「デザインで世界をより良く」をミッションとして、「建築的思想」をベースに幅広いメディアでのクリエイティブを手がける有限会社アーキテクトタイタン。その事業領域は、Webサイトの企画・構築・運用から、各種印刷物の企画・制作、写真・映像撮影、さらにはイベントの企画・制作、メタバース空間やキャラクターの設計に至るまで多岐にわたります。同社はメディアの境界を超えて、顧客の課題解決と価値創造を実現しています。
同社には創業当時から工数管理の文化がありましたが、記録した工数を案件別の原価管理や収益可視化に活かせていないという課題がありました。それを解決するためのシステム導入を検討するなかで、freee販売とfreee工数管理との連携が大きな決め手となり、導入に至りました。
同社の文化のなかでfreeeはどのように活用されているのか、代表取締役 CEO 河原司さん、取締役副社長COO・CFO 河原由佳さん、取締役 田中大資さんの3名にお話を伺いました。
時間は、原資。創業から大切にしてきた工数管理を「案件別の収支可視化」へ進化させたい
幅広く事業を展開するアーキテクトタイタン様ですが、現在の中心的な事業は何ですか?
河原由佳さん(以下、敬称略): 現在はECサイト/Webサイトの運用が一番大きく、次いでデザイン、コンサルティングです。クライアントの組織内での運用や、Webやデザインの専門家として戦略的なアドバイスを行いながら「一緒に作り上げていく」案件が多いですね。お客様のチームの一員として、企画立案から実行まで一気通貫で深く取り組むケースが増えています。
freee販売導入以前は、工数をどのように管理されていましたか?
河原司さん(以下、敬称略): 創業時から工数管理をする文化をつくりました。最初はスタッフ全員にExcelで業務記録をつけてもらい、途中から業務時間の管理システムを導入しました。
もともと私自身、起業以前から自分の業務を分単位でExcelに記録・管理して原価を把握していたんです。我々の原資は「時間」ですし、有限です。同じ金額で同じ業務に取り組むなら、より短い時間で対応できたほうが利益率も上がるし、限られた時間の中で、たくさんの案件に携われ経験を積むこともできる。「良いものを早く作るのが、良い会社だ」という考え方を徹底しています。
工数管理の文化があるなかで新たなシステム導入を検討された背景には、どのような課題がありましたか?
河原由佳: 工数管理で利用していた海外システムが、用途に合わなくなってきていたところに、値上げもあり、一旦利用を中止し、重要な案件のみ一時的にExcelでの管理に戻した経緯があります。
河原司: それはあくまで一時的な対応でしたので、新たな工数管理と原価計算の方法を検討する必要がありました。私たちが目指したのは、当時の工数管理システムと帳票発行システムでは対応できていなかった、素早く把握できる「案件別の原価管理」と「収支の可視化」です。実は当初、freeeではなくSalesforceを導入しようとしていたのですが、私たちの求める運用が広いため、設計に時間と費用がかかり、思うようなスピードでの導入が進みませんでした。
決め手は、同業他社が示した収支管理の明確な成果。埋もれていた「見積」を”知財”へ変える一元管理
新たな工数管理の方法を探るなか、freee販売の導入を検討されたのは何がきっかけでしたか?
河原司: 自社のためだけではなく、クライアント案件でも、さまざまなシステムを比較して導入を支援していますが、その中で、偶然freee工数管理の事例を紹介するベイジさんのセミナーに参加したことがきっかけです。レッドクリフさんなどの導入事例も信頼できるものでしたし、担当の方にfreeeでできることをいろいろと質問をした結果、良さそうな感じがしたので、勢いよく!一気に導入してみても良いのではないかという考えに至りました。
特に決め手となった点はありますか?
河原司: 実は以前にもfreeeについて調べたことがあったのですが、当時よりも機能が大幅にアップデートしていたことが大きく、特に、freee販売とfreee工数管理を連携して、見積から請求までをまとめて管理でき、案件別の原価管理と収支可視化に対応できる点が決め手になりました。
ありがとうございます。freee販売は2022年11月のリリース以来、3年で500以上の機能開発を実施し、河原様のようなプロジェクト型ビジネスの現場ニーズに応えるサービスとして改善を重ねてまいりました。
案件別の収支可視化を必要とされていたのは、どういった背景があったのでしょうか?
河原司:
まず、見積を蓄積して社内の「資産」にしたいという考えがありました。私は、見積はデザインだと思っています。見積を出すためには「何をどう作るか」を決める必要があり、それは頭の中でデザインしているのと一緒なんですね。
そのノウハウを社内に共有し、知的財産として活用できるようにしたかったんです。
また、見積は最初に出したものからよく変更が発生しますよね。今までは決定した見積をクライアントごと、案件ごとに管理してはいましたが、変更履歴や経緯をさかのぼるのは手間がかかる状況でした。その情報をきちんとまとめ、類似案件への活用などのスピードと精度を上げたいという考えもありました。
freee導入時のサポート体制はいかがでしたか?
