取引先に対して請求書を送付依頼することは、企業の経理業務において欠かせないプロセスです。
しかし、取引先の数が増えるほど、請求書が期日通りに届かなかったり内容に不備があったりと管理が煩雑化し、業務負担となってしまうことも少なくありません。
本記事では、請求書の送付依頼を行う際の具体的な注意点、メールや書面での依頼文例、期日を過ぎた際の督促(催促)文例を詳しく解説します。さらに、請求書管理の課題を解決し、業務を効率化する方法も紹介します。
目次
- 請求書の送付依頼が重要視される理由
- 正確な経理処理とリスク管理
- 支払遅延の防止と企業の信用維持
- ミスや遅延の事前防止
- 請求書を送付依頼する場合の注意点
- 1. 「送付期日」と「支払期日」を明確に伝える
- 2. 事前の確認と「行き違い」への配慮を欠かさない
- 3. 修正依頼時は相手のミスを責めず丁重にお願いする
- 請求書の送付依頼テンプレート
- 1. 丁寧な送付依頼メール(期日前・確認)
- 2. 督促(催促)メール(期日後・未着)
- 3. 再発行依頼メール(内容変更・金額訂正)
- 4. 郵送(書面)での依頼文例
- 請求書のスマートな回収や発行ならfreee業務委託
- まとめ
- フリーランス・業務委託先への発注を効率化する方法
- よくある質問
請求書の送付依頼が重要視される理由
請求書は、取引の事実を客観的に示す重要な証憑書類です。
請求書の送付依頼を適切に行い期日までに回収することは、企業経営において以下のような重要な意味を持ちます。
正確な経理処理とリスク管理
請求書が期日通りに処理されなければ、決算処理に大きな影響が出ます。さらに、税務調査などにおいて取引の実態を客観的に示せません。
正確な請求書の回収は、法令遵守と企業リスクの回避に直結します。
支払遅延の防止と企業の信用維持
請求書の処理が遅れると支払いの遅れにつながり、取引先との信頼関係に悪影響を及ぼします。
依頼時に明確な期日を伝えることで経理処理をスムーズに進め、期日通りの支払いを確実に行い、企業の信用を維持できます。
ミスや遅延の事前防止
取引先が繁忙期などで請求書の作成を失念している可能性もあります。
あらかじめ送付依頼をしておくことで、作成漏れや遅延といったヒューマンエラーを防げます。
請求書を送付依頼する場合の注意点
取引先に請求書の送付を依頼する際は、失礼にあたらないよう丁寧な配慮が必要です。
ここでは、とくに注意したい3つの点を解説します。
1. 「送付期日」と「支払期日」を明確に伝える
請求書の送付依頼でもっとも重要なのは、請求書をいつまでに送ってほしいかという「送付期日」を明確に伝えることです。経理処理の都合上、送付期日を過ぎると「支払いが遅れる可能性がある」旨を具体的に伝達しましょう。
また、相手が請求書を作成する際の参考となるよう、自社の支払いの締日(例:毎月15日締め) や、支払期日(例:当月末日払い) もあわせて記載すると親切です。
2. 事前の確認と「行き違い」への配慮を欠かさない
請求書の送付依頼をする前に、自社で本当に請求書が届いていないかを今一度確認しましょう。
そのうえで、メールや書面を送付する際は「すでに送付済みの場合」への配慮を示す一文を必ず含めましょう。これにより、取引先に「確認もせずに催促してきた」という悪印象を与えるのを防げます。
3. 修正依頼時は相手のミスを責めず丁重にお願いする
請求書が届いたものの、金額訂正や内容の変更などで再発行をお願いするケースもあります。
この場合、相手のミスを指摘するのではなく、自社側に確認不足があったといった姿勢で丁寧にお願いすることが大切です。
請求書の送付依頼テンプレート
連絡方法や状況に応じて、柔軟に文面を使い分ける必要があります。
ここでは、具体的な文例を紹介します。
1. 丁寧な送付依頼メール(期日前・確認)
メールで連絡する場合は、長文だと読み流されてしまうおそれがあるため、手短に要件をまとめるのがポイントです。
文例としては、以下のようになります。
件名:
5月分ご請求書のご送付について(株式会社■■)
本文:
株式会社〇〇
△△様
平素は大変お世話になっております。株式会社■■の●●です。
貴社からの5月分のご請求書がまだ弊社に到着しておりませんので、念のため確認のご連絡をいたしました。
誠に勝手ながら経理処理の都合上、6月15日(月)までに弊社までお送りいただけますでしょうか。それ以降のご到着となりますと、貴社へのご入金が遅れる可能性がございます。
なお、すでにご送付いただき、本メールと行き違いとなっております場合はご容赦ください。
お手数をおかけいたしますが、ご対応のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
2. 督促(催促)メール(期日後・未着)
請求書の期日を過ぎても取引先から送付されてこない場合は、催促の連絡をすることになります。
