白色申告の基礎知識

白色申告とは?必要書類や書き方、提出方法について解説

白色申告とは?必要書類や書き方、提出方法について解説

個人事業主やフリーランスは、1年間の所得金額や税額の算出から申告・納税までの手続きを自分で行わなければなりません。この一連の手続きを確定申告といいます。

確定申告の方法には「白色申告」と「青色申告」の2つの形式がありますが、申告に必要な書類や受けられる税制上のメリットなどが異なります。

本事では、申告方法のひとつ「白色申告」の基礎知識や申告方法、必要な書類について解説します。

▶︎ 確定申告について、まずはこちらの記事!

確定申告とは? 分からない人でもわかりやすく徹底解説!

目次

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白色申告とは

白色申告とは、税制上のメリットがないかわりに、帳簿作成が簡単な申告方法です。

確定申告には青色申告と白色申告があり、青色申告をするには「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要があります。この届出を事前にしていない場合、自動的に白色申告となります。

「白色申告は青色申告よりも楽、簡単」と言われることが多くありますが、これは過去に白色申告で会計帳簿の作成義務がなかったことを指している可能性があります。

2014年の法改正によって白色申告の記帳が義務化されてからは、どちらの申告方法を選んでも帳簿付けの義務はあります。白色申告では「簡易簿記(単式簿記)」と呼ばれる記帳方法が認められています。青色申告で用いられる「複式簿記」が複雑で難解であるのに対し、簡易簿記はお小遣い帳のような形式であり、会計知識がない方でも比較的簡単に作成できます。

このように、白色申告のほうが手続きが容易ですが、青色申告に認められる控除や会計処理上の特典がなく、節税メリットが少ないという欠点もあります。

白色申告と青色申告の違い

白色申告と青色申告の違いをまとめました。


青色申告
(65万円控除)
青色申告
(10万円控除)
白色申告
税制要件を満たし、青色申告の承認を得た場合に税制上の優遇措置を受けることができる申告納税制度青色申告の承認を受けていない人が行う申告納税制度
条件
(申請の有無)
その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」と「開業届」を所管の税務署に提出なし
提出書類・確定申告書
・青色申告決算書
・貸借対照表と損益計算書
・第三表
(分離課税用、事業所得に加え譲渡所得がある場合)
・第四表
(損失申告用、赤字で青色申告する場合)
・確定申告書
・青色申告決算書
(損益計算書)
・第三表
(分離課税用、事業所得に加え譲渡所得がある場合)
・第四表
(損失申告用、赤字で青色申告する場合)
・確定申告書
・収支内訳書
保存帳簿・総勘定帳
・仕訳帳
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・経費帳
・法定帳簿
・任意帳簿
保存書類決算に関して作成した棚卸表
記帳方法複式簿記簡易(単式)簿記簡易(単式)簿記
不動産所得要件アパートは10室以上
貸家は5棟以上
マンション一室からなし
青色申告特別控除を受けるための要件ありなしなし
メリット・青色申告特別控除(65万円)
・青色事業専従者給与
・赤字3年間繰越
・減価償却資産(30万円未満)は一括経費
・青色申告特別控除(10万円)
・青色事業専従者給与
・赤字3年間繰越
・減価償却資産(30万円未満)は一括経費
・申告手続きが簡単

白色申告は「提出書類が少なく帳簿付けも簡単ではあるものの、税制上の特典が少ない申告方法」です。

青色申告をするためには、事前に「開業届」と「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。また、原則として複式簿記(正規の簿記)での記帳が求められます。

青色申告は手間がかかる反面、所得から最大65万円の控除を受けられる青色申告特別控除が適用されたり、赤字の繰越が可能だったりとさまざまな節税メリットを受けることができます。

