ChatGPT-5とは2025年に発表されたChatGPTのモデルで、従来のモデルよりも論理的思考力や日本語理解力などさまざまな面で優れています。契約書の要約や音声データの読み込み、仮説の検証など、より複雑なタスクにも対応可能です。
ただし、ChatGPT-5が常に質問の意図や文脈に見合った回答を提示できるわけではありません。旧モデルと同様、著作権侵害や情報漏えいには細心の注意を払う必要があります。
本記事では、ChatGPT-5と旧モデルの違いや使い方、利用する際の注意点などを紹介します。
目次
ChatGPT-5とは
ChatGPT-5とは、2025年に発表されたChatGPTのモデルで、従来より難易度が高いタスクに対しても正確かつ素早い対応を望める点が特徴です。日本語への理解力や表現力も高まっており、従来よりも自然な表現や言葉遣いによる回答が得られやすくなりました。
2026年4月にOpenAI社は「GPT‑5.5」の提供を開始したため、GPT-5は最新モデルではありません。
ただしGPT-5になってから、ユーザーの質問内容に応じて思考時間が調整され、複雑な内容にも正確な回答がなされるようになりました。その結果、長文処理やソースコードの作成、データ分析などさまざまな業務で、従来よりも出力精度が高まっています。これからChatGPTを利用する人は、ChatGPT-5の特徴も理解しておきましょう。
ChatGPT-5と旧モデルとの違い
ChatGPT-5と旧モデルの違いを紹介します。多くの能力が高まっており、旧モデルよりも使いやすくなっています。
文脈の理解や表現力が高まった
ChatGPT-5は論理的思考力や推論力が高まり、旧モデルと比べて日本語への理解力が高まりました。質問の文脈に合っているだけでなく、自然な日本語表現による回答が得られやすくなっています。
また言葉遣いやテンポ、表現方法などが改善され、より人間との対話に近い感覚でChatGPTを操作できるようになりました。文章作成にとどまらず、新商品開発のアイデア出しやプレゼンの壁打ちなど、思考を整理しアイデアを深める手段としても活用されています。
画像や音声データを扱えるようになった
ChatGPT-5は、画像や音声データの認識にも対応したマルチモーダルAIです。マルチモーダルAIとはテキストと画像、画像と音声など、2種類以上の異なるデータから必要な情報を収集し、出力結果に反映するAIです。
単一のデータしか扱わないシングルモーダルAIと比べて出力精度が高まるだけでなく、複雑なタスクの処理にも対応できます。従来のGPT-4oも画像データの認識はできたものの、ChatGPT-5では複数の画像データを解析し、内容の比較や関連性の高さを分析するといった対応が可能です。
そのため、PDF形式の文書要約や音声データからの文字起こしなど、幅広い用途に利用されています。
長文処理の能力が高まった
ChatGPT-5では一度に処理可能なテキストデータの量が大幅に拡張され、長文の読解・要約・翻訳の精度が高まりました。契約書やマニュアル、研究用の資料など、膨大な量の文章が書かれている書類の要約も素早く正確にこなします。
また長文処理の能力が高まったため、以前の質問内容を忘れる、回答が途中で途切れるといった不具合の発生確率も減りました。
ハルシネーションの発生リスクが減った
ハルシネーションとは、生成AIが、具体的な根拠がないにもかかわらず誤った情報を真実であるかのように提示する現象です。
ChatGPTを含む生成AIは、情報の正確性を見極めたうえで回答内容を提示しているわけではありません。事前学習のデータと質問内容を照らしあわせ、過去のデータから次に続く単語やフレーズを予測して文章を組み立てる仕組みであるため、ハルシネーションが起こり得ます。
ChatGPT-5は旧モデルより全体的に性能が高まり、以前と比べてハルシネーションの発生リスクが大幅に減りました。OpenAI社の発表では、GPT-4oと比べてハルシネーションの発生確率が45%下がっています。
ハルシネーションの発生リスク低減に伴い、誤った情報をWebサイトやSNSの投稿などに掲載した結果損失が発生する事態も避けやすくなりました。
ChatGPT-5の使い方
ChatGPT-5は、ChatGPTの公式サイトにアクセスして入力バーに質問文を記載すれば、利用をはじめられます。無料版の場合はメッセージの送信回数や文字数に制限があるため、注意が必要です。
無料版でも画像生成の機能は利用できるものの、1日に2~3枚が限度です。画像生成を行うにはアカウント登録が必要になるため、以下の手順に沿って登録を進めます。
アカウント登録の手順
- 公式サイトの右上にある「無料でサインアップ」をクリックする
