副業の基礎知識

会社員の副業はいくらから確定申告が必要?副業の開始前に知るべき手続きや注意点について解説

監修 eel税理士法人

会社員の副業はいくらから確定申告が必要?副業の開始前に知るべき手続きや注意点について解説

会社員は、会社が行う年末調整により所得税が精算されるため、原則自身での確定申告は必要ありません。ただし、会社員として就業しながら、副業をしており、副業の所得が20万円超になる場合は確定申告の対象となります。

また、副業の所得が20万円以下の人でも、確定申告によって還付金が受け取れる場合があります。本記事では、副業を行う会社員が確定申告をすべき条件や方法、確定申告によるメリットについて解説します。

目次

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副業とは?

副業とは、本業以外に行っている仕事のことを指し、本業以外で収入を得ている場合はすべて副業にあたります。

アルバイトやパートのように企業に雇用される働き方、自ら事業を行う自営業、業務委託を請け負うなどの働き方も副業に該当します。

なお「副業」は法律用語ではないため、法律上の定義はありません。会社によっては「副業は禁止である」と定めている場合がありますが、これは法律に基づくものではなく、会社独自の就業規則によるものです。

会社員が副業した場合の主な所得の種類

所得税法上、所得は10種類に分類され、その中で副業の所得区分となることが多いのは以下の4つです。

副業の所得区分

  1. 給与所得:アルバイトやパート雇用で得た所得
  2. 事業所得:事業を営んでいる人がその事業で得た所得
  3. 不動産所得:不動産収入で得た所得
  4. 雑所得:ほか9種類に分類されない所得
出典:国税庁「No.1300 所得の区分のあらまし」

なお、所得の種類についての詳細は別記事「所得とは? 収入との違いや種類別の計算方法を解説」をあわせてご確認ください。

事業所得と雑所得の判断基準

副業で得た所得の多くは前述した4つの所得区分のうちどれかに分類されますが、特に自身で所得区分を分類する際、事業所得と雑所得の判断が難しいとされています。

事業所得と雑所得の判断基準として、国税庁は以下のように解説しています。

法第 35 条((雑所得))関係

その所得に係る取引を帳簿書類に記録し、かつ、記録した帳簿書類を保存している場合には、その所得を得る活動について、一般的に、営利性、継続性、企画遂行性を有し、社会通念での判定において、事業所得に区分される場合が多いと考えられます。

出典:国税庁「雑所得の範囲の取扱いに関する所得税基本通達の解説」

副業で得た収入について帳簿の有無は、事業所得と雑所得の判断基準のひとつです。

2022年8月1日、国税庁は「副業の収入額が300万円以下の場合にはその所得を雑所得とする」という所得税基本通達の改正案を提示しましたが、これに対して国民から多くの意見が寄せられました。


出典:国税庁「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(雑所得の例示等)に対する意見公募手続の実施について」

結果、国税庁は2022年10月7日、副業の収入額が300万円以下であっても副業に対する帳簿をつけている場合には、営利性・継続性・企画遂行性があり、社会通念での判定において事業所得としてみなすと修正しました。

よって、副業の収入が300万円以下であっても事業所得として確定申告を行いたい場合は、必ず帳簿をつけ、保存しておきましょう。

ただし、帳簿があっても収入が少ない場合(例年300万円以下かつ本業の収入の10%未満の場合)や、毎年赤字でありかつ赤字に対しての対策が講じられていない場合などは営利性がないと判断され、雑所得に分類されます。

一方で、副業の収入が300万円を超える場合は、事業が「社会通念上事業と称するに至る程度の規模」であるとみなされ、帳簿が無くても事業所得と判断される場合があります。

事業所得と雑所得の区分におけるイメージは以下のとおりです。

収入金額記帳・帳簿書類の保存あり記帳・帳簿種類の保存なし
300万円超概ね事業所得(*)概ね事業に係る雑所得
300万円以下概ね事業所得(*)業務に係る雑所得
※資産の譲渡は譲渡所得