メールで催促する場合の文例は以下のとおりです。
件名:
【至急:ご提出期限が過ぎております】5月分ご請求書の送付について(株式会社■■)
本文:
株式会社〇〇
△△様
いつもお世話になっております。株式会社■■の●●です。
さて、5月にご納品いただきました代金のご請求書が、本日時点で弊社に届いておりません。
大変お手数ではございますが、ご確認のうえ、本日中にご請求書をお送りいただけますと幸いです。
弊社では毎月15日締め、当月末日払いとさせていただいております。締日を過ぎますと、誠に恐縮ではございますが、お支払いは翌月(2月末日)となってしまいますので、あらかじめご承知おきください。
なお、本メールと行き違いにてお送り頂いておりましたら、ご容赦ください。
ご不明な点などございましたら、担当●●までお問い合わせください。
以上、何卒よろしくお願い申し上げます。
3. 再発行依頼メール(内容変更・金額訂正)
取引先から請求書が送られてきても、金額に誤りがあったり、内容を修正してもらったりする必要があるケースがあります。
その場合にメールを送るときは、以下のような内容で連絡をしてみましょう。
件名:
【再発行のご依頼】5月分ご請求書の金額修正のお願い(株式会社■■)
本文:
株式会社〇〇
△△様
平素は大変お世話になっております。株式会社■■の●●です。
さて、御社からお送りいただきました5月分のご請求書におきまして、金額に誤りがございましたのでご連絡いたしました。
注文番号No.XXXXにつきまして、正しいご請求金額は「XXX,XXX円」です。大変お手数ではございますが、金額部分を修正の上、ご請求書を再度お送りいただけますでしょうか。
経理処理の都合上、6月15日(月)までにお送りいただけますと幸いです。期日を過ぎてしまいますと来月のお振込みとなるため、あらかじめご承知おきください。
ご迷惑をおかけし恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
4. 郵送(書面)での依頼文例
書面で請求書の送付依頼を行う場合は、取引先の組織全体への正式な文書として扱われるケースが少なくありません。そのため、メールでの依頼よりも形式的な文面(拝啓・敬具など)とするのが無難です。
これは担当者個人宛てに送った場合でも、受付や部署内で回覧される可能性を考慮し、公的な文書としての体裁を整えるためです。
文面例は以下のとおりです。
請求書ご送付のお願い
株式会社〇〇
△△様
株式会社■■
担当 ●●
拝啓
時下、貴社におかれましては益々ご清祥のことと存じます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、早速ではございますが、当社注文番号No.XXXXにつきまして無事検収の運びとなりましたので、ご請求書をご送付いただけますようお願い申し上げます。
当社では経理処理の都合上、毎月15日を締日としております。それまでにご請求書が到達いたしますと、当月末日のご入金が可能です。
お忙しいところ大変恐れ入りますが、ご対応のほど、よろしくお願い申し上げます。
なお、本状と行き違いでご郵送いただけております場合は、何卒ご容赦ください。
敬具
請求書のスマートな回収や発行ならfreee業務委託
ここまで説明したとおり、請求書の処理業務においては取引先が請求書を送ってきてくれなかったり内容に誤りがあったりと、思うように業務が進まないことがあります。日常的に行う業務ほど、効率化するためのサービスを導入することが欠かせません。
freee業務委託管理を活用すれば、請求書業務におけるさまざまな課題を解決できます。クラウド上で取引先との情報共有をスムーズに行えるため、請求書の内容に誤りがあっても、すぐに確認依頼を行えます。
請求書業務に必要な情報を一元化できるので、複数のツールを使う必要がありません。freee業務委託管理でやりとりを行えば、複数の取引先とも円滑にコミュニケーションを図れます。
まとめ
請求書業務は適切に行うことが求められますが、取引先からの請求書未着や内容の不備は、業務負担を増す大きな原因となります。
事前に明確な送付期日を伝え、丁寧な依頼文を用いて送付依頼を行うことで、ミスを減らし、スムーズな経理処理が可能です。
複数の連絡手段を使い分け、煩雑になりがちな請求書のやりとりも、freee業務委託管理を活用すれば、必要な情報を一元化し、クラウド上で円滑に管理・回収できるようになります。ぜひ、freee業務委託管理の導入をご検討ください。
フリーランス・業務委託先への発注を効率化する方法
フリーランスや業務委託先との取引が多い企業にとって、手間がかかるのが発注業務です。
一口に発注業務といっても、契約や発注、請求など対応すべき作業は多岐にわたり、管理が行き届かないケースがあります。たとえば、法令にもとづく適切な発注ができていなかったり、請求書の提出期日が守られなかったり、請求書の不備で差し戻しが発生したりなどの課題が挙げられるでしょう。
