青色申告の基礎知識

クレジットカードで経費計上・税金納付は可能!確定申告の方法別に記帳方法を詳しく解説

クレジットカードで経費計上・税金納付は可能!確定申告の方法別に記帳方法を詳しく解説

個人事業主が経費をクレジットカードで決済した場合、どのように仕訳を行うかは、確定申告の種類やクレジットカードの引き落とし口座によって異なります。

また、仕訳で使用する勘定科目も口座の種類によって変わるため、正しい帳簿をするために理解しておくことが大切です。

本記事では、具体的な仕訳例や注意点に加え、事業用クレジットカードを活用するメリットを詳しく解説します。

目次

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個人事業主がクレジットカード決済した経費を記帳する方法

クレジットカードで経費を支払った場合の記帳方法は、青色申告白色申告で異なります。また、青色申告の中でも、青色申告特別控除の額によって変わるので注意が必要です。

確定申告方法記帳方法
青色申告
(65万円控除・55万円控除)
複式簿記
白色申告・青色申告(10万円控除)単式簿記

白色申告と青色申告10万円控除は単式簿記で記帳

白色申告または青色申告で10万円の控除を受ける場合は、単式簿記で記帳をします。単式簿記とは、ひとつの取引の内容についてひとつの項目のみで帳簿に記録する方法です。

たとえば、3,000円のプリンターカートリッジを4月2日にクレジットカード決済で購入した場合、単式簿記では以下のように記帳します。

収入支出
4月2日消耗品費 3,000円

単式簿記は「いくらお金が増えたか・いくら使ったか」といったお金の流れをシンプルに記録・把握できる方法で、家計簿や小遣い帳などでも採用されている記帳方法です。

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青色申告55万円控除、65万円控除は複式簿記で記帳

青色申告かつ青色申告特別控除の55万円・65万円控除を適用する場合は、複式簿記での記帳が必要です。

複式簿記とは、取引における原因と結果の2つの側面を記録する方法です。資産増加(負債減少)を示す「借方」を左側に、資産減少(負債増加)を示す「貸方」を右側に記載します。

また、複式簿記の場合は、クレジットカードの引き落とし先が事業用口座か個人用口座かでも記帳方法が異なるので注意が必要です。それぞれの記帳方法は次章で例題を用いて解説します。

なお、65万円控除を適用する場合には複式簿記での記帳以外にも、損益計算書と貸借対照表の添付や期限内での申告、e-Tax申告もしくは優良な電子帳簿保存が要件として求められます。

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【例題付き】クレジットカード決済を複式簿記で記帳するには?

上述したように、クレジットカード決済を複式簿記で記帳する場合は、引き落とし先の口座によって記帳方法が異なります。具体的には、個人用(プライベート用)の口座と事業用の口座があります。

ここでは、それぞれの口座でクレジットカード決済をした場合の複式簿記での記帳方法について解説します。

個人事業主の個人口座から引き落とされる場合

個人事業主の個人口座から引き落とされるクレジットカードで支払いをした場合は、購入時に勘定科目に応じて記帳します。この場合、クレジットカード会社からの引き落とし時の処理は原則として不要です。

個人(プライベート)のお金から事業用の支払いを行ったり、事業用の口座に入金したりしたときは「事業主借」の勘定科目で処理します。

たとえば、3,000円のプリンターカートリッジを4月2日にクレジットカード決済で購入した場合、複式簿記では以下のように記帳します。

借方貸方
4月2日消耗品費 3,000円事業主借 3,000円

費用である「消耗品費」は借方、負債である「事業主借」は貸方となります。そのため、購入日に「(借方)消耗品費 3,000円」「(貸方)事業主借 3,000円」と記帳します。

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事業主貸とは?事業主借との違いや仕訳方法、具体例を解説

事業用の口座から引き落とされる場合

事業用口座から引き落とされるクレジットカードで支払いをした場合、購入時と口座からの引き落とし日のそれぞれで記帳をする必要があります。

この場合の勘定科目は「未払金」を使用します。未払金とは、商品を購入したり、サービスの提供を受けたりした場合に、代金を後日支払うときに使う勘定科目です。

たとえば、3,000円のプリンターカートリッジを4月2日にクレジットカード決済で購入し、5月10日に事業用の口座から引き落としがあった場合、複式簿記では以下のように記帳します。

借方貸方
4月2日消耗品費 3,000円未払金 3,000円
5月10日未払金 3,000円普通預金 3,000円

購入時は、費用である「消耗品費」を借方、負債である「未払金」を貸方に記帳します。代金の引き落とし日には「未払金」を借方、資産である「普通預金」を貸方に記帳します。

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勘定科目の未払金とは?未払費用・未収金との違いや仕訳例をわかりやすく解説