(*)以下のような場合には、事業と認められるかどうかを個別に判断することとなります。

  • その所得の収入金額が僅少と認められる場合
  • その所得を得る活動に営利性が認められない場合
出典:国税庁「雑所得の範囲の取扱いに関する所得税基本通達の解説」
出典:国税庁「別紙 新旧対照表」


税務署では雑所得か事業所得かどちらに当てはまるかを、実情に合わせて判断しています。事業所得と雑所得、どちらを選択すべきか自身で判断ができない場合は、税務署の窓口や税理士などの専門家に相談してみるとよいでしょう。

事業所得と雑所得についての詳細は別記事「雑所得と事業所得の違いは?副業で副収入を得たら、確定申告は必要?」「副業で経費が認められる条件と雑所得の経費計上の方法解説」をあわせてご確認ください。

副業している会社員で確定申告が必要になるのはいくらから?

副業の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。確定申告をする際は、所得別の特長や計算方法を理解しておかなければなりません。ここでは、以下の所得の種類に応じた所得金額の求め方について解説します。

  • 給与所得
  • 事業所得・雑所得
  • 不動産所得

副業の所得と確定申告の関連についての詳細は別記事「副業所得が20万円超なら確定申告は必要?申告しなかった場合のペナルティについても解説」をあわせてご確認ください。

副業が給与所得の場合

給与は経費計上ができませんが、代わりに収入金額に応じた給与所得控除が適用されます。

給与所得は、給与(収入)額から給与所得控除を引いた額のことです。副業の所得が給与所得である場合、副業の給与所得額が20万円を超えると確定申告が必要になります。

給与所得の計算式

給与所得 = 給与(収入) - 給与所得控除

本業の所得が給与所得である場合、従業員は本業の会社で年末調整を受け、本業の所得に対する所得税の清算を行います。

このとき、副業の年間の給与所得が20万円を超える場合には、自身で副業分の所得に対して確定申告を行い、本業と副業の給与所得を合算し所得税を再計算します。

また、本業と副業の両方が給与所得であった場合、給与所得控除は本業の給与所得から差し引かれるため、副業の給与から給与所得控除を差し引くことはできません。

上記のように本業・副業ともに給与所得を得ている場合、年末調整を受けるため、本業の勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出します。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出することで、本業の所得税区分が源泉徴収税額表の甲欄で計算されます。申告書を提出できるのは1人1事業所のみのため、所得額の多い本業の勤務先で年末調整を行うのが一般的です。

副業でも給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出してしまい、本業・副業ともに源泉徴収されている場合は、控除されている所得税額が誤っている可能性があります。この場合も確定申告を行い、正しい金額の所得税を納めましょう。

給与所得控除についての詳細は別記事「給与所得控除とは?給与所得の計算方法や所得控除との違いついてわかりやすく解説」をあわせてご確認ください。

このほか、年末調整の有無にかかわらず、本業と副業の給与を合算した年間収入金額が2,000万円を超える場合にも、確定申告が必要です。

さらに、給与所得から各所得控除を引いた額によっても確定申告の要不要は異なります。

本業と副業の給与所得から基礎控除や医療費控除などの各所得控除の合計金額を引いた額が年間150万円以下の場合は、確定申告をする必要はありません。


出典:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」

副業の所得が事業所得、雑所得の場合

副業が事業所得や雑所得の場合は、本業の給与に関する源泉徴収票と、副業で得た収入の支払通知に記された金額をもとに確定申告を行います。

事業所得、雑所得は収入から経費を差し引いた額を指します。

事業所得・雑所得の計算式
事業所得(または雑所得)= 収入 - 経費 - 青色申告特別控除額(青色申告者のみ)

副業の事業所得、雑所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。

たとえば、副業の収入が30万円で経費が15万円の場合であれば、以下のように計算します。

300,000円(収入)- 150,000円(経費)= 150,000円(所得)

この場合、副業の所得額は15万円となり、確定申告は必要ありません。

経費とは、事業を運営するにあたって必要な費用を指します。たとえば、ライターであれば、記事を書くために購入した参考図書や有料のWeb記事、取引先との打ち合わせのために発生した交通費などが該当します。

