青色申告の基礎知識

青色申告特別控除とは?65万円控除を受ける要件や節税効果をわかりやすく解説

青色申告特別控除とは?65万円控除を受ける要件や節税効果をわかりやすく解説

青色申告特別控除とは、確定申告を青色申告で行った場合に所得額から一定額を控除できる制度です。

青色申告特別控除の控除額は65万円・55万円・10万円で、要件によって適用される額が変動します。最大65万円の控除を受けるためには、複式簿記での記帳・決算書の提出・電子申告など複数の要件を満たす必要があります。

本記事では、青色申告特別控除を受けるための要件や得られる節税効果を控除額別に詳しく解説します。

目次

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青色申告特別控除とは

青色申告特別控除とは、所得税の確定申告を青色申告で行った場合に、所得額から一定額を控除できる制度です。

青色申告特別控除は65万円・55万円・10万円の3つの控除額があり、それぞれ要件が定められています。確定申告において、青色申告特別控除額は自身で申告するため、どの要件を満たしているのかを事前に把握しておきましょう。

【控除額別】青色申告特別控除の要件を詳しく解説


▶︎ 最大65万円の控除を受けるための要件
▶︎ 55万円の控除を受けるための要件
▶︎ 10万円の控除を受けるための要件

青色申告特別控除を受けるためには事前手続きが必要

青色申告特別控除は確定申告を青色申告で行なった事業者のみが適用される控除です。

青色申告をするには、青色申告で確定申告する年の3月15日(提出期限が土日祝日の場合は、その翌平日)までに税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。事業開始日が1月16日以降の場合は、開業後2ヶ月以内に提出が必要です。

事業開始の年から青色申告で確定申告したい人は、開業届とあわせて青色申告承認申請書も提出しておくと確実です。

なお、青色申告をできるのは、事業所得・不動産所得・山林所得いずれかの所得がある事業者のみに限られます。

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青色申告承認申請書はいつまでに提出すべき?提出方法や期限について詳しく解説

青色申告特別控除で65万円の控除を受けるための要件

青色申告特別控除で最大65万円の控除を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

1. 事業所得または不動産所得を得る事業を行っていること

上述したように、青色申告できるのは事業所得・不動産所得・山林所得のみです。その中でも青色申告特別控除で65万円の控除を受けられるのは、事業所得または不動産所得の場合に限られます。山林所得のみの場合、適用される青色申告特別控除の額は10万円です。

なお、不動産所得で65万円控除を受けるには「事業的規模(原則として貸間10室以上または貸家5棟以上)」である必要があります。

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2. 複式簿記で記帳していること

帳簿の記帳方法には、単式簿記と複式簿記の2種類があり、65万円の青色申告特別控除を受けるには複式簿記で記帳しなければいけません。

複式簿記はひとつの取引に対して、借方と貸方という2つの側面から記帳する方法で、単式簿記よりも多くの情報を読み取ることができます。

それぞれの記帳の仕方を表すと以下のようになります。

<例:3月25日に電気代を4,000円、現金で支払った場合>

○単式簿記

日付勘定科目金額摘要
令和3年3月25日水道光熱費4,000円電気代

○複式簿記

日付借方貸方摘要
令和3年3月25日水道光熱費4,000円現金4,000円電気代

上記の例だと、単式簿記では「水道光熱費に4,000円を使った」というお金の支出のみが記録されますが、複式簿記では「水道光熱費として4,000円を使った」(原因)ため、「現金が4,000円減った」(結果)というふたつの側面からお金の流れを記録できます。

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3. 確定申告時に青色申告決算書を添付すること

確定申告で65万円の青色申告特別控除を受けるためには、確定申告書に加えて青色申告決算書の提出が必要です。青色申告決算書とは、貸借対照表(PL)・損益計算書(BS)・内訳書(計4枚)で構成された書類のことです。

貸借対照表とは、企業のプラスの財産(資産)とマイナスの財産(負債)の残高(バランス)をまとめたもので、主に財務状況を示す財務諸表のひとつです。一方、損益計算書とは、事業の損失と利益を計算するための書類を指します。

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4. 確定申告期間内に手続きを行うこと

確定申告には期間が設けられており、原則として所得があった年の翌年2月16日から3月15日まで*です。
*開始日と最終日が土日の場合は翌平日に繰り越し

65万円の青色申告特別控除を受けるためには、この期間内での申告が必須要件です。

確定申告期間を過ぎてから申告した場合、青色申告特別控除額は10万円に減額されます。また、期限後申告はペナルティが科せられる可能性があるため、控除額にかかわらず、対象者は必ず期間内に申告するように心がけましょう。

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5. 現金主義による所得計算の特例を受けていないこと

65万円の青色申告特別控除を受けるには、現金主義による所得計算の特例を選択していないことが要件です。

現金主義による所得計算の特例とは、一定の小規模事業者が、収入や必要経費の計上時期を取引が発生した時点ではなく、実際に現金の出入りがあった時点を基準として計上できる特例です。

この特例を選択している場合は、55万円控除や65万円控除を受けることはできません。

65万円の青色申告特別控除を受けるには、取引が発生した時点に費用・収益を計上する「発生主義」で帳簿付けするようにしましょう。

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発生主義とは?現金主義・実現主義との違いや適用場面をわかりやすく解説

