freee会計を財務分析に活用。クラウドサービスで外国人雇用の仕組みを改善したい

株式会社CROSLAN 代表取締役 川村 敦 様

課題
初心者でも経理や労務を簡単に

留学時代に元技能実習生のベトナム人たちと出会ったことがきっかけで「外国人雇用の仕組みを改善したい」と、想いを抱いてきた株式会社CROSLAN 代表取締役の川村さん。大学卒業後は企業で経験を積んだ後、起業の道を選びました。


着実に事業を拡大し、freee会計のプランも拡大に合わせてアップグレード。事業がどのような道筋を辿って拡大し、それに合わせてどのようにfreeeのプランを適切に選ばれてきたのでしょう。起業までの道のりや、freeeの活用方法についてお話を伺いました。

クラウドサービスで、外国人雇用の仕組みを改善したい

――事業内容を教えてください。

外国人の人材紹介・受入支援業務、クラウドサービス「SMILEVISA」の開発・運用、語学関連サービスの3つを提供しています。


最初に始めたのは語学関連サービスで、ベトナム語の翻訳や通訳、研修などを行っていました。


――人材紹介の仕事はどういった経緯で始まったんですか?

株式会社CROSLAN


語学関連の仕事が広がっていくなかで「職業紹介もしてもらえないだろうか」と、相談を受けることが増えました。そこで、人材紹介のライセンスを取って、人材紹介の仕事を始めたんです。


――クラウドサービス「SMILEVISA」はどんなサービスですか?

「SMILEVISA」は、特定技能を持つ外国人雇用の書類作成・管理ができるサービスです。


2019年に入管法が改正され、技能実習生だけではなく特定技能の分野でも外国人雇用が可能になりました。しかし、特定技能の外国人を雇用するためには、50〜70ページもの書類を作らなければなりません。ある程度理解している人が作業しても、数日はかかります。


当時、お客さんと夜な夜な電話をしながら、なんとか書類を作成していました。書類作成に時間がかかったら、いつまで経っても仕事が始まりません。


また、外国人受け入れ後も雇用人数、報酬、月の労働時間など定期的な報告が必要です。「書類作成や管理の煩雑さをクラウドサービスを提供することで解決できないだろうか?」と考えたことが、「SMILEVISA」の始まりです。


――語学サービスからどんどん仕事が広がっていったんですね。起業のきっかけを教えてください。

株式会社CROSLAN


大学時代にベトナムのホーチミンに留学したことが大きいです。そこで、技能実習生として日本で働いた経験を持つベトナム人たちと出会いました。


当時から、技能実習生の賃金の低さや過酷な労働環境はメディアでも取り上げられ問題になっていましたが、身近な人から聞いた話は私の心に強く残りました。日本における外国人雇用の枠組みを変えたいと、そのとき強く思ったんです。


卒業論文では技能実習生制度について執筆し、技能実習生がベトナム帰国後、どう変わっていくのかについても言及しました。


「SMILEVISA」のサービスにはそのときの想いも込められていますね。外国人労働者の管理団体や現地の送り出し機関とのやりとりをスリム化してコストを削減することで、仕組みの改善に貢献したいと考えました。

――卒業後すぐに起業しましたか?

大学を卒業して3年間はIT企業でSEとして働きました。事業を興すときに、スキルがあった方がいいと考えたんです。


新卒で入社した会社は副業が可能だったので、会社勤めの頃からベトナム語の翻訳・通訳や、雑貨販売などを行っていました。


2016年2月から個人事業主として活動を開始し、2017年2月に法人化しました。

――法人化した理由はなんですか?

経営者の親戚に法人化を勧められたことがきっかけです。「売上がなくても、法人化した方がいい」と言われました。


法人化してから周りの反応が変わったように感じますし、決算公告をしているので、私自身もより一層、社会に対して責任感が芽生えました。


freee会計を財務分析に活用。SaaSサービスには定期請求機能も便利

株式会社CROSLAN


――法人化の際は、freee設立を利用しましたか?

はい。


freee設立の使い勝手が良かったので、freee会計も利用するようになりました。会社設立当時は私と家族従業員しかいなかったので、ミニマムプランからのスタートでしたね。


――ベーシックプランにアップグレードした理由は?

