建設現場のICT化や各種システムの導入サポートにおいて、中四国エリアを中心に全国でi-Constructionをけん引する、確かな現場力と専門知見を誇るCRAFTCOM株式会社。土木コンサルタントとして現場を支えてきた代表取締役の沖山達哉氏は、自らの技術やノウハウを武器に独立を果たした。しかし創業直後、独立したばかりの同社に立ちはだかったのは「会社としての会計管理」という大きな壁でした。
現場の原価管理や実行予算の作成は熟知していても、会社全体の会計や経営数値の扱いは未知の世界。手探りで始めたExcelでの管理は、帳簿と口座の数字がどうしても一致しない状態を招き、「知らぬ間に間違った処理をしてしまっているのではないか」という不安と焦りが沖山氏の心を乱しました。
本業に集中すべき貴重な時間とエネルギーがすり減っていく日々。手探りの管理に限界を感じた沖山氏は、信頼できるプロの力を頼る決断を下す。ネットリンクス株式会社というパートナーと出会い、「freee会計」を活用した伴走支援を受けることで、バックオフィスは劇的な変化を遂げた。月わずか半日への工数削減と、経営を支える絶大な「安心」を手に入れた同社の歩みについて、詳しくお話を伺いました。
得意な技術で独立したものの、「会計」という見えない壁にぶつかった
まずは独立された当時の事業や、ご自身の背景・専門領域について教えていただけますか?
CRAFTCOM株式会社 代表取締役 沖山達哉様(以下、沖山):元々はエンジニア出身で、長年建設現場のICTサポートやシステムの現場に関わってきました。積算や実行予算の作成、原価管理といった建設現場特有の知識や実務は一通り経験がありましたので、そうした自分の技術や得意分野を活かして独立を果たしました。
現場や原価管理の専門知識をお持ちの沖山様ですが、独立時にどのような壁にぶつかられたのでしょうか?
沖山:現場のお金の動きや原価の計算はできるのですが、いざ会社を立ち上げてみると「会社全体の会計」という知識や思考が自分の中に全くありませんでした。現場の技術には自信がありましたが、会社経営の基本である会計については、独立した当時は本当に何も分からない状態でしたね。
独立直後は、バックオフィスや経理業務をどのように進められていたのですか?
沖山:専門知識も専用のソフトもありませんでしたから、まずは自分でExcelを使ってお金の管理を始めました。現場仕事の合間に、もらったお金と出て行ったお金を記録しておけば、とりあえず独立初期は何とかなるだろうと思っていたんです。
実際にご自身でExcel管理を始めてみて、スムーズにいきましたか?
沖山:いえ、全くそんなことはありませんでした。自分なりに時間をかけて一生懸命数字をまとめていくのですが、管理すればするほど「これで本当に合っているんだろうか」という不安と戸惑いばかりが増していきました。
具体的にどのような点で不安や困惑を感じていらっしゃったのでしょうか?
沖山:入出金を入念に記録しているはずなのに、なぜか実際の銀行口座の残高とExcel上の数値が合わないんです。今思えば当然なのですが、当時はなぜ合わないのか原因すら分からない状態でした。
本業である現場サポートの傍ら、分からない会計作業に時間を取られるのは相当な負担だったのではないでしょうか?
沖山:そうですね。本業のエンジニアリング業務に注力したいのに、原因の分からないExcelの数値合わせに貴重なリソースと時間を奪われていくのは、精神的にもかなりのプレッシャーでした。
「なぜ合わないのか」理由すら分からない、手探りのExcel管理は3ヶ月で限界を迎えた
Excelでの管理を始めてから、どのような問題に直面されたのでしょうか?
沖山:帳簿上の数字と銀行口座の実際の残高が、どうしても一致しないという問題でした。いくら計算し直しても金額が合わず、「なぜ合わないのか」という理由すらわからない状態が続いていたんです。
数字が合わない状態が続く中で、どのような気持ちを感じていらっしゃいましたか?
沖山:独立して間もない時期でしたから、知識がないゆえに「もし自分が間違った処理をしていて、知らず知らずのうちに世間にご迷惑をかけてしまっていたらどうしよう」という強い不安がありました。あの頃は本当に精神的なプレッシャーが大きかったですね。
本業の合間にそうした不安を抱えながら計算を続けるのは、かなり大変だったのではないですか?