経費計上した支出の領収書やレシートは一定期間の保存が義務付けられるため注意が必要です。

雑所得の経費計上についての詳細は別記事「雑所得は経費計上できる?副業で経費が認められる条件と経費の具体例について解説」をあわせてご確認ください。

副業が不動産所得の場合

副業として不動産収入を得ている場合、不動産収入から得た所得は不動産所得に区分されます。不動産所得も、収入から必要経費を差し引いて算出します。

不動産所得の計算式
不動産所得 = 不動産収入の総額 - 経費 - 青色申告特別控除額(青色申告者のみ)

不動産所得は青色申告による確定申告が可能です。不動産所得が事業的規模に該当し、かつ複式簿記による記帳をしている場合は青色申告特別控除として最高65万円の控除が受けられます。

事業的規模と認められる基準は、不動産規模が家屋5棟または独立した部屋10室とされています。一方、事業的規模に該当せずに青色申告する場合、青色申告特別控除で受けられる控除額は最高10万円です。

不動産収入には、家賃のほか、更新料や共益費なども含まれます。経費は委託している管理会社の管理料や修繕費、共用部分の光熱費などが該当します。


出典:国税庁「No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分」

家賃収入と確定申告の関係性についての詳細は別記事「家賃収入も確定申告が必要?節税方法や必要書類について解説」をあわせてご確認ください。

副業の確定申告を青色申告で行うには?

青色申告の対象となる所得は、不動産所得・事業所得・山林所得の3種類です。これらの所得があり、かつ所得の金額の合計額20万円超である場合は確定申告が必要になりますが、青色申告による確定申告ができます。

青色申告についての詳細は別記事「青色申告とは? 知っておきたい基礎知識、白色申告との違いについて解説」をあわせてご確認ください。

副業の確定申告を青色申告で行うメリット

不動産所得や事業所得を計算し、一定の要件を満たすことで最大65万円の控除対象となるのが青色申告で副業の確定申告を行うメリットです。

他にも、配偶者や親族に支払った給与を専従者給与として必要経費にできたり、売掛金・受取手形における将来の貸倒れのリスクを想定し、債権金額の5.5%を上限に貸倒引当金を必要経費にできたりと、副業の確定申告を青色申告で行うことにはさまざまなメリットがあります。

また、不動産所得や事業所得における赤字があり、その他の所得との損益通算を通じても赤字が残る場合は、翌年以降3年間であれば純損失の金額を繰越できます。純損失が発生した年の前年分に当該損失を繰り戻したうえで、前年納付分の所得税還付を受けられるのもメリットです。

青色申告を行う上での注意点

青色申告で確定申告ができる所得は、不動産所得・事業所得・山林所得のみです。雑所得や一時所得などは、青色申告での確定申告ができないため注意してください。

また、青色申告での確定申告の対象となるには、基本的に副業を開始した日から2ヶ月以内に青色申告承認申請書を税務署に提出し、承認を受けなければなりません。加えて、副業を開始した日から1ヶ月以内に開業届も提出しなければならないことも覚えておきましょう。

副業の所得が20万円以下でも確定申告をしたほうがいい場合

副業の所得が20万円以下の場合は、原則として確定申告の必要はありませんが、医療費控除や住宅ローン控除を受ける際は、確定申告が必要になります。なお、各種控除を受けるために確定申告をする場合、20万円以下でも副業所得の申告が必要です。

また、副業の収入が源泉徴収対象所得に該当し源泉徴収されている場合は、確定申告をすることによって払いすぎた所得税が還付される可能性があります。

所得税は1年間の所得に対して課されるものであり、1年分の給与の合計額が確定するまでは、正確な所得税額は算出できません。

年間で支払った所得税額(副業先で引かれた源泉徴収額を含む)が、本業の所得と副業の所得を合算した年間所得にかかる所得税額に対して多かった場合には、払い過ぎた税金が還付されます。

20万円以下の副業所得における確定申告についての詳細は別記事「副業所得20万円以下は確定申告と住民税の申告をするべき?20万円ルールを徹底解説!」をあわせてご確認ください。

