月次決算を20→5営業日に短縮。IPO準備の壁を突破。上場後まで見据えた「増員不要」の会計DX戦略

ユーソナー株式会社

サポート本部経理グループ 執行役員 田原 佐和子 様、マネージャー 尾手 厚之 様

月次決算を20→5営業日に短縮。IPO準備の壁を突破。上場後まで見据えた「増員不要」の会計DX戦略

運用改善前の課題

  • 月次決算早期化
    20営業日ほどかかっており、上場に向けて5営業日まで短縮する必要があった。
  • 内部統制強化
    上場準備に際して、申請・承認フローを確立して、全社の会計業務をデジタル化する必要があった。

運用改善後の効果

  • 月次決算業務を20→5営業日まで短縮
    他社システムや銀行口座との連携により、手作業の多くが自動化。月次決算作業を20営業日から5営業日まで短縮して、上場企業水準の業務フローを構築。
  • 会計業務において、上場企業水準の内部統制強化が実現
    ドリルダウン機能やログの追跡機能によって、数値の根拠をすぐに確かめられる。ミスを見つけやすくなり、正確性や透明性が向上して内部統制強化に貢献。

目次

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日本最大※の法人データベース「LBC」を展開するユーソナー株式会社。同社は2025年10月17日に東証グロース市場へ上場を果たしました。同社ではfreee会計を基盤に、上場後初の四半期決算も正確且つ迅速に完結。さらに、事業拡大に伴い請求書発行件数が2年で約1.5倍に急増したものの、スタッフの大幅な増員無しで対応できる体制を構築しています。

IPO準備を牽引した経理グループの田原様、尾手様に、freee会計が果たした役割と、成長に耐えうる会計基盤の秘訣を伺いました 。

IPO準備を見据え、freee会計へ移行。経営層も納得する「リアルタイムな財務可視化」を実現

貴社の事業内容と、お2人のご担当業務を教えてください。

田原 佐和子様(以下、田原): 弊社は、日本最大の法人データベース「LBC」を活用した営業・マーケティング支援を行っております。長年蓄積してきた膨大な企業データを常時メンテナンスし続けており、加えて名寄せやクレンジングなどデータの正確性、有効性を高める技術を有している点が強みです。

尾手 厚之様(以下、尾手): 私たちは2人ともサポート本部経理グループに所属しています。田原は新卒社員として入社し、10年ほど前に営業から現部署に転身。入出金管理や請求書発行業務を担当しています。私は中途入社で在籍5年目になります。経理全般のマネジメントと、仕訳入力や財務諸表のまとめを担当しています。

freee会計の導入時期、IPO準備の開始時期はそれぞれいつ頃ですか?

田原: 上場を目指し始めたのは2014年頃からで、さらに解像度が高まったのは2021年頃でした。freee会計エンタープライズ(以下、freee会計)は2017年頃から導入しています。

freee会計導入前後の会計業務の状況をお聞かせください。

田原: 紙の伝票を集めてファイリングしたり、請求書を印刷して三つ折りにして郵送したりといった作業が当たり前。いま振り返ればデジタル化が非常に遅れていました。システムも導入してはいたものの、伝票入力と請求書の発行でそれぞれ異なるシステムを使用するなど、連携・統合はなされていませんでした。

私は当時導入プロジェクトに深く関わっていなかったので、詳細な経緯までは把握していませんが、経営層が主体となって全社的なクラウド化が検討され、会計システムについてはfreee会計が選ばれました。画面の見やすさや操作のしやすさが決め手となったと聞いています。

実際に使ってみて、確かに操作性が大きく向上しました。以前のシステムは単色の画面で文字を追うだけでしたが、freee会計のUIはデザインやカラーリングに優れています。画面上で請求書の書面イメージとその裏側にある取引データが直感的に紐付いて見えるようになりました。

支払業務の面でも、freee会計の支払レポートは期日ごとに一覧化され、合計金額の整合性も一目で確認できるため、使い勝手が良いと感じました。

尾手: 効率を重視した設計を理解するにつれ、そのメリットを実感するようになりました。

以前のシステムでは算出された数値の根拠を知りたいときに改めてデータを出力する必要がありましたが、freee会計は、結果の数値から元となった取引や申請にドリルダウン(データの階層や算出過程を遡れる機能)して根拠をその場で確認できます。現在は社員からの急な問い合わせにも即答できるようになっています。

また、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)の月次推移がリアルタイムで確認できる点も財務諸表担当者として助かっており、経営層からも好印象を得ています。

本格化したIPO準備。月次決算早期化と内部統制強化が課題に上がるがfreee会計で難なく解決

IPO準備においてはどんな課題がありましたか?

