クレジットカードの基礎知識

法人カードの作り方5ステップ!設立直後でも審査に通る手順

法人カードは、必要書類を準備してオンライン等で申し込めば、最短即日〜1週間程度で発行できます。経費処理を効率化し、キャッシュフローを安定させる経営インフラとして、法人カードは不可欠です。

本記事では、カード発行までのステップや必要書類、審査通過のポイントを解説します。設立直後や個人事業主の方でも、手順を正しく踏めば発行が可能です。自社に最適な一枚を選定し、経理の業務負担を削減してみてください。

目次

法人カードの作り方を紹介|申し込み前から発行まで

法人カードを作る手順は、下記の5ステップです。

法人カードの作り方

  1. 法人カードに求める要件を整理する
  2. 引き落とし口座を準備する
  3. 必要書類をそろえる
  4. 申込フォーム・郵送で必要情報を提出する
  5. 審査完了後にカードが発行される

1.法人カードに求める要件を整理する

自社の事業規模や決済額に合わせ、カードの種類と機能を決定しましょう。従業員数が多い大企業であればコーポレートカード、中小企業や個人事業主であればビジネスカードを選ぶのが一般的です。

さらに、広告費やサーバー代など高額な支払いが見込まれる場合は、ポイント還元率の実質的なシミュレーションが欠かせません。たとえば、年間1000万円(税込)の決済で1.0%還元なら10万円(税込)分のポイントが得られます。仮に、年会費が5万円(税込)のカードでも、収支がプラスになる計算です。

経理業務を一人で回す場合、会計ソフトと連携できる機能の有無も確認しましょう。コストとリターンのバランスを見極め、最適な一枚を選びます。

2.引き落とし口座を準備する

カード利用代金の引き落とし用として、法人口座を用意してください。事業用の決済を個人口座と分離することで、経理の透明性が高まります。

設立直後で法人口座の開設に時間がかかる場合、代表者個人の口座を引き落とし先に指定可能か確認しましょう。法人カードの中には、個人口座を指定できるものも少なくありません。個人口座を指定できる場合も、事業専用の個人口座を新設することをおすすめします。

無事に法人口座が開設できた後からでも、カード会社の会員サイト等で、後から引き落とし先口座の変更が可能です。事業のフェーズに合わせて、最適な口座運用を選択しましょう。

3.必要書類をそろえる

審査をスムーズに通過するため、書類を事前に不備なく用意します。多くのカード会社では、登記事項証明書や代表者の本人確認書類が必要です。

登記事項証明書は、有効期限が定められているため、期限内に提出しましょう。登記情報提供サービスを活用すれば、オンラインで迅速に取得できます。

さらに、近年主流のeKYCであれば、スマートフォンで身分証を撮影するだけで申し込みが可能です。郵送の手間が省けるため、数日単位で手続きを短縮できます。

4.申込フォーム・郵送で必要情報を提出する

公式サイトの申し込みフォームから必要事項を入力し、書類を提出して手続きを進めます。入力画面では、本店所在地の地番やビル名が登記情報と完全に一致しているか、必ず確認しましょう。

数字入力における全角半角の混在や、金額入力における3桁カンマ区切りの有無が、システムエラーの原因となります。単純なミスが原因でも、審査は数日間ストップするため、正確な情報入力が必須です。

5.審査完了後にカードが発行される

審査期間は、カードの種類や申し込み方法によって異なります。提出した情報をもとにカード会社で審査が行われ、通過できれば、カードが発送される仕組みです。

eKYCを利用した場合は、即日で番号のみ先行発行されるカードも少なくありません。物理的なプラスチックカードは、後日簡易書留や本人限定受取郵便で、登録された住所に届くのが一般的です。

受け取り時には、運転免許証などの提示を求められる場合があります。スムーズに受け取れるよう、事前に準備しましょう。カードが到着した直後から、各種経費の決済、従業員への追加カード配布といった実務利用を開始できます。

法人カードの申込に必要なもの4つ

法人カードの申し込みには、下記の書類や情報が必要です。

法人カードの申込に必要なもの4つ

  • 代表者の本人確認書類
  • 登記事項証明書・印鑑証明書
  • 決算書や事業実態の確認書類
  • 引き落とし口座情報

代表者の本人確認書類

カードの不正利用やマネーロンダリングを防ぐため、代表者個人の身元確認が厳格に行われます。運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの顔写真付きの公的書類を用意しましょう。