青色申告のほうが節税メリットが多く、デメリットと言われる手間の煩雑さについても会計ソフト等で解消できるので、節税したい方には青色申告をおすすめします。

【関連記事】
青色申告と白色申告の違いとは? 7項目で比較するメリット・デメリット
青色申告とは? 節税メリットや必要な手続き、申告方法をわかりやすく解説

白色申告に向いている人

白色申告のメリット・デメリットを踏まえた上で、どんな人が白色申告に向いているのかを紹介します。

経理作業に苦手意識がある人

会計知識がない方や経理作業が苦手な方は白色申告から始めてみるといいでしょう。前述したように、青色申告と比較してシンプルな点が白色申告の魅力です。

freee会計では、白色申告をさらに簡単・楽にすることができます。白色申告にかかる手間を最小限にしたい方は会計ソフトの導入がおすすめです。

事業収入が少ない人や赤字事業者

事業を開始したばかりで事業収入が少ない人や赤字事業者は、控除の恩恵も少なくなるため手間がかからない白色申告の方がいいでしょう。

逆にある程度の事業収入がある場合は特別控除などの特典が充実しており節税効果が高い青色申告への変更を検討することをおすすめします。

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白色申告のメリット

白色申告のメリットは、とにかくシンプルな点です。

メリット1. 記帳が簡単で、申告手続きがシンプル

白色申告も、帳簿づけが義務付けられているものの、簡易簿記で済むため、比較的簡単です。確定申告も、収支内訳書に売上や経費などを記入していく、シンプルなもので済みます。

メリット2. 白色申告するための届出の必要がない

青色申告で確定申告をしたい場合には、開業から2カ月以内に申請を行う必要があるため、時期によってはその年の確定申告で青色申告を利用することができず、翌年からの適用となります。

しかし、白色申告の場合は、青色申告のように事前に所管の税務署への申請手続きを行う必要がありませんので、時期に関係なく申告を行うことが可能です。

白色申告のデメリット

白色申告のデメリットは、青色申告のような特別控除や、税金を軽減する優遇措置が適用されない点です。

確定申告では、年間の合計所得から経費や控除を差し引いた金額に税額をかけて納税額が決定するため、控除額が大きい方が節税できるのです。

デメリット1. 青色申告特別控除(最高65万円)が受けられない

青色申告では、必要書類を提出することで、最高65万円の青色申告特別控除が受けられますが、白色申告では受けることができません。

デメリット2. 青色事業専従者給与が受けられない

青色申告では、配偶者や親族に支払った「青色事業専従者給与」を必要経費として所得から控除することができますが、白色申告では「事業専従者給与」として一定金額しか控除されません。

デメリット3. 純損失の繰越しと繰戻しができない

純損失の繰越しとは、事業で赤字を出した場合、その損失額を翌年から最長3年間まで繰り越すことができる制度です。

青色申告では、純損失の繰越しや繰戻しをすることができますが、白色申告では適用されません。


純損失の繰越しと繰戻し

デメリット4. 貸倒引当金を計上できない

貸倒引当金とは、取引先が倒産などで支払い不能になった場合に、損失を見込んで積み立てておくお金のことです。

青色申告では、貸倒引当金を計上することが可能ですが、白色申告では計上できません。

デメリット5. 少額減価償却資産の特例を使えない

青色申告で確定申告を行う場合、一定の要件を満たすことで、取得価額が30万円未満の減価償却資産について、購入した年度の経費として全額計上できる特例を受けることが可能ですが、白色申告ではこの特例を受けられません。

白色申告で確定申告をする際に必要な書類

白色申告の際に必要な書類は以下の2点です。

白色申告で必要な書類

  • 確定申告書
  • 収支内訳書

確定申告書

令和4年分以降の確定申告書
出典:国税庁「令和4年分の所得税等の確定申告書 (案)」

2023年提出分(2022年分)からの確定申告は確定申告書Aが廃止され、確定申告書に統合された「令和 年分の所得税及び復興特別所得税の申告書」を使用します。なお、2021年以前の確定申告は、従来の確定申告書Aと確定申告書の書式で問題ありません。

確定申告書は2ページ構成になっており、第一表には事業収入や所得控除などについての情報、第二表には源泉徴収や所得の内訳、住民税・事業税に関する情報などを記入します。

収支内訳書

令和 年分 収支内訳書
出典:国税庁「令和二年分以降用 収支内訳書(一般用)」

収支内訳書は、収入・売上原価・経費の内訳・減価償却費の計算など、1年間の事業の状況をまとめた書類です。

この書類を作る前提として、日常的な取引について記載した会計帳簿を作っておく必要があります。会計帳簿に記載された売上や仕入、経費などを項目ごとに集計し、その金額を転記して収支内訳書を作成しましょう。

