資金繰り改善の基礎知識

売掛金買取とは?利用するメリット・デメリットや手順について解説

監修 橋爪 祐典(税理士)

売掛金買取とは?利用するメリット・デメリットや手順について解説

売掛金買取とは、売掛債権(商品・サービスの提供代金を後日受け取る権利)を専門業者に売却することで、現金を受け取る手法です。

売掛金の回収を待たずに現金が手に入るため、事業用の家賃や人件費の支払いに対応できないときに、一時的なつなぎ資金を得る手段として利用できます。

売掛金買取を利用する際は、あらかじめメリット・デメリットを把握し、自社のニーズに合う資金調達法であるか考えることが大切です。

本記事では、売掛金買取の定義や利用するメリット・デメリットのほか、売掛金買取を利用する流れなどを解説します。

目次

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借りずに資金調達できるファクタリングサービスです。カードローンなどの借入とは異なり、あなたが取引先に送った請求書を買い取って、最短即日で報酬を現金化します。金額は1万円から買取可能。フリーランス・個人事業主・法人を問わず利用できます。

売掛金買取とは

売掛金買取とは、企業が保有する売掛債権を専門業者へ売却し現金を得る方法です。ファクタリングとも呼ばれており、民法第466条の「債権の譲渡性」に基づく、合法的な資金調達の手段です。

売掛金買取を利用すると、手数料は発生するものの、取引先からの売掛金の回収を待つことなく、早期に資金が手に入ります。

売掛金の回収が遅くなると、入金がない状態が続くにもかかわらず、原材料費や人件費などの支払いは発生します。売掛金を回収できないまま次の発注を受けると、必要な経費を支払えなくなる恐れもあるでしょう。

しかし、売掛金買取で売掛債権を現金化すれば、資金が少なくても経費を支払いやすくなります。

特に建設業・製造業・IT業など、納品してから1〜2ヶ月後に代金が支払われる業種において、効果的な資金調達手段です。

出典:e-Gov法令検索「民法第四百六十六条」

売掛金買取の種類

売掛金買取には、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があります。それぞれの違いを把握した上で、より自分に適した方法で運転資金を調達できます。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングの仕組み


2社間ファクタリングは、自分の会社と売掛金買取業者の2社間だけで契約が完結する方式です。自社と買取業者の間でやり取りするだけなので、現金化までのスピードが早いのが特徴です。業者によっては、申し込み当日に現金が入金されることもあります。

基本的な流れは、以下のとおりです。

【2社間ファクタリングの流れ】


  1. 売掛債権を売掛金買取業者に売却する
  2. 手数料を引いた売却代金を受け取る
  3. 取引先から売掛金を回収する
  4. 回収した売掛金を、売掛金買取業者へ支払う

また、取引先(売掛金を回収する企業)への承諾を挟まずに利用できるため、売掛先に知られずに売掛金を現金化できます。

ただし、2社間ファクタリングは手数料が高く、受け取れる売却代金が少なくなりやすい点がデメリットです。2社間ファクタリングを利用する前は必ず手数料を確認し、手数料を差し引いた代金で事業を回せるか、入念にシミュレーションしましょう。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングの仕組み


3社間ファクタリングは、自社・売掛金買取業者・取引先(売掛金の回収先)の3社が合意して行う方式です。2社間取引よりも、手数料が低め(約1〜9%)に設定されており、より多くの現金を手元に残せます。

基本的な流れは、以下のとおりです。

【3社間ファクタリングの流れ】


  1. 自社・売掛金買取業者・取引先の3社間で契約を締結する
  2. 売掛債権を売掛金買取業者に売却する
  3. 手数料を引いた売却代金を受け取る
  4. 取引先が売掛金買取業者に売掛金を支払う

