「Web移行なら辞める」80代ベテランの猛反対をどう乗り越えたか。 創業120年の老舗旅館が、年末調整の「休日出勤」を「有給休暇」に変えるまで

株式会社錦水館

経理総務マネージャー 三浦 薫子さま

「Web移行なら辞める」80代ベテランの猛反対をどう乗り越えたか。 創業120年の老舗旅館が、年末調整の「休日出勤」を「有給休暇」に変えるまで

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Company Profile

株式会社 錦水館
設立: 1902年(明治35年)
従業員数: 144名(派遣社員含め175名規模)

事業内容

広島・宮島での旅館業(錦水館、宮島別荘)、飲食店運営

ご担当者様の情報

経理総務マネージャー 三浦 薫子さま

・山口・広島の会計事務所で16年半の実務経験を経て、錦水館に入社して在籍約14年。
・年末調整をきっかけにfreee人事労務の導入を進め、年末調整のデジタル化を実現。

【導入前の課題】不備率9割。「まともに書いてある書類はほぼ0」だった紙の限界

freee導入前、年末調整業務ではどのような課題を抱えていましたか?

三浦様(以下、三浦): 一言で言えば、本当にストレスで(笑)。「まともに書いてある申告書なんて、ほぼ0に近い」という状態でした。現在144名の従業員がいますが、名前だけ書いて控除証明書をホッチキスで丸投げ、あるいは書き間違いで二重線だらけ。書類がぐちゃぐちゃで、これなら「もう何も書かずに持ってきてほしい」とさえ思っていました。

「まともに書いてある書類がほぼ0」…!それはかなり大変な状況ですね。その他どのような課題を抱えてらっしゃいましたか?

三浦: 年末調整は例年発生する法改正への対応も大変で、毎年税務署からの法改正の冊子を読み込んでセミナーに参加したり、結構勉強するのに時間がかかっていましたね。(制度変更などへの自動更新対応がない)インストール型の給与計算ソフトを使っていたこともあり、「自分が手計算やボタンを1つ押し間違えるだけで、従業員の税金が変わってしまう」という【間違っちゃいけないプレッシャー】も感じていました。

担当者としては1人で行っており、年末調整の時期は還付金の計算もあったので、1〜2週間かかり切り。休日出勤もあったりして大変でした。

【導入のきっかけ】大量の記入ミスと従業員との「言った・言わない」問題

年末調整のデジタル化へ舵を切った、最大のきっかけは何だったのでしょうか?

三浦: 提出された書類の記入間違いへの対応もそうですが、やっぱり従業員と の「言った・言わない」ですね。申告書を紙で回収していた頃、ある従業員の扶養関係の申請の漏れが発生して。「(扶養の変更を)僕は言ったよ」と言われたけれど、こちらは聞いてない。記入ミスだらけの書類と格闘しながら一生懸命やっているのに、そんなことを言われるのが本当に悔しくて……。

それは悔しいですよね…。freeeなら解消できると感じられた背景を教えてください。

三浦: ちゃんと書いてと言っても紙だと難しい。freeeなら、本人が入力して、本人が確認して、本人がポチッと(提出)するわけじゃないですか。『あなたがやったことですよね』って、ちゃんと言える。紙でやりとりしてしまうとどうしてもミスが起こる。だから、絶対に本人が自分自身で確認できるような仕組みに変える、って決めたんです。

なるほど。「本人が確認できる仕組み」への強い決意があったのですね。他に紙ならではの弊害はありましたか?

三浦: あとは紙だと、各拠点の責任者を通して年末調整の告知や回収を行っていたのですが、従業員の中には「加入している保険などの個人情報を上司に知られたくない」っていう方もいるんですよね。上司を通すというプロセスによる(心理的な)集まりづらさもあったのではと。

【導入の壁と攻略】「100%デジタル」をあえて諦めるという戦略とサポートの活用

老舗企業ゆえ、デジタル化への反発もあったのではないでしょうか?

三浦: ありました。80代のスタッフから「Webでやるならもう辞める」と言われたことがあります(笑)。

一方で、弊社は20%くらい60代以上のスタッフがいるのですが、ほとんどは特に使い方の説明などなくても、画面などにしたがってスムーズに進められていた印象です。

一部の方は、携帯自体も触れなかったりするので、全員100%デジタル化することをあえて諦めて「寄り添う」運用をしています。操作が難しい方には無理強いせず、控除証明書を持ってきてもらって、私の横で一緒に画面を見ながら入力したり、紙で対応したり。会社に協力的な層から少しずつ広げていく柔軟な姿勢が、結果として組織を壊さずに移行できたポイントだと思っています。

導入時、実際触ってみて不明点が出てきた際はどのように解決されていましたか?