収支内訳書には従業員や事業専従者の氏名、賃金の内訳を記載する欄があります。事業専従者とは、具体的には以下の条件に該当する家族のことを指します。

事業専従者の条件

  1. 白色申告者と生計を一にする配偶者やその他の親族
  2. その年の12月31日現在で年齢が15歳以上
  3. その年を通じて6ヶ月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事している

詳しい控除額や適用条件については「白色申告で用意されている「事業専従者控除」とは何か?」をご確認ください。

また、紹介した収支内訳書は一般用のものです。農業所得がある人、不動産所得がある人はそれぞれ専用の用紙がありますので、そちらを利用してください。


出典:国税庁「確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)」

【関連記事】
【2023年提出分】確定申告書の書き方を記入項目別にわかりやすく解説

白色申告に必要な書類の作成方法

白色申告で確定申告を行う上で必要となる、確定申告書と収支内訳書の作成方法を紹介します。

確定申告書は次のような流れで記入をしていきます。

確定申告書作成の流れ

  1. 「収入金額」から「収入から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得金額」を求めます。
  2. 「所得金額」から「所得から差し引かれる金額」を差し引いて、「課税される所得金額」を求めます。
  3. 「課税される所得金額」に「所得税の税率」を乗じて、「所得税額」を求めます。
  4. 「所得税額」から「所得税額から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」を求めます。
  5. 「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」が「基準所得税額」となり、この「基準所得税額」に2.1%を乗じて「復興特別所得税額」を求めます。

※「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」と「復興特別所得税額」を合計した金額から「所得税及び復興特別所得税の額から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得税及び復興特別所得税の申告納税額」を求めます。

※ここで計算された「所得税及び復興特別所得税の申告納税額」が生じていれば追加で税金を納める必要があり、生じていなければ税金の還付を受けることができます。

おすすめは会計ソフトを活用することです。日々の記帳や書類の準備、これから紹介する書類の書き方に関する知識、会計・経理の経験がなくても、画面のステップに沿って情報を入力するだけで簡単に白色申告をすることができます。

【関連記事】
確定申告のやり方は? 必要書類の準備から提出までの流れをまとめました

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白色申告者が保管すべき必要書類とその期限

申請書類の作成に使った帳簿は、申告時に直接提出することはありませんが、規定の年数保管する必要があります。保管期間は申告方法で異なり、白色申告の場合は以下のとおりです。

種類保存期間
法定帳簿7年
任意帳簿7年
領収書、請求書、棚卸表など

白色申告の提出期限

白色申告では、収支内訳書と確定申告書を提出します。提出期間は原則として2月15日から3月15日までです。

※年によって期限日が異なる場合があります。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

確定申告の期限を過ぎてしまった場合でも申告は受け付けてもらえますが、「期限後申告」として扱われます。期限後申告の場合、遅れたペナルティとして無申告加算税や延滞税が加算される場合がありますので、期限を過ぎないように提出しましょう。

【関連記事】
確定申告しないとどうなるの? 無申告のペナルティと対処法を解説

白色申告の提出方法

確定申告の提出方法は以下の3つです。

確定申告の提出方法

  1. 所轄税務署に直接持っていく
  2. 確定申告書類を郵送する
  3. e-taxで申告する

初めて確定申告される方や内容を確認したい方は税務署の窓口が安心でしょう。

【関連記事】
確定申告の提出方法は窓口・郵送・e-taxの3つ!特徴や注意点を比較
e-taxでネットから確定申告する方法とメリットを解説

白色申告における基礎控除

ほかの所得控除と違い、基礎控除は所得がある人なら一定の要件を満たす必要もなく、だれでも一律に適用されます。基礎控除の適用を受けるには、きちんと確定申告(または年末調整や住民税の申告)をする必要があります。


