケジュールなどの詳細は1月頃に各税理士会のホームページで公開されています。

全国の税理士会、関連団体 | 日本税理士連合会: http://www.nichizeiren.or.jp/nichizeiren/location/

確定申告

〇通年の無料相談会(各地の税理士会主催)
多くの税理士会では、通年でも税理士による無料相談会を設けています。東京税理士会のように平日10:00~16:00というところもあれば、九州国分税理士会のように毎月9日・19日・29日の13:00~16:00(土・日・祝日除く)というところもあります。また、面談相談のみ、面談相談も電話相談も受付可と対応もいろいろ。ただし、相談時間は30分以内、要予約としている税理士会が多いようです。

〇通年の無料相談会(市区町村役所主催)
市区町村によっては、税理士による無料相談を提供しているところがあります。よく市区町村役所で弁護士や司法書士による無料法律相談を行っていますがその税理士版です。ただし、弁護士・司法書士による無料法律相談に比べると、税理士による無料税金相談を実施している市区町村はまだ少ないのが実情です。自分が住んでいる市区町村で無料税金相談があるかどうか、広報誌やホームページをチェックしてみましょう。

〇通年の税理士による無料電話相談(公益財団法人日本税務研究センター)
日本税務研究センター(JTRI)でも、日本税理士連合会と連携し、全国税理士共栄会の協力を受けて、税理士による無料電話税務相談を受け付けています(平日10:00~11:30、13:00~15:30)。ただし、相談内容は一般的な質問までで、具体的な個別の案件に関するものは対象外です。

税務相談室 ご利用案内 | 公益財団法人日本税務研究センター: http://www.jtri.or.jp/counsel/index.php#5

〇会員になれば受けられる無料税務相談
・全国の商工会議所の税務相談
専門相談・経営相談メニューのなかの一つ。商工会議所によっては、税務相談のみ、税務相談・記帳指導、記帳指導のみ場合もあります。また、非会員には有料で相談に応じる商工会議所もあります。

全国の商工会議所一覧 | 日本商工会議所: http://www5.cin.or.jp/ccilist/search

・青色申告会
「青色申告会」とは青色申告を行う小規模事業者からなる納税者団体です。全国の税務署ごとに組織されており、会員になると、記帳・決算・申告や経営についての相談や研修会などに無料で参加できます。

青色申告会のサービス | 一般社団法人全国青色申告会総連合: http://www.zenaoirobr.jp/service/index.html#01

〇税理士による無料相談の注意点
上述の税理士による無料相談会では、確定申告期の繁忙期、通年の無料相談会では30分以内といった時間的な制約を受けるため、フルサービスを期待できません。また、具体的な内容や込み入った内容は無料相談の対象外とされる場合もあります。自分である程度は調べて、「ここだけは専門家の判断・意見をききたい」点だけに質問を絞り込み、時間を節約する工夫をして臨みましょう。

専門家にインターネット上で相談もできる

インターネット上には税理士が無料で回答してくれるサイトがあります。簡単な疑問ならすぐに解決するかもしれません。ただし、ネットにはプライバシーの問題がつきものです。相談内容から個人が特定できる可能性があります。個人情報につながる内容を記入する場合は注意しましょう。

・税理士ドットコム: https://www.zeiri4.com/qa/
・専門家プロファイル: http://profile.ne.jp/

まとめ

以上のように、青色申告にはいろいろな相談窓口があります。ここでは主に無料相談をご紹介しましたが、各団体や個人の税理士による有料の税務相談もあります。無料相談や有料相談をうまく利用して青色申告に備えましょう。

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