申し込みフォームにアップロードする際は、光の反射による裏写りや文字潰れ、見切れがないか確認してください。不鮮明な画像データを提出すると、再提出の指示が入り、審査が数日間ストップしかねません。

登記事項証明書・印鑑証明書

登記事項証明書は、法人が実在し、適法に運営されていることを証明するものです。また、カード会社によっては、法人の印鑑証明書を求められる場合もあります。

このような書類は、発行から3ヶ月以内・6ヶ月以内など、有効期限が定められています。期限切れの古い書類を提出すると、再取得と再提出の手間が発生し、発行が遅れるでしょう。

最新の書類を法務局窓口・オンラインサービスで取得し、指定された期限内の書類を提出してください。

決算書や事業実態の確認書類

企業の財務状況や返済能力を確認する目的で、直近決算書の提出を求められるケースも少なくありません。

とくに、利用限度額が高額なカードや、歴史の古い銀行系カードの審査では、確認書類の審査が重視されます。

設立第1期目で決算書がまだない場合は、代替として下記の書類を補足資料として提出してください。

  • 事業計画書
  • 売上見込書
  • 既存取引先との契約書

自社の状況を客観的に証明することで、事業の実態をアピールできます。決算書がない創業期であっても、審査担当者に安心感を与え、通過率を高められるでしょう。

引き落とし口座情報

決済元となる銀行口座情報は、正確に登録する必要があります。法人口座を利用する場合は、通帳やキャッシュカードを手元に置き、支店名や口座番号に誤りがないように入力してください。

オンラインで口座振替の手続きが完結する口座なら、書類に銀行印を捺印し、郵送する手間を省けます。口座情報の登録エラーや印鑑相違は発行遅延を招くため、入力内容に対するダブルチェックの徹底が必須です。

法人カードの発行までにかかる期間

法人カードの発行には、通常数週間が必要です。しかし、手続きに不備があった場合、発行が遅れるリスクがあります。

発行期間は数週間

一般的な法人カードの場合、申し込みから手元に届くまで、2週間から3週間程度の期間を要します。審査には数営業日かかり、その後プラスチックカードが物理的に発行・郵送されるためです。

ただし、近年はオンライン完結型の審査を採用するカード会社も増えています。eKYCを利用すれば、最短即日で審査が完了するため、その日にカードを使うことも可能です。

直近で大きな経費支払いを見込んでいる場合は、郵送にかかる日数も考慮し、余裕を持ったスケジュールで手続きをしましょう。発行期間は、カードの種類によっても異なるため、公式サイトでの事前確認も欠かせません。

発行が遅れる条件

手続きを急いだばかりに、申請内容の不備や確認作業が発生すると、発行期間が延びるケースもあります。

たとえば、入力した会社名・所在地が登記事項証明書と完全に一致していない場合、差し戻しになるでしょう。再度申し込みをしても、同様の発行期間が必要になります。

また、過去に個人カードで支払い遅延があった場合も、追加の審査や確認が行われます。

最短発行を実現するには、申し込み時の入力ミスを防ぎ、必要な書類を規定どおりに提出することが必須です。

法人カードの審査で見られるポイント

法人カードの審査では、下記の3点が重視されます。

法人カードの審査で見られるポイント

  • 代表者の信用情報
  • 会社の実績や事業内容
  • 申込内容の正確性

代表者の信用情報

設立間もない企業の場合、法人の実績以上に、代表者個人のクレジットヒストリーが重要です。代表者個人が所有するクレジットカードや、ローンの支払い状況に遅延がないか、信用情報機関のデータが見られます。

過去に深刻な支払い遅延や、多重債務のような金融事故があると、法人の業績が黒字であっても、審査が厳しくなるでしょう。個人の金銭管理は法人運営の信頼性に直結するため、日頃から良好な支払い実績の維持を心がけてください。

不安がある場合は、指定信用情報機関へ自身の信用情報を開示請求し、事前に問題がないか確認しましょう。

会社の実績や事業内容

安定した返済能力の証明として、企業の設立年数や財務状況、具体的な事業内容も審査されます。黒字決算が継続している企業ほど、高評価です。

さらに、事業の実在性もチェックされます。企業の公式サイトの有無や、代表電話・固定電話があるかは、ペーパーカンパニーを見分けるための評価基準です。

事業活動を客観的に確認できる状態なら、審査担当者に安心感を与えられます。設立直後であっても、事業の土台となるインフラは早急に整備しましょう。

申込内容の正確性

カード会社が警戒するポイントのひとつが、提出された申し込み情報の虚偽・矛盾です。資本金や従業員数、年商などを事実と異なる数値で申告すると、悪質な虚偽申告とみなされます。審査落ちにつながるため、正確な情報を記載しましょう。

