ChatGPT APIとは、自社のシステムやアプリケーションなどにChatGPTの機能を実装する仕組みです。
ChatGPT APIを利用すると、メール文の作成や報告書の下書き、ソースコードの作成など、文章を活用した業務を中心に業務を効率化できます。チャットボットやAIエージェントの開発もできるものの、実現には専門的なスキル・知識が必要です。
本記事では、ChatGPT APIの活用事例やメリット、導入手順などを紹介します。
目次
- ChatGPT APIとは
- ChatGPT APIの主な活用事例
- ChatGPT APIを導入する手順【Python編】
- 1.OpenAIの公式サイトでアカウントを作成する
- 2.APIキーの発行・取得を行う
- 3.支払情報を登録する
- 4.HTTPリクエストの送信用ライブラリを準備する
- 5.Pythonでコードを作成する
- ChatGPT APIを利用するメリット
- AI開発のコストを削減できる
- 多様なタスクを効率化できる
- 顧客満足度が高まる
- ChatGPT APIを活用する際の注意点
- 専門的な知識・スキルが必要になる
- ハルシネーションの発生に注意する
- 費用が高くなりやすい
- ChatGPT APIの料金プラン
- まとめ
- よくある質問
ChatGPT APIとは
ChatGPT APIとは、インターフェースを利用して自社のシステムやアプリケーションなどにChatGPTの機能を組み込む仕組みです。ChatGPTと既存ツールをそれぞれ別々で使用するのではなく、システムやアプリケーションなどでChatGPTの機能を利用できる状態にするのが特徴です。
ChatGPT APIを既存ツールに実装した場合でも、最新モデル「GPT-5.5」が利用できます。従来のGPT-5シリーズと比べて、タスク処理能力や論理的思考力、推論力などさまざまな能力が高まっており、幅広い分野での活躍が期待できます。
なお、API(Application Programming Interface)とは、システムやアプリケーションなど異なるツール同士をつなぐ接続口を指します。
ChatGPT APIの主な活用事例
ChatGPT APIを活用することで、ChatGPTを利用したときと同様に以下のような業務を効率化できます。
- メールや問い合わせへの文章を作成
- オウンドメディア掲載用の文章作成
- 人間が作成した文章の添削・要約
- 音声データからの文字起こしや議事録の作成
- 報告書やマニュアルなどの下書きを作成
- 情報収集
- ソースコードの作成
上記に加えて、チャットボットやAIエージェントなどの開発・実装も可能です。
ただし、ChatGPT APIとの連携で高度なタスクを自動化するには、専門的な知識やスキルを求められる可能性があります。自社での対応が難しい場合は、外部の開発会社に相談しましょう。
ChatGPT APIを導入する手順【Python編】
ChatGPT APIを自社のシステムやアプリケーションなどに実装する手順を紹介します。本記事では、Pythonを利用した手順を紹介していますが、ほかのプログラミング言語を使用したとしても、作業手順は基本的に変わりません。
ChatGPT APIを導入する手順
- OpenAIの公式サイトでアカウントを作成する
- APIキーの発行・取得を行う
- 支払情報を登録する
- ChatGPT APIと既存ツールを連携する
- Pythonでコードを作成する
1.OpenAIの公式サイトでアカウントを作成する
ChatGPT APIのサービスサイトにアクセスし、アカウントを作成します。アカウント作成の手順は以下のとおりです。
- 画面右上のログインにカーソルをあわせ、「APIプラットフォーム」をクリックする
- メールアドレスとパスワードを入力する
- アドレスに届いたメールを開き、氏名や生年月日、電話番号などを入力する
アカウントは、GoogleやApple、Microsoftのアカウントでの代用が可能です。また、すでにChatGPTを利用している人は同じアカウントを利用できるため、新たに作成する必要はありません。
2.APIキーの発行・取得を行う
アカウント作成後、APIキーの発行・取得を行います。APIキーとは、既存のシステムやソフトウェアなどにアクセスしたツールを識別するために必要な鍵です。
APIキーを発行・取得する手順は以下のとおりです。
- APIプラットフォームにログインし、画面左側にある「API keys」をクリックする
- 「+ Create new secret key」をクリックし、APIキーの名称を入力する
- 「Create secret key」を選択すると、APIキーが表示される
- 表示されたAPIキーをコピーして保存する
