勘定科目の基礎知識

減価償却累計額とは? 減価償却に用いる勘定科目と仕訳例をわかりやすく解説!

監修 安田亮 安田亮公認会計士・税理士事務所

減価償却累計額とは? 減価償却に用いる勘定科目と仕訳例をわかりやすく解説!

減価償却は、節税につながる大切な会計処理のひとつです。本記事では、減価償却の仕組みを解説したうえで、減価償却の仕訳例を説明します。

減価償却の計算方法は定額法や定率法があり、資産の種類・構造・用途などによって耐用年数が異なります。複雑でわかりにくいと感じる人も少なくないでしょう。

今回は、減価償却の仕訳例を「直接法」と「間接法」に分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

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減価償却累計額とは?

減価償却累計額は、固定資産を取得してから現時点までの「減価償却費」を合計した額を示します。

固定資産とは、事業のための建物や自動車など、1年以上続けて使用する資産です。たとえば飲食店を営む場合、次のようなものが該当します。

飲食店の固定資産例

  • 冷蔵庫・レンジ・オーブン
  • ガス設備
  • レジスター
  • パソコン
  • 机・椅子
  • 看板
  • 金庫
  • 内装・外装

売掛金や商品など、営業活動の過程で保有する資産は固定資産には含まれません。

なお減価償却に関する仕訳方法は、主に「直接法」と「間接法」の2種類があります。減価償却累計額は、間接法で仕訳した際に用いる勘定科目です。

そもそも減価償却とは?

建物・機械装置・工具・車両といった資産は、経年によって価値が減少していきます。このような固定資産の購入額を、耐用年数に応じて必要経費に計上することを「減価償却」といいます。

減価償却は会計処理のひとつです。適正に減価償却費を計上することで、課税負担を軽減する効果が期待できます。

減価償却できる資産と減価償却できない資産は、下表の通りです。


減価償却できる資産減価償却できない資産
有形固定資産・建物
・建物の付属施設(冷暖房設備・照明設備など)
・機械・装置
・船舶
・航空機
・車両・運搬機
・工具・器具・備品など
・土地・借地権
・書画・骨董品
・貴金属
・有価証券
・建設仮勘定
無形固定資産・営業権
・鉱業権
・特許権
・商標権
・ソフトウェアなど
生物・牛・馬・やぎ
・りんご樹・ぶどう樹
・茶樹・桑樹など

なお使用期間が1年未満または取得価額10万円未満の減価償却資産は、購入した事業年度にまとめて必要経費として計上できます。

減価償却に関して、より詳しく解説した記事もあるので、合わせてご覧ください。

【関連記事】
減価償却とは?対象資産や目的、計算方法をわかりやすく解説

「減価償却費」 と 「減価償却累計額」の違い

下図の通り、減価償却費は事業年度ごとの償却費を示します。減価償却累計額は、固定資産の取得から現時点までの各年度の減価償却費を合計した金額です。


取得〜期末期首〜期末期首〜期末(現時点)
1 減価償却費2 減価償却費3 減価償却費
減価償却累計額(①+②+③)

また財務諸表での扱いも異なり、減価償却累計額は間接法で仕訳する場合、貸借対照表の「資産」の部に計上されます。

一方、減価償却費は損益計算書に記載されます。基本的に資産ごとに分けず、まとめて減価償却費として計上しましょう。

減価償却の計算方法

減価償却の計算方法は、以下の通り複数あります。

減価償却の計算方法

  • 定額法
  • 定率法
  • 生産高比例法
  • 取替法
  • 減量率法

上記のうち、よく使用されるのは「定額法」と「定率法」です。それぞれ、下表のように計算します。


定額法減価償却費=取得価額×定額法の償却率
定率法減価償却費=固定資産の未償却残高×定率法の償却率
(固定資産の未償却残高=取得価額−前年までの減価償却費の累計額)

定額法では、耐用年数に応じて毎年定額を償却費として算出します。一方、定率法は、減価償却資産(固定資産)の未償却残高に、一定の率を乗じて算出する方法です。

減価償却の仕訳方法

減価償却に関する費用を仕訳する方法は、次の2種類があります。

減価償却に関する仕訳方法

  • 直接法
  • 間接法

直接法は、減価償却費を固定資産から直接控除する方法です。貸借対照表を見れば現在価値を把握できますが、取得価額の確認ができません。

一方間接法では、「減価償却累計額」を用いて固定資産から減価償却費を間接的に差し引きます。そのため貸借対照表で取得価額を把握できますが、現在の簿価はわかりません。

会社や事業によって、適切な方法を選ぶとよいでしょう。

減価償却に用いる勘定科目

減価償却に用いる主な勘定科目は、次の通りです。

減価償却に用いる勘定科目

  • 固定資産の取得価額を分割して費用計上する際に用いるのは【減価償却費】
  • 減価償却の仕訳で間接法を選んだ際に用いるのは【減価償却累計額】

それぞれ詳しく見てみましょう。

【減価償却費】

「減価償却費」とは、固定資産を取得するための費用(取得価額)を耐用年数などに応じて事業年度ごとに計上した経費を示す勘定科目です。

減価償却の仕訳方法は、主に直接法と間接法の2種類ですが、「減価償却費」はどちらにも使用します。

【減価償却累計額】

「減価償却累計額」は、減価償却で費用計上した額(減価償却費)を合計した勘定科目です。減価償却に関して間接法で仕訳する際に使います。

取得価額から減価償却累計額を差し引くと、まだ費用計上されていない金額(帳簿価額)を算出できます。

【事例で解説】減価償却累計額の仕訳例

減価償却の仕訳方法ごとに例を紹介します。

直接法で仕訳する場合

取得価額500万円、耐用年数10年の機械装置を定額法で減価償却した場合

借方貸方
減価償却費500,000円機械装置500,000円

取得価額80万円、耐用年数4年の工具を定額法で減価償却した場合

借方貸方
減価償却費200,000円工具200,000円

間接法で仕訳する場合

取得価額500万円、耐用年数10年の機械装置を定額法で減価償却した場合

借方貸方
減価償却費500,000円減価償却累計額500,000円

取得価額80万円、耐用年数4年の工具を定額法で減価償却した場合

借方貸方
減価償却費200,000円減価償却累計額200,000円

まとめ

減価償却累計額は、固定資産の減価償却を行う際に用いる勘定科目です。取得から現在までの減価償却費を累計した合計額を示します。

減価償却の仕訳方法は直接法と間接法があり、減価償却累計額を用いるのは間接法で仕訳した場合です。適切に減価償却費を計上することは節税にもつながるため、減価償却に関する正しい知識を身につけましょう。

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よくある質問

減価償却累計額とは?

減価償却累計額は、減価償却で費用計上した額(減価償却費)を累計したものです。

減価償却累計額に関して詳しく知りたい方は、「減価償却累計額とは?」をご覧ください。

減価償却累計額とは?

主に「減価償却費」と「減価償却累計額」の2つです。

減価償却費や減価償却累計額に関して知りたい方は、「減価償却に用いる勘定科目」をご覧ください。

監修 安田 亮(やすだ りょう)

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

監修者 安田亮