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AIエージェントの導入事例5選|業務別の活用例や導入効果、注意点まで解説

AIエージェントの導入事例5選|業務別の活用例や導入効果、注意点まで解説

AIエージェントは、与えられた目標に応じて必要な処理を判断し、タスクを自律的に実行するAIシステムです。

企業での導入も進んでおり、定型業務の自動化や作業時間の削減、顧客対応の効率化など、さまざまな効果が期待されています。

本記事では、AIエージェントの導入事例を企業別に紹介するとともに、業務別の活用例や導入効果、注意点について解説します。

目次

AIエージェントとは

AIエージェントとは、与えられた目標を達成するために、状況に応じて必要な処理を判断し、タスクを実行するAIシステムです。目標や指示をもとにタスクを分解して計画を立て、必要に応じてデータベースやWeb検索、APIなどの外部ツールを利用しながら処理を進めます。

生成AIが文章や画像を生成し、RPAが決められた手順を自動化するのに対し、AIエージェントは目標や状況に応じて必要な処理を判断し、実行できるのが特徴です。

人間が作業手順を細かく指示する必要がないため、営業やカスタマーサポート、IT運用など、さまざまな業務で活用が広がっています。

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【業務別】AIエージェントの活用例

AIエージェントは、営業や経理、カスタマーサポートなど、さまざまな業務で活用されています。

情報収集やデータ入力などの定型業務だけでなく、複数のツールを使った一連の作業を任せることも可能です。

営業|顧客情報の収集やメール・提案資料の作成を自動化する

営業では、AIエージェントが顧客情報の収集や営業メール、提案資料の作成を自動化します。

たとえば、商談前に顧客企業の基本情報や過去のやり取りを収集し、提案内容の整理や営業メールの作成まで進めます。また、顧客の行動履歴を分析し、アプローチする顧客の優先順位を判断することも可能です。

情報収集や資料作成などの作業をAIエージェントに任せれば、営業担当者は商談や顧客との関係構築など、より重要な業務に集中できます。

経理・バックオフィス|データ入力や定型業務を自動化する

経理やバックオフィスでは、データ入力や請求書処理のような定型業務にAIエージェントが活用されています。

たとえば、請求書から必要な情報を読み取り、会計システムへの入力や複数のシステムにあるデータの収集・整理を自動で進めます。設定したルールと異なる数値や内容を検出し、担当者へ確認を促す仕組みも構築可能です。

日々繰り返す作業をAIエージェントに任せれば、担当者は確認が必要な処理やデータ分析など、判断を伴う業務に集中しやすくなります。

カスタマーサポート|問い合わせ対応を自動化する

カスタマーサポートでは、AIエージェントが問い合わせ対応を担います。過去の問い合わせ履歴やナレッジベースを参照し、問い合わせ内容に応じた回答を作成します。

よくある質問には自動で回答し、複雑な内容や個別の判断が必要な問い合わせは、オペレーターへ引き継ぐ仕組みも構築可能です。

問い合わせ対応の一部をAIエージェントに任せれば、対応時間の短縮につながり、オペレーターの負担も軽減されます。

マーケティング|市場調査やデータ分析・コンテンツ作成を効率化する

マーケティングでは、AIエージェントが市場調査やデータ分析、コンテンツ作成などを支援します。

たとえば、市場動向や競合情報を複数の情報源から収集し、傾向や特徴を整理します。収集したデータを分析してレポートを作成したり、分析結果をもとにコンテンツの下書きを作成したりすることも可能です。

