契約の基礎知識

内容証明(内容証明郵便)とは?書き方や送り方、法的効力、費用などを解説【2026年最新版】

内容証明(内容証明郵便)とは?書き方や送り方、法的効力、費用などを解説【2026年最新版】

内容証明(内容証明郵便)とは、日本郵便が提供する郵便サービスのひとつです。郵便局が「いつ・誰が・誰に・どのような内容を伝えたか」を公的に証明してくれるため、契約解除や債権回収、権利侵害への対応など、法的な意味を持つ通知を行う際に効果的です。

本記事では、内容証明郵便の仕組みや法的効力、具体的な書き方・送り方、費用、場面別の文例までわかりやすく解説します。

目次

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内容証明(内容証明郵便)とは

内容証明(内容証明郵便)とは、日本郵便が提供する郵便サービスのひとつです。通常の郵便と大きく異なるのは、郵便局が差出人・受取人・文書の内容・差出日時を公的に証明してくれる点にあります。

主に、未払い代金の請求や契約解除通知、クーリングオフ、損害賠償請求など、法的な通知や重要な意思表示を行う場面で広く活用されています。

内容証明郵便を送付する際は、受取人に送る内容文書1通と、謄本と呼ばれる同じ内容の文書2通(差出人保管用と郵便局保管用)の計3通を用意します。文書には文字数や書式のルールが定められているため、事前に内容証明郵便の書き方を確認しておきましょう。

なお、内容証明郵便の取り扱いは一部の郵便局(集配郵便局および指定された無集配郵便局)に限定されているため、対応してもらえるかどうかは確認が必要です。

普通郵便・書留・配達証明との違い

内容証明郵便と似たサービスとして、「普通郵便」「書留」「配達証明」があります。しかし、それぞれ証明できる内容や利用目的は異なります。

それぞれの用途や違いは、下表のとおりです。

種類主な用途証明される内容
普通郵便一般的な郵便物の送付特になし
書留重要書類や高額書類の送付・郵便物を引き受けた事実
・配達した事実
配達証明到達確認が必要な通知相手に配達した日時
内容証明郵便法的通知・請求・契約解除など・文書の内容
・差出人
・受取人
・差出日時

たとえば、書留は「送ったこと」を証明できますが、文書の内容までは証明されません。一方で内容証明郵便は、送付内容そのものを郵便局が証明するため、法的トラブル時の証拠として活用しやすい点が特徴です。

なお、内容証明郵便だけでは相手に届いた日時までは証明されないため、実際の場面では配達証明を併用するケースもあります。

内容証明郵便を利用する主な目的

法的な書類や重要書類を送付するのに内容証明郵便が選ばれる理由は、通常の郵便サービスを超えた法的・心理的な効果にあります。

ここでは、内容証明郵便を利用する主な目的を解説します。

通知内容の証拠化

内容証明郵便は、文書の内容と差出日を郵便局が公的に証明してくれるサービスです。通常の郵便の場合、「そのような内容は書かれていなかった」「郵便は受け取っていない」といった相手方の反論を覆すのは困難ですが、内容証明郵便にはこうした言い逃れを防ぐ効果があります。

とくに契約解除の通知や債権回収の督促など、将来的に法的紛争に発展する可能性がある案件では、適切な手続きを踏んだことを証明する重要な証拠となります。

確定日付の取得

内容証明郵便は民法施行法により「確定日付のある証書」として扱われ、その文書が特定の日付に確実に存在していることの証拠になります。

たとえば、契約解除通知や債権譲渡通知、時効に関する催告などでは、「いつ通知したか」が重要になるケースがあります。内容証明郵便を利用することで、後から日付について争われるリスクを抑えやすくなります。

相手への心理的効果と意思の明確化

内容証明郵便は、受取人に対して差出人の意思と断固たる態度を明確に示す効果があります。

また、受取時に押印が必要なほか、郵便局の証明印が押されているため厳格な体裁の文書という扱いになり、「正式な法的手続きが開始された」という印象を与えることも期待できます。話し合いで解決が困難な状況において、相手方の注意を喚起し問題解決への道筋をつける重要な手段となります。

消滅時効の完成猶予

民法150条では、債権者が「催告」を行った場合、消滅時効の完成が6ヶ月間猶予されると定められています。内容証明郵便を利用して請求や督促を行うことで、「催告をした事実」を証拠として残しやすくなるため、実務でも広く活用されています。