また、事業内容欄には「ITコンサルティング事業」など具体的な業務内容を記載し、事業の実態を明確に伝えてください。入力情報と提出書類の内容が完全に整合しているか、必ず確認しましょう。

カード会社からの信頼を獲得するには、誠実で正確な申告が欠かせません。

法人カードを申し込む際の注意点

法人カードを申し込む際は、下記のポイントに注意しましょう。

法人カードを申し込む際の注意点

  • 入力ミスや書類不備がないかチェックする
  • 発行スピードだけでカードを選ばない
  • 不必要な機能を求めすぎない

入力ミスや書類不備がないかチェックする

オンライン申し込みにおける不備の多くは、ケアレスミスに起因します。所在地に略称を用いたり、数字の入力時に全角・半角を混同したりすると、システム上でエラーとなり審査がストップしかねません。

また、金額欄における3桁カンマ区切りの有無といった、細かい指定を見落とす事例もあります。不備による再提出は、数日〜1週間程度のタイムロスになるため、送信前にすべての項目をダブルチェックしましょう。

発行スピードだけでカードを選ばない

「最短即日発行」といったスピードだけを重視すると、自社の業務要件に合致せず、後悔するリスクがあります。スピードを優先するあまり利用限度額が極端に低く設定されたり、自社の会計システムとAPI連携できないカードを選んでしまっては、本末転倒です。

API連携ができないと、明細データの手入力作業が発生し、経理効率化の恩恵が半減します。さらに、従業員への追加カード発行ができない事態にもなりかねません。

発行の早さは、確かに重要です。しかし、カード導入後の経理効率化や、管理機能の充実度を総合的に判断してから申し込んでも、遅くはありません。

不必要な機能を求めすぎない

充実したサービスに魅力を感じて、ハイスペックなカードを選ぶと、高額なコストが経営負担となるでしょう。たとえば、手厚い海外旅行保険や空港ラウンジの利用権が付帯するゴールドカードは、数万円単位の年会費が発生します。出張がほとんどない企業では、これらの機能は無用の長物となり、無駄な出費を増やすだけです。

最初は初期費用を抑えるため、年会費が無料、または1、100円(税込)〜3、300円(税込)程度のカードを選びましょう。事業成長や決済額の増加に合わせて、カードのランクアップや切り替えを検討するのが賢明です。

まとめ

法人カードの発行検討時は、適切な書類の準備と、自社の状況に合わせた選定を行いましょう。決算書がない設立直後でも、代表者個人の良好な信用情報や、事業実態を証明できれば審査を通過できます。

まずは、自社に必要な機能といった要件を整理し、最新の登記事項証明書・本人確認書類を用意して申し込みを進めてください。法人カードで経理業務の手間を削減し、本業に集中できる環境を構築しましょう。

よくある質問

設立直後でも法人カードは作れる?

設立第1期目で決算書がなくても、法人カードを作ることは可能です。近年はスタートアップ向けのカードが増えており、法人の業績よりも代表者個人の信用情報を重視して審査が行われます。固定電話や公式サイトの整備で事業実態を証明できる状態にし、申し込みを進めましょう。

詳しくは「法人カードの審査で見られるポイント」をご覧ください。

法人口座がなくても法人カードに申し込める?

カードによっては、代表者個人名義の口座を引き落とし先に指定できます。したがって、法人口座がなくても申し込みが可能です。法人口座の開設には数週間程度必要なので、創業期は個人口座で登録できるカードを選ぶと、発行期間を短縮できます。

詳しくは「引き落とし口座情報」をご覧ください。

法人カードは即日発行できる?

スマートフォンを活用したeKYCに対応しているカードなら、最短即日でカード番号のみが先行発行できます。番号が発行されれば、当日中にオンライン決済などの経費支払いに利用可能です。ただし、プラスチックカードの到着までは、郵送期間を要します。

詳しくは「発行スピードだけでカードを選ばない」をご覧ください。

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