創業融資の基礎知識

創業融資(新創業融資制度)の利用には何が必要? 必要書類と手続き(審査)の流れについて解説

創業・起業・開業にあたっては、さまざまな資金が必要になります。自己資金ですべてカバーできればいいのですが、不足する場合は外部から調達する必要があります。

外部から資金を調達する方法はいくつかありますが、なかでも広く活用されているものとして政府系金融機関や民間金融機関からの創業融資を受けることです。特に政府が全額を出資している「日本政策金融公庫」は、国の政策として創業融資を長年行っており、政府系金融機関としても代表的な存在でしょう。

今回は、この日本政策金融公庫(以後「公庫」とします)の創業融資(一定の条件を満たすことで適用される「新創業融資制度」を含む:以後「創業融資(新創業融資)」とします)に申し込みをする際の、必要書類や手続き(審査)の流れについて解説します。

創業融資(新創業融資制度)の利用には何が必要? 必要書類と手続き(審査)の流れについて解説

目次

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公庫の創業融資(新創業融資)申し込みの必要書類

公庫の支店に創業融資(新創業融資)を申し込むときの必要書類は以下の6種類です。
  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 任意:月別収支計画書(資金繰り計画書)
  • 履歴事項全部証明書の原本(申込人が法人の場合)
  • 見積書(資金使途が設備資金の場合)
  • 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(不動産担保を希望する場合)

ただし、すべての書類を必ず揃えなくてはいけないわけではありません。申込者の形態や業種を問わず共通して必要になるのは上記のうち、「借入申込書」「創業計画書」の2種で、そのほかは必要に応じて提出を求められます。 それぞれの内容について説明します。

借入申込書

借入申込書はその名の通り、申し込みにあたって基本となる書類です。申込人名や申込金額、借入希望日や返済期間、資金使途や連絡先等を記入します。全国にある公庫の各支店に備えつけてあるほか、公庫のホームページから直接ダウンロードすることもできます。

創業計画書

創業計画書は、創業の動機や経営者の略歴、取扱商品・サービス、必要な資金と調達方法、事業の見通しなどを記入する書類です。創業融資を審査する上で担当者が最も重視する書類です。

借入申込書と同様、各支店で入手するか、ホームページからダウンロードできます。ただし、各支店で独自に記入例などを作成していることがありますので、申込予定の支店に一度問い合わせるのがいいでしょう。

月別収支計画書(資金繰り計画書)

創業後の月別売上高や売上原価(仕入高)、経費(人件費や家賃、支払利息、その他)、利益とその算出根拠を記入する書類です。

必ず作成しなければならないものではありませんが、作成することにより収支計画を客観的に見つめることが可能となりますし、公庫の担当者にも創業計画が十分練り上げられていることがアピールできます。

こちらも公庫支店かホームページから入手が可能です。

履歴事項全部証明書の原本(申込人が法人の場合)

法人の名称や本店所在地、代表者などの登記事項を確認します。法務局で直接入手するか、「登記ねっと 供託ねっと」利用によりネット上で請求することも可能です。

外部リンク:登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと

見積書(資金使途が設備資金の場合)

必要な資金のなかに設備資金がある場合、その設備に関する見積書が必要です。購入予定先に見積書を作成してもらい、提出しましょう。

不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(不動産担保を希望する場合)

不動産担保を希望する場合に必要です。入手方法は法人の履歴事項全部証明書と同じです。

面談時に必要な書類

申し込み後に行われる担当者との面談時に必要な書類の例を解説します。なお、ここで挙げたもの以外にも担当者から依頼されるケースがあります。

創業計画書や月別収支計画書の計算資料 「売上高や売上原価(仕入高)、経費(人件費や家賃、支払利息、その他)」の計算に使った資料の計算に使った根拠となる資料があれば提出します。
預金通帳 普通、定期等などで直近6カ月以上記帳されたもの。公共料金や住宅ローンまたは家賃、クレジットカードの引落に利用されているものを提出します。公共料金や住宅ローン、家賃が家族名義の通帳から引き落とされている場合、家族名義の通帳も含みます。
自己資金の額、蓄積状況がわかるもの 上記の預金通帳では確認できない預金以外の有価証券等があれば提出します。
各種ローンの支払明細 住宅ローンや自動車ローンがある場合、その毎月の支払額や残高がわかる支払明細を提出します。
固定資産課税明細書と固定資産税の領収書 不動産を所有している場合に提出します。
賃貸借契約書 店舗又は事務所や自宅が賃貸の場合に提出します。また、まだ契約を結んでいない時は賃貸借予約契約書を提出します。
勤務時の源泉徴収票 すでに創業しており、前職が勤務者の場合に提出します。(まだ創業しておらず現在勤務者の場合は現職の源泉徴収票を提出しましょう)
運転免許証等の公的な本人確認資料 免許証やパスポートなど、本人を確認できる公的な資料を提出します。