2社間ファクタリングとの大きな違いは、取引先が買取業者に売掛金を直接支払う点です。

そのため取引先の承諾を得る必要があり、「契約書への署名・押印」「売掛金の振込先変更」などをお願いしなければなりません。これらの手続きがあるため、申し込みから現金化まで1〜2週間ほどかかる点がデメリットです。

また、取引先に売掛金買取を行うことが知られてしまうため、資金面での懸念をもたれるリスクがあります。

売掛金買取のメリット

売掛金買取を利用することで、迅速な資金調達が可能になり、資金繰りの改善が見込めます。具体的なメリットを紹介するので、自社に適した資金調達法を確認してみてください。

最短即日で資金を調達できる

売掛金買取は最短即日で資金を調達できるため、急な支払いにも対応しやすくなります。

売掛金買取の審査は、請求書や通帳のコピーなどを提出し「売掛債権が本当に存在するか」を確認してもらうことで完了します。そのため返済能力を慎重にチェックされる融資やビジネスローンなどに比べて、審査がスムーズに進む点が特徴です。

特に2社間ファクタリングは、自社と専門業者のみで契約を締結するため、申し込みから入金までスピーディーに進められます。業者によっては、最短即日での入金も可能です。

また、近年はAI審査を導入した「オンライン完結型」の売掛金買取も存在します。申し込みから契約まですべてインターネット上で完結し、面談も不要なため、最短2時間で入金が完了するケースもあります。

「大型案件を受注したものの、材料費が足りない」「設備が故障したため修理費が必要」など、急な運転資金のニーズに対応しやすい点が売掛金買取の魅力です。

赤字決算でも審査を通過しやすい

売掛金買取は赤字決算でも審査を通過しやすいため、売上が落ちている状態でもつなぎ資金を確保しやすい点もメリットです。

運転資金を調達する手段は、売掛金買取以外に銀行融資やビジネスローンなども存在します。

しかし、銀行融資やビジネスローンの審査では、事業計画書や資金繰り表を作成し、借り入れた金額を返済できる旨を示す必要があります。赤字決算だと、返済能力が認められにくいため、審査に通過する可能性は低めです。

一方で、売掛金買取の審査では、自社の経営状況より「取引先に期日どおり支払う信用力があるか」が重視されるため、事業が赤字でも審査を通過できる可能性があります。

会社設立後間もなかったり、不況で売上が伸びなかったりする際でも、つなぎ資金を得やすいのが売掛金買取です。

借金をせずに資金調達ができる

売掛金買取は借金をせずに資金調達できるため、将来返済に悩む必要がないほか、財務指標も悪化しません。

融資やビジネスローンで資金を借り入れると、利息を含めた返済が必要です。借入金の返済に追われ、長期的に資金繰りが悪くなる可能性も考えられます。

また、融資やビジネスローンで資金を借り入れると、貸借対照表の「負債の部」に借入金が計上されます。負債が増加している状態では、追加融資を申請しても返済能力に疑念を抱かれやすいため、審査に通る可能性は低くなるでしょう。そのため新商品の開発や店舗の増設など、事業の拡大が難しくなる点がネックです。

売掛金買取であれば、借金をせずに資金調達ができるため、返済に追われて資金繰りが悪化するリスクを防げます。

売掛金未回収のリスクを回避できる

一般的な売掛金買取は、取引先が倒産して売掛金を回収できなくなっても、専門業者から売掛金を請求される心配はありません。

ほとんどの売掛金買取の契約は「償還請求権なし」と定められています。償還請求権とは、取引先が倒産して売掛金を回収できない場合に、売掛金買取業者が「代わりに売掛金を支払ってください」と請求できる権利です。

売掛金買取の契約は、原則として償還請求権がないため、取引先が倒産しても業者に弁済する必要はありません。そのため、売掛金に相当する代金を確実に回収できます。

特定の取引先に売上が集中していたり、新規取引先の信用力に不安があったりしても、取引先の倒産による売掛金未回収を確実に防げる点が魅力です。

ただし「償還請求権あり」の契約では、取引先が倒産した際に、売掛金を弁済する必要があるため注意しましょう。

売掛金買取のデメリット

売掛金買取のデメリットを把握せずに利用すると、想定より手に入る資金が少なかったり、取引先との関係が悪くなったりする可能性があります。あらかじめデメリットを確認して、本当に売掛金買取を利用してもよいか検討することが大切です。

