白色申告の基礎知識

白色申告の経費に上限はあるのか 経費の種類と範囲について

白色申告をする個人事業主の中には、どんなものが経費になるのか気になっている人も多いかと思います。経費になるもの・ならないもの、また経費に上限はあるのか?について確認をしていきましょう。また、勘定科目の考え方についても触れていきます。

経費とは商売に関係するものである

まずは大原則を確認します。それは「事業に関係するものが経費となる」ということです。例えば、きれいな花瓶を買ったとします。もし自宅に飾るための花瓶であれば、それは単なる生活費です。しかし、経営している飲食店舗に飾るためのものであれば、当然経費として認められます。このように、経費になるかどうかの境目は「それが商売に関係があるのか否か?」というところにあります。

経費について確認をすると、どうしても「勘定科目をどうするのか?」ということに注意が向きがちです。もちろん各種の税金や保険料など、どの勘定科目にするのかが重要な場合もあります。しかし、それ以上に重要なのはそれが経費性を有しているかどうか、という点です。例えば機械の修理用部品を買った時に「消耗品」になっているか「修繕費」になっているか、ということはそこまで大きな問題となることは少ないのです。

明らかに異なる勘定科目で処理をするのは問題ですが、分類に迷うようなものがあればとりあえず該当しそうなものに分類しておくようにしましょう。

ただし、例えば各種の罰金や税金の延滞金、あとは所得税・住民税などの一部税金については、それが事業と関係のあるものでも経費から除外することになります。

売上とのバランスと、家計費の混在について

白色申告だからといって、経費の計上額に上限があるようなことはありません。原則的に言えば、先程も確認した通り事業に関係する支出であれば経費として認められます。

しかし、やはり程度と頻度、そして金額による部分も出てきます。例えば年間の売上が数百万円しかないような人が、接待交際費で100万円もつぎ込んでいるようなことがあれば、やはりその経費性が疑われるのは仕方がないかと思います。

また、生活費が混在している場合にも注意が必要です。自宅の一部を事務所として利用しているようなときに、家賃全額を経費にしてしまうことは認められません。床面積などを用いて、事業経費に該当する部分のみを経費にするようにしましょう。

上で紹介したようなそもそも経費に該当しない罰金などを除き、経費性の判断はあくまでも事業との関連性に基づいて行われます。関係する資料の準備なども含め、経費性についてしっかりと説明できるような資料を用意しておくことが大切です。

領収書?レシート?

よく「領収書でないと経費にならない」と思いこんでいる人が多いようです。しかし、これは少し事実と異なっています。レシートであっても、事業との関連性が明白な支払であれば経費として認められます。むしろ、場合によってはレシートの方が経費性について明白であることも多いのです。

よく「品代」としか書かれていない領収書を貰う人がいますが、これではその支払が事業に関係があるのか否か、まったく判断ができません。「品代」の領収書をもらうくらいであれば、購入した内容がはっきり記載されているレシートの方が経費性を証明するためにふさわしいと言えます。

売上先や仕入先など個別性の高い取引先とのやり取りについては、しっかりと宛名の書かれた領収書の方が有効であることもあります。場合によって、レシートと領収書は上手に使い分けて効率的に経理資料を集めましょう。

親族に対する賃金給与は原則として経費に計上できない

白色申告の場合、親族への賃金給与は経費になりません。ただし、白色申告で認められている専従者控除では、支払った賃金の額等には関係なく、一定金額での控除が認められています。

控除額は以下の通りです。

次のイ又はロの金額のどちらか低い金額 イ 事業専従者が事業主の配偶者であれば86万円、配偶者でなければ専従者一人につき50万円 ロ この控除をする前の事業所得等の金額を専従者の数に1を足した数で割った金額

また、事業専従者に該当するか否かは、以下のように判定します。

イ 白色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。
ロ その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。
ハ その年を通じて6月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事していること。

これらの情報について、確定申告書や収支内訳書に適用金額などを記載することによって専従者控除の規定が適用されます。

青色申告特別控除

経費とは少し異なりますが、青色申告では青色申告特別控除という特例が用意されています。簡単に言い換えると「最大で65万円、少なくとも10万円だけ経費の上乗せをしても良いよ」というルールです。正確には経費ではなく控除ですが、実際の税額計算においては経費が上乗せされたようなものです。

仮に税率を30%で考えると、65万円控除であれば20万円弱の税金が減ることになります。健全で継続性の高い個人事業を続けたいのであれば、必ず青色申告の適用を受けたほうが良いことは明白です。

経費の観点からみても、青色申告を行ったほうが良いことが分かったかと思います。白色申告を行っている方は青色申告への切り替えを検討しましょう。

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