集計時間は3分の1へ。工場350名の勤怠締めがICカードとfreeeで「実質1日」に縮小

株式会社アサヒコ

経営支援担当 総務人事部 課長 石川 淳朗 氏

集計時間は3分の1へ。工場350名の勤怠締めがICカードとfreeeで「実質1日」に縮小

株式会社アサヒコ

東京都台東区

目次

お役立ち資料

こちらの記事が気になる方に
ぴったりのお役立ち資料はこちら

「TOFUPROTEIN」をはじめ、植物性タンパク質の革新的な可能性を追求し、独自の食文化を創造し続ける株式会社アサヒコ。全国の事業所にまたがり、350名を超える多様なスタッフが日々の製造現場を支えている。だが、組織の拡大と共に労務管理に課題が出始めていた。当時の勤怠ソフトには「集計機能」が存在せず、毎月の締め日を迎えるたび、担当者はCSVデータを吐き出しては複雑な計算式を手作業で組み上げる、手動集計に追われていたのだ。

「現場を置き去りにした効率化は行わない」――。高年齢層のスタッフやベトナム人技能実習生が多く在籍する同社において、複雑なITツールの導入は現場の不安と混乱を招くリスクを意味していた。目先の効率化にとらわれず、「人に優しい経営」と「誰ひとり取り残さない現場主義」を貫く同社が選んだのは、ICカードと直感的なイラスト表示を用いたタッチパネル打刻への切り替えだった。

手作業での計算ミスと隣り合わせだった不安から解放され、集計時間は従来の3分の1へ短縮。100人規模の事業所における月次締め作業を「実質1日」へと劇的に圧縮した。10年、20年先の組織基盤を見据え、ITスキルの差や言語の壁を超えて現場と管理部門の双方に安心感をもたらした同社の決断と、freeeとともに歩む変革について、総務人事グループの石川様にお話を伺いました。

打刻データはあるのに、集計できない。100人超の集計を手作業で行う日々

石川様が総務人事部門に着任される前、貴社ではどのような勤怠管理システムを運用されていたのでしょうか?

石川様(以下、石川):以前は別の勤怠管理ソフトを使用して、打刻や労働時間の割り出しを行っていました。しかし、そのシステムはあくまで「時間を記録する」ことしかできず、その先の勤怠データを集計したり、集計結果を管理資料として出力したりする機能が備わっていませんでした。そのため現場や管理部門では、打刻データの活用において大きな手間が発生していました。

集計機能がなかったことで、具体的な集計作業はどのように行われていたのでしょうか?

石川:打刻データをシステムからCSVなどのリスト形式で書き出し、そこから担当者が手作業でエクセル等に計算式を作成して集計していました。あらかじめ用意しておいた計算式のフォーマットに抽出データを貼り付けて計算させるなど、非常にアナログな運用です。集計作業のたびに手作業を挟む必要があり、かなりの負担となっていました。

手作業での集計作業において、特に苦労されていた点や懸念されていたリスクは何でしたか?

石川:手作業で計算式を組み、データを貼り付ける運用では、作業に多大な時間がかかるだけでなく、計算式や貼り付けのミスによる集計エラーのリスクが常にありました。万が一にも計算に誤りがあってはならないため、ダブルチェックを含めて担当者に精神的・時間的な負荷がかかっている状態でした。

当時の勤怠管理においては、法律上の管理基準を満たす面でも難しさがあったのでしょうか?

石川:はい。弊社でも36協定を締結しており、残業時間や時間外労働の管理が求められます。単に当月の残業を把握するだけでなく、もし規定の範囲を超えそうな場合は年間を通じて推移を管理・把握しなければなりません。しかし旧システムではそうした月次集計や長期的な管理データを容易に抽出できず、管理体制の強化が急務でした。

そうした手動集計の限界と管理上のリスクが、システム刷新のきっかけとなったわけですね。

石川:その通りです。単に打刻時間を記録するだけのソフトでは、会社が求める労務管理や業務効率化に対応しきれなくなっていました。「より確実に、かつ効率的に勤怠データを集計・管理できるシステムへと移行しなければ限界が来る」という強い課題感が、freeeの導入へと舵を切る大きな要因になったと考えています。

誰ひとり置き去りにしない。多様な製造現場が求めた打刻の形

勤怠管理システムを刷新するにあたり、貴社の現場環境ならではの難しさや懸念点はありましたか?

石川:弊社はオフィスで働く社員だけでなく、全国各地の工場で勤務するスタッフが多数在籍しています。工場には高年齢な従業員も多く、デジタルツールの操作に対する心理的ハードルが非常に高いという現場の懸念がありました。

高年齢なスタッフが多い現場では、新しいITツールの導入に抵抗感があるのは常ですね。

石川:はい。日常的にスマートフォンを使い慣れていない従業員も多く、「新しいシステムに変わる」ということ自体に強い不安を感じていました。複雑なアプリの操作やスマホを使った打刻などを求めると、現場が混乱して定着しない恐れがあったのです。

工場で働く従業員の属性には、他にも配慮すべきポイントがあったのでしょうか?