情報収集や分析をAIエージェントに任せれば、担当者は施策の検討や意思決定に集中でき、マーケティング業務の効率化につながるでしょう。

システム開発|コード生成やテスト・レビューを効率化する

システム開発では、AIエージェントがコード生成やテスト、レビューを効率化します。

たとえば、仕様や要件をもとにコードを生成し、テストコードの作成や実行、エラーの検出まで進めます。また、コードを確認して問題点や修正案を提示することも可能です。

開発に伴う反復作業をAIエージェントに任せれば、エンジニアは設計や品質の確認など、判断が必要な業務に集中しやすくなります。

【企業別】AIエージェントの導入事例

AIエージェントは、企業で実際の業務に導入されています。

活用する業務や目的は企業によって異なり、業務効率化や顧客対応の改善、従業員の負担軽減に役立てられています。

パナソニック コネクト|社内向けのAIアシスタント導入で業務を効率化

パナソニック コネクトは、自社向けAIアシスタントサービス「ConnectAI」を国内の全社員約11,600人に展開しています。

ConnectAIの活用は、AIに質問して回答を得るだけでなく、コード生成・作業手順書の作成・資料レビュー・アンケートコメントの分析など、具体的な作業をAIに任せる段階へと広がっています。その結果、2024年にはAI活用による業務時間を年間44.8万時間削減しました。

さらに2025年度からは、ConnectAIで培ったAI活用を発展させ、業務プロセスへのAIエージェント導入を開始しています。経理・法務・マーケティングの3領域で試験的に活用し、今後は対象業務を拡大しながら業務の自動化と効率化を進める方針です。

出典:パナソニック コネクト株式会社「パナソニックコネクト、『聞く』から『頼む』へシフトしたAI活用で年間44.8万時間の削減を達成」

KDDI|問い合わせ対応やトラブル解決をAIエージェントで自動化

KDDIは2026年3月、auの問い合わせ対応を行う「auサポート AIアドバイザー」と「チャットサポート」に、独自開発した自律型AIエージェントを導入しました。

AIエージェントが問い合わせ内容に応じて追加の質問や確認を行い、内容を整理して解決方法を案内します。サービスに関する質問のほか、情報照会やトラブルシューティングにも対応可能です。

これまで有人対応が必要だった問い合わせにもAIが対応することで、問い合わせ対応の効率化やオペレーターの負担軽減につながります。

出典:KDDI株式会社「お客さまセンターの応対実績を基に独自開発した自律型AIエージェントによるお問い合わせ対応を開始」

味の素フィナンシャル・ソリューションズ|経費精算の承認業務をAIエージェントで自動化

味の素フィナンシャル・ソリューションズでは、ファーストアカウンティングと共同開発した経理AIエージェントを導入しています。

同社では、経費精算や請求書処理のチェックに年間数万時間規模の工数がかかっていました。そこで、経費精算の承認業務にAIエージェントを活用し、システムへのログインから申請内容の確認、承認・差し戻しの判断までを自動化しています。

従来は1件あたり4〜5分かかっていた作業を自動化することで、月1万件規模の証憑を処理する場合、年間約1万時間の削減効果が期待されています。

出典:味の素フィナンシャル・ソリューションズ株式会社「味の素フィナンシャル・ソリューションズとファーストアカウンティング、共同開発した経理AIエージェントが本番稼働」

LION|熟練技術者の暗黙知をAIエージェントで継承

LIONは、ビジネス開発センターにAIエージェント「Aconnect」を導入し、新規事業に向けた情報収集や仮説検証に活用しています。

Aconnectは情報を収集するだけでなく、利用者が思いつかなかった情報同士のつながりや、仮説に対する反証を提示できるのが特徴です。担当者の思い込みや偏った視点に気づき、新たなアイデアや仮説を検討するためのパートナーとして活用されています。

また、従来は情報の収集や精査に数日かかっていたリサーチを数分に短縮するなど、業務効率化にも役立っています。

出典:Stockmark株式会社「130年の知見を「未来」へ“ReDesign” ライオンが挑む、AIを「思考のパートナー」に据えた挑戦」

東京ガス|マーケティング施策の立案をAIエージェントで効率化

東京ガスはNTTデータと共同で、生成AIを活用した「マーケティング施策用アプリ」を開発し、2024年10月から実際の業務で利用しています。

商材やサービスの基本情報を入力すると、顧客ターゲットやペルソナ、カスタマージャーニーの設定からマーケティング施策案の提示までを支援します。複雑化する施策設計を効率化し、担当者のアイデア創出やマーケティング活動の精度向上を図るのが目的です。

