勘定科目の基礎知識

車購入費は確定申告で経費にできる? 勘定科目や仕訳方法を詳しく紹介

監修 西村真衣 西村税理士事務所

車購入費は確定申告で経費にできる? 勘定科目や仕訳方法を詳しく紹介

事業で車を使用している場合は、確定申告で車両の購入費を経費に計上可能です。ただし、仕訳の際は、車に関わる費用によって勘定科目が異なります。

正しく仕訳・確定申告をするためには、車の購入費に関する勘定科目や仕訳方法を理解しておく必要があるでしょう。

本記事では、車両購入費を確定申告で経費として計上できるかや、仕訳時の勘定科目仕訳例も紹介します。

確確定申告の基本をすべて解説!確定申告が初めてでもわかりやすい図解入りの解説記事はこちら

目次

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車両の購入費用は確定申告で経費にできる?

車両の購入費は確定申告で経費に計上できます。ただし、経費として認められるのは、事業に関わる部分に限るので注意が必要です。

たとえば、プライベート使用のみの目的で車両を購入した場合は、経費にできません。

また、事業とプライベートで使用する場合は、事業で使用する比率分のみが経費になります。

税務署からは、事業に関わる経費としての証明を求められる場合もあるので、経費が客観的に事業に関わることが証明できるようにしておかなくてはなりません。

国税庁で定義されている経費は以下の通りです。

  1. 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
  2. その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

出典:国税庁「No.2210 やさしい必要経費の知識」

なお、車両購入では購入費が高額になるため、いったん資産計上して減価償却により経費にすることが一般的です。

ローンやリースでの購入も経費にできる?

事業で使用する車両であれば、ローンを利用した購入やリースした場合でも必要経費にできます。

なお、ローンまたはファイナンス・リースの場合は、資産計上と減価償却の計算が必要になりますが、オペレーティング・リースの場合は減価償却が不要です。

リースの種類

  • ファイナンス・リース:資産を購入したのと同等のリース取引
  • オペレーティング・リース:ファイナンス・リース以外の取引

車両の購入費用に使う勘定科目

車両の購入費用に使う勘定科目は以下の通りです。

車両の購入費に使う勘定科目

  • 車両を購入した場合は【車両運搬具】
  • 車両の購入に必要な手続きの場合は【支払手数料】
  • 車両に関わる税金の場合は【租税公課】
  • 自賠責保険などに加入する場合は【保険料】
  • ローンで分割支払いする場合は【未払金】
  • ローンの金利を支払った場合は【支払利息】
  • リサイクル料金を支払った場合は【預託金】

各勘定科目の内容を確認していきます。

【車両運搬具】

車両本体の購入費用は「車両運搬具」で仕訳します。たとえば営業車や商品の運搬に使うフォークリフトなどのように、事業で使用する運搬車両は、車両運搬具で仕訳可能です。

【支払手数料】

車両本体ではなく、車庫証明法定費用や検査登録法定費用、手続き代行費用などは「支払手数料」で仕訳します。

支払手数料とは商品に付随して発生する手数料、専門家に支払う報酬などに使う勘定科目です。

【関連記事】
支払手数料の勘定科目はどう使う?仕訳例や混同しやすい経費も解説

【租税公課】

自動車重量税や自動車税などは「租税公課」で仕訳します。租税公課とは、租税(国や地方に納める税金)や公課(公共団体に納める会費や罰金など)を納めた際に使う勘定科目です。

【保険料】

車両購入時には、自動車保険に加入する必要があります。車両にかかる自賠責保険や任意保険料は、そのまま「保険料」で仕訳してかまいません。

【未払金】

未払い金は、サービスなどの提供を受けているが、まだ料金を支払っていない場合に使う勘定科目です。したがって、車両購入でローンを利用した場合は、「未払金」で仕訳します。

【支払利息】

支払利息は、ローンを返済する際に利息を支払った場合の勘定科目です。事業で使用する車両であれば、支払利息も経費として計上できます。

【預託金】

預託金は、預託先へ一定の金額を無利子で預け入れる金銭を処理するための勘定科目です。

車両購入では、廃車時にかかるコスト分をリサイクル料金として購入時に支払いますが、実際に支払った料金が使われるタイミングは廃車時のため、廃車になるまでは「預託金」として計上します。

【事例で解説】車両の仕訳例

車両を購入する際の仕訳例をケースごとに紹介します。

なお、車両購入時の条件は以下の通りです。

車両購入時の具体例

  • 車両本体:2,000,000円
  • 自動車税:25,000円
  • 自動車重量税:30,000円
  • 自賠責保険:27,180円
  • 検査登録代行:30,000円
  • リサイクル料:10,000円