たとえば、売掛金や貸付金などの時効が近づいている場合、内容証明郵便で支払いを請求することで、すぐに時効が完成するのを防ぐことが可能です。

ただし、催告による時効の完成猶予は一時的な措置に過ぎません。6ヶ月以内に訴訟提起や支払督促、調停申立てなどの法的手続きを行わなければ、最終的には時効が完成してしまう点には注意が必要です。

内容証明郵便の法的効力とは

内容証明を有効活用するには、その法的効力を正しく理解しておくことが重要です。適切に活用するうえで、内容証明郵便の効力の範囲や、その限界について確認しておきましょう。

内容証明郵便が持つ法的な効力の範囲

内容証明郵便が持つ法的な効力範囲は、以下のとおりです。

効力の範囲概要
意思表示の到達証明・配達証明と組み合わせることで、法的な意思表示が相手方に確実に到達したことを証明できる
・民法上、意思表示は相手方に到達して初めて効力を生じる
時効の中断
(催告としての効力)
・債権の消滅時効完成を6ヶ月間猶予する効果がある
・期間内に訴訟提起などの手続きを行うことで、時効の完成を阻止できる
契約解除・取消通知・契約関係の終了を相手方に通知し、その日時を明確にする効果がある
・解除の効果は意思表示の到達時に発生するため、到達日時の証明は重要な意味を持つ
遅延損害金の請求・支払期限の定めがない債務について、催告により履行期を確定できる
・遅延損害金の起算点を明確にできる
クーリングオフの通知・特定商取引法などにおいて、期間内にクーリングオフの意思表示を行った証明になる

このように、内容証明郵便は「正式に通知した」という事実を客観的に証明する役割を持っています。とくに、後から裁判や調停などへ発展した場合には、重要な証拠として活用されるケースも少なくありません。

内容証明郵便の限界

さまざまな場面で効力を発揮する内容証明ですが、万能ではありません。利用時は以下の点に注意してください。

内容証明利用時に注意すること

  • 文書内容の真実性は証明されない:郵便局が証明するのは「その内容の文書を送った」という事実のみであり、記載内容の真実性までは保証されない。
  • 法的拘束力の欠如:内容証明郵便そのものに相手方を法的に拘束する力はなく、あくまで意思表示の手段に過ぎない。
  • 法的主張の正当性は保証されない:記載された主張や請求が法的に正当であるかを郵便局が判断・保証するものではない。
  • 問題解決の限界:「内容証明を送れば万事解決」というわけではなく、相手方が任意に応じない場合は、調停や訴訟などさらなる法的手続きが必要。

たとえば、「内容証明郵便を送れば必ず支払われる」「契約解除が自動的に認められる」といったわけではありません。あくまで、正式な意思表示や証拠化を行うための手段として利用されます。

そのため、内容証明郵便を送る際は、請求内容や法的根拠を整理したうえで、必要に応じて弁護士など専門家へ相談することも重要です。

内容証明郵便を利用する主な場面

内容証明郵便はどのようなときに送るべきなのか、具体的な活用場面別に解説します。トラブルの性質に応じて適切に活用し、効果的な問題解決につなげましょう。

契約関連の通知

契約解除や契約更新拒絶など、契約に関連する重要な通知を行う際に、内容証明郵便は有効です。とくに、相手方の債務不履行を理由とする契約解除や、約款に基づく契約解約を行う場合に用いられています。契約解除の効果は意思表示の到達時に発生するため、到達日時を明確に証明できることが重要な意味を持ちます。

また、賃貸借契約や雇用契約など「期間の定めがある契約」について、更新を拒絶する場合の通知手段としても用いられています。法定の予告期間内に確実に通知したことを証明できれば、トラブル防止にも有効です。

さらに契約条件の見直しや、契約条項の変更を求める場合にも活用できます。相手方の同意が得られない場合の交渉材料としての意味も持つため、契約関係における重要な意思表示を確実に相手方に伝達し、その証拠を残すために、内容証明郵便の存在は欠かせません。

債権回収・支払督促

内容証明郵便は、債権回収の場面において頻繁に活用されている手段のひとつです。売掛金や請負代金、業務委託料、貸付金など、さまざまな債権の回収時に用いられています。内容証明郵便で支払期限を明確に定め、遅延損害金の発生根拠を示すことで、債務者に対するプレッシャーを高める効果が期待できるからです。

