フィードバックとは、相手の行動やそれによる結果に対して改善点を伝えることで、成長やスキルアップのきっかけとするコミュニケーション手法のことです。ビジネスでは、顧客や上司、同僚、部下、パートナーなどさまざまなステークホルダーからフィードバックを受ける機会があります。
本記事では、フィードバックの種類や目的、そして効果的なやり方を詳しく解説し、わかりやすいよう実践的な例文も紹介しています。本記事を参考に、よりよいフィードバックの活用法を身につけ、職場や日常生活での人間関係を向上させてください。
目次
- フィードバックとは
- フィードバックの種類
- ポジティブフィードバック
- ネガティブフィードバック
- フィードバックはなぜ重要なのか
- 合わせて知っておきたい「フィードフォワード」の概念
- フィードフォワードとは
- フィードバックとフィードフォワードの違い
- フィードバックを行う目的と5つの効果
- 行動の方向性を修正する
- 仕事のクオリティやスキルアップ
- モチベーションの向上
- 信頼関係の構築
- 社員の自己認識力向上
- フィードバックの基本的な5つの手法・フレームワーク
- SBI型
- サンドイッチ型
- FEED型
- KPT型
- ペンドルトンルール
- フィードバックの効果を高める8つの方法
- なるべく具体的に伝える
- なるべくタイムリーに行う
- 実現性の高いフィードバックを行う
- 行動に対してフィードバックを行う
- 相手の気持ちを都度確認する
- リラックスできる場所で行う
- 優しい言葉を選ぶ
- 日常的に信頼関係を築く
- フィードバックに失敗した場合の対処方法
- まとめ
- 従業員エンゲージメントを高め、組織を活性化する福利厚生とは
- よくある質問
フィードバックとは
フィードバックとは、相手の行動判断やパフォーマンスレベル、それにともなう結果などに対して具体的な評価内容を伝え、成長やスキルアップを促すコミュニケーション方法のことです。フィードバックによって相手は自身の現状を客観的に把握しやすくなり、行動を変化させるきっかけとすることができます。
フィードバックは、評価面談、1on1ミーティング、OJTなど、日常の業務フローの中で多くは上司から部下に対して行われます。プロジェクトの総括においては、顧客やパートナーなどからフィードバックをもらうケースも少なくありません。
フィードバックは、ただ「批判や指摘を行うこと」と同義ではありません。相手の成長をサポートし、よりよい結果へと導くための建設的なコミュニケーションであることが前提です。そのため、明確かつ具体的な情報を伝えるとともに、相手の感情や受け取り方へ配慮したアプローチが求められます。
フィードバックの種類
フィードバックの種類は、その方向性によって「ポジティブフィードバック」と「ネガティブフィードバック」に大別できます。相手の反応や性格によって両者を組み合わせれば、より成果の上がるフィードバックが期待できるでしょう。
ポジティブフィードバック
ポジティブフィードバックは、相手のよかった点に対してフィードバックを行う方法です。努力した部分や成果に焦点を当てることでモチベーションを高め、自己肯定感が高い状態で業務に向き合えるようになります。
ポジティブフィードバックを行う際には、「資料がよくまとまってわかりやすかった」「お客様へ声かけるタイミングがよかった」など、成果や強みに関して具体的な例を挙げるとよいでしょう。
ネガティブフィードバック
ネガティブフィードバックは行動における問題点を伝え、改善に向けてアドバイスする方法です。相手はネガティブフィードバックによって現状の課題を正確に理解し、適切な改善策を講じられるようになります。
ネガティブフィードバックは、批判ではなく本人の成長と改善を促すことが目的です。状況によって基本的な手法やフレームワークなどを利用し、ポジティブフィードバックと組み合わせながら相手に「攻撃(非難)されている」と感じさせない配慮が求められます。
フィードバックはなぜ重要なのか
フィードバックは個人やチームの成長を促進し、業務の質を向上させるための重要なプロセスです。適切なフィードバックによって、目標の達成や信頼関係の構築は容易になります。
たとえば、従業員の目標設定、中間面談、評価面談といった人事評価プロセスにおいて適切なフィードバックが行われると、「目標達成状況の確認」「課題の早期修正」「正しい評価」がなされるため被評価者は成果を出しやすくなり、高評価を受けやすくなります。そのプロセスに納得感があれば、それぞれに対する信頼も深まっていくでしょう。