- メールアドレスを入力する
- アドレスに届いたメールに認証コードを入力する
- 氏名と生年月日を入力する
2ではGoogleやAppleアカウントを利用し、本人認証を続けることもできます。
旧モデルへの切り替えはできない
2026年2月から以下4つのモデルが利用できなくなっています。
- GPT-4o
- GPT-4.1
- GPT-4.1 mini
- OpenAI o4-mini
すでにChatGPTユーザーの多くは「GPT‑5.5」に移行しており、API経由やカスタムGPTで利用した人を除き、影響は限定的といえるでしょう。
ChatGPT-5で選べるモード
ChatGPTは現在多くのモードが「GPT-5.5」モデルに移行しています。モードは合計4種類あるものの、個々の特徴はGPT-5と基本的に変わりません。モードごとの概要は以下のとおりです。
| モード | 概要 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Instant | ・応答のスピードを重視 ・全ユーザーが利用可能 | ・文章作成 ・問い合わせへの回答 ・情報収集や調査 ・アイデア出し |
| Thinking | ・回答前に深い推論を実施 ・Plusプラン以上で利用可能 | ・長文処理 ・プログラミング支援 ・データ分析 ・仮説の評価 |
| Pro | ・難易度が高いタスク向け ・Proプラン以上で利用可能 | ・論文の要約 ・法律や医学用語の解説 ・プロジェクト管理 ・戦略立案 |
上記に加えて「Thinking Mini」もモードに含まれるものの、ユーザー自身が選択できるわけではありません。Thinking Miniは「Instant」と「Thinking」の双方を搭載した機能で、質問の意図に見合った回答を考えたうえで素早く回答を提示します。有料版を利用した際、Thinking機能の使用回数が上限に達した場合にThinking Miniに切り替わります。
デフォルトでは「GPT-5.5 Instant」が設定されており、無料版ユーザーはモードの切り替えができません。「Plusプラン」以上を選択すれば、用途に応じて複数のモードを使い分けられ、さまざまな業務を効率化できます。
ChatGPT‑5の料金プラン
公式サイトに表示されている料金プランは4種類あり、すべてGPT-5.5モデルの利用を想定して記載されています。ただし、プランの料金や内容はGPT‑5と基本的に変わりません。無料版と有料版の違いは以下のとおりです。
| 無料版 | 有料版 |
|---|---|
| ・メッセージの回数と文字数に制限あり ・画像の生成枚数に制限あり ・モードの切り替えは不可 ・応答時間の制限あり ・一部の機能は使用不可 | ・メッセージの回数と文字数は無制限 ・画像生成の枚数が無制限 ・複数モードの切り替えが可能 ・高速での応答が常時実現 ・多くの機能を制限なしで利用可能 |
無料版はメッセージの回数と文字数、画像生成の枚数などに制限があり、上限に達すると回数がリセットされるまで該当の機能を利用できなくなります。また動画対応の音声モードやデータ分析など、一部の機能は利用できません。
有料プラン3種類の概要は以下のとおりです。
| プラン | 月額料金 | 主に利用できる機能や特徴 |
|---|---|---|
| Go | 1,400円 | ・動画対応の音声モード ・ユーザーの好みや関心を把握(メモリ) ・データ分析 ・ファイルアップロード(無制限) |
| Plus | 3,000円 | ・高度な画像生成 ・表やグラフの作成 ・Deep Research ・最新機能を優先的に利用可能 |
| Pro | 16,800円~ | ・GPT-5.5 Proの利用 ・ChatGPT Pulseの利用 ・ワークスペースでGPTを共有 ・多くの機能で容量を拡大 |
Goプランでは、メッセージの送信回数に加え音声やCodex(ソースコードの作成)などにおいても制限が多く残されています。制限を気にせずに利用したい場合は、Plusプラン以上を選択しましょう。
API経由は有料プランの利用が前提
API経由の際はChatGPT APIを利用するため、ChatGPTとは異なる仕組みや料金プランが適用されます。
ChatGPT APIとは、自社のシステムやアプリケーションにChatGPTを組み込み、ChatGPT‑5の機能を利用する仕組みです。ChatGPTを利用するときと比べ、自社の業務プロセスに応じた柔軟な使い方ができます。たとえば、チャットボットの開発や既存文書を活用したマニュアル作成などが一例です。