経費をクレジットカード決済するときの注意点

経費をクレジットカード決済するときの主な注意点は以下のとおりです。

経費となるレシートや領収書は保管する

クレジットカード決済で経費に該当した出費のレシートや領収書は必ず保管しましょう。

所得税の確定申告において、レシートや領収書は税務署への提出は不要ですが、5年間の保存が義務付けられています。

また、消費税の仕入税額控除を受ける場合でもレシートや領収書が必要です。クレジットカードの利用明細書は、一般的にインボイス記載事項を満たす書類ではないため、利用明細書のみを保存しても仕入税額控除はできません。

ただし、以下のようなインボイス保存不要で仕入税額控除が可能な取引では、クレジットカード利用明細書等に基づいて仕入税額控除の処理が認められています。

  • 少額特例(一定規模以下の事業者に認められた税込1万円未満の課税仕入れへの特例)
  • 公共交通機関特例(3万円未満の公共交通機関による旅客の運送への特例)
  • 出張旅費等特例(出張旅費等への特例)

出典:国税庁「No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」

また、ETC利用のクレジットカード利用明細書は、ETC利用照会サービスからダウンロードした利用証明書とあわせることで、簡易インボイスの記載事項を満たすものとして仕入税額控除が可能です。

出典:国税庁「インボイス制度開始後において特にご留意いただきたい事項」

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分割払いの手数料は「支払手数料」で処理

クレジットカード決済では分割払いが可能な場合がありますが、分割払いの際には手数料が発生します。その際の手数料は「支払手数料」という勘定科目で記帳します。

商品券やキャッシュバックは「雑収入」で処理

事業用クレジットカードのポイントやマイルを商品券に交換した場合やキャッシュバックを受けた場合には、勘定科目を「雑収入」として記帳します。

なお、ポイントやマイルを使って経費を支払った場合には、原則として会計処理は不要です。

Web明細は電子のまま保存する

2024年1月以降の電子取引データは、データのまま保存が義務化されています。請求書・領収書・契約書・見積書など、紙でやりとりしていた場合に保存が必要となる情報を含む電子データは、電子のまま保存が必要です。

電子取引データ保存の際には、以下の3点が求められます。

以下のいずれかによる改ざん防止のための措置をとる

・タイムスタンプが付与されたデータを受領

・受領したデータにタイムスタンプを付与

・訂正・削除の履歴が残るシステム等で授受・保存

・改ざん防止のための事務処理規程を策定、運用、備付け

「日付・金額・取引先」で検索できるようにする

ディスプレイ・プリンタ等を備え付ける

改ざん防止のための措置は、専用システムを導入しない場合も事務処理規程の策定などで対応が可能です。

出典:国税庁「電子取引関係」
出典:国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか?」


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事業用クレジットカードは個人用と別に持つ

経費を個人用のクレジットカードで支払うと、プライベートの支出と事業の支出が混同してしまい、経費のみを抽出するのに時間や手間がかかってしまいます。その結果、経費の計上漏れにつながるおそれもあります。

また、税務調査で経費が適切に仕訳されていないと判断されると、追加で税金が課される可能性もあります。

クレジットカードで経費を支払う場合には、個人用とは別に事業用のカードを作り、混在させないことが望ましいです。

経費をクレジットカード決済するメリット

事業用のカードを利用すると、支払いのたびにポイントが貯まります。また、カード払いを基本とすれば利用明細書から経費を把握できるため、管理がしやすくなります。

ポイントが貯まる

クレジットカード決済なら、支払いのたびにポイントが貯まるカードがあります。

貯めたポイントは、経費削減のために活用可能です。たとえば、freeeカード Unlimitedで貯めたポイントは、freeeサービスの支払いに同カードを利用すると、その支払いに自動的に充当されます。

支払いを先延ばしできる

クレジットカードで決済すれば、引き落としまで猶予が生まれ、支払いを実質的に先延ばしにできます。

手元資金を有効活用でき、入金時期のずれによる資金ショートのリスクも軽減することが可能です。キャッシュ・フローにゆとりが生まれ、安定した資金繰りが実現しやすくなります。

利用明細書で経費を管理できる

クレジットカードに経費の支払いを集約すれば、利用明細で支出を一元管理することが可能です。

Web明細やスマホアプリで利用状況を確認できるカードもあり、いつでもどこでも支出を確認しやすくなります。

所得税などの税金納付もクレジットカードで可能

所得税や消費税などの税金もクレジットカードで納付が可能です。

所得税や消費税などの対象となる国税は、国税クレジットカードお支払サイトから納付できます。また、住民税などの対象となる地方税も、地方税お支払サイトからクレジットカード納付が可能です。

確定申告でクレジットカード納付するときに必要なもの

確定申告でクレジットカード納付するときに必要なものは、以下のとおりです。

  • クレジットカード
  • 納付する税目や金額のわかるもの(確定申告書等)
  • 専用サイトにアクセスするための端末(パソコン・スマホなど)

クレジットカードは、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubのカードに対応しており、多くのカードが国税クレジットカードお支払サイトで利用可能です。

出典:国税庁「G-2-4 クレジットカード納付の手続」

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小規模法人・個人事業主でも事業用のクレジットカードを作る方法