沖山:そうですね。独立して最初の3ヶ月ほどは自分一人で手探りのExcel管理を続けていたのですが、完全に限界を感じていました。本業に集中したいのに、合わない数字と格闘することに貴重な時間と神経をすり減らしていたんです。
その状況を乗り越えるために、どのような決断をされたのでしょうか?
沖山:「自分の貴重なリソースを分からない会計作業に費やすより、専門家に任せなければダメだ」と痛感しました。そこで知人に相談し、紹介していただいたのがネットリンクスの妹尾さんだったんです。
「3だけ伝えれば10を理解する」信頼できる伴走者との出会いと決断
妹尾様との出会いをきっかけに、具体的にどのようなステップで会計業務の改善が進んだのでしょうか?
沖山:紹介を受けて妹尾さんにご相談し、そこからクラウド会計ソフト「freee会計」を活用したバックオフィスの構築が始まりました。それまでソフトは何も知らなかったのですが、妹尾さんのアドバイスを受けて迷わず導入を決めました。
妹尾様から見て、沖山様へ「freee会計」の導入・設定を提案された際の印象はいかがでしたか?
ネットリンクス株式会社 妹尾健太郎様(以下、妹尾):最初にご説明した時から、沖山様の飲み込みの早さには本当に驚かされました。私たちが3くらいしか説明していないのに、ご自分で10くらいまで理解してどんどん使いこなしていかれたんです。
「3を伝えて10を理解する」とは、具体的にどのような部分で感じられたのでしょうか?
妹尾:請求書の発行や入金管理レポートの使い方など、導入初期の基本機能について軽くお伝えしただけだったのですが、次に見たときにはもうご自身で高い精度で運用を開始されていました。エンジニア出身という背景もあってか、ITリテラシーが非常に高かったですね。
実際に導入サポートを行うにあたり、妹尾様側ではどのような工夫や配慮をされていたのでしょうか?
妹尾:最初からすべての機能を完璧に説明しても使い切れません。そのため、請求書発行と入金消し込み、カード明細の勘定科目の割り当てといった基本的なルールだけをお伝えし、仕訳辞書や品目管理などの裏側の複雑な設定はこちらで事前に整えておきました。
沖山様ご自身は、Excel管理から「freee会計」へ移行してみて、どのような変化を感じられましたか?
沖山:特に見積書や請求書の作成と会計データが連動するようになってから、業務が驚くほど楽になりました。それまで一人で抱え込んでいた「数字が合わない」という恐怖から解放され、本来注力すべき事業に集中できる大きな安心感を獲得できました。
会計作業は「月半日」へ。バックオフィスの負担から解放された未来
妹尾様との連携でバックオフィス環境を整えられた現在、沖山様の会計業務にかかる時間はどのように変わりましたか?
沖山:導入前は毎月頭を悩ませていた会計作業ですが、現在は月に半日、多くても1日かからない程度で1ヶ月分の会計処理がすべて終わるようになりました。驚くほど短時間で業務が完結しています。
「月半日〜1日」で終わるようになった要因として、具体的にどのような業務の変化があったのでしょうか?
沖山:面倒な作業が請求書の発行など数点に絞られたことが大きいです。主要な口座情報やクレジット明細はすべて連動していますし、入金消し込みなどの基本作業だけを行えば済むような環境を妹尾さんが整えてくれました。
手探りのExcel管理に追われていた時期と比べると、作業時間以外の面でも大きな変化があったのではないでしょうか?
沖山:時間の削減はもちろんですが、何よりも大きかったのは不安がなくなったことです。銀行口座と数字が合わなくて悩むこともなくなり、月数万円の費用で『大きな安心感を買った』のだと実感しています。
「安心感を買った」ことによって、事業経営や日々の業務にはどのような良い影響が生まれましたか?
沖山:バックオフィスへの不安や時間を気にすることなく、自分たちが本来注力すべき現場のICTサポートや技術的な支援、事業の拡大にリソースと神経を100%注ぎ込めるようになりました。
サポートを続けてこられた妹尾様から見て、現在の沖山様の活用状況や変化をどのようにご覧になっていますか?
妹尾:沖山様が「freee会計」を完璧に使いこなしてくださり、月半日で会計を終わらせて本業に専念されている姿を見られるのは、サポートさせていただいた立場として本当に嬉しいですし、大きな手応えを感じています。
左:沖山社長 右:妹尾様