税金の種類金額
所得税及び復興特別所得税48万円
住民税43万円

基礎控除には、所得税の計算に使用される48万円と、住民税の計算に使用される43万円の2種類があります。確定申告書の基礎控除の欄には「48万円」を記入し、その後、確定申告書類のデータを受け取った市区町村が、基礎控除を「43万円」に読み替えて住民税を計算します。

2024年提出(令和5年分)の確定申告アップデート情報

2024年提出(令和5年分)の確定申告アップデート情報

所得税の確定申告期間:2024年2月16日(金)〜2024年3月15日(金)
消費税の確定申告期間:2024年2月16日(金)〜2024年4月1日(月)
※ 贈与税の申告・納税期間:2024年3月15日(金)まで

<2024年(令和5年分)の確定申告のポイント>

  1. 「源泉徴収票・国民年金基金掛金・iDeCo・小規模企業共済掛金」が追加されるなど、マイナポータル連携をすることで自動入力できる対象が増えます。
  2. 国税庁の確定申告書等作成コーナーでも、消費税の申告書を作成できるようになる予定です。今回、インボイス登録によって課税事業者になり、消費税の納付が必要になった方はチェックしましょう!

詳しくは国税庁ホームページ「令和5年分 確定申告特集」をご参照ください。

まとめ

初めて確定申告を行う方に向けて、白色申告の特徴やメリット、デメリットなどを解説しました。

白色申告は青色申告に比べて容易に申告ができますが、その分節税のメリットは青色申告に比べると少なくなってしまうというデメリットがあります。

より節税をしたいという人は、白色申告ではなく青色申告で確定申告を行うことをおすすめします。freee会計では、青色申告に必要な複式簿記も自動入力してくれるので、会計知識がない人でも簡単に確定申告の準備・申告が完了できます。

白色申告を簡単に終わらせる方法

確定申告は個人事業主・フリーランスの人だけでなく、副業で収入を得た会社員の方など、多くの人に関わりが深い一大イベントです。

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、対象者は期限までに書類を作成し納税をすることが義務づけられています。青色申告するには事前に税務署への届出が必要になるため、その手続きをしていない場合は自動的に白色申告となります。

青色申告に比べると簡単と言われる白色申告ですが、書類作成に不安をお持ちの方は少なくありません。はじめての確定申告で不安な人にはfreee会計がおすすめです。

freee会計は、〇✕形式の質問に答えることで簡単に白色申告に必要な書類を作成できます。

ここからはfreee会計を使って書類完成までの3ステップを紹介します。

STEP1: 基本情報を入力する

自身の情報や仕事(事業)の内容について入力し、青色申告・白色申告のいずれかを選択します。各項目の横には「?」マークがついており、カーソルを当てると詳しい説明を見ることもできます。


freee会計 基本情報入力画面

自身の仕事(事業)内容などの基本情報を入力!

STEP2: 申告書作成に必要な情報を◯✕形式で回答

次に、白色申告書を作成する際に必要な情報を入力していきます。1年間の収支に関して画面の指示に沿って○✕形式で15の質問に答えていきます。


freee会計 書類作成画面「申告書に必要な情報を丸バツ形式で回答」

月額980円(※年払いで契約した場合)から利用できる有料プランでは、チャットサポートがついているので、わからないことがあったらすぐに質問ができます。

STEP3: 白色申告に必要な書類が完成!

上記の2ステップで白色申告に必要な確定申告書が自動で作成されます。有料プランでは、プリントアウトも可能なので、印刷して税務署に郵送すれば確定申告が完了です。※無料プランでは申告書作成まで可能。

また、マイナンバーカードとカードリーダがあれば自宅からでもすぐに提出が完了するので、税務署に行ったり郵送したりする手間も削減されます。

税務署に行かずに確定申告を終わらせるなら、e-tax(電子申告)がおすすめです。e-tax(電子申告)を検討している人はこちらをご覧ください。


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STEP2で入力した内容を元に確定申告書が完成!

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freee会計は、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。

税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。

余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の活用をご検討ください。

よくある質問

白色申告する人・向いている人とは?

経理作業に苦手意識がある人や事業収入が少ない人や赤字事業者は手間の少ない白色申告のほうがいいでしょう。より節税をしたい人は青色申告がおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。

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