また、個人間・企業間の金銭貸借において、約定期限を過ぎても返済されない場合の催告手段としても重要です。単なる督促効果だけでなく、時効中断の法的効果も得られるため、債権者にとっても有用性が高いといえます。相手方が支払いに応じない状況でも適切な手続きを踏んでいると証明できるため、後の法的手続きにおいても有利です。

権利侵害への対応

著作権や商標権、特許権などの知的財産権侵害に対する警告書の送付時にも、内容証明郵便は広く利用されています。

内容証明郵便による警告は、法的措置を検討していると相手方に明確に示すことができるため、早期解決を促す効果が期待できます。

また、近年増加しているインターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー侵害などへの抗議・削除要求に利用されるケースもあります。裁判や損害賠償請求に進む前段階として、まず内容証明郵便で警告を行うことは少なくありません。

削除要求や損害賠償請求といった本格的な法的手続きの前段として位置づけられることが多く、相手方に事態の深刻さを認識させ、任意での解決を図る手段となり得ます。

労務関連

労務関連の問題においても、内容証明郵便は重要な手段のひとつです。使用者(労働者を雇い、賃金を支払う責任を持つ人)においては、労働基準法に基づく解雇予告を行う際「30日前の予告(または解雇予告手当の支払い)」といった法定要件を満たしていると証明する目的で利用されます。

一方、労働者側でも、未払い残業代請求や退職金請求などで内容証明郵便が利用されています。正式な請求を行った証拠を残せるだけでなく、時効完成の猶予を目的として利用されるケースもあります。

ただし、労務関連での内容証明郵便の利用は、立場を問わず慎重な検討と専門的な知識が必要です。不適切な内容や手続きは深刻なトラブルを招く恐れがあるため、専門家の助言を受けるようにしましょう。

その他の活用場面

内容証明郵便は、個人間トラブルや日常生活上の問題においても利用されています。たとえば、以下のような場面で活用されることがあります。

  • 不倫・離婚に関する慰謝料請求
  • ハラスメント行為への抗議・再発防止要求
  • ストーカー行為への警告

これらのケースでは、単なる口頭やメールでの通知では「いった・いわない」のトラブルになりやすいため、内容証明郵便によって正式な意思表示を行い、その証拠を残すことが重要です。

また、相手方へ心理的なプレッシャーを与え、自主的な対応や話し合いを促す効果が期待できる場合もあります。もっとも、感情的な表現や過度な威圧的表現を含めると、かえってトラブルが深刻化する恐れもあるため注意が必要です。

とくに、慰謝料請求やハラスメント、ストーカー関連の問題は法的・精神的な影響が大きいため、状況に応じて弁護士など専門家へ相談しながら進めると安心でしょう。

内容証明郵便の書き方や書式のルール

内容証明郵便は、通常の郵便とは異なり、日本郵便が定める書式ルールに沿って作成する必要があります。文字数や行数、使用できる文字などにも細かな決まりがあり、規定を満たしていない場合は郵便局で受理されません。

ここでは、内容証明郵便の具体的な書き方やルールについて解説します。

準備するもの

内容証明郵便の作成・発送には、以下のものが必要です。

項目詳細
文書(謄本)・同じ内容の文書を3通作成
(受取人への送付用・差出人の保管用・郵便局での保管用)
封筒・受取人用の封筒1通
(差出人と受取人の正確な住所・氏名を記載)
差出人と受取人の正確な情報・住所や氏名は住民票や登記簿謄本記載のとおりに記載し、封筒の記載と文書内の記載を完全に一致させる
印鑑・差出人の認印
(法人の場合は代表者印が望ましい)
・訂正時にも使用するため郵便局へ持参
料金・内容証明の加算料金と郵便物の料金
(加算料金は480円、2枚目以降は1枚につき290円増)

これらは、内容証明郵便の効力を確実に発揮させるために必ず準備してください。なかでも、住所や会社名、氏名に誤りがあると、郵便局で受理されない場合があります。送付前に必ず記載内容を確認しましょう。

書式・文字数制限について

内容証明郵便には、日本郵便の規定による書式・文字数制限があります。とくに行数や文字数は細かく定められているため、事前確認が欠かせません。

項目詳細
用紙サイズ・向き・A4サイズの用紙を使用
・縦書きまたは横書きを選択
文字数・行数の制限◆縦書きの場合
・1行20字以内かつ1枚26行以内
◆横書きの場合は以下のいずれかを選択
・1行20字以内 × 26行以内
・1行13字以内 × 40行以内
・1行26字以内 × 20行以内
使用可能文字・ひらがな、カタカナ、漢字、数字、
一般的な記号(括弧、句読点など)
・英字は固有名詞(地名、会社名など)に限定

