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日本政策金融公庫の中小企業事業とは?融資制度とメリットを解説

公開日:2020/09/24

日本政策金融公庫の中小企業事業では、中小企業を対象に様々な融資メニューを提供しています。中小企業が資金繰りを考える際に、まず候補にあがる資金調達先といっても過言ではないでしょう。
本記事では、日本政策金融公庫・中小企業事業が提供する融資メニューやその特徴・メリット、申し込み方法などについて詳しく解説します。

日本政策金融公庫の中小企業事業とは?融資制度とメリットを解説

目次

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日本政策金融公庫の中小企業事業とは

日本政策金融公庫の中小企業事業では、中小企業向けに長期事業資金を融資しています。融資額の平均は約1億円で、長期の融資が中心です。短期の運転資金は取り扱いしていません。

日本政策金融公庫は、2008年に「国民生活金融公庫」「中小企業金融公庫」「農林漁業金融公庫」「国際協力銀行」の4つの政策金融機関が統合されて誕生しました。中小企業事業は中小企業金融公庫の役割を引き継いでいます。

中小企業事業と国民生活事業は、同じ融資制度も多く提供していますが、融資限度額が大の大きさや対象業種に違いがあります。国民生活事業の融資平均額が約700万円であるのに対して、中小企業事業では約1億円です。

国民生活事業は個人企業や小規模企業向けに小口資金や個人向けの教育ローンを融資しますが、中小企業事業は一定規模の中小企業が対象です。また、業種や企業規模(資本金・従業員数)によって融資対象が定められています。

中小企業事業の主な融資制度

融資制度 対象者 融資限度額 融資期間(うち据置期間)
新事業育成資金 新規性、成長性のある事業を始めておおむね5年以内の人など 6億円 設備資金:20年以内(5年以内)
運転資金:7年以内(2年以内)
経営環境変化対応資金 売上が減少するなど業況が悪化している人 7億2000万円 設備資金:15年以内(3年以内)
運転資金: 8年以内(3年以内)
取引企業倒産対応資金 取引企業などの倒産により経営に困難を来している人 別枠 1億5000万円 運転資金: 8年以内(3年以内)
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性または35歳未満か55歳以上で新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人 7億2000万円(うち運転資金2億5000万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
新事業活動促進資金 「経営革新計画」の認定を受けた人、経営多角化、事業転換などにより第二創業などを図る人など 7億2000万円(うち運転資金2億5000万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
企業活力強化資金 卸売業、小売業、飲食サービス業またはサービス業を営み、店舗の新築・増改築や機械設備の導入を行う人など 7億2000万円(うち運転資金2億5000万円) 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金:7年以内(2年以内)
企業再建資金 経営改善または経営再建等に取り組む人など 7億2000万円 設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金:15年以内(一定の要件を満たす場合は20年以内)(2年以内)
新型コロナウイルス感染症特別貸付 新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が減少するなど業況が悪化している人 別枠3億円 設備資金:20年以内(5年以内)
運転資金:15年以内(5年以内)

上記は、中小企業事業の融資制度の一部です。詳細は「融資制度一覧(中小企業事業)」をご確認ください。

日本政策金融公庫、3つの事業の違いとは

日本政策金融公庫の「国民生活事業」「中小企業事業」「農林水産事業」では、それぞれ役割と窓口が異なります

個人事業主やフリーランスなどの小規模事業者は中小企業事業ではなく国民生活事業の融資に申し込む方がいいでしょう。事業が成長し大きな資金が必要になる場合は、中小企業事業を利用することをおすすめします。

また、国民生活事業では「教育ローン」を扱っている点も特徴の一つです。中小企業経営者がすでに日本政策金融公庫から融資を受けていても、子供の教育ローンの審査は別扱いで、申し込みは可能です。
農林水産事業は、農業や漁業の他に水産加工業者なども融資対象になります。

国民生活事業

個人事業主やフリーランス、小規模企業向けの小口資金や新規開業資金、教育ローンなどを融資。融資額の平均は約700万円。短期の運転資金も取り扱いあり。

農林水産事業

農林漁業や国産農林水産物を取り扱う加工流通分野の長期事業資金を融資。

中小企業が日本政策金融公庫を利用するメリット

中小企業にとって日本政策金融公庫からの借入には多くのメリットがあります。

審査を受けやすく、金利も低い

銀行のプロパー融資よりも融資を受けやすい点です。銀行や信用金庫からの融資を断られても、日本政策金融公庫に申し込んだら審査に通ったという話もあります。
金利や借入条件も中小企業にとって有利な条件を提供してくれています。申し込み条件にもよりますが、金利は概ね1〜2%です。無保証で資金が借りられる融資サービスも提供しています。

