個人事業主にとって事業用クレジットカードは、プライベートと事業の支出を区別して資金管理を明確化し、経理業務を効率化できるという点で、導入メリットの大きなツールです。
ただし利用にあたってはクレジットカードの審査に通過しなければならず、審査落ちを防ぐために押さえておくべきいくつかの注意点があります。
本記事では個人事業主向けに、クレジットカードの審査で見られるポイントや注意点を解説します。また個人事業主におすすめのクレジットカードも紹介するので、参考にしてみてください。
目次
個人事業主のクレジットカード審査で見られるポイントとは
クレジットカードの作成に際しては、支払い能力以上のカード利用や貸し倒れなどのリスクを低減するために、カード会社(イシュアー)による審査が行われます。審査は「信用の4つのC」を基本として、お金を貸す相手の「信用度 = 有効期間内に適切にカードを利用できるか」を測るためのものです。
【信用の4つのC】
- Character(性格)
- Capacity(支払能力)
- Capital(資産)
- Control(自己管理能力)
審査の内容や通過基準は公開されていませんが、個人事業主のクレジットカード審査においては以下の3点が重点的にチェックされると考えられます。
個人事業主のクレジットカード審査のポイント
- 本人の信用情報
- 個人事業の実績と財務状況
本人の信用情報
信用情報とは、個人のローンやクレジットといった金融取引にまつわる客観的な事実を記録したもので、クレジットヒストリーとも呼ばれます。信用情報には、主に以下のような内容が含まれます。
信用情報
- 本人を識別するための情報(氏名・生年月日・郵便番号・住所・電話番号など)
- 申し込み情報(申し込んだ契約内容など)
- クレジット情報(種類・契約商品名・契約年月日・契約額・毎月の支払い状況・残債額など)
- 利用記録(審査などのための情報確認 of 履歴 など)
出典:指定信用情報機関 CIC「信用情報とは」
出典:日本クレジット協会「クレジット会社の審査」
これらの信用情報は信用情報機関に登録され、カード会社や金融機関などに必要に応じて共有されます。
個人事業の実績と財務状況
事業用クレジットカードの審査では、事業の実績(営業年数)や財務状況も対象となるのが一般的で、本人確認書類以外に確定申告書の写しや決算書などの提出を求められるケースもあります。
営業年数が長く実績や収入が安定していれば「支払い能力への信頼度が高く、事業の継続性も見込める」と見なされる傾向にあり、審査に通りやすくなると考えられます。ただし、開業から間もない時期の申し込みが可能なカードもあります。
クレジットカードの審査落ちを防ぐための注意点
クレジットカードの審査落ちを防ぐために個人事業主が注意すべきポイントとして、主に以下の点が挙げられます。
審査落ちを防ぐために個人事業主が注意すべきポイント
- 事業の実態を明らかにする
- 申し込みを行うクレジットカードをひとつに絞る
- 利用限度額を必要以上に高く設定しない
事業の実態を明らかにする
個人事業主のクレジットカード審査においては、「どのような事業を行っているのか」「事業の収益性や継続性は十分か」などの観点が重要なポイントとなります。
開業届を税務署に提出する、業種を明確にし確定申告書にも記載する、事業用ウェブサイトに事業内容・取引先・実績などを詳しく掲載するといった工夫で事業の実態を明らかにすることが、支払い能力への信用を高めるうえで効果を発揮する可能性があります。
申し込みを行うクレジットカードをひとつに絞る
カード会社は審査に際して、ローンやクレジットなどへの申し込みにまつわる情報を照会します。短期間で複数のクレジットカードに申し込みを行っていると、資金繰りに問題を抱えている印象が生じ、支払い能力が懸念されかねません。
申し込み情報は信用情報機関に6ヶ月間保有されることをふまえ、この期間が経過するまでに申し込みを行うクレジットカードはひとつにとどめる方がよいと言えるでしょう。
出典:指定信用情報機関 CIC「信用情報早わかり!」
利用限度額を必要以上に高く設定しない
クレジットカードを申し込むにあたっては、利用限度額の設定を行います。収入に対して限度額を高く設定すると、支払い能力への懸念が生じて審査通過の難度が高まる恐れがあります。
利用限度額は、事業経費の支払いに通常必要で、かつ事業収入によって安定して支払いができる範囲にとどめ、必要以上に高く設定しないように注意しましょう。
まとめ
クレジットカードを作るにあたっては、カード会社による審査に通過しなければなりません。個人事業主が事業用のカードを作る場合は、本人の信用情報に加えて事業の実績や財務状況がチェックされると考えられます。
十分な支払い能力を示すために、事業の実態を明らかにする・利用限度額を必要以上に高く設定しないなどの点に留意し、また短期間で複数のカードへの申し込みを行わないようにしましょう。
よくある質問
クレジットカードを作りすぎると審査に落ちますか?
短期間に複数のクレジットカードを作ったり申し込みを行ったりすると、審査で不利になる可能性があります。ローンやクレジットなどの金融商品に対する申込の情報は信用情報機関において6ヶ月間保有されるため、この間に複数の申し込みを行わないようにしましょう。
詳しくは、記事内「申し込みを行うクレジットカードをひとつに絞る」でも解説しています。
フリーランスでもクレジットカードは作れる?
フリーランス(個人事業主)でも、クレジットカードを作ることは可能です。
フリーランス(個人事業主)向けの審査のポイントについては、記事内「個人事業主のクレジットカード審査で見られるポイントとは」で解説しています。
またフリーランス(個人事業主)が事業用クレジットカードを作るメリットや選び方のポイントについては、別記事「個人事業主におすすめの事業用クレジットカードは?選び方・メリット・審査対策を解説」もあわせてご参照ください。