1枚に収まらない場合は、続きの用紙を使用し、用紙の継ぎ目に契印(割印)を押します。複数枚になる場合は、ページの連続性が分かる状態にしておくことが重要です。

また、電子内容証明(e内容証明)の場合は、1行47字 × 26行まで入力可能で、1枚あたり最大1,222字まで記載できます。窓口提出よりも文字数効率がよく、ページ数を抑えやすいため、費用面で有利になるケースもあります。

文書の基本的な構成と項目

内容証明郵便には決まった書式はありませんが、一般的には下表のような構成で作成されます。

項目詳細
タイトル部分・「通知書」「請求書」「催告書」「警告書」などタイトルを付ける
日付・宛先・差出人情報・作成年月日(和暦・西暦いずれでも可)
・受取人の住所、氏名を正式名称で記載
・差出人の住所、氏名、連絡先を記載
本文・事実関係の記載
・法的根拠
・要求事項
・回答期限の設定
署名・押印・差出人名義の署名押印

本文では、「いつ・何が起きたか」「何を求めるのか」を明確かつ簡潔に記載することが重要です。文書作成と同時に、封筒にも差出人と受取人の住所・氏名を記載し、文書内の記載内容と完全に一致させることも忘れないようにしましょう。

文書作成時の注意点・NGワード

内容証明郵便は、法的トラブルに発展する可能性のある場面で利用されるため、表現には十分注意が必要です。

注意点内容
脅迫的・侮辱的表現を避ける「社会的に抹殺する」「必ず後悔させる」など相手方に脅迫・侮辱と捉えられる表現は避ける
感情的表現を避ける推測や感情ではなく、客観的事実を中心に記載する
請求額・期限を明確にする「○月○日までに○円を支払うこと」など具体的に記載する
法的根拠を整理する契約内容や法律上の根拠を明確にする

過度な表現を用いると、脅迫罪や名誉毀損など別の法的トラブルへ発展するリスクもあります。感情的にならず、事実ベースで記載することが大切です。

訂正したい場合の方法

作成した内容証明の文書に誤りがあった場合、以下の方法で訂正しましょう。

訂正の方法

  • 削除:間違った箇所を二重線で消す
  • 挿入・修正:正しい内容を削除箇所の近くに記載する
  • 欄外への記載:「〇字削除、△字加入」のように内容を欄外に記載する
  • 押印:訂正箇所に差出人の印鑑を押す

なお、訂正箇所が多くなってしまった場合は、訂正せずに清書し直すことをおすすめします。郵便局では訂正の妥当性も確認されるため、適切な訂正方法を覚えておきましょう。

場面別の文例・テンプレート

内容証明郵便は、通知内容や目的によって記載すべき事項が異なります。 

ここでは、代表的なケースごとの内容証明郵便の文例・テンプレートを紹介します。実際に使用する際は、契約内容や事実関係に応じて調整してください。 

売掛金(未払い代金)請求の文例

売掛金や業務委託料などの未払い請求では、請求金額や支払期限、未払いの事実などを明確に記載することが重要です。

売掛金支払請求書

 令和○年○月○日

〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 様 

 貴社に対し、令和○年○月○日付の商品売買契約に基づく下記売掛金の支払いを請求いたします。

 記

 ・請求金額:金○○円
 ・対象取引:○○業務委託料
 ・支払期限:令和○年○月○日

 振込先 ○○銀行 ○○支店 普通 口座番号○○○○○○○
 口座名義 ○○○○

上記期限までにお支払いが確認できない場合、法的手続きを検討いたします。

 令和○年○月○日
 〒○○○−○○○○
 東京都○○区○○町○−○−○
 ○○ ○○ 印

上記のように、支払期限や対象取引を具体的に記載することで、後のトラブル防止につながります。

契約解除通知の文例

業務委託契約や賃貸借契約などを解除する場合は、解除理由や契約情報、解除日を明確に記載します。

契約解除通知書

令和○年○月○日

〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 様

当社は、貴社との間で締結した令和○年○月○日付○○契約について、貴社による契約不履行を理由として、本書面をもって契約を解除いたします。

なお、本解除の効力は本通知到達時点で発生するものとします。 

 令和○年○月○日
 〒○○○−○○○○
 東京都○○区○○町○−○−○
 ○○ ○○ 印

解除理由が曖昧だとトラブルになる可能性があるため、契約条項や事実関係を整理したうえで作成しましょう。 

クーリングオフ通知の文例

訪問販売や電話勧誘販売などでは、特定商取引法に基づきクーリングオフを行える場合があります。内容証明郵便で通知しておくと、期間内に意思表示した証拠を残しやすくなります。

