青色申告の基礎知識

個人事業主のための消費税簡単計算法!確定申告で消費税の処理に悩まないために

公開日:2017/09/17
最終更新日:2020/02/20

個人事業主のための消費税簡単計算法!確定申告で消費税の処理に悩まないために

消費税は担税者(税金を負担する人)と納税義務者が異なる間接税です。納税義務者には基準期間(課税期間の前々年)の課税売上高が1,000万円を超えた場合など、一定の要件を満たした個人事業主も含まれます。課税事業者となった個人事業主は、1月1日~3月31日までに消費税を申告・納付しなければなりません。

一般課税による確定申告は個人事業主には負担が重いので、基準期間の課税売上高が5,000万円以下であれば課税売上高に係る消費税額にみなし仕入率を乗じて仕入控除税額を計算する「簡易課税制度」が認められています。また、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば消費税の納付が免除されます。

2019年10月から消費税が10%にアップしたのと同時に軽減税率8%が導入されました。税率の混在を防ぐため、現行は軽減税率の対象品目と税率ごとに区分して合計した対価の額を記載した区分記載請求書が発行されていますが、2023年からは仕入税額控除に適格請求書が必要になる「インボイス制度」が導入されます。

この記事では、個人事業主の方が知っておきたい消費税の基本的な仕組みの解説、売上と仕入にかかる消費税から実際に納付する消費税の計算方法、消費税10%と軽減税率8%の処理から請求書や帳簿作成が変わっていく最新情報をご説明しています。

目次

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消費税の課税事業者か免税事業者かを確認する

消費税を直接負担するのは消費者ですが、間接税の形態を採っているので、納付義務があるのは事業主になります。2019年10月1日から消費税率が10%になりました。消費税を納税する課税事業者か免税事業者かは、前々年の1年間と前年1月1日から6月30日までの課税売上高と給与支払いが1,000万円を超えるか超えないかで判定されます。

消費税を納税する課税事業者とは

消費税の課税事業者の要件を見てみましょう。

<消費税の課税事業者の要件>

  • ・基準期間の課税売上高が1,000万円超
  • ・前年の1月1日~6月30日の課税売上高(または給与支払額)が1,000万円超
  • ・「消費税課税事業者選択届出書」を提出している

消費税の「基準期間」とは、課税期間の前々年です。個人事業主は暦年で確定申告をするので、その年に消費税の課税事業者になるかならないかは前々年の1月1日~12月31日までの課税売上高で判断し、課税売上高が1,000万円超であれば課税事業者、1,000万円以下の場合は免税事業者になります。新規に事業を開始した場合は2年目までは基準期間がないため、その年の売上高にかかわらず免税事業者になります。

前年の6ヵ月を「特定期間」といい、個人事業主の場合1月1日~6月30日までの課税売上高が1,000万円を超えると、基準期間の課税売上高にかかわらず課税事業者となります。課税売上高に代えて、給与支払額で判断することもできますので、特定期間の給与支払額が1,000万円を超えていなければ免税事業者と判断されます。

消費税の免税については関連記事も参考にしてください。

【関連記事】
フリーランスが消費税の納税を免税されるケースとは?

「一般課税」と「簡易課税」で消費税を計算する

消費税額の計算方法には、一般課税と簡易課税制度があります。ここでは、この2つの違いについてご紹介しましょう。

課税売上高の消費税から課税仕入高の消費税を差し引く「一般課税」の計算

消費税は、課税売上高にかかる消費税額から課税仕入高にかかる消費税額を差し引いて計算します。わかりやすいように例を挙げて見ていきましょう。

  • ・課税売上高10,000円
  • ・課税仕入高8,000円

この場合、消費税が10%であれば課税売上高にかかる消費税額は1000円、課税仕入高にかかる消費税額は800円になります。つまり、消費税の納付税額は以下のようになります

1,000円-800円=200円

このように、課税売上高にかかる消費税額から課税仕入高にかかる消費税額を差し引いて計算する一般課税が、基本的な消費税の計算方法になります。

課税売上高の消費税にみなし仕入率をかけて差し引く「簡易課税制度」の計算

中小の事業主にとって、年間の取引きすべてを計算して税額を算出するのは容易ではありません。そこで、一定の要件を満たすことで「簡易課税制度」を選択することができます。

簡易課税制度では、課税仕入高にかかる消費税額を「みなし仕入率」を使って計算します。課税売上高が10,000円(消費税1000円)の場合、みなし仕入率が80%であれば、1000円の80%(800円)が課税仕入高にかかる消費税額とみなされ、1000円から800円を引いた200円が納付する消費税額となります。なお、みなし仕入率は業種によって決められています。