今後は機能の改善や追加、利用シーンの拡大を進める方針です。

出典:NTTデータ「生成AI活用により東京ガスのマーケティング領域のDXを推進」

事例からわかるAIエージェントの導入効果

AIエージェントを導入すると、定型業務の自動化や対応スピードの向上、社内データの有効活用など、さまざまな効果が期待されます。

人が対応していた作業を任せられるため、業務効率化や生産性向上にも役立つでしょう。

定型業務を自動化して作業時間を削減できる

AIエージェントを導入すると、定型業務にかかる作業時間を削減できます。

データ入力や問い合わせの一次対応など、手順が決まっている反復作業はAIエージェントに任せやすい業務です。人が対応する作業を減らし、業務を効率よく進められます。

担当者は判断や個別対応が必要な業務に集中できるため、人材や時間をより有効に活用できるでしょう。

複数のシステムをまたぐ業務を自動化できる

AIエージェントは、複数のシステムやツールを連携させ、一連の業務を自動化できます。

たとえば、顧客管理システムから必要な情報を取得し、その内容をもとにメールを作成して送信するなど、複数の処理をまとめて実行可能です。

システムごとに発生していた確認や入力の手間が減り、業務全体をスムーズに進められるようになります。

顧客・従業員への対応スピードを向上できる

AIエージェントの導入により、顧客や従業員からの問い合わせに素早く対応できるようになります。

よくある質問への回答や情報提供をAIエージェントが担当し、複雑な問い合わせは人間の担当者へ引き継ぐことが可能です。社内の問い合わせ対応にも活用でき、従業員が必要な情報をすぐに確認できる環境を整えられます。

顧客の待ち時間を減らせるほか、社内の問い合わせ対応も効率化でき、顧客満足度や従業員の利便性向上が期待されます。

蓄積したデータを業務に活用しやすくなる

AIエージェントを導入すると、社内に蓄積されたデータを業務に活用しやすくなります。

たとえば、過去の問い合わせ履歴や社内のナレッジから必要な情報を探し出し、回答や判断に役立てることが可能です。担当者が膨大なデータから必要な情報を探す手間も減らせます。

一部の担当者に偏っていた知識やノウハウを共有しやすくなり、組織全体でのデータ活用にも役立ちます。

AIエージェントの導入手順

AIエージェントを導入する際は、いきなり全社で運用するのではなく、対象業務を絞って段階的に進めることが重要です。

AIエージェントの導入手順

  1. AIエージェントを導入する業務を洗い出す
  2. 導入目的と目標を設定する
  3. 自社に適したツール・サービスを選定する
  4. 対象業務を限定してPoC(概念実証)を実施する
  5. 効果を検証して本格導入・対象拡大を判断する

まずは一部の業務でAIエージェントを試し、作業時間や精度、運用上の課題などを確認します。その結果をもとに、本格導入や対象業務の拡大を判断しましょう。

AIエージェント導入時の注意点

AIエージェントは業務効率化に役立つ一方、誤判断や情報漏えいのリスクもあります。

安全に活用するには、AIエージェントに任せる範囲を明確にし、人による確認や適切な権限管理などの対策を講じることが重要です。

ハルシネーションや誤判断が発生する可能性がある

AIエージェントは、事実と異なる情報を生成するハルシネーションを起こしたり、誤った判断をしたりする可能性があります。

誤った情報をもとに複数のタスクを続けて実行すると、その後の処理にも影響が及ぶおそれがあります。顧客対応や重要なデータの更新など、誤りによる影響が大きい業務では注意が必要です。

重要な処理には人による確認を設けるほか、AIエージェントが操作できる範囲や権限を制限するなど、安全に運用できる体制を整えましょう。

AIエージェントに付与する権限を必要最小限にする

AIエージェントを導入する際は、業務に必要な範囲だけ操作権限を付与することが重要です。

AIエージェントはシステムの操作やデータへのアクセスを行うため、過剰な権限を与えると、誤動作や不正アクセスが発生した際の影響が広がるおそれがあります。

アクセスできるデータやシステムを限定し、重要な操作には人による承認を設けるなど、適切に権限を管理しましょう。

個人情報や機密情報の取り扱いに注意する

AIエージェントを運用する際は、個人情報や機密情報の取り扱いに注意が必要です。顧客対応や社内業務では、AIエージェントが氏名や連絡先、社外秘のデータなどを扱う場合があります。そのため、設定や管理が不十分だと情報漏えいにつながるおそれがあります。