6. e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿保存を行っていること

65万円の青色申告特別控除を受けるためには、e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿保存を行わなければなりません。

e-Tax(イータックス)とは、所得税や消費税などをはじめとした国税の申告や申請、納税に関するオンラインサービスです。インターネット環境が整っていれば、自宅からでも確定申告の手続きができ、税務署へ出向く必要がなくなります。

また、e-Taxを利用することで、確定申告書に添付する書類の一部を省略できたり、還付金の振込が比較的早くなったりするメリットもあります。

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青色申告特別控除で55万円の控除を受けるための要件

青色申告特別控除で55万円の控除を受ける要件は以下のとおりです。

65万円の控除要件のうち、「6. e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿保存を行っていること」以外を満たしていれば55万円の控除が適用されます。

青色申告特別控除で10万円の控除を受けるための要件

55万円・65万円の控除要件を満たしていない青色申告者は、10万円の青色申告特別控除が適用されます。

たとえば、複式簿記ではなく単式簿記で記帳していたり、確定申告時に貸借対照表を添付していなかったりした場合がこれにあたります。

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青色申告特別控除による節税効果はどのくらいある?

個人事業主の所得税は累進課税となっており、所得が増えるほど税率も高くなる仕組みです。青色申告特別控除の額を所得から差し引くことで所得が減少するため、節税につながります。

青色申告特別控除による節税効果

所得税以外にも節税効果がある?

青色申告特別控除によって課税対象の所得額が下がることで、住民税や国民健康保険料も減額されます。

住民税はおおむね前年の所得の10%で計算されるため、青色申告特別控除を利用すれば節税につながります。

一方、国民健康保険料は所得割と均等割の2つの計算方法で算出されますが、このうち所得割は住民税と同様に所得金額をもとに計算されるため、青色申告特別控除を適用することで節税が可能です。

国民健康保険料に適用できる控除は多くないため、青色申告特別控除は、国民健康保険料を節税するための貴重な手段となります。

青色申告特別控除による節税額の具体例

ここでは、青色申告(青色申告特別控除)と白色申告でどれほどの節税効果の差が生じるかを、図でまとめました。

青色申告特別控除による節税額の具体例


上記のように、65万円の青色申告特別控除を利用した場合と白色申告をした場合とでは、納税額に13万円の差が生じます。

住民税の金額も課税所得額をもとに計算されることを踏まえると、1年間でより大きな納税額の差が生じる可能性もあるでしょう。

このように、青色申告は白色申告に比べて申告方法や記帳の手間がやや煩雑であるものの、節税効果が期待できます。

まとめ

青色申告特別控除とは、青色申告で確定申告をする事業者が最大65万円の控除を受けられる制度です。

控除額は要件によって65万円・55万円・10万円とあり、最大65万円の控除を受けるためには、複式簿記での記帳・決算書の提出・e-Taxもしくは優良な電子帳簿保存など複数の要件を満たさなければなりません。

青色申告特別控除で最大65万円の控除を適用したい人は、会計ソフトの活用がおすすめです。確定申告対応のfreee会計はe-Taxにも対応しており、日々の取引も自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、会計処理の経験がない人でも正確に記帳ができます。

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確定申告の期間は1ヶ月です。それまでに正確な内容の書類を作成し、申告・納税しなければいけません。

ほかにも、青色申告の場合に受けられる特別控除で、最大65万円を適用するためにはe-Taxの利用が必須条件であり、はじめての人には難しい場面が増えることが予想されます。

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よくある質問

青色申告特別控除と給与所得控除は併用できる?

給与所得控除と青色申告特別控除は併用可能です。

給与所得控除とは、会社員やアルバイト・パートなどの給与所得者が、給与収入から一定額を控除できる制度です。

青色申告は事業所得・不動産所得・山林所得のある人のみが申告できます。たとえば、会社員で副業収入があり、それが「事業所得」に該当し、青色申告を行った場合には、青色申告特別控除と給与所得控除の両方が適用でき、節税効果をより高めることができます。

【関連記事】
給与所得控除とは?給与所得の計算方法や所得控除との違いをわかりやすく解説

確定申告で最大65万円の控除を受けるための条件は?

確定申告で65万円の青色申告特別控除を受けるためには、以下6つの条件を満たす必要があります。

詳しくは記事内「青色申告特別控除で65万円の控除を受けるための要件」をご覧ください。

青色申告特別控除で65万円の控除を受けるための確定申告のやり方は?

65万円の控除を受けるためには、要件を満たしたうえで、青色申告で確定申告を行う必要があります。

青色申告の必要書類や確定申告のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。

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青色申告とは?個人事業主で向いている人や確定申告のやり方をわかりやすく解説 確定申告書の書き方・見方をわかりやすく解説【項目別に見本あり】

監修 好川寛(よしかわひろし)

元国税調査官。国税局では税務相談室・不服審判所等で審理事務を中心に担当。その後、大手YouTuber事務所のトップクリエイターの税務支援、IT企業で税務ソフトウェアの開発に携わる異色の税理士です。

監修者 好川寛

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