第三者へ機密情報が流出しないよう、発行回数やアクセス可能な制限時間が設けられています。取得したAPIキーは一度しか表示されないため、素早くコピーして保存しておきましょう。
3.支払情報を登録する
ChatGPT APIは有料版の利用が前提となるため、クレジットカード情報をはじめ支払情報の登録が必要です。支払情報を登録する手順は以下のとおりです。
- APIプラットフォームにログインし、右上の歯車アイコンから「Billing」を選ぶ
- 企業名や用途などの必要な情報を入力する
支払情報を入力する際、「Would you like to set up automatic recharge?」という文言が表示されるケースがありますが、これは自動チャージの設定有無を意味します。
4.ChatGPT APIと既存ツールを連携する
取得したAPIキーを使用し、ChatGPT APIと既存ツールを連携しましょう。連携手順は以下のとおりです。
- APIキーを安全に読み込むプログラムを実装する
- OpenAI APIに送るリクエストを作成する
- OpenAI APIにリクエストを送信する
- OpenAI APIからのレスポンスを受け取る
- 受け取ったレスポンスを加工する
上記の作業を行うことで、自社のシステムやアプリケーションなどとChatGPT APIを連携できます。
ChatGPT APIと連携する際に使用するプログラミング言語には、Pythonを用いるケースが一般的です。Pythonはコードの記述が短く読みやすいため、プログラミングや開発経験が浅い人も比較的扱いやすい言語です。開発を効率化するライブラリの種類も多く、AIやアプリ開発などさまざまな用途で活用されています。
5.Pythonでコードを作成する
連携先のツールで、APIを呼び出すプログラムを作成します。ソースコードの作成に使用するプログラミング言語はPythonが多いものの、ほかの言語でも問題ありません。
Pythonを使用する際は、公式サイトからインストールを行います。インストールの際は「python --version」と入力し、「Python 3.8以上」と表示されればインストールは完了です。
ソースコードの作成が完了したら、正常に作動するかテストを行います。実務を想定した質問を投げかけ、正しい回答が提示されるかを確認しましょう。回答内容に問題がなければ、APIの実装は完了です。
ChatGPT APIを利用するメリット
ChatGPT APIを利用することで、自社で一からAI開発を行う場合と比べて少ない費用と手間でさまざまなタスクを効率化できます。主な活用のメリットとして、以下の3点が挙げられます。
ChatGPT API活用のメリット
- AI開発のコストを削減できる
- 多様なタスクを効率化できる
- 顧客満足度が高まる
AI開発のコストを削減できる
ChatGPT APIを活用すると、最小限の費用や手間でChatGPTの機能を既存ツールに組み込めます。
自社でAIを一から開発する場合、学習用データや開発環境などを用意しなければなりません。また、AI開発には統計学やデータ分析、機械学習など幅広い分野に精通した人材も必要です。AI開発に必要な知識や経験を兼ね備えた人材が不在の場合、外部の開発会社に相談することとなり、結果的に外注費が発生します。
ChatGPT APIを活用すれば、ChatGPTを業務で使うために高額な設備の導入や採用活動を行う必要はありません。自社でAIを開発する場合と比べ、開発コストを大幅に削減できます。
多様なタスクを効率化できる
ChatGPTは文章を作成する業務に加え、画像生成やソースコードの作成支援にも対応可能であるなど、幅広い用途で活用できる点が特徴です。ChatGPT APIを活用すれば、書類の下書きやオウンドメディアの素材制作、プログラムの開発など、さまざまなタスクを効率的に進められます。
ChatGPT APIを活用した業務効率化によって、従業員は浮いた時間を別の業務に割けるようになり、残業時間の削減などの効果も期待できます。
顧客満足度が高まる
ChatGPT APIで既存ツールと連携すると業務の効率性や品質が高まり、結果的に顧客満足度の向上につながる可能性があります。
たとえば、ChatGPT APIとFAQを連携してWebサイトにチャットボットを設置すれば、顧客からの問い合わせに24時間365日体制で回答を提示できます。営業時間外でも顧客からの問い合わせに素早く回答できる体制が整い、良質な顧客体験の提供につながります。
ChatGPT APIを活用する際の注意点
ChatGPT APIを活用するにあたっては、以下のような注意点も押さえておきましょう。
ChatGPT APIを活用する際の注意点
- 専門的な知識・スキルが必要になる
- ハルシネーションが発生しうる
- 費用が高くなりやすい
専門的な知識・スキルが必要になる