クーリングオフ通知書

令和○年○月○日

〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
株式会社○○ 御中 

私は、令和○年○月○日に締結した下記契約について、特定商取引法に基づきクーリングオフを通知します。

 記

 ・契約商品:○○
 ・契約金額:○○円
 ・契約日:令和○年○月○日

つきましては、支払済み代金○○円を返金いただくとともに、商品を引き取ってください。 

 令和○年○月○日
 〒○○○−○○○○
 東京都○○区○○町○−○−○
 ○○ ○○ 印

なお、クーリングオフには適用条件や期限があるため、契約内容や対象取引を事前に確認することが重要です。

内容証明郵便の出し方

内容証明郵便の発送方法には、郵便局窓口での手続きと、インターネットを活用した電子内容証明(e内容証明)の2種類があります。

どちらの方法でも、内容証明郵便としての効力は基本的に同じですが、手続き方法や利便性、費用面などに違いがあります。送付先の件数や緊急性、作業負担などを踏まえて、適切な方法を選びましょう。

郵便局の窓口で出す場合

内容証明郵便を窓口で出す場合は、対応可能かどうかを事前に確認しておきましょう。内容証明郵便の取り扱いは、集配郵便局および日本郵便が指定した一部の無集配郵便局に限定されています。郵便局に電話で確認するか、日本郵便の公式サイトで対応状況を調べてから訪れるようにしてください。

また、窓口を訪れる際は、以下のものを持参してください。

持参するもの

  • 作成した文書(同一内容)3通
  • 封筒1通(受取人用、住所・氏名記載済み)
  • 差出人の印鑑(訂正用)
  • 郵便料金(基本料金 + 一般書留料金 + 内容証明加算料金)

窓口では、「内容証明郵便として送りたい」と伝えると、郵便局員が文字数や行数、記載内容などを確認します。不備があればその場で修正し、問題なければ料金を支払って発送となります。

なお、内容証明が法的な通知の場合は、350円の料金加算で利用できる「配達証明サービス」の併用をおすすめします。受取人への到達日時も証明できるため、より強固な証拠となり得ます。

電子内容証明(e内容証明)で出す場合

電子内容証明(e内容証明)は、インターネット経由で24時間発送が可能なサービスです。2024年10月の料金改定により、窓口利用よりも安価に利用できる可能性があります。

具体的な手続きの流れは、以下のとおりです。

手続きの流れ

  • Webゆうびんの専用サイトにログインする
  • Wordで作成した文書をアップロードし、差出人および宛先を入力する
  • 「クレジットカード」または「料金後納」にて支払う
  • 文書データを郵便局の機械で印刷・照合・封入封かんを行い、発送する
  • 受取人宛に正本が、差出人宛に謄本が、一般書留で配達される

発送後は、受取人へ正本が送付され、差出人には謄本が返送されます。

また、e内容証明には用途に応じて以下の差出方法があります。

差出方法特徴
かんたん差出し・初心者向け
・1対1で1通送付
差出し・複数文書の一括差出しや同文内容証明に対応
差込差出し・最大100通まで一括で差出し可能

利用頻度や送付先の数、緊急性などを考慮し、窓口での手続きとe内容証明を使い分けましょう。

電子内容証明(e内容証明)のメリット・デメリット

利便性が高く利用料の安価なe内容証明ですが、デメリットもあります。メリット・デメリットを下表にまとめました。

メリットデメリット
・24時間365日、場所を選ばず利用可能
・郵便局への移動時間や待ち時間を削減
・印刷・封入・押印作業の省略
・文字数制限が緩和
・デジタルでの文書管理が容易
・複数通の一括差出しが簡単
・インターネット環境とPC(Wordソフト)が必要
・ファイル形式がWord限定
・少量利用時は割高になる可能性
・システムメンテナンス時は利用できない

e内容証明は、複数の相手方への同時通知や、緊急性の高い案件での活用が有効です。ただし、重要な法的通知の場合は、従来の窓口手続きによる確実性を重視した方法を選択するなど、目的に応じて検討しましょう。