近年では年1回の評価だけでなく、ノーレイティング(評価点をつけず、対話中心で育成に重きを置く手法)や リアルタイムフィードバック(日常的・即時的なフィードバック)によるマネジメントも注目されています。変化の激しいビジネス環境で成果を出すには、タイムリーな行動の修正や継続的な成長支援が求められるためです。
さらに、従業員ごとのフィードバック内容や評価履歴を一元管理することで、公平性を保ちつつ人材育成に活かすことが可能になります。
適切な評価とフィードバックの記録・管理には、タレントマネジメントシステムの活用が有効です。タレントマネジメントシステムの導入によってフィードバックの質と量を安定的に確保でき、組織全体の成長を加速させることができます。
合わせて知っておきたい「フィードフォワード」の概念
近年、人材育成の新たな考え方として「フィードフォワード」が注目されています。以下で、フィードフォワードの詳しい意味やフィードバックとの違いについて解説します。
フィードフォワードとは
フィードフォワードとは、未来の行動に対してアドバイスや提案を行う手法のことです。「過去の行動に対する評価」ではなく、「今後の改善点や目標に向けた指針」を提供することで自律性や主体性を引き出します。
一般的には、次のような場面で効果を発揮するとされています。
フィードフォワードが適している場面
- 自発的に解決策を見つけるのを促すとき
- 新しいプロジェクトや業務に挑戦する前
- チームで新しいアイデアを出すとき
- モチベーションを高めたいとき
フィードバックとフィードフォワードの違い
フィードバックは過去の行動に対する評価や改善点を伝えるのに対し、フィードフォワードは未来に向けたアドバイスを行うアプローチです。
そのため、フィードバックの主な焦点は「何が問題だったか、どうすればよかったか」といった課題の発見になるのに対し、フィードフォワードは「これからどうすればよくなるか」というネクストアクションへの準備がメインテーマになります。
フィードバックを行う目的と5つの効果
フィードバックには、育成やモチベーションアップなどさまざまな目的があります。
フィードバックを行う目的
- 行動の修正
- 業務のクオリティアップやスキルアップ
- モチベーションの向上
- 信頼関係の構築
- 社員の自己認識力向上
ここからは、フィードバックを行う目的や得られる効果を5つ解説します。
行動の方向性を修正する
フィードバックを行う目的のひとつは、行動や努力の間違いを修正し、目標達成に向けて無駄のない道筋を歩めるようサポートすることです。フィードバックをとおしてより効率的に、目指すべき目標に向かって業務を進められるようになります。
行動の方向性を修正すれば、結果として仕事の効率が向上し、より高い生産性を発揮できるでしょう。
業務のクオリティアップやスキルアップ
フィードバックは、仕事のクオリティやスキルに大きく影響します。適切なフィードバックを行えば仕事のやり方を見直すことができ、より適切な方法を見つけるチャンスにもなります。
成果を出す方法が理解できれば、仕事の質向上にも近づきます。また、具体的なアドバイスやノウハウを共有すれば、新しいスキルを習得することも可能です。個人の成長は、部署や会社全体の業績アップのためにも欠かせません。
モチベーションの向上
フィードバックは、個人のモチベーションを高める効果的な手段です。周囲に関心を持たれていると感じれば、今後も努力を続けていこうと思えるでしょう。
特に「さっきのトラブルへの対応は迅速で適切だった」など、具体的な成果や行動に対してポジティブフィードバックを行えば、やる気が高まり、続けて成果を上げたいという意識が強くなります。
信頼関係の構築
フィードバックは信頼関係を構築し、強化する貴重な機会でもあります。フィードバックを通じて定期的にコミュニケーションを取っていれば、互いの性格や人間性への理解も深まります。信頼関係の構築には時間がかかるものですが、関係性の基盤を強化するためには欠かせないステップです。
また、信頼関係が強くなるとエンゲージメント(貢献意欲)も高まります。結果的に職場への満足度が高まり、離職率も低下しやすくなります。
社員の自己認識力向上
自身の強みや弱みを客観的に把握し、自己認識力を高めるためにもフィードバックは重要な取り組みです。適切なフィードバックを受けていれば、自身を客観的に捉える機会が増え、強みと弱みをより適切に把握できるようになります。