石川:工場には外国人労働者、特にベトナムからの特定技能実習生などが数多く働いています。彼らの中には日本語の細かいテキスト指示や複雑なシステム画面の理解が難しいメンバーも含まれており、言葉の壁をどう乗り越えるかがポイントでした。

スマートフォン打刻などを一律で導入するのは難しかったわけですね。

石川:その通りです。外回りの営業職などであればスマホ打刻も有効ですが、スマホを持っていない従業員や操作に不慣れなスタッフが混在する現場では逆効果になります。誰ひとり取り残さず、ストレスなく打刻できる仕組みが必要不可欠でした。

「現場の誰もが迷わず使えること」がシステム選定における絶対条件だったのですね。

石川:そうです。いくら管理側の集計業務がラクになっても、現場の打刻でエラーや押し忘れが多発しては本末転倒です。ITスキルや日本語能力の差に関係なく、直感的に扱える打刻インターフェースをいかに用意できるかが最大の課題でした。

カード1枚とイラストで直感操作。言葉の壁を越えた現場運用

現場の誰もが迷わず使える仕組みとして、具体的にどのような打刻方法を採用されたのでしょうか?

石川:弊社ではスマートフォンのアプリ打刻ではなく、工場や事業所に専用のタッチパネル端末とICカードリーダーを設置しました。従業員は出退勤時に自分のICカードをリーダーにかざすだけで打刻が完了する仕組みにしています。

ICカードでの打刻であれば、デジタル操作に不慣れな高年齢なスタッフでもスムーズに対応できますね。

石川:はい。画面上で複雑な入力やログインをする必要がなく、カードを「ピッ」とかざすだけですので、機械操作に苦手意識がある高齢のスタッフでも迷わずに打刻できるようになりました。

日本語の理解が難しい外国籍のスタッフに対しては、どのような工夫をされたのですか?

石川:タッチパネルの画面上に「出勤」「退勤」といった日本語のテキストだけでなく、直感的に意味が伝わるイラストを表示させる運用にしました。言葉を読まなくても「出勤時はこのイラストのボタンを押してカードをかざす」と一目でわかる工夫を行っています。

日本語が話せない・読めないベトナム人技能実習生の方々の反応はいかがでしたか?

石川:「言葉がわからなくても、絵を見れば出勤時にどこを押せばいいかがすぐわかる」と大好評でした。導入に際して特別な教育やマニュアルの読み込みを行わなくても、初日からスムーズに打刻を定着させることができました。

従業員の方が「本当に打刻できたか不安」になった際の対策も準備されていたのでしょうか?

石川:打刻端末のすぐ横に紙の名簿を置いておき、不安な人は自分の出勤時間をメモできる手作業のバックアップ体制をあえて残しました。従業員の不安を解消しつつ、打刻漏れがあった際の最終確認データとしても機能させています。

デジタル化を進めつつも、丁寧に現場の心理的負担を和らげる配慮を徹底されたわけですね。

石川:そうですね。現場に強いストレスや不安を与えない運用設計を徹底した結果、導入後に現場からの苦情や「使い方がわからない」といった混乱の連絡は一切発生しませんでした。

集計時間は3分の1へ大幅短縮。100人分の勤怠確認も「実質1日」で完了

「freee人事労務 / freee勤怠管理」を導入・運用したことで、最も実感されている効果や成果は何でしょうか?

石川:集計業務にかかる作業時間が大幅に削減されたことです。以前のようにCSVをエクスポートして自分で複雑な計算式を作り、貼り付けて集計するという作業が完全に不要になりました。集計にかかる時間は、感覚値として以前の半分から3分の1程度にまで短縮できています。

集計作業が手作業から自動化されたことで、業務の進め方にはどのような変化がありましたか?

石川:以前は抽出したデータの加工に追われていましたが、今はシステム上でデータが自動集計されるため、集計結果をCSVで書き出して自社専用の管理表に反映・連携させるだけで済むようになりました。集計の「計算」そのものに頭を悩ませたり時間を奪われたりすることがなくなりました。

工場特有の夜勤や休日出勤、あるいは複雑な特別手当の集計についてもスムーズになったのでしょうか?

石川:はい。工場では夜勤のシフトがあるほか、ゴールデンウィークや年末年始といった特定期間に「規定時間以上の勤務で特別手当がつく」という独自の規定があります。こうした場合でも、月次データだけでなく日別や期間別の細かな勤務データを集計・分析する機能が非常に充実しており、手当の集計作業も一気にラクになりました。

各事業所での月次締めの作業スケジュールや全体の運用ペースは、現在どのようになっているのでしょうか?

石川:弊社は毎月15日締めなのですが、各事業所の担当者が週に1回、エラーや二重打刻がないかを定期的に確認・修正するルールにしています。このサイクルを回すことで、15日の締め日時点でほぼすべての勤怠データが綺麗に締まっている状態を作れています。

100名を超える規模の事業所でも、集計や確認作業に混乱が生じることはありませんか?

石川:まったくありません。週1回・1時間程度の定期チェックを行っておけば、月に合計4時間、実質1日もかからない作業量で100名分の月次チェックが完了します。締め日に慌てて3日間も集計に追われるようなことは一切なくなり、非常に安定した労務管理体制が確立できています。

\こちらの資料がよく読まれています/

freee人事労務のサービス概要

freee人事労務がすべてわかる!
ご紹介資料

ダウンロードする

株式会社アサヒコ

東京都台東区

freee人事労務 シェアNo.1の労務管理システム 無料で試してみる
Related Article

関連記事ピックアップ

,