またChatGPT APIを利用する場合、ChatGPT‑5の料金プランとは別に、以下のプランが適用されます。
- 入力:$5.00(日本円:約800円)/100万トークン
- キャッシュされた入力:$0.5(日本円:約80円)/100万トークン
- 出力:$30.00(日本円:約4,798円)/100万トークン
出典:ChatGPT「API 料金」
ChatGPT APIの料金プランは、100万トークン単位で換算する従量課金制です。利用する機会が多いほど毎月の月額料金が増えるため、仕組みを理解しておきましょう。
ChatGPT‑5の活用事例
ChatGPT‑5の主な活用事例は以下のとおりです。
- 報告書や提案資料などの下書き作成
- ソースコードの作成
- 画像生成
- ファイルチェック
- 競合他社の動向や市場ニーズの調査
- マニュアルや契約書など、PDF資料の情報整理
ThinkingやProモードを利用した場合は、上記に加えて研究論文の要約やデータ分析、事業戦略の立案など難易度の高いタスクも任せられます。
ChatGPT-5を使うときの注意点
ChatGPT-5を利用する際の注意点を紹介します。
注意すべき内容は旧モデルを利用する際と変わりません。ハルシネーションや情報漏えい、著作権侵害が一度でも発生すると、自社の評判やイメージに大きく傷が付くため注意が必要です。
出力結果は人間の目で必ず確認する
ChatGPT-5の出力精度は高いものの、正確な情報が反映され質問の意図に見合った回答が常に得られるとは限りません。誤った情報や不適切な表現が混じっている可能性があるため、出力結果は必ず人間の目で確認するようにしましょう。
機密情報や個人情報を入力しない
ChatGPT-5へ質問する際は、企業名や担当者の氏名などの機密情報の入力は避けなければなりません。入力した内容がChatGPTの学習用データとして利用され、情報漏えいに発展する可能性があります。
入力内容が学習用データに利用されないようにするには、オプトアウトの設定をしておくのが有効です。オプトアウトとは、ユーザーが入力した情報をChatGPTの学習に利用されないよう、学習対象のデータから除外する機能です。無料版や一部の有料版では、デフォルトの設定でオプトアウトがオフになっているため、設定内容を変更しておく必要があります。
Webブラウザでオプトアウトをオフにする手順は以下のとおりです。
- 画面左側にある「設定」をクリックする
- データコントロールから、「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする
著作権侵害に注意する
ChatGPTを利用する場合、意図しない著作権違反が発生する可能性があります。既存のWebサイトから情報収集が行われ、出力結果が情報源のWebサイトと酷似していた場合、著作権違反とみなされる場合もあるためです。
ChatGPT-5を利用する際は従来と同様に、既存の作品やキャラクター名などを質問文に入力するのは避けましょう。
まとめ
ChatGPT-5では旧モデルと比べて、論理的思考力や推論、計算能力など全体的に性能が高くなっています。音声や画像データの認識にも対応できるようになっており、活用できる業務の幅も広がりました。音声ファイルからの文字起こしや議事録作成、PDF形式の資料要約など、さまざまな業務を効率的に進められます。
また、ChatGPT-5は会計業務を効率化するツールとしても活用可能です。「freee会計(確定申告)」と連携した場合、ChatGPTのアプリ内で経費処理や勘定科目に関する相談ができます。税理士が対応した1万件以上の実例をもとに、ChatGPTが質問への回答を提示するため、安心して処理を進められます。
ChatGPTを活用して会計業務の効率化に取り組もうとしている方は、「freee会計(確定申告)」の導入をご検討ください。
よくある質問
ChatGPT-5は無料で使えますか?
ChatGPT-5は無料で利用できます。ただし、多くの機能に制限が設けられているため注意が必要です。
詳しくは、記事内「ChatGPT‑5の料金プラン」をご確認ください。
ChatGPT-5はどうやって使いますか?
公式サイトにアクセスし、ChatGPTに作業してほしい内容を質問文で入力するだけでChatGPT-5を利用できます。
詳しくは、記事内「ChatGPT-5の使い方」をご確認ください。
ChatGPT-5の回数制限はありますか?
無料版の場合は、メッセージの送信回数や文字数、画像生成の枚数など多くの機能で回数制限が設けられています。
詳しくは、記事内「ChatGPT-5とは」をご確認ください。
参考文献
▶︎ OpenAI「OpenAI GPT‑5が登場」