田中大資さん(以下、田中): freeeのどの方と話していても、話がきちんと伝わり、理解していただけている感覚がすごくありました。開発部門以外の方でも自社プロダクトについてしっかりと知識があり、こちらの要望を社内に共有し、改善していこうという強い意思がすごく伝わってきましたね。
河原由佳: どの方とも意思疎通がしっかりできて、言語化スキルやコミュニケーション能力が高い印象がありました。それも導入の決め手のひとつですね。
売上の見込みが見える安心感。工数を根拠に適正価格も説明しやすく
freee導入後はどのような変化を感じられていますか?
河原由佳: まず、見積や請求のデータをきれいに管理できるようになったことで、ストレスがなくなりました。
田中: 定期売上の機能で、見込みが見えるようになったのも非常にありがたいですね。経営において、心理的な安心感があります。
河原由佳: さらに、工数に基づいた案件別の原価管理ができるようになったことで、価格の根拠を明確に示すことができ、工数に見合った適正価格を正しい情報を元に説明できることで、お客様にもご理解いただけるという効果も出ています。
freee導入後の変化を受けて、今後どのような展望がありますか?
河原由佳: さらに事業を広げていきたいですし、対応できる業種やクライアントの領域も増やしたいですね。
河原司: 私たちの仕事は、多岐に渡る専門ジャンルの仕事を組み合わせて価値を生み出しています。たとえば一つの案件の中に、特性の違うデザイン作成とイベント企画運営が両方含まれたりするので、そういった複数の領域で同時に工数が発生するときも、freeeで可視化できていれば、収益を把握しながら安心して取り組むことができるはずです。
これまでもそうですが、ひとつの案件から次々に新しい案件が生まれてくることが多いので、ジャンルにこだわらずに取り組んでいきたいです。
河原由佳:
たとえば、新商品の発売についてのご相談を受けたとします。まずはWeb・店舗など用途別に必要な写真撮影をディレクションして、動画を撮って、Webサイトを制作、パッケージや販促物をデザインしたり、イベントの準備〜実施、店舗ごとの陳列案を作る、SNSやメルマガ運用など、一気通貫で関わることが可能です。
それらは1つのプロジェクトのようで、複数の違う案件が同時進行している状況です。freeeを活用することで、各案件が最終的に売上にどうつながっているのかを可視化していこうと思います。
freeeでの工数管理をスタッフの評価や対価に還元。本人の幸せと付加価値の高い人材育成につなげる
今後、事業や対応領域を広げていくなかで大切にされたいことは何ですか?
河原由佳: どの案件にも私たちの大切にしている価値を理解し、品質を維持できる人材をアサインしていきたいですね。
河原司: 事業の拡大における人材の育成という点では、まずは本人の希望や何に幸せを感じるかは大事です。それがモチベーションの基本だと思いますし、合わせて本人の適性も大事ですね。例えばめちゃくちゃスピード速くクオリティ高いアウトプットができるスタッフがいるとします。その人はスペシャリストとして力を発揮し、会社にとって頼りになり仕事のできるスタッフです。だからといって、名マネージャーになるとは限りません。各自の適性で力を発揮してもらい、その結果をしっかりと評価できる制度を作りたいと思います。
人材の育成という点で、freeeの活用を考えているところはありますか?
河原司: 理想としては、工数管理でメンバーの業務量と速度を可視化した上で、アウトプットの質を比較し評価や工賃に反映したいですね。工数管理で収支の把握をすると根拠をもってお金の分配ができるので、スタッフの所得アップにもつながりやすくなります。
田中: Web業界・デザイン業界なんて食べていけない、行っても意味がないという状況になってしまうと、私たちが積み重ねてきたノウハウや価値観、美学などが受け継がれなくなってしまう。その危機感は大きいです。
河原由佳: メンバーにはやりがいのある案件をさせてあげたいし、正当な評価を還元できるようにしたいですね。
Web業界やデザイン業界は、分業化が激しく進んでいます。でも、私たちは基本的に複数の分野のスキルを身につけてもらう方針です。たとえば、このスタッフは写真撮影とデザインのどちらもできる、画像処理とメール配信ができるなど。
スキルマトリックスの項目が評価にもつながりますし、病気や介護、産休などで一定期間不在になるスタッフがいても、他の誰かがカバーでき、復帰する際の安心感にもつながります。ひとつの道を突き詰めているスペシャリストがいるのはもちろん良いことですし、評価が高いのはいうまでもありません。どちらの評価にも繋げていきたいと思います。
河原司: 複数の分野のスキルがあれば、本人にとっても会社にとってもプラス要素とリスク回避ができます。それぞれの分野のレベルは平均的でも、複数の分野に対応できることは、掛け合わせの価値を生み、高い評価につながり、給料にもつながります。また変化の大きい時代ですので、仮に1つの分野の仕事がなくなっても、他にもできることがあるのは、心理的な安定や自信にも繋がります。そういったスキルの管理にも、freeeを活用していけると考えています。
掲載日:2025年11月18日
Company Profile
有限会社アーキテクトタイタン
従業員数:28名
URL:https://taitan.jp/
事業内容
ブランド戦略・販売戦略の企画立案、Webサイト・ECサイトの企画/設計/デザイン/構築/運用等