また、自己認識の向上は、本人にとっては将来進むべき道を判断する手助けにもなります。
フィードバックの基本的な5つの手法・フレームワーク
フィードバックの方法はさまざまありますが、代表的な手法・フレームワークとして下記の5つが知られています。
代表的なフィードバックの手法
- SBI型
- サンドイッチ型
- FEED型
- KPT型
- ペンドルトンルール
それぞれの実施方法を、具体的な例とともに順に解説します。
SBI型
「状況(Situation)」「行動(Behavior)」「影響(Impact)」の3要素から相手にフィードバックをしていく方法です。まずフィードバックの対象となる「相手の状況」を明確にし、そこで行われた「相手の行動」を具体的に指摘した後、その行動が周囲にどのような「影響」を与えたかを説明します。
この手法では、受け手は自分の行動が具体的にどのような結果をもたらしたかを理解し、必要に応じて行動を修正できるようになります。
【フィードバックの例】
- 状況:今朝のプロジェクトミーティングでのことです。
- 行動:あなたは、最近のプロジェクトの進捗と今後の方針について熱意を持って報告してくれました。
- 影響:チーム全体がプロジェクトの現状を明確に理解し、次の段階について具体的な計画を立てられるようになりました。また、チームのモチベーションも高まり、プロジェクトに対して一致団結できました。
サンドイッチ型
ポジティブなコメントで始まり、ネガティブな内容を挟み、再びポジティブなコメントで締めくくるというアプローチです。
この手法は、批判的なフィードバックを受け入れやすくするために肯定的なフィードバックで「挟む」のが特徴です。そうすることで相手が否定的なフィードバックに対して反発心を持ちにくくなり、好意的に捉えやすくなります。
【フィードバックの例】
- ポジティブなコメント:私はあなたがミーティングでいつも的確なプレゼンをしてくれることを高く評価しています。あなたの意見はチームにとって大きな刺激になっています。
- ネガティブなコメント:ただ先日のプレゼンでは、準備不足からか内容がまとまっていませんでした。資料を作り込んでいる「いいとき」のあなたを知っているので、今回はそこが残念でした。
- ポジティブなコメント:十分な準備をしているときのプレゼンには、メンバーを引きつける力があります。次回からは事前に資料をしっかり用意し、よりいっそう実力を発揮してください。
FEED型
相手の具体的な「行動(Fact)」「その行動を取り上げる理由(Example)」「行動がもたらした影響(Effect)」「今後の改善策や代替案(Different)」の4点を明確に伝え、相手の変化を促します。
原因から結果の流れに沿ってフィードバックするため、相手が理解しやすいのが特徴です。
【フィードバックの例】
- 相手の具体的な行動:昨日のチームミーティングで、あなたは新しいプロジェクト提案を行いました。
- その行動を取り上げる理由:この提案は、過去のプロジェクトのデータを基に考察し、具体的な改善策を提示していたため、非常に効果的でした。
- 行動がもたらした影響:提案を聞いたメンバーにも、新しいアプローチに対する理解が深まり、プロジェクトに対する意欲が明らかに向上したと思います。
- 今後の改善策や代替案:次回の提案では、さらにリスク評価や潜在的な障害についての分析を加えることで、提案の完全性を高めることができるでしょう。また、他部署との協力を促すための具体的なステップも検討してみてください。
KPT型
「Keep(継続)」「Problem(問題)」「Try(改善)」の3つの流れで行うフィードバックです。優れていた点はそのまま維持を推奨しつつ、問題点を認識させて改善を促します。
具体的で実践的な改善策の提案が含まれるため、フィードバックを受けた側が改善に向けて前向きな行動を起こしやすい方法です。
【フィードバックの例】
- 継続:あなたが毎週行っているプロジェクト進捗の報告会は、チーム全員が現状を把握し、次のステップについて意見交換をするよい機会となっています。ぜひ引き続き続けてください。
- 問題:ただ、報告書の中で具体的なデータや成果物に基づいた評価が不足していることがあります。そのためプロジェクトの具体的な進捗状況や成果を正確に把握することが難しくなっています。
- 改善:次回からは、プロジェクトの進捗状況を報告書に含めるようにしてみてください。また、問題が発生した際の対策や解決策の提案も加えれば、より実践的な議論ができるようになるはずです。