確定申告をしない場合でも住民税の申告は必要

所得税の確定申告をすると、確定申告に記載された所得金額をもとに、市区町村が住民税を計算して納税者に通知を行います。

そのため、所得税の申告をしないと、市区町村では納税者の住民税を正確に計算できません。副業の所得が20万円以下であっても毎年3月15日までに住民税の申告書の提出が必要です。

住民税は地方税に含まれるため、自治体ごとに納付先が異なります。自身の住む自治体のホームページを確認し申告漏れがないよう注意しましょう。


確定申告と住民税の要不要判断チャート

会社員が副業収入を事業所得として確定申告する方法

副業で得た所得を事業所得として確定申告する場合には、雑所得とみなされない所得金額がある前提で、事前の手続きや帳簿の準備が必要です。

以下の事前に準備しておくべきものを確認し、円滑に確定申告を進めましょう。

開業届・青色申告承認申請書の提出

まずは事業を始める際に、税務署へ開業届を提出します。青色申告を行うためには青色申告承認申請書もあわせて提出が必要です。

開業届の提出期限は開業日から1ヶ月以内となります。すでに開業している場合で青色申告へ変更する場合、青色申告をする年の3月15日までに青色申告承認申請書のみを提出します。


出典:国税庁「[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続」

開業届・青色申告承認申請書についての詳細は別記事「開業届とは? 個人事業主のための開業届の基礎知識」「青色申告承認申請書とは?書き方と提出期限について解説」をあわせてご確認ください。

帳簿作成

仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳など、それぞれの項目ごとの帳簿を作成します。帳簿は原則7年間保存する必要があります。


出典:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」

帳簿作成についての詳細は別記事「【個人事業主向け】帳簿の種類とつけ方は? 単式・複式簿記や現金・発生主義について徹底解説!」をあわせてご確認ください。

請求書や領収証などの保存

法人税法、消費税法では請求書や領収書を7年間保管するよう定められています。税務署による税務調査があった場合に提出が必要になるため、いつでも確認できるよう、整理して保管しておきましょう。


出典:「記帳や帳簿等保存・青色申告」

会社員が副業収入を雑所得として確定申告する方法

雑所得は青色申告ができないため、白色申告で確定申告を行うことになります。

白色申告の場合、青色申告のような事前の手続きは不要ですが、確定申告の際には確定申告書のほかに「収支内訳書」の作成が必要なため、収入や経費がわかる帳簿や書類は事前に用意しておきましょう。

白色申告や収支内訳書についての詳細は別記事「白色申告とは?必要書類や書き方、提出方法について解説」「白色申告に必要な収支内訳書とは?種類や書き方、作成する前に準備しておくべきことについて解説」をあわせてご確認ください。

副業が会社にバレないようにするには?

会社に黙って副業を行ううえで、会社にバレることを懸念している方も多いでしょう。副業が会社にバレる原因には、住民税の金額が挙げられます。

副業により所得が増加すると、住民税の金額も上がります。会社から給与をもらっている場合、住民税の金額が記載された状態の通知・納付書が会社に送付されるため、給与よりも多い金額をみて副業をしていることがバレてしまうのです。

副業がバレないようにするには、確定申告書の第二表に記載がある「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」欄の「自分で納付」にチェックを入れましょう。