田原: 月次決算早期化と内部統制強化が課題でした。
月次決算早期化については、それまで20営業日ほどかかっていたものを、上場に向けて5営業日まで短縮する必要がありました。

もう一つの課題は内部統制強化でした。上場に際して、個々で業務を完結させず、社として申請・承認のフローを確立する必要がありました。

尾手: 紙の請求書に押印を求める文化も残っており、PDFで届いた書類を印刷して複数担当者が押印する例も珍しくありませんでした。承認フローにも多数のイレギュラーがありました。

承認フローを含めたデジタル化が全社に浸透すれば、freee会計の真価を発揮できることはわかっていました。

田原: 問題は、いかにして社内にデジタル化を促すか。各部署に粘り強く訴え続ける中で、コロナ禍によるリモートワーク対応が後押しとなり、デジタル化が一気に進みました。紙文化が染み付いていたメンバーも意識を変えてくれました。

デジタル化後、上場に向けたfreee会計の活用を教えてください。

田原: 書類のデジタル化が果たされ、伝票処理にfreee会計の機能を使えるようになると、日々の経理業務が効率化し、月次決算にかかる時間も徐々に短縮していきました。自社の銀行口座とも連携ができるので、売掛金の消込など、それまで2~3日かかっていた作業が1日で完了できるようになりました。

また、「仕訳承認フロー」機能を使って請求書・見積書・発注書の作成から発行までを承認制にして、内部統制を強化しました。「仕訳承認フロー」機能やログの追跡機能によって必要なデータを一括で吐き出せるため、監査に必要な証跡管理を効率的に行えています。

監査法人による監査では、どのような指摘がありましたか?

尾手: 「売上原価と販管費を分けてほしい」「イニシャル売上高(サービス販売時に発生する一時収益)とランニング売上高(長期契約による継続収益)を分けてほしい」といった指摘がありました。なぜ区分けが必要なのかを自分なりに理解した上で、freee会計のタグ機能などを使って集計できるようにしました。

タグ機能は他の会計システムにない特徴的な機能で、最初は「品目」や「取引先」タグの使い分けに戸惑うこともありました。ただ、慣れてしまえば非常に便利で、勘定科目を増やすことなく管理を細分化できます。クロス集計も容易で、例えばある科目をどの部門がどの取引先に対して使ったのかをすぐに確認できます。データを書き出してExcelでピボットテーブルを組んで…と二次加工していた手間がなくなりました。

freee様が公式アプリとして提供している「前受/前払入力アプリ」は、弊社のようなサブスクリプションサービスを販売する企業にとって画期的です。以前は手作業で複雑な管理をしていましたが、年間一括で支払われた売上を一定期間ごとの売上に按分できるこのアプリのおかげで、ランニング売上高をミスなく効率的に処理できています。

請求数1.5倍でも「増員ゼロ」。上場後の初決算を支えたfreeeの真価

上場されてから約3か月経ちました。上場後の業務はいかがでしょうか?

尾手: 上場後初の四半期決算開示も無事終わりました。freee会計を基盤とした体制ができあがっているため、その後の上場企業基準の経理・会計についても、ほとんど混乱なく業務を進められています。

田原: 私自身の業務ルーティンに大きな変化はありませんが、売上の伸びに伴い、請求書の発行件数が上場を挟んだこの2年で約1.5倍に増えています。もし以前のシステムのままであれば、この物量を今の人数で回すのは不可能でした。freee会計にリプレイスしていたおかげで、スタッフの大幅増員なしで対応できています。

今後取り組みたいことと、IPOをめざす企業へのメッセージをお願いします。

田原: freee会計の特徴であるタグをさらに有効活用して、管理会計や分析の精度を向上させたいと考えています。部門別の集計やコスト分析など、経営判断に資するデータを迅速に提供できる体制を整えていきたいです。

※ 「LBC」は、日本全国の事業所に11桁の管理コードを採番したユーソナーの法人データです。業種や売上高、利益、従業員数、固定IPアドレスなど豊富な企業の属性情報を紐付けて一元管理しています。取引先データを「LBC」と突合することで、取引先を除いた精微なターゲティングを可能にします。
(日本最大:日本企業の本社及び事業所の拠点数データ保有数の自社調査結果2026/03/11)
https://usonar.co.jp/service/usonar/index.php#serviceLbc

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