資金繰り改善の基礎知識

旧「国民政策金融公庫」。日本政策金融公庫公庫の「国民生活事業」とは

公開日:2020/09/24

「国民生活金融公庫」「中小企業金融公庫」「農林漁業金融公庫」「国際協力銀行」の4つの政策金融機関が、2008年に統合され日本政策金融公庫となりました。

日本政策金融公庫は、小規模事業者や中小企業の支援を目的とした政府系金融機関で、国民生活金融公庫の役割を引き継いだ「国民生活事業」では主に小規模事業者を対象とした融資制度を提供しています。

本記事では、国民生活事業の役割や、融資を受けるメリットについて詳しく解説します。

日本政策金融公庫の追加融資とは?審査のポイントを解説

目次

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旧「国民政策金融公庫」とは

国民生活金融公庫とは、2008年まで存在した特殊法人です。小口の事業資金や教育資金などの融資を提供していました。2008年10月以降は現在の日本政策金融公庫「国民生活事業」に業務移管されています。

日本政策金融公庫は、個人事業主や小規模事業者・中小企業を対象に融資を行う政府系金融機関で、国民生活事業のほか、中小企業事業、農林水産事業の3つの事業分野で融資制度を提供しています。

国民生活事業 個人事業主やフリーランス、小規模企業向けの小口資金や新規開業資金、教育ローンなどを融資。融資額の平均は約700万円。短期の運転資金も取り扱いあり。
中小企業事業 中小企業向けの長期事業資金を融資。融資額の平均は約1億円。短期の運転資金は取り扱いなし。
農林水産事業 農林漁業や国産農林水産物を取り扱う加工流通分野の長期事業資金を融資。

国民生活事業とは

国民生活事業は、小規模事業者や創業企業を対象に事業資金の融資を提供。小規模事業者にはフリーランスや個人事業主も含まれます。もう一つの特徴は、子供の入学資金などを必要とする人を対象に教育資金融資も提供している点です。

小規模事業者への小口融資

融資先数は88万にものぼり、平均融資額は約700万円。小口融資が主体です。融資先の約9割が従業者9人以下の小規模事業、約半数が個人企業。

セーフティネット機能

経営環境などの変化で資金繰りに影響を受けた小規模事業者を対象に「セーフティネット貸付」を提供。地震、台風、豪雪等の災害時には、融資を通じて復旧・復興を支援。

新型コロナウイルスの影響で業況が悪化している場合、実質無利子・無担保で融資を受けることも可能です。詳細は、日本政策金融公庫のトップページで随時最新情報が発信されていますので、そちらをご確認ください。

教育ローン

教育ローンは年間約12万件もの利用実績。

※国民生活事業の詳細については『国民生活事業の業務の概要』をご確認ください。

国民生活事業のメリット

創業時でも創業後でも、資金が必要になった場合は日本政策金融公庫の「国民生活事業」への相談が選択肢の一つになるでしょう。これは、以下の3点で小規模事業者にとってメリットがあるためです。

銀行と比較して審査を受けやすい

銀行のプロパー融資と比較すると、国民生活事業は融資を受けやすい点が魅力です。銀行や信用金庫からの融資を断られても、日本政策金融公庫に申し込んだら審査に通ったという話もあります。

借入実績が信用になる

日本政策公庫から融資を受け滞りなく返済すると、それが実績になり信用が増します。その結果、日本政策金融公庫以外の金融機関からも資金を借りやすくなります。

低金利で借入ができる

申し込み条件にもよりますが、金利は概ね1〜2%。金利が低いだけではなく、創業融資など無保証で資金が借りられる融資制度もあります。災害や外的要因が影響して事業に影響が出た場合も、低金利で融資を受けることが可能です。