ペンドルトンルール
ペンドルトンルールは、相手自身に自分の改善点を考えさせるフィードバック方法です。
この方法では、よかった点と改善が必要な点の両方について、相手が自分で内容を考えた後にその内容を踏まえて追加のフィードバックを行います。自身の振り返りができるため、改善点を見つけられれば成長につながりやすくなります。
【フィードバックの例】
- 相手:先週のプレゼンでは、情報をはっきりと伝え、参加者の注意を引くことができた点がよかったと思います。一方、データの作り込みが甘い点がありました。
- フィードバック者:私もあなたの意見と同じです。データの理解に少し誤りがあったように見えましたが、事前の準備をもう少し詳しくすれば改善できると思います。
フィードバックの効果を高める8つの方法
フィードバックを行う際は時間を最大限に活かし、相手にとっても自身にとっても有意義な時間となるように意識する必要があります。
ここでは、フィードバックの効果を高める方法を8つ紹介します。
フィードバックの効果を高める方法
- なるべく具体的に伝える
- なるべくタイムリーに行う
- 実現性の高いフィードバックを行う
- 行動に対してフィードバックを行う
- 相手の気持ちを都度確認する
- リラックスできる場所で行う
- 優しい言葉を選ぶ
- 日常的に信頼関係を築く
なるべく具体的に伝える
フィードバックの効果を高めるには、抽象的なコメントを避け、できるだけ具体的に伝えることが重要です。抽象的な内容では今後の改善点をイメージしにくく、フィードバックの効果が薄まります。
| 種類 | フィードバックの具体例 |
|---|---|
| 抽象的なフィードバックの具体例 |
|
| 具体的なフィードバックの具体例 |
|
具体的なフィードバックを提供すれば問題点が理解しやすくなり、改善策も実行に移しやすくなります。
なるべくタイムリーに行う
フィードバックの効果を高めるためには、なるべくその行動の直後に実施しましょう。相手が行動を明確に覚えているうちに具体的なフィードバックを受けられれば、自身の行動や成果と関連付けやすくなります。
たとえば、プレゼンに対するフィードバックであればなるべく直後に行うのがおすすめです。「翌月の1on1で伝えればいいか」などと考え、フィードバックまでに時間が空いてしまうと、具体的な内容を思い出せない恐れがあります。
実現性の高いフィードバックを行う
フィードバックを受けた人が実際に行動を改善しやすくするために、実現可能性が高く、具体的な提案を含むフィードバックを行いましょう。あまりにも抽象的なフィードバックをしたり、現実離れした高い目標を設定したりすると、相手は行動を起こしにくくなります。
たとえば、相手に実施してほしいことが何点あるのかを明確にし、それが具体的にどういったアクションなのか言葉で示しましょう。「もっとレポートをわかりやすくしてほしい」と伝えるよりも、「次回は図表をひとつ追加してみよう」「冒頭で要点をまとめようにしよう」などと伝えたほうが、実際の行動に移しやすくなります。
行動に対してフィードバックを行う
フィードバックを行う際は、相手の行動に焦点を当てましょう。行動に対してフィードバックを行えばおのずと実行可能な内容になりやすく、改善が早くなります。
個人の性格に対するフィードバックは相手にとって改善が難しいことも多く、場合によっては人格否定と受け取られてしまうかもしれません。
人格を否定されたと感じた相手が心を閉ざしてしまうと、信頼関係が崩れる危険もあります。フィードバックの内容は、相手の行動に対してのみ行うよう意識しましょう。「もっとしっかりして」や「能力が足りない」といったフィードバックはNGです。
相手の気持ちを都度確認する
フィードバックでは、相手の反応に注意を払いましょう。話の区切りで気持ちを確認しつつ行えば、内容が適切に伝わりやすくなります。相手の気持ちを確認することは、フィードバックが理解されたかどうかを確認することにもつながります。
一方的なフィードバックは押し付けがましく感じられ、相手が不満を持つ原因にもなり得るため注意が必要です。「自分の意見や感情を大切にしてくれている」と感じられればネガティブフィードバックも受け入れやすく、ポジティブな変化につながります。
「今伝えている内容で不安な点はないですか」「この提案についてどう思いますか」など、相手の感じ方を確認する言葉を挟んでください。
リラックスできる場所で行う
フィードバックは、なるべくリラックスできる場所で行いましょう。安心感のある場所でフィードバックを受ければ反発した態度を取りにくくなり、改善提案などをより前向きに受け入れやすくなります。