売掛金買取のデメリット

  • 手数料が高くなりやすい
  • 売掛債権の額以上の資金調達はできない
  • 悪質な業者が存在するリスクがある
  • 売掛先との信頼関係に影響する可能性がある

手数料が高くなりやすい

売掛金買取は手数料が高くなりやすいため、通常の売掛金回収よりも、収入が少なくなる点はデメリットです。

売掛金買取では、取引先の倒産による未回収リスクや迅速な審査にコストがかかるため、売掛金買取業者への手数料が高くなる傾向にあります。

手数料の相場は、2社間ファクタリングで約8~8%、3社間ファクタリングで約1~9%です。

仮に100万円の売掛金がある場合、手数料15%で売却すると15万円が差し引かれるので、実際に現金化できるのは85万円になります。恒常的に売掛金買取を利用すると、年間の売上が低下し、事業を成長させるための資金が残りにくくなります。

売掛金買取は、あくまで一時的なつなぎ資金を得る手段として利用することが重要です。

また、取引先の信用力が低いと手数料は高くなるので、売掛金買取を利用する際は、売掛金をすぐ支払ってくれる信用力の高い取引先の売掛債権を選ぶことも大切です。

売掛債権の額以上の資金調達はできない

売掛金買取では、売掛債権の額以上の現金にはならないため、多額の資金調達には不向きです。

売掛金買取は、あくまで自社が、将来的に得るはずの売掛金を先取りして現金化する取引です。そのため調達できる金額は、売掛債権の額面から手数料を引いた範囲内に限定されます。

「新しい機械を複数導入して生産ラインを増強したい」「複数店舗を増設して売上を伸ばしたい」など、事業拡大のために多額の資金を調達するのは困難です。

直近の水道光熱費や人件費の支払いに対応するための、一時的に資金を増やす手段として利用しましょう。

事業拡大のために多額の資金を調達したいのであれば、公的機関や銀行が設けている融資制度を活用しましょう。日本政策金融公庫やメガバンクなどであれば、億単位の資金を借りられる可能性があります。

融資を受けられる機関については、以下の記事で解説しているため、気になる方はぜひご覧ください。

【関連記事】
運転資金の融資を受けられる機関は?申請手順や審査のポイントを解説

悪質な業者が存在するリスクがある

悪質な業者で売掛金買取サービスを利用してしまうと、法外な手数料を請求され、現金化できる売掛金が大幅に減少する可能性があります。

売掛金買取は「貸金業登録」のような許認可を得ずに始められる事業です。そのため参入障壁が低く、悪質な業者が紛れ込んでいる実態があります。

悪質な業者のもとで売掛金買取を行うと、相場を大幅に超えた手数料(目安として30%以上)を請求されるかもしれません。

また、取引先の倒産によって売掛金を回収できなかった場合、悪質な業者から売掛金の弁済を要求される可能性もあるため要注意です。

こうした被害を避けるには、売掛金買取を行う前に、入念に契約書を確認することが大切です。「売掛債権の売却金が極端に低くないか」「手数料が極端に高くないか」の2点は、特に注意して確認しましょう。