三浦freeeのサポートをフル活用しています。初期設定のサポートも含めて(freeeに)お願いしていました。やはりサポートがないと、導入することが難しかっただろうなと思います。freeeの場合は、直接の通話、予約電話、チャット、メールもありと、自分のTPOに合わせて使い分けています。メールで解決しなかった質問などについては、返信したらすぐ電話がかかってきて、言いたいことを察して提案してくれたということがあって感激しました。

【導入後の効果】freeeのAI年末調整がもたらした不備9割→1割の劇的変化

2025年にfreee人事労務の新機能として追加された「AI年末調整(※)」の反応はいかがでしたか?

三浦: まず、導入前と比較して入力間違いが9割から1割程度に減少し、1〜2週間かかっていた作業がほぼ1日で終わる、といった形で劇的に改善しました。

1〜2週間がほぼ1日に!従業員の皆様からの反響はいかがでしたか?

三浦

従業員からも名前や住所を書く手間さえない、一番ミスが多くなる保険や住宅ローンの部分も、全く書かずに控除証明書を写真撮影するだけでいい、と好評でした。名前や住所の情報はすでに入っているし、数字も保険会社名も撮影すれば自動で入るので。みんなやってみて、「面白くていいね」「何もしなくていいんだね」と。あとは、紙だと、ゴミになったり、紛失したりすることがある。Web形式だとありがたいという声が従業員からありました。

AIの自動入力機能で、管理者様として楽になったと感じたポイントはありますか?

三浦: 2024年に実施した際は、入力はオンライン化されてても保険の種類の選択(一般等)は自分で行う必要があったので、迷うことがありましたが、今回はAIが全部自動で入力してくれたのでそうした不備も減りましたね。

freeeで給与計算も行っていることもあり、給与や従業員とその家族の情報、保険料データも事前に入っているため、管理者はAIの一次チェックをもとに「データが正しいか確認するだけ」で済み、回収後のチェックが非常に楽になりました。

※2025年に公開したfreee人事労務の「AI年末調整」機能。勤労学生控除・生命保険料控除・住宅ローン控除等を受けるために提出が必要な書類を撮影してアップロードすると、AI OCRが内容を読み取って必要事項を自動入力。アップロードした画像の年度が異なっていたり、異なる書類をアップロードするとアラートを表示するため、提出前に従業員自身がミスに気付き正しい情報で提出を完了でき、人事労務担当者の確認作業を効率化できる。

【導入後の変化】繁忙期に「有給休暇」。担当者を解放したfreeeの威力

導入後、働き方にはどのような変化がありましたか?

三浦: 最大の変化は、年末調整の真っ只中に有給休暇を取って休めるようになったことでしょうか。こんな時期に休んでるって中々ないと思うんですけれど、freeeが自動計算してくれるので、私は「データを確認するだけ」の仕事になり、精神的な重圧から解放されました。

繁忙期に有給休暇!それは革命的ですね。業務プロセスにおいて他にも楽になった点はありますか?

三浦: あとは、給与支払報告書を出すのがすごく楽になったのは嬉しかったです。

これまでは全部自分で市町村別に紙で分けて、宛名を書いてやっていたけれど、今はfreeeが自動で市区町村ごとに分けて相手先まで記載してくれる。今年はそのまま電子申請までチャレンジしたいです。

また、役員から急にデータを求められた時は、作業を止めて要望通り出すために手作業で加工しなければならず、時間がかかっていたけれど、今はfreeeを開けば一瞬で正確な数字が出せる。役員が見たい時も、私を介さずとも役員自身が好きな形でデータを見ることができる。本当に楽になりました。

【検討企業へのメッセージ】「うちは無理」を「できた」に変える一歩

最後に、同じ悩みを抱える年末調整ご担当者へメッセージをお願いします。

三浦: 年末調整をやっていて、「うちは年配の方も多いから絶対無理だろうな」と私も思っていたのですが、大部分の人は時代の流れに乗って(適応して)やってきているし、できない人も一緒にやるとちゃんと対応ができたりする。できないところに目を向けるのではなく、できるところからやっていく。できない人は一緒にやっていく形という形でいくらでも対応できることを実感しました。

導入すると、(担当者として)絶対に楽になるので、いきなり100%を目指さず、できるところから進めていかれると良いのではと思います。

ありがとうございました。

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