手続き(審査)の流れとポイント

創業融資(新創業融資)の申し込み・手続き(審査)の流れは次の通りです。

融資相談

各支店の融資相談係に直接出向くか電話で相談する方法のほか、公庫が開設している「事業資金相談ダイヤル」へ電話相談することも可能です。

自分が始める業種が融資対象業種なのか(風俗店など公庫が融資対象としない業種があります)、必要書類は何かなどを事前に確認しておきましょう。

後に行われる審査担当者との面談時に支店に出向くことになるので、この融資相談時か申し込み時に、一度支店に行くことをおすすめします。面談が行われる場所の雰囲気を事前に知っておけば、面談当日の緊張が少し和らぐでしょう。

原則として、創業する場所(事業を行う場所)を管轄する支店に申し込むことになりますので、その支店に相談するのがいいでしょう。管轄支店は公庫のホームページで確認できますが、わかりづらいので創業場所に近い支店に電話で問い合わせたほうが早く済みます。

申し込み

実際に支店に行って申し込むか、郵送が可能です。郵送する場合は不備を少しでも減らすため、支店で事前に直接相談をしておきましょう。

面談

申し込みが受け付けられると、審査担当者から数日中に面談通知が郵送されます。面談通知には指定された面談日時、面談時に必要な書類が記載されています。面談時間は約1時間程度、担当者と面接ブースで行います。不必要に堅苦しい服装でなくても構いませんが、最低限のビジネスマナーに沿った服装を心がけましょう。

この面談では、申し込み人が自分の創業計画をしっかりと理解しているか、自分の強み・弱みを把握しているか、創業する意気込みをどれくらい持っているかが重視されます。

創業計画書を丸暗記して、すらすらと答えられればいいというものではありません。担当者は創業計画書に記載されていないこと、たとえば業界の動向などを質問したりすることもあります。その対応ぶりから創業する業界における本気度をはかったり、創業計画が自身のものとして落とし込めていないと判断したりします。

手慣れている必要はありません。じっくり自分なりに創業計画に向き合っていれば、その熱意や取り組みは担当者に伝わります。落ち着いて担当者に話を聞いてもらうといいでしょう。

実地確認

審査担当者が店舗・事業所予定地や自宅などを訪問します。同席を求められるか否かは場合によります。

審査結果の通知

遠隔地の物件を担保にするような特段の事情がなければ、面談や実地確認から遅くとも1週間程度で審査結果が通知されます(年末近くの繁忙期などはそれより遅れることもあります)。

融資が可能と判断されれば借用証書などの書類が郵送され、融資できないとなればその旨が記載された書類が郵送されてきます(担当から電話で伝えられる場合もあります)。

融資実行決定後の手続き

借用証書など融資実行な書類が届けば、手続きをすすめます。送られてくる書類は以下の通りです。このほかに融資制度独自の念書が加わることもあります。

借用証書

融資金額に応じた収入印紙を貼り割り印をした上、借入人、連帯保証人(条件となっているとき)の署名・実印での捺印をします。

預金口座利用届(複写式)

融資金額に応じた収入印紙を貼り割り印をした上、借入人、連帯保証人(条件となっているとき)の署名・実印での捺印をします。

融資の返済に利用する口座の引落のために必要な書類です。必要部分に記入、銀行印を押印して一旦銀行に提出します。銀行より返却された1枚目を公庫に提出します。

以上の書類に借入人や連帯保証人の印鑑証明(融資の実行予定日から3か月以内のもの)、融資金振込先口座の通帳のコピー(表紙と第2面)、他に指示された書類を添付し郵送します。送り先は特別な事情(担保を設定する場合 等)がない限り、各地域に設置された契約センター宛となります。

書類に不備がなければ、郵送後1週間程度で指定の口座へ振込手数料が差し引かれて振り込まれます。数週間以内にその後の支払明細書が郵送され、融資に関する手続きは一区切りとなります。

不動産担保提供が条件となった場合、該当不動産に担保設定登記が完了して融資金の振込となります。担保設定登記は通常、司法書士に依頼するケースが多いですが、自分で行うことも可能です。ただし、不備があればやり直すことになりますので、注意が必要です。司法書士に知り合いがいなければ、公庫から紹介してもらうこともできます。

【執筆者】杉町 徹
杉町行政書士総合経営事務所 所長
経歴:神戸大学法学部卒業後、国民金融公庫(現在の日本政策金融公庫)入庫。
公庫勤務中は融資審査、返済案内、債権管理など幅広く担当。
22年勤務の後に退職、税理士事務所勤務を経て2017年より公的融資支援を主業務とする現職に従事。
(freee認定アドバイザー、freee認定会計スペシャリスト、freee認定経理コンサルタント)
HP:杉町行政書士総合経営事務所

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