また、契約書に「償還請求権あり」という記載がある場合、取引先から売掛金を回収できないときに弁済請求される可能性があります。

万が一、悪質な業者の被害にあった際は、金融庁の「金融サービス利用者相談室」や、全国各地の財務局などに相談しましょう。

出典:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」

売掛先との信頼関係に影響する可能性がある

売掛金買取の利用方法によっては、売掛先(取引先)との信頼関係に影響し、今後の発注を控えられる可能性があります。

特に、自社・売掛金買取業者・取引先の3社間で契約を締結する3社間ファクタリングを利用すると、売掛債権が売却されることは確実に取引先へ伝わります。

その際、取引先から「あの会社は資金繰りが悪化しているのでは?」と懸念されやすく「発注すると、倒産して仕事が止まるかもしれない」と思われる可能性も考えられるでしょう。取引先が、自衛のために取引縮小に踏み切るリスクがあるため、利用には細心の注意が必要です。

取引先との関係維持を最優先するなら「手数料が安い」という理由だけで、安易に3社間ファクタリングを選ばずに、2社間ファクタリングの利用を検討しましょう。

売掛金買取を利用する流れ

売掛金買取の主な流れは以下のとおりです。

売掛金買取を利用する流れ

1. 利用する業者を選ぶ

利用する業者は「手数料が安い」「入金スピードが早い」など、自社のニーズに合った相手を選びましょう。

まず2社間ファクタリングか3社間ファクタリングどちらを利用するか決めます。入金スピード・取引先との関係性を重視するなら2社間ファクタリング、手数料の安さを優先するなら3社間ファクタリングがおすすめです。

売掛金買取業者を選ぶ際は、公式ホームページで以下の点を確認しましょう。

  • 手数料の安さ
  • 振込みまでの所要時間
  • 買取可能な金額の上限
  • 得意な業種(建設業に強い、IT業に強いなど)
  • 個人事業主でも利用可能か
  • オンラインで申し込めるか

特に手数料に関しては、複数社に見積もりを依頼し、正確な金額を比較したうえで選びましょう。その際は「審査料」「事務手数料」などの名目で、追加費用が発生しないかも確認することが大切です。

2. 必要書類を提出して申し込みをする

売掛金買取を利用する際は、必要書類を提出して審査を受け、売掛金に関する取引が本当に存在するか確認してもらう必要があります。

審査に必要な書類は業者によって多少異なりますが、一般的には以下が必要です。

  • 売掛債権があると証明する書類(請求書・発注書・契約書など)
  • 取引先からの入金履歴がわかる通帳のコピー
  • 決算書一式(決算書・法人税申告書など)
  • 所得税申告書(個人事業主の場合)
  • 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)

必要書類を準備できたら、売掛金買取業者の窓口で提出し、審査を受けます。オンライン完結型のサービスであれば、必要な書類をスマートフォンのカメラで撮影し、ウェブサイトにアップロードするだけで提出可能です。

「書類が足りない」「書類の文字が不鮮明で読みにくい」などの不備があると、再度提出する手間が発生します。資金の受け取りも遅れてしまうため、必要書類がすべて揃っているか確認してから提出しましょう。

3. 審査

売掛金買取の審査を通過した後は、改めて契約条件を確認し、内容に納得したうえで契約を結びます。

契約書を提示されたら、署名する前に隅々まで目を通し、不利な内容や不明点がないか確認してください。特に以下の3点は慎重に確認しましょう。

  • 見積もりになかった追加費用が記載されていないか
  • 手数料の総額が合っているか
  • 「償還請求権なし(取引先が倒産しても弁済する必要がない)」と明記されているか

不明点があれば必ず業者へ質問し、回答に納得したうえで契約を結んでください。

なお、3社間ファクタリングの場合は、取引先へ債権譲渡を通知し、承諾してもらう手続きが必要です。取引先に承諾書を郵送し、署名してもらうようにお願いしましょう。

また、売掛金の支払いを売掛金買取業者へ変更する旨も伝える必要があります。

4. 業者から入金してもらう

契約締結後は基本的に入金を待つだけです。

売却代金がいつ支払われるかは業者によって異なります。即日入金が可能な業者でも、金融機関が営業時間外に申し込んだ場合は、入金が翌日以降になるケースもあります。

売掛金買取業者から入金されたら、正しい金額が振り込まれているか確かめましょう。

2社間ファクタリングを利用した場合は、後日取引先から支払われる売掛金を、売掛金買取業者に必ず送金します。売掛金を送金しないと、損害賠償請求される可能性があるほか、悪質な場合は横領罪に問われるリスクもあります。