周囲の人々が聞いているというプレッシャーは、相手を不必要に緊張させます。このような状態ではフィードバックの内容を真摯に受け止めるのが難しく、今後の改善につながる期待感も薄まってしまいます。執務室ではなくカフェスペースを利用するなど、互いにリラックスして臨める環境を選んでみてください。
優しい言葉を選ぶ
改善してほしいことを効果的に伝えるためには、相手が受ける精神的ストレスを最小限に抑える心づかいが欠かせません。フィードバックの際は言葉選びに注意を払い、優しい言葉を選んで伝えましょう。
過度に厳しい語調や高圧的な態度は、逆効果になりかねません。また、否定的な言葉づかいは相手の自尊心を傷つけ、改善に対する動機づけを弱めます。「ダメ」「理解できない」といった言葉はNGです。
優しい言葉遣いは、相手がフィードバックをポジティブなものとして受け止め、改善に向けて積極的に取り組むきっかけとなります。また優しさのある言葉を選べば、相手のことを応援している思いも伝えられます。「今日の◯◯はすごく充実していましたね。ここを改善するとよくなります」など、相手が受け止めやすい表現を意識しましょう。
日常的に信頼関係を築く
日常的な信頼関係は、相手がフィードバックを受け入れる土台となります。信頼関係があれば相手は内容を快く受け入れ、改善に向けて前向きに取り組めるでしょう。
また、信頼関係のある相手の言葉は、好意的に受け取られやすいです。相手が自分のことを本当に理解し、最善を尽くしてくれていると信じられれば、指摘や提案が受け入れやすくなります。
フィードバックを有意義なものにするためには、普段のコミュニケーションが大切です。
フィードバックに失敗した場合の対処方法
フィードバックは改善や成長を促すための重要な取り組みですが、常に期待通りの結果に結びつくわけではありません。フィードバックをとおして改善が見込めない場合は、言葉を変えながら繰り返してみましょう。
伝え方次第で、相手の理解や受け入れ方が大きく変わる可能性もあります。
また、相手が独力で改善策を見つけ出すのが難しいときは、上司がともに解決策を探るようにしましょう。ただ改善点を伝えるだけでなく、その後の行動までフォローすることで、フィードバックの成功率を高めやすくなります。
また、フィードバックにおいて重要なのが心理的安全性を確保するという観点です。受け手が「否定されるかもしれない」「責められている」と感じると、素直にフィードバックを受け入れることは難しくなります。厳しい指摘が必要な場面でも、人格ではなく行動にフォーカスし、感情的な表現を避けることが大切です。
加えてフィードバックは、「フィードバックを与える側」の成長機会にもなります。相手に合わせた伝え方を工夫したり、改善策を一緒に考えたりする過程は、フィードバックする側のコミュニケーション力やマネジメント力の向上にもつながるでしょう。この視点を持つことで、フィードバックは組織全体の信頼関係を深める効果的なプロセスとなります。
まとめ
信頼関係を強化し、個人の成長やスキルアップを促すフィードバックは、部署や会社といった組織としてのパフォーマンスを向上させるために重要な取り組みです。フィードバックを行う際には相手の感情を考慮しつつ、できるだけ具体的な例を挙げて指摘・提案しましょう。
また、一方通行ではなく対話を交えれば、より深い信頼関係を構築できるようになります。適切に成長を後押しできるよう、より効果的なフィードバックに努めましょう。
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フィードバックはどんな内容にするといい?
フィードバックは、受け手が明確に理解し具体的なアクションを起こしやすい内容にしましょう。「はい」か「いいえ」で答えられる質問を含めると、相手にとっても回答しやすく、フィードバックの効果を高められます。
フィードバックを行うときの注意点は?
フィードバックを行う際は、どんな状況でも感情的にならず、客観的な立場を保つことが重要です。感情的になるとただの叱責となりやすく、相手が心からフィードバックを受け止められなくなる恐れがあります。
詳しくは記事内の「フィードバックの効果を高める8つの方法」をご覧ください。
フィードバック面談はどの程度行えばいい?
フィードバック面談の頻度は、目的や相手の状況、業務の進捗などによって変わります。一般的には、週1回や月1回など定期的に行うのがおすすめです。