このような課題を抱えている発注担当者におすすめしたいのが、業務委託管理システム「freee業務委託管理」です。
freee業務委託管理を活用すると、フリーランスや業務委託先への発注に関する手続きや取引情報のすべてを一元管理できるようになります。契約締結から発注、業務期間のやり取り、納品、検収、請求、支払いまで、一連の対応をクラウド上で完結できるため、管理コスト削減や業務効率化、取引に関するトラブルのリスク低減などのメリットをもたらします。
また、フリーランスや業務委託先との過去の取引履歴や現在の取引状況の管理も可能です。発注実績や評価を社内共有しやすく、業務委託の活用による従業員のパフォーマンス向上が期待できます。
freee業務委託管理の主な活用メリットは以下のとおりです。
発注に関わる手続きや取引情報を一元管理
クラウド上で契約完了
初めて取引を行うフリーランスや業務委託先と契約を締結する際、freee業務委託管理を使えば、クラウド上でのスムーズなやり取りが可能です。
契約書はそのままクラウド上に保管されるため、契約情報をもとに発注内容を確認したり、契約更新時のアラート通知を受け取ったりすることもできます。
発注対応や業務進捗を可視化
発注書の作成・送付は、フォーマットに業務内容や報酬、納期などを入力するだけで完了します。
また、発注業務をメールや口頭でのやり取りで行っていると、管理上の手間がかかるのはもちろん、発注内容や業務進捗などを把握しづらいこともあるでしょう。freee業務委託管理は発注内容が可視化され、プロジェクトの業務進捗や残予算をリアルタイムに把握するうえでも役立ちます。
正確な請求管理を実現
発注業務でもっとも忘れてはならないのが、請求管理です。報酬の支払い漏れや遅延は企業の信用に関わるため、情報の一元管理によって正しく効率的に行う必要があります。freee業務委託管理ならフリーランスや業務委託先が請求書を発行する際も、ワンクリックで発注書に連動した請求書を作成可能。請求書の回収状況が一覧で確認できるほか、請求処理に関する上長や経理担当者の承認作業もクラウド上で行えます。
支払明細書の発行も可能
確定申告の際に必要な支払明細書(支払調書)も、フリーランスや業務委託先ごとに発行できます。発行した支払明細書(支払調書)はPDFでダウンロードしたり、メールで送付したりすることも可能です。
法令への対策が万全
近年、発注側の企業がフリーランスや業務委託先に対して優越的地位を濫用するリスクを防ぐため、下請法やフリーランス保護新法(2024年11月1日施行予定)にもとづく適切な発注対応が求められています。また、インボイス制度や電子帳簿保存法の要件を満たす書類の発行・保存も不可欠です。
こうした法令に反する対応を意図せず行ってしまった場合も、発注側の企業に罰則が科される可能性があるため、取引の安全性を確保する必要があります。freee業務委託管理なら既存の法令はもちろん、法改正や新たな法令の施行にも自動で対応しているため、安心して取引を行うことができます。
カスタマイズ開発やツール連携で運用しやすく
業務委託管理システムを導入する際は、発注業務の担当者が使いやすい環境を整えることも欠かせません。freee業務委託管理は、ご希望に応じて、オンプレミスとの連携や新たな機能の開発などのカスタマイズも可能です。また、LINE・Slack・Chatwork・freee・CloudSign・Salesforceなど、各種ツールとの連携もできます。
より詳しくサービスについて知りたい方は、無料ダウンロード資料「1分で分かるfreee業務委託管理」をぜひご覧ください。
よくある質問
請求書の送付依頼をする際、期日に関して伝えるべきことは?
送付依頼でもっとも重要なのは、「請求書をいつまでに送ってほしいかという送付期日」を明確に伝えることです。加えて経理処理の締日と支払期日、「送付期日を過ぎた場合に支払いが遅れる可能性がある」旨を具体的に伝えましょう。
詳しくは、記事内の「請求書を送付依頼する場合の注意点」をご覧ください。
請求書が期日を過ぎて届かない場合の督促は何に気をつければ良い?
督促(催促)メールでは、件名に【至急】や【重要】といった文言を使い、開封・対応を促すことが重要です。
また、いつの分の請求書がいつまでに必要かを明確に記載し、支払いが遅れてしまうことを再度念押しして、速やかな対応をお願いしましょう。
詳しくは、記事内の「請求書の送付依頼テンプレート」で解説しています。
請求書に金額の誤りがあり、再発行を依頼する場合の伝え方は?
修正・再発行を依頼する際は、まず「こちら側のお伝え漏れがあり、大変恐縮ですが」のように自社側に非があった可能性を示唆する丁重な表現を用いることが重要です。そのうえで正しい請求金額を端的に示し、再発行を丁寧にお願いしましょう。
詳しくは、記事内の「請求書を送付依頼する場合の注意点」をご覧ください。