売掛金を間違えて別の支払いに使わないよう、取引先から振り込まれたら迅速に売掛金買取業者に送金することを意識しましょう。

売掛金買取業者の選び方

売掛金買取業者の選び方を把握して、自社のニーズに合った売掛金買取サービスを選びましょう。

売掛金買取業者の選び方におけるポイントは以下の5つです。

買取可能額の下限・上限を確認する

買取可能額の下限・上限を確認し、売却予定の売掛債権の額で、利用可能な業者か確認しましょう。

買取可能額は業者によって「最低買取額30万円から」「上限は5,000万円まで」など、下限や上限が設けられています。買取可能額の範囲外である売掛債権を申請しても、審査で断られてしまい現金化できません。

あらかじめ自分が売却したい金額を確認し、買取可能額の条件に合う業者を探しましょう。

売掛金買取業者を探す際は、掲げているキャッチコピーに注目すると、大まかな買取可能額を一目で判断できます。「少額対応可」「最低〇万円~対応可」などと明記していれば、少額債権に対応している可能性が高いと判断できるでしょう。

一方で「高額買取 最大〇〇万円」「大口案件もお任せください」などの記載があるのであれば、高額の売掛債権にも対応できると想像できます。

また、大手の業者は大口の売掛債権に対応している可能性が高いため、売掛債権が高額なのであれば、知名度の高い業者から調べると効率的です。

手数料が相場の範囲内であるか確認する

手数料が相場の範囲内か確認すると、悪質な業者か否か判断できます。

売掛金買取の一般的な相場は、2社間ファクタリングが約8〜18%、3社間ファクタリングは約1〜9%です。売掛債権の額に応じて多少変動するため、契約する前に見積もりを取ってもらい、手数料を確認しましょう。

見積もりの結果、相場を大幅に超える手数料(目安として30%以上)を提示されるなら、悪質な業者である可能性が高いため利用を控えましょう。

また、手数料だけを見るのではなく、審査料や事務手数料などの名目で追加費用がないかも確認します。手数料は相場の範囲内でも、追加費用を合計すると売掛金額の30%ほどになるなら、悪質な業者である可能性があります。

入金までのスピードを確認する

入金までのスピードを確認して、必要なタイミングまでに資金を調達できるか判断しましょう。

「最短即日」「最短〇時間で入金可能」など、入金スピードを強調している業者は多くありますが、あくまで「最短」のケースである点に注意が必要です。

実際に入金までかかる時間は、以下の要素に応じて変化します。

  • 初めて利用するかどうか
    • 初めて利用する際は、利用の流れを説明されるため時間がかかる可能性がある
  • ほかの利用者の人数
    • 利用者が多く、業者が忙しい時期は審査に時間がかかる可能性がある
  • 申し込む時間帯
    • 金融機関の営業時間外に申し込むと、入金が翌日以降になる
  • オンラインで申請できるかどうか
    • オンライン申請はAIでスピーディーに審査するケースが多く、入金まで時間がかかりにくい

広告の「最短即日」という言葉を鵜呑みにせず、利用を検討している業者に「今から申請すると、いつ入金できるか」を質問して、具体的な入金タイミングを確認しましょう。

債権譲渡登記が必要であるか確認する

債権譲渡登記が必要か確認することで、登記費用がかかったり、売掛金買取の利用を取引先に知られたりするデメリットを避けられます。

債権譲渡登記は、売掛債権が譲渡されたことを法務局に記録する手続きです。2社間ファクタリングを利用する際、契約内容に債権譲渡登記を行う旨が含まれている可能性があります。