現金一括で購入した場合

現金一括で車両を購入した場合の仕訳は以下の通りです。


借方貸方
車両運搬費2,000,000円現金2,122,180円
租税公課55,000円
保険料27,180円
支払手数料30,000円
預託金10,000円

なお、減価償却する場合は、耐用年数を確認しなくてはなりません。

耐久年数は車種などで異なるので、詳しくは国税庁が発行している「主な減価償却資産の耐用年数表」を参照してください。

たとえば、取得金額が2,000,000円の新車の小型自動車を購入した場合の減価償却は、以下の通りです。


借方貸方
減価償却費500,000円車両運搬具500,000円

新車の小型自動車の耐久年数は4年なので、取得金額の2,000,000円を4回に分けて原価償却していきます。

また、減価償却には「直接法」と「間接法」がありますが、上記は現時点の資産価値をあらわす直接法です。

ローンで購入した場合

全額ローンで支払った場合(元本50,000円、利息5,000円の場合)の仕訳は以下の通りです。


借方貸方
車両運搬費2,000,000円未払金2,122,180円
租税公課55,000円
保険料27,180円
支払手数料30,000円
預託金10,000円

ローンの場合は、頭金を支払っていなければ、貸方の勘定科目を「未払金」で仕訳します。

また、ローン返済時に利息を支払った場合の仕訳は以下の通りです。


借方貸方
未払金50,000円普通預金55,000円
支払利息5,000円

ローンの返済時は、元本と利息の勘定科目を分けて記載してください。

リース(オペレーティング・リース)を利用した場合

リース期間が終了後に所有権が移転するファイナンス・リースではなく、オペレーティング・リースを利用した場合の仕訳を紹介します。

リース料40,000円を現金で支払った場合の仕訳は以下の通りです。


借方貸方
リース料40,000円現金40,000円

なお、オペレーティング・リースの場合、仕訳が発生するのはリース料を支払ったタイミングです。

車両を購入して経費計上する際の注意点

車両購入料金を経費計上する際の主な注意点は以下の通りです。

経費計上する際の注意点

  • 30万円未満の場合は一括で経費計上できる
  • 事業とプライベートで使用する場合は家事按分する
  • 車両の名義は原則本人になる

各内容を確認していきます。

30万円未満の場合は一括で経費計上できる

購入費が高額になる傾向がある車両は、減価償却が必要になる場合が多いですが、例外もあります。

中古車など購入代金が30万円未満の場合は、少額減価償却資産の特例により、一括で経費計上が可能です。

ただし、少額減価償却資産の特例は、業務で使用する年で取得価額の合計が300万円までなので注意してください。

また、青色決算書の作成時には、減価償却費の計算の摘要欄に「措置28の2」と記載する必要もあります。

【関連記事】
一括償却資産と少額減価償却資産の違い

事業とプライベートで使用する場合は家事按分する

事業とプライベートで兼用する場合は、すべてを経費にはできないので注意してください。計上できる経費は事業に関わる部分に限定されるため、プライベートでも車両を使用する場合は、家事按分が必要です。

家事按分の割合は決まっていませんが、税務署から説明を求められた場合に明確な根拠を示せるようにしておきましょう。

車両の名義は原則本人になる

個人事業主が車両の購入費を経費で計上する場合は、原則として名義は本人でなくてはなりません。ただし、生計をともにする親族の場合であれば、例外として経費計上が可能です。

まとめ

車両の購入費用は、業務で使用するのであれば、購入方法を問わず経費として計上できます。しかし、プライベートと兼用している場合は、事業で使用する比率分しか計上できないので注意が必要です。

また、仕訳時の勘定科目は車両の購入方法によって異なるため、違いをしっかり理解して適切な仕訳ができるようにしてください。

【関連記事】
家事按分とは?個人事業主が知っておくべき経費計上の仕方や計算方法についてわかりやすく解説

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よくある質問

車両の購入費用は確定申告で経費にできる?

車両の購入費用は経費にできます、事業で使用する分に限定されます。

車両費の購入費を確定申告で経費にできるのか詳しく知りたい方は「車両の購入費用は確定申告で経費にできる?」をご覧ください。

車両の勘定科目は?

車両の購入に関わる主な勘定科目は車両運搬具・支払手数料・租税公課・保険料・預託金です。ただし、購入方法によっては勘定科目が異なります。

車両の購入に関わる勘定科目を詳しく知りたい方は「確定申告で車両の購入費用に使う勘定科目」をご覧ください。

監修 西村真衣(にしむら まい)

父も祖父も税理士という家系に長女として生まれる。実家は60年続く税理士事務所。学生結婚し、子供を授かるも、母、妻、娘の役割以外に、自分の人生も生きていきたいと2人の子供を育てながら税理士試験に合格する。自身も経営者の立場を経験しない事には、お客様の気持ちに真に寄り添うことはできないと感じ、実家の税理士事務所とは別に2021年に西村税理士事務所を開業。現在は、女性起業支援を中心に活動している。

西村真衣