アイデンティティとは?ID・アカウント・エンティティとの違いや、現代に必要なセキュリティ技術を解説
最終更新日:2026年05月19日

アイデンティティとは、特定の文脈において、ある主体を一意に識別するための属性の集合です。
ITや情報セキュリティの世界においてアイデンティティは、誰が、あるいは何がシステムへアクセスしているのかを正しく認識するための極めて重要な概念となっています。
本記事では、アイデンティティと日常的に混同されやすいIDやアカウント、エンティティとの違いを整理します。また、現代のセキュリティ戦略において、アイデンティティがなぜ中核を担うのかについて体系 的に解説します。
目次
- アイデンティティとは
- アイデンティティとID、アカウントの関係
- アイデンティティを構成する要素
- デジタルアイデンティティ管理が求められる背景
- アイデンティティの適切な管理のために必要なプロセス
- デジタルアイデンティティの信頼性を支える技術
- アイデンティティ管理ツール(IdM/IAM)の活用
- まとめ
- よくある質問
- 参考文献
アイデンティティとは
アイデンティティとは、特定の文脈において、ある主体を一意に識別するための属性の集合です。日常生活では「自分らしさ」や「自己同一性」を指すことが多い言葉ですが、IT・セキュリティの文脈ではより技術的な定義がなされています。
米国国立標準技術研究所(NIST)が発行するガイドライン「NIST SP 800-63-3」では、デジタルアイデンティティを「オンラインサービスとのやり取りにおいて、対象を一意に表す属性の集合」と定義しています。
属性とは、具体的には氏名や個人のメールアドレス、社員番号、所属部署、さらには生体情報といった個々の情報のことです。アイデンティティとは、これらの属性が束になったものであり、システムが特定の個人やデバイスを他のものと区別するための情報基盤を指しています。
アイデンティティとID、アカウントの関係
アイデンティティと混同されやすい言葉に、「ID」があります。IDは「識別子(Identifier)」の略称であり、アイデンティティという情報の束の中から、システムが対象を一意に特定するために抽出された単一の値のことです。