ChatGPT APIを活用するには、プログラミング言語を用いて「ChatGPTと既存ツールを連携する仕組み」を構築しなければなりません。スムーズな連携の実現には、API・AI・データ分析などに関する知識が求められます。
また、ChatGPT APIを活用しているなかで不具合が起きるケースも考えられます。不具合の原因を把握して的確な対応を行うには、トラブル対応の経験や知識が必要です。
ChatGPT APIの実装に必要なスキルを兼ね備えた人材が不在の場合は、自社で無理に対応しようとせず、システム開発会社に相談しましょう。
ハルシネーションが発生しうる
ChatGPTの利用に際しては、ハルシネーションが発生する可能性に留意する必要があります。ハルシネーションとは、明確な根拠がないにもかかわらず、生成AIが事実と異なる情報を正しいかのように提示する現象です。
生成AIは、ユーザーからの質問内容に対する回答を生成する際、過去の分析結果と質問内容を照らしあわせて次に続く確率が高い単語やフレーズを予測しています。そのため、常に正確な回答を提示するとは限りません。
ハルシネーションの発生を防ぐために、ChatGPTが提示した出力結果はそのまま活用せず、人間の目で内容と情報源を確認するようにしましょう。
費用が高くなりやすい
ChatGPT APIに適用される料金体系は、通常ChatGPTを利用する際とは異なり従量課金制で、利用頻度が多いほど毎月費用が高くなります。使用データ量に応じて月額料金が変わる分、月額固定の料金プランと比べて毎月の支出管理が行いづらくなります。
データ量と月額料金を確認しながら適切な使い方を見出す必要があります。
ChatGPT APIの料金プラン
ChatGPT APIには、ChatGPTのモデルごとに料金プランが3種類用意されています。プランごとの概要は以下のとおりです。
| プラン | 単価(100万トークン単位) |
|---|---|
| GPT-5.5 | ・入力:5ドル(日本円:約800円) ・キャッシュ入力:0.5ドル(日本円:約80円) ・出力:30ドル(日本円:約4,798円) |
| GPT-5.4 | ・入力:2.5ドル(日本円:約401円) ・キャッシュ入力:0.25ドル(日本円:約41円) ・出力:15ドル(日本円:約2,405円) |
| GPT-5.4 mini | ・入力:0.75ドル(日本円:約121円) ・キャッシュ入力:0.075ドル(日本円:約13円) ・出力:4.5ドル(日本円:約722円) |
最新モデル「GPT-5.5」を自社のツールに実装するケースが、もっとも単価が高くなります。
またChatGPT APIの料金体系は、ChatGPTへのタスク依頼と出力結果の提示、双方で料金が発生する仕組みです。ChatGPTにタスクを依頼する頻度が多くなるほど、毎月の月額料金が高くなります。
まとめ
ChatGPT APIとは、既存のシステムやアプリケーションなどにChatGPTを実装し、業務の効率化・自動化を図る仕組みです。ChatGPTを単体で利用するときと同様、問い合わせへの回答文作成や文章の要約、書類の下書きなどさまざまなタスクをスムーズに進められます。
ChatGPT APIを活用して「freee会計」と連携させることで、日々の会計業務を効率化できます。「freee会計」に記録した取引情報をAPI連携でChatGPTに転送すれば、取引内容の分析や勘定科目の選択、記帳などをChatGPTが自動で進めることができます。
設定内容によっては、「freee会計」に取引情報が登録された時点でChatGPTが重要度や緊急度を自動で分析し、担当者にアラートを通知する仕組みの構築も可能です。ChatGPTに搭載された機械学習の働きで、利用期間が長くなるほど重要度や緊急度を判断する精度が高まります。
ChatGPT APIの活用を検討している方、会計業務の効率化に取り組んでいる方は、「freee会計」の導入をご検討ください。
よくある質問
ChatGPT APIは無料で使えますか?
ChatGPT APIは無料では利用できません。3種類ある有料プランからいずれかを選択し、利用をはじめます。
詳しくは、記事内「ChatGPT APIの料金プラン」をご確認ください。
ChatGPT APIではどんなことができますか?
ChatGPT APIは、ChatGPTと同様に文章・書類・ソースコードの作成などさまざまな業務で活用できます。
詳しくは、記事内「ChatGPT APIの主な活用事例」をご確認ください。
ChatGPTのAPIとは何ですか?
API(Application Programming Interface)とは、アプリケーションやソフトウェアなど異なるツール同士をつなぐ窓口のような仕組みです。ChatGPT APIは、自社のシステムやアプリケーションなどにChatGPTの機能を組み込む役割を果たします。
詳細は「ChatGPT APIとは」をご確認ください。