国民生活事業の融資制度

国民生活事業の融資制度には、新規創業やセーフティネット融資まで、様々な種類があります。対象者や概要を参考に、自社の状況にマッチした融資制度に申し込みましょう。

なお「融資期間」のなかで「据置期間」とありますが、これは元金返済が猶予され利息だけを払う期間のことです。

融資制度 対象者 融資限度額 融資期間
(うち据置期間)
一般貸付 事業を営む人 運転資金と設備資金は4800万円、特定設備資金は7200万円 設備資金:10年以内(2年以内)
特定設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金:7年以内(1年以内)
経営環境変化対応資金 売上が減少するなど業況が悪化している人 4800万円 設備資金:15年以内(3年以内)
運転資金: 8年以内(3年以内)
取引企業倒産対応資金 取引企業などの倒産により経営に困難を来している人 別枠(※)3000万円 運転資金: 8年以内(3年以内)
新規開業資金 新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の方 7200万円(うち運転資金4800万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性または35歳未満か55歳以上で新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人 7200万円(うち運転資金4800万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
新事業活動促進資金 経営多角化、事業転換などにより、第二創業などを図る人 7200万円(うち運転資金4800万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
マル経融資
(小規模事業者経営改善資金)
商工会議所、商工会または都道府県商工会連合会の実施する経営指導を受けていて、商工会議所等の長の推薦を受けた人 2000万円 設備資金:10年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(1年以内)
新創業融資制度 新たに事業を始める方または事業開始後で税務申告を2期終えていない人 3000万円(うち運転資金1500万円) 各融資制度に定める返済期間以内
新型コロナウイルス感染症特別貸付 新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が減少するなど業況が悪化している人 別枠(※)6000万円 設備資金:20年以内(5年以内)
運転資金:15年以内(5年以内)

(※)別枠とは既存の借入とは別にという意味です。

国民生活事業から融資を受けるために必要なもの

国民生活事業から借入したい場合、まずは窓口や電話で問い合わせをします。

問い合わせの流れ

  • 個人事業主・フリーランスなどの小規模事業者や個人企業はこちら
  • 中小企業はこちら

具体的な相談をする場合は書類を用意する必要があります。

個人事業主
  • 最近2期分の申告決算書
  • 見積書(設備投資希望の場合)
法人(小規模)
  • 最近2期分の確定申告書・決算書(勘定科目明細書を含む)
  • 最近の試算表
  • 見積書(設備投資希望の場合)
新規創業時
  • 創業計画書
  • 見積書(設備投資希望の場合)
  • 履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)
  • 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(担保を希望の場合)

書類を提出し、面談や会社訪問を経て審査に通れば融資開始です。申込み方法や必要書類の詳細に関しては下記の記事をご参照ください。

国民生活事業の融資を利用する際の注意点

小規模事業者にとって非常に魅力的な融資制度を提供する国民生活事業ですが、注意点もあります。まず、普段から税金や公共料金、クレジットカードの支払い遅延をしないことです。特に創業融資を申し込む場合は、事業実績がないため事業主の信用度が審査の材料の一つになります。

申し込みから融資実行までは1ヶ月以上は見ておいた方が良いでしょう。災害時や緊急時には短縮される可能性もありますが、通常はこれくらいの時間がかかります。

また、ビジネスローンやファクタリングなどと比較すると、用意する書類も多くあります。出来るだけスムーズに審査申し込みをするためにも、普段から事業の状況を正確に把握している必要があります。

審査に通った場合も、滞りなく返済することが重要です。支払い遅延をしてしまうと、今後の借入にも影響があります。

すぐに資金が必要な場合は日本政策金融公庫以外の資金調達方法も知っておく必要がありますし、無理ない返済計画を立てることが重要でしょう。

いずれの場合も、資金繰りについて普段から考えておくことがポイントになってきます。

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しかし、支払いを先送りする方法としてクレジットカードは有効な手段の一つです。このためfreeeでは、事業をお持ちの方に特化したクレジットカードを提供しています。ブランドはVISA、Master、American Expressといった主要国際ブランドを揃えた豊富なラインナップを揃えており、オンラインからすぐに申し込むことが可能です。


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まとめ

事業を運営・拡大していく上で資金繰りに関する問題は避けて通れない道です。また、なかなか相談相手がいない話題でもあります。

資金調達freeeや会計freeeのデータを活用して、事業を効率的に運営していきましょう。

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