債権譲渡登記には、以下2つのデメリットが発生します。

  • コストが増加する
  • 取引先に売掛金買取の利用を知られる

コストの増加や取引先との関係悪化を避けるため、債権譲渡登記の必要がない業者を選ぶのがおすすめです。売掛金買取業者の公式サイトを確認し「原則登記不要」「登記留保可能」などの文言が書かれているかをチェックしましょう。

登記に関する文言が見つからないのであれば、見積もりを依頼する際や契約を結ぶ前に、債権譲渡登記が必要か念のため質問しましょう。

十分な実績があるか確認する

売掛金買取業者に十分な実績があるかを確認すると、悪質な業者でないか見極められます。

売掛金買取業者の実績を調べるときは、公式サイトで会社の運営歴や累計買取件数を確認しましょう。会社設立から10年以上運営されていたり、数万件の取引実績があったりする業者は、実績が十分であると判断できます。

また、SNSの口コミをチェックするのもおすすめです。業者名で検索した際によい評判が多数見られるのであればも、実績のある業者だと考えられます。

逆に、公式サイトで運営歴や累計買取件数などの記載がなかったり、そもそも公式サイトが存在しなかったりするなら悪質な業者の可能性があります。

悪質な業者に申し込むと法外な手数料を請求され、受け取れる売却代金が大幅に減少するリスクがあるため、怪しいと思ったら利用を控えましょう。

まとめ

売掛金買取は、最短即日で売掛債権を現金化できるため、予期せぬ大口受注や想定外の設備トラブルなどで、資金が足りない際に有効な手段です。

売掛金買取業者は多数存在し、各業者で「買取可能額の範囲」「入金スピードの速さ」などが異なります。公式サイトで特徴を確認しながら、自分のニーズに合う業者を選びましょう。

また、売掛金買取業者のなかには悪質な企業も存在します。悪質な売掛金買取業者を利用してしまうと、法外な手数料を請求され、売掛債権の売却額が大幅に低下するリスクがあります。

運営歴や取引実績が確認できなかったり、公式サイトが存在しなかったりする場合は悪質な業者の可能性があるため、申し込まないようにしましょう。

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よくある質問

売掛金買取は個人事業主でも利用できる?

売掛金買取は個人事業主でも利用可能です。公式サイトに「法人限定」という記載がなければ、基本的に個人事業主も利用できます。

ただし、買取可能額の下限が定められている場合、数万円単位の少額債権を売却できない可能性があります。個人事業主として売掛金買取を利用するなら、買取可能額を確認しましょう。

そもそも売掛金買取とは何かを確認したい方は「売掛金買取とは」で解説しているため、あわせてご覧ください。

売掛金買取とファクタリングの違いは?

売掛金買取とファクタリングはどちらも売掛債権を売却して早期に現金化するサービスを指します。金融サービスの名称としては、ファクタリングを用いるケースが多く見られます。

売掛金を放置するとどうなる?

売掛金を放置すると、帳簿上で資産として計上されます。資産は課税対象となるため、税金の支払いが発生する点に注意が必要です。

また、民法第166条においては、請求書を発行してから5年が経つと、売掛債権の消滅時効が成立する旨が定められています。5年間請求をしないまま時効が成立し、取引先が「時効なので支払いません」と主張すると、法的に売掛金を回収する権利を失ってしまいます。

売掛金を放置すると税金の支払いが増えるほか、最悪の場合、回収する権利を失ってしまうため、迅速に支払ってもらうよう取引先に交渉しましょう。

出典:e-Gov法令検索「民法第百六十六条」

参考文献

監修 橋爪 祐典(はしづめ ゆうすけ)

2018年から現在まで、税理士として税理士法人で活動。中小企業やフリーランスなどの個人事業主を対象とした所得税、法人税、会計業務を得意とし、相続業務や株価評価、財務デューデリジェンスなども経験している。税務記事の執筆や監修なども多数経験している。

監修者 橋爪 祐典

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