<みなし仕入率>

  • 第一種事業(卸売業):90%
  • 第二種事業(小売業):80%
  • 第三種事業(農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業など):70%
  • 第四種事業(そのほか飲食業などの事業):60%
  • 第五種事業(運輸通信業、金融・保険業、飲食店以外のサービス業など):50%
  • 第六種事業(不動産業):40%

※業種は参考です。同じ業種でも取引きによって、みなし仕入率が異なることがあります。

参考:
簡易課税制度の事業区分|消費税|国税庁
簡易課税制度|消費税|国税庁

「消費税簡易課税制度選択届出書」とは

簡易課税制度は中小事業者の事務負担を考慮して設けられた制度なので、選択できるのは基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業主に限られます。簡易課税制度を選択する場合は「消費税簡易課税制度選択届出書」を税務署に提出する必要がありますが、一度提出すると最低2年間は適用をやめることはできません。また、届出書を提出した場合でも課税売上高が5,000万円を超えると、その年は簡易課税制度の適用を受けることはできません。

消費税簡易課税制度選択届出書

引用元:国税庁

払いすぎた消費税の還付を受ける方法

消費税では、課税売上高にかかる消費税額から課税仕入高にかかる消費税額を差し引いた額が、納付する消費税額となります。事業を開始した当初は設備投資などにお金がかかり、売上から経費を引くとマイナスになってしまうことも考えられます。その場合の消費税はどうなるのでしょうか。

  • 課税売上高:10,000円(消費税額1000円)
  • 課税仕入高:8,000円(消費税800円)
  • 設備投資:4,000円(消費税400円)

この場合の消費税額は、1,000円ー800円ー400円=-200円となり、200円分払い過ぎているということで、税務署から還付を受けることができます。

消費税の還付を受けるには課税事業者になる

還付を受けられるのは、消費税の納付義務のある者、つまり課税事業者のみです。事業開始から2年目までは基準期間がないので、前年の課税期間における特定期間が1,000万円以下であれば免税事業者になります。しかし、消費税の還付を受けるためには「消費税課税事業者選択届出書」を提出して、課税事業者になる必要があります。

消費税課税事業者選択届出書

引用元:国税庁

簡易課税制度は、実際の仕入れに基づいて消費税額を計算するのではなく、課税売上高から簡易的に消費税額を計算する方法です。消費税簡易課税制度選択届出書を提出して簡易課税制度を選択してしまうと還付を受けることはできません。

複雑になった消費税を簡単に計算する

会計ソフトfreeeであれば、消費税10%と軽減税率8%に対応しているので、売上に対する消費税も仕入れに対する消費税も簡単に処理できます。

インボイス制度で請求書と帳簿処理が変わる

2019年10月1日から消費税率が10%にアップしましたが、酒類を除く食料品や新聞については標準税率より低い軽減税率(8%)が導入されました。このため、標準税率(10%)と軽減税率(8%)という複数の税率が混在していると、どの商品にどちらの税率が適用されているのかわかりづらく、正しい納税額を算出できません。

標準税率と軽減税率、どちらが適用されているのか区分するため、2019年10月から従来の請求書に軽減税率の対象品目と税率ごとに区分して合計した対価の額を記載した「区分記載請求書」が開始されました。現行では、この請求書と区分経理に対応した帳簿を保存すれば、仕入税額控除の適用が受けられます。

2023年10月からは、区分記載請求書に適格請求書発行事業者登録番号と適用税率及び消費税額等が記載された「適格請求書」が必要になる「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」が開始されます。この制度で適格請求書を発行できるのは「適格請求書発行事業者」として登録を受けた課税事業者に限られます。

インボイス制度については関連記事を参照してください。

【関連記事】
インボイス制度導入のポイントをおさえよう

消費税の申告と納付は翌年の1月1日~3月31日まで

個人事業者の場合、確定申告は毎年の1月1日~12月31日までの期間で計算する「暦年課税制度」になります。消費税も同様に、1年分の課税売上高を基に計算し、申告・納付を行います。

消費税の申告・納付の期限は、翌年の1月1日~3月31日までです。消費税には国税と地方税がありますが、どちらも同じ申告書で所轄税務署に申告をします。納付の期限も同じで、税務署または金融機関で合計額を納付してください。

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まとめ

課税事業者と免税事業者の判別や消費税の計算方法、インボイス制度などについてご紹介しました。個人事業者でも売上が伸びれば課税事業者になります。

消費税の増税に伴い軽減税率が導入されたことで、消費税の計算方法はさらに複雑になりました。標準税率と軽減税率を区分するため、2019年から区分記載請求書等保存方式が開始されました。2023年からは適格請求書発行事業者が発行した適格請求書の保存が仕入税額控除の要件になるインボイス制度が導入されます。

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