内容証明郵便の費用・料金

内容証明郵便を利用する際は、通常の郵便料金に加えて、一般書留料金や内容証明加算料金などが必要になります。送付方法やページ数、配達証明の有無によって料金は変動するため、事前に確認しておくことが大切です。

ここでは、窓口で出す場合と、電子内容証明(e内容証明)を利用する場合の料金目安を紹介します。

窓口で出す場合の料金(2024年10月改定後)

郵便局窓口で内容証明郵便を送る場合は、主に郵便料金、一般書留料金、内容証明料金が発生します。

主な料金の内訳は以下のとおりです。

内容金額(税込)
郵便料金(1) 郵便料金
110円
内容証明関連料金(2)内容証明料金
①内容証明文書1枚目
480円
②内容証明文書2枚目以降
290円/枚
(3)一般書留料金
480円
任意サービス配達証明料金
350円

たとえば、文書1枚を内容証明郵便+配達証明付きで送る場合、合計はおおよそ1,420円程度となります。

また、ページ数が増えるほど内容証明加算料金も増加するため、文章量が多い場合は費用が高くなる点に注意が必要です。

e内容証明(電子内容証明)で出す場合の料金

主な料金の内訳は以下のとおりです。

内容金額(税込)
郵便料金(1) 郵便料金
110円
内容証明関連料金(2)電子郵便料金
①電子内容証明文書1枚目
19円
②電子内容証明文書2枚目以降
(1枚ごと・5枚まで)
6円/枚
(3)内容証明料金
①電子内容証明文書1枚目
382円
②電子内容証明文書2枚目以降
(1枚ごと・5枚まで)
360円/枚
③同文内容証明
(2通目以降1枚目)
210円
④同文内容証明
(2通目以降2枚目以降・1枚ごと/100通まで)
210円
(4)謄本送付料金
①通常送付
304円
②一括送付
(受取人数100人まで)
503円
(5)一般書留料金
480円

配達証明付き・文書1枚の場合、合計はおおよそ1,295円前後が目安です。

e内容証明は、窓口より内容証明加算料金が安いだけでなく、用紙代・印刷代・郵便局への移動コストが不要というメリットもあります。また、24時間365日利用できるため、急ぎの対応や業務効率化にも向いています。

一方で、Word形式の文書作成が必要になるなど、利用環境に一定の条件がある点には注意が必要です。送付通数や作業負担も踏まえながら、窓口利用とe内容証明を使い分けるとよいでしょう。

まとめ

内容証明郵便は、郵便局が「いつ・誰が・誰に・どのような内容を伝えたか」を公的に証明してくれるサービスです。契約解除通知や未払い請求、クーリングオフ、権利侵害への警告など、重要な意思表示を行う場面で幅広く利用されています。 

一方で、内容証明郵便そのものに法的強制力があるわけではなく、記載内容の正当性や真実性まで保証されるものではありません。あくまで「正式な意思表示と証拠化の手段」である点を理解したうえで活用することが重要です。

現在では、窓口利用のほか電子内容証明(e内容証明)の登場により、内容証明の発送はより手軽になりました。トラブル解決の第一歩として、内容証明郵便の活用を検討してみてください。

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よくある質問

内容証明とは?

内容証明郵便とは日本郵便が提供する郵便サービスのひとつで、郵便局が差出人・受取人・文書の内容・差出日時を公的に証明してくれるものです。法的な通知や重要な意思表示を行う際に広く活用されており、トラブル発生時には重要な証拠となることもあります。

詳しくは記事内の「内容証明(内容証明郵便)とは」で解説しています。

内容証明にはどんな効力がある?

内容証明には「意思表示の到達証明」「時効の中断(催告としての効力)」「契約解除・取消通知」「遅延損害金の請求」「クーリングオフの通知」といった効力があります。

詳しくは記事内の「内容証明郵便の法的効力とは」をご覧ください。

内容証明の書式に関するルールはある?

内容証明郵便には厳格な書式ルールが定められています。遵守しない場合は郵便局で受理されません。具体的な書き方やルールについて、あらかじめ確認しておくと安心です。

詳しくは記事内の「内容証明郵便の書き方や書式のルール」で解説しています。

参考文献

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