副業がバレないようにするには


「自分で納付」を選択することで、副業分の住民税に関する通知は自宅に届きます。本業分の住民税については通常どおり会社に届くので、副業がバレることはありません。

ただし、自分で納付を選択しても自治体によって対応が異なる場合があるため、必ず事前に確認しましょう。

確定申告の準備から納税までの流れ

準備を円滑に進めるためにも、確定申告の流れを把握しておきましょう。

1. 確定申告に必要な書類やデータを準備する

確定申告に必要な書類やデータの準備を行います。確定申告に必要となる主な書類は以下のとおりです。

確定申告に必要な主な書類

  • 確定申告書
  • 本人確認書類(マイナンバーカード)
  • 銀行口座がわかるもの
  • 所得を明らかにできるもの
  • 控除証明書

上記のほかにも、所得を計算するのに必要な源泉徴収票や請求書、白色申告の場合には収支内訳書、青色申告の場合は青色申告決算書などを準備します。

各種控除証明書は、年末調整ですでに控除されているものについては、改めて申告する必要はありません。

確定申告に必要な書類についての詳細は別記事「確定申告の必要書類とは?ケース別に詳しく解説」をあわせてご確認ください。

2. 確定申告書など申告に必要な添付資料を作成する

確定申告書と必要な添付資料を作成します。確定申告書は、以下のような方法で入手・作成できます。

確定申告書の入手・作成方法

  1. 国税庁のWebサイトから確定申告書をダウンロードし記入する
  2. 確定申告書等作成コーナーから申告書を作成する(e-Taxで申告可)
  3. 税務署や市区町村役場の税務課、確定申告相談会場で受け取り記入する
  4. 税務署から郵送で取り寄せ記入する
  5. 確定申告に対応した会計ソフトを利用しデジタルで作成する(e-Taxで申告可)

確定申告書の作成についての詳細は別記事「【2023年最新】確定申告書の書き方を記入項目別にわかりやすく解説」をあわせてご確認ください。

3. 確定申告書と必要な添付資料を提出する

申告時に添付や提示が必要な書類を確認して、確定申告書とともに提出します。税務署の窓口のほか、郵送、電子申告(e-Tax)で提出できます。

郵送での確定申告の提出についての詳細は別記事「確定申告書は郵送できる?提出方法とそれぞれの特徴・注意点について解説」をあわせてご確認ください。

4. 還付を受ける/所得税を納める

還付を受ける場合は、確定申告書に記入した金融機関の口座に振り込まれます。所得税の納付には、税務署の窓口や金融機関からの納付、e-Taxを利用した納付など、複数の納付方法があります。

副業の確定申告をしないとどうなる?

確定申告の申告期間は、例年2月16日から3月15日までです。

確定申告を忘れていたり、必要書類が用意できず期日までに申告ができなかったりした場合は期限後申告となり、ペナルティとして無申告加算税や延滞税が科せられます。

無申告加算税は原則として、納付すべき税額に対して15〜20%かかります。延滞税は、本来の申告・納税期限から納付日までの日数分に対して7.3%〜14.6%分が追加で課税されます。

しかし、期限内に申告する意思があったと認められる場合は無申告加算税がかからない可能性もあるため、気づいた時にすぐ申告を行いましょう。

確定申告が漏れていた場合についての詳細は別記事「確定申告しないとどうなるの? 無申告のペナルティと対処法を解説」をあわせてご確認ください。

まとめ

会社員でも、副業の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要になります。また、医療費控除や住宅ローン控除を受ける場合は、副業の所得が20万円以下でも確定申告することで、還付を受けられる可能性があります。

副業により所得が増えると、住民税の通知により会社に副業がバレてしまいます。会社に副業していることを知られたくない場合は、自治体に確認したうえで住民税の納付を自身で行うよう確定申告書に記入しましょう。

副業を行う会社員は、確定申告書をはじめとした必要書類の準備も進めなければなりません。誤った認識で損をしてしまわないよう、自身に必要なものを確認し、準備しておきましょう。

確定申告を簡単に終わらせる方法

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに正確な内容の書類を作成し申告しなければいけません。

確定申告書を作成する方法は手書きのほかにも、国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用するなどさまざまですが、会計知識がないと記入内容に悩む場面も出てくるでしょう。

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よくある質問

副業の確定申告はいくらから必要?

副業による所得が20万円を超える場合に、確定申告が必要です。

詳しくは記事内「副業している会社員で確定申告が必要になるのはいくらから?」をご覧ください。

本業の会社へ副業がバレないようにするには?

確定申告書の第二表にある「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」を、自分での納付にすることで副業分の住民税が会社に伝わらなくなります。

ただし、自治体によって対応が異なる場合があるため、必ず事前に確認しましょう。

詳しくは記事内「副業が会社にバレないようにするには?」をご覧ください。

監修 eel税理士法人

eel税理士法人は、30代の若手税理士が運営するITと創業支援が強みの税理士事務所です。お客様に合わせたツールで、気軽にコミュニケーションをお取りいただける環境を用意しています。また、創業融資を強みとしておりますので、融資に関してもご相談がある方はお気軽にご相談ください。

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