中小企業や個人事業主の場合、事業用のクレジットカードを作るのが難しいケースや、創業年数の点で申込基準を満たせないケースがあります。

その点、クレジットカード会社が共同で開発した「freeeの提携カード」や、法人のfreeeユーザーにおすすめの「freeeカード Unlimited」は、起業と同時に申し込みが可能です。事業を開始したばかりの個人事業主や法人設立直後の中小企業でも申し込みやすいカードといえます。

個人事業主におすすめのfreee提携カード

freee提携カードは、以下のカードが選べます。

  • freee Mastercard
  • freee VISAカード
  • freeeセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード

開業直後や事業所得が低い場合でも、審査次第では発行が可能です。年会費無料のカードもあり、コストを抑えてクレジットカードを活用できます。

プライベートのカードと分けることで、明細管理がしやすくなります。特にfreee VISAカードは電子マネーやモバイル決済に対応しており、freee Mastercardおよびfreee セゾンプラチナカードでは、未確定明細の取得が可能です。

法人におすすめの「freeeカード Unlimited」

freeeカード Unlimitedは、freee会計のデータに基づいた独自の審査を行っており、事業規模を問わず利用しやすい法人向けカードです。

最短数秒でfreee会計に明細を取り込めるため、経理処理の負担を軽減できます。タイムリーな支出管理が可能になり、明細と経費利用前後の申請・報告も管理できます。

▶︎ freeeカード Unlimited について詳しくみる

確定申告をかんたんに終わらせる方法

確定申告の期間は1ヶ月です。それまでに正確な内容の書類を作成し、申告・納税しなければいけません。

ほかにも、青色申告の場合に受けられる特別控除で、最大65万円を適用するためにはe-Taxの利用が必須条件であり、はじめての人には難しい場面が増えることが予想されます。

そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。

freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。また、所得額や控除額の計算は自動で行ってくれるため、計算・入力ミスの削減できるでしょう。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。

1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!

確定申告を行うためには、1年間のお金にまつわる取引を正しく記帳しなければなりません。自身で1つずつ手作業で記録していくには手間がかかります。

freee会計では、銀行口座やクレジットカードの同期が可能で、利用した内容が自動で入力されていきます。

日付や金額を自動入力するだけでなく、勘定科目も予測して入力してくれるため、日々の記帳がほぼ自動化でき、工数削減につながります。

freee会計 管理画面イメージ4

2.現金取引の入力もカンタン!

会計ソフトでも現金取引の場合は自身で入力し、登録しなければなりません。

freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿付けが可能です。

自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、会計処理の経験がない人でも正確に記帳ができます。

freee会計 管理画面の例1

さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになるので、わからないことがあったらすぐに相談できます。また、オプションサービスには電話相談もあるので、直接相談できるのもメリットの1つです。

freee会計の価格・プランについてはこちらをご覧ください。

3.〇✕形式の質問に答えるだけで各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!

各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。

freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。

freee会計 管理画面の例2

4.確定申告書を自動作成!

freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。

また、freee会計はe-Tax(電子申告)にも対応しています。e-Taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。

e-Tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。

freee会計 管理画面の例3

freee会計を使うとどれくらいお得?

freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。

税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。

余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。

まとめ

個人事業主の人が事業用クレジットカードを利用する際に知っておきたいポイントをご紹介しました。

事業を始めたばかりの個人事業主や小規模法人でも確定申告ソフトや事業用クレジットカードを活用し、必要な要件を満たすことで、青色申告特別控除65万円をスムーズに受けることができます。

2020年分以降、青色申告特別控除の上限額は原則55万円に引き下げられ、所得税に適用される基礎控除額は2025年12月の税制改正で最大95万円に引き上げられています。なお、従来の青色申告特別控除で65万円の控除を受けるには、優良な電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告を行うことが必要です。

確定申告ソフトfreeeを活用すれば、e-Taxによる申告が可能なほか、クレジットカードと連動して記帳を自動化できます。

確定申告ソフトfreeefreeeカードを活用することで、節税とバックオフィス業務の効率化を実現しましょう。

よくある質問

確定申告でクレジットカードの明細書は必要?

確定申告では、所得や税額を計算するために、経費を確認する資料としてクレジットカードの利用明細書を活用できます。領収書やレシートからも支払い内容は確認できますが、利用明細書を使えば経費をまとめて確認することが可能です。

クレジットカード決済で領収書がない場合の確定申告はカード明細のみで問題ない?

領収書やレシートもあわせて保管しましょう。特に仕入税額控除を受ける場合は、カードの利用明細書のみでは控除が受けられないことがあります。

監修 鶏冠井 悠二(かいで ゆうじ)

コンサルタント会社、生命保険会社を経験した後、ファイナンシャルプランナーとして独立。「資産形成を通じて便利で豊かな人生を送って頂く」ことを目指して相談・記事監修・執筆業務を手掛ける。担当分野は資産運用、保険、投資、NISAやiDeCo、仮想通貨、相続、クレジットカードやポイ活など幅広く対応。現在、WEB専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。

監修者 鶏冠井 悠二

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