外部のAIサービスを利用する際は、入力したデータの保存先や利用目的、AIの学習に使用されるかを事前に確認しましょう。

また、AIエージェントがアクセスできる情報を制限し、操作履歴を記録するなど、適切な管理体制を整えることも重要です。

重要な判断や処理には人間の確認を入れる

AIエージェントを導入する際は、重要な判断や処理をすべて任せず、人間が確認する仕組みを設けましょう。AIエージェントは自律的に処理を進められる一方、誤った情報をもとに判断したり、意図しない操作を実行したりする可能性があるためです。

契約の締結や高額な取引、顧客への重要な連絡などをAIエージェントだけで完結させると、誤判断が損失やトラブルに発展するおそれがあります。

影響の大きい処理には人間による承認を設け、AIエージェントに任せる範囲を明確にしておくことが重要です。

導入後の監視・メンテナンス体制を整える

AIエージェントを導入した後は、継続的に動作を監視し、必要に応じて設定や運用方法を見直すことが重要です。業務内容や利用するシステム、参照するデータが変わると、想定どおりに処理できなくなる可能性があります。

運用中は処理結果やエラーの発生状況を確認し、問題が見つかったときにすぐ対応できる体制を整えておきましょう。

あわせて、監視や設定変更を担当する人を決めておくと、問題の早期発見や安定した運用につながります。

人間の確認工数やAPI利用料まで含めて費用対効果を検証する

AIエージェントを導入する際は、運用にかかるコストを含めて費用対効果を検証しましょう。業務を自動化できても、人による確認や修正が多ければ、期待したほど工数を削減できない場合があります。

また、利用するサービスによっては、AIモデルや外部システムのAPI利用料も発生します。導入費用だけでなく、人による確認時間や運用・保守にかかる費用まで含めて評価することが重要です。

PoCの段階で実際の作業時間やコストを確認し、本格導入に見合う効果が得られるか判断しましょう。

まとめ

AIエージェントは、与えられた目標に応じて必要な処理を判断し、複数のタスクを実行できるAIシステムです。営業や経理、カスタマーサポート、システム開発など幅広い業務で活用されています。

企業でも導入が進んでおり、定型業務の自動化や対応スピードの向上、データ活用などに役立てられています。一方で、ハルシネーションや情報漏えい、意図しない操作などのリスクには注意が必要です。

導入する際は対象業務を絞ってPoCを実施し、効果や安全性を検証したうえで本格導入や対象範囲の拡大を判断しましょう。

よくある質問

AIエージェントはどのような企業で導入されていますか?

AIエージェントは、パナソニック コネクト・KDDI・LIONなど、さまざまな企業で導入されています。

社内業務の効率化・問い合わせ対応・情報収集・経費精算の自動化など、幅広い業務で活用されています。

具体的な活用方法や導入効果は、「【企業別】AIエージェントの導入事例」をご覧ください。

AIエージェントはどのような業務に向いていますか?

AIエージェントは手順や目的が明確で、繰り返し発生する業務に向いています。データ入力や情報収集、問い合わせ対応、レポート作成などが代表的です。

詳しくは「【業務別】AIエージェントの活用例」をご覧ください。

AIエージェントに業務を完全に任せても問題ありませんか?

AIエージェントに業務を完全に任せるのは避けましょう。誤った情報をもとに判断したり、意図しない処理を実行したりする可能性があるためです。

とくに、重要な判断や顧客への影響が大きい処理には人間による確認を設け、AIエージェントに任せる範囲を明確にする必要があります。

詳しくは「重要な判断や処理には人間の確認を入れる」をご覧ください。

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