売上と取引量が増えるにつれて、請求書や領収書の数も増えていきました。税理士、スタッフ含めて複数名招待する必要が出てきて、招待人数の制限を超えたためです。


――アップグレードした感想を教えてください。

アップグレード後は、定期請求書の機能を使えるようになった点が良かったです。「SMILEVISA」はSaaSサービスなので、利用者の方に定期的に請求書を作成する必要があります。freee会計の定期請求書機能では、自動で請求書を作成してくれるので、手間も省ける上に請求漏れの心配もありません。


また、アップグレード後はレポートの種類が豊富になった点も良かったです。部門の複数作成や、試算表、月次の売上の確認、収益の発生源が見える点も便利です。


レポート機能は、資金調達や財務分析に活用しています。使い過ぎている数字を見てコスト管理をしたり、売上確認をしてテコ入れも可能です。私は2〜3日に1回は、レポートを確認するようにしています。

株式会社CROSLAN


――操作面などで困ったことはありませんか?

特にないですね…会計の知識が足りなくて仕分けに迷うことはあっても、全体操作でわからないことはないです。


会計に関してわからない時は、チャットをよく活用しています。freeeは「電話」「チャット」「メール」での問い合わせが可能ですが、私は並行作業をしながら問い合わせをしたいので、チャットを使うことが多いです。


例えば、freee人事労務の初期設定でわからないことが多かった際は、チャットをよく使いました。チャットでもファイル添付ができるので、イメージを共有できる点も便利です。


――freee会計をこれから使用する方に向けてのメッセージはありますか?

freee会計を使用することで、税理士さんや会計士さんに依頼することなく、日々の経理や決算処理に対応できています。


利用する際は、データはできるだけ最初から入力する方が良いと思います。事業の状態を分析できるからです。ミニマムプランは月額1,980円。この金額でデータ分析ができる点は大きな魅力です。エクセルよりも使い勝手が良いので、投資する価値があると思います。


資金調達の際も役立ちます。例えば、日本政策金融公庫に融資の申し込みをした際、取引先トップ3を出す必要があったのですが、freee会計からすぐに出すことができました。ネットが繋がれば、融資面談をしながらその場ですぐにレポートを見せることも可能です。融資だけではなく、補助金や助成金の申請時、エクィティによる資金調達にも役立つでしょう。


株式会社CROSLAN


「SMILEVISA」で、あるべき社会の姿を実現したい

――創業してこれだけは成し遂げたいことはありますか。

創業してからずっと、自社のコアとなる事業を模索してきました。「SMILEVISA」のコンセプトが固まるにつれ、自分の心のなかにあったベトナム人元実習生たちの声が蘇えってきました。


メディアでは外国人労働者の問題が企業にあるという論調が目立ちますが、私は企業が全て悪いわけではないと考えています。無駄にコストや手間がかかることも事実で、それを省いていくことで仕組みを変えたい。弊社のクラウドサービスを活用したことで、あるべき姿の社会になるようにサービスを提供したい。無駄なところにお金を使うより日本人も含めて給料アップするほうが良いと思うんです。


株式会社CROSLAN


そのためにも、「SMILEVISA」の機能を改善し、よりユーザーの皆さんのお役に立ちたいです。今後は求人の自動作成、求職者とのマッチング機能などをリリース予定です。


厚生労働省によると、コロナの影響があっても2021年の外国人労働者の数は172万人以上、JICAの統計資料では2040年には600万人になると予想されています。より早い人材採用につながるよう、今後もサービス改善を続けていきたいと思います。


――本日はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。



Company Profile
会社名:株式会社CROSLAN
住所 :〒541-0046 大阪府大阪市中央区平野町3丁目3−7−908
URL :https://croslan.co.jp/
サービスサイト:https://www.smilevisa.jp/


事業概要
外国人の人材紹介・受入支援業務、クラウドサービス「SMILEVISA」の開発・運用、語学関連サービス


利用サービス
freee会計、freee設立、freee申告、freee人事労務、freeeマイナンバー管理、freeeサイン、freee資金調達