日本政策金融公庫からの借入が実績になる

日本政策公庫から借入した実績によって信用が増す点も魅力の一つ。公庫以外の金融機関から資金を借りやすくなります。

無担保・無保証で融資が受けられる可能性も

融資サービスによっては無担保・無保証で資金を借りることも可能です。「マル経融資」や「新創業融資制度」が該当します。

マル経融資とは小規模事業者経営改善資金のことで、商工会議所や商工会などの経営指導を受ければ、無担保・無保証で融資を受けられる制度です。

新創業融資制度とは、新たに事業を始める方もしくは、事業開始後で税務申告を2期終えていない方が対象の融資制度です。

中小企業にとって、無担保・無保証で資金が借りられる点は大きな魅力です。

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災害など外的要因にも対応

日本政策金融公庫は、地震や台風などの自然災害で被害を受けた企業に対しても積極的に支援を行なっています。新型コロナウイルスや自然災害の影響で資金が必要なときは、日本政策金融公庫に相談するといいでしょう。

新型コロナウイルスに関する相談窓口の案内
2020年は新型コロナウイルスに関する相談窓口の案内がトップページに大々的に掲載された。(画像の出典:「日本政策金融公庫

取引先の倒産や業績悪化などで資金繰りが悪化した場合に備えて『経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)』も提供しています。これは、社会的・経済的環境が原因で、一時的に業績が悪化してしまった方を対象にした融資制度です。

取引金融機関の経営破たんなどにより、資金繰りが困難をきたした場合は『金融環境変化対応資金』、取引企業などの倒産により経営に困難をきたした場合は『取引企業倒産対応資金』が利用できます。

中小企業事業の融資に申し込むには

中小企業事業の融資に申し込む前に、まず窓口で相談を行い借入申込書を含む必要書類を提出する必要があります。その上で面談を行い、必要があれば担当者が会社を訪問することもあります。

中小企業事業の融資の流れ

①相談
日本政策金融公庫、各支店の中小企業事業の窓口に電話をするなどして相談します。支店は、「店舗案内」から検索できます。また、最寄りの商工会議所でも相談可能です。
「会社案内」「決算書」「事業計画書」など資料を持参することで、具体的な相談ができるでしょう。

②申込み
主に以下の資料を提出し、融資を申し込みます。

  • 会社案内、製品カタログなど
  • 登記事項証明書
  • 最新3期分の決算書・税務申告書
  • 納税証明書
  • 最近の試算表
  • 設備投資の概要と見積書

③審査
提出資料や会社訪問などを経て、審査が行われます。

④融資実行
融資が決まったら、貸付契約を行います。

⑤返済開始
返済がスタートします。

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融資を断られたら

万が一、審査に通らなかったことを考えて日本政策金融公庫以外の資金調達方法を知っておくことは非常に重要です。
借入せずにすぐに資金が欲しい場合は、請求書を売って資金を得るファクタリングや、支払いを先送りするクレジットカードの活用も有効です。

どの資金調達が最適かを判断するためにも、日頃から資金繰りの状況を把握しなければなりません。

資金繰り・資金調達をサポート

この記事をご覧になっている方は、普段から資金繰りの状況についてチェックなさっているでしょうか。会計freeeのユーザーアンケートによると、定期的に資金状況についてチェックしている方は約50%、確認の方法は預金残高通帳です。

キャッシュは企業存続の命綱です。キャッシュフローや今後の資金繰り予測などは会社経営の重要な要素の一つであり、資金調達は企業継続・繁栄の重要な手段です。
ただし、資金繰りや資金調達は難しい、よくわからない。そう思っている方も多いのではないでしょうか。

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資金調達、資金繰りの手段として最後にご紹介したいのが事業用クレジットカード(ビジネスカード)です。
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まとめ

事業を運営・拡大していく上で資金繰りに関する問題は避けて通れない道です。また、なかなか相談相手がいない話題でもあります。

資金調達freeeや会計freeeのデータを活用して、事業を効率的に運営していきましょう。

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