神奈川県秦野市を拠点に、通所介護(デイサービス)、訪問看護、フィットネス、子ども向けスポーツ教室の4事業を展開する株式会社Re ambitious。「あなたらしく生きることを支え合う」をモットーに、「リハビリテーション」を通じて、利用者一人ひとりがその人らしく生きることを支援しています。
同社は現在、4つの事業所で45名の職員を抱えています。これまでバックオフィス業務のすべてを代表取締役の福島努様が一人で担ってきましたが、事業拡大に伴いその負担は限界に達していました。そこで負担軽減のためにfreee人事労務とfreee会計を導入。業務効率化と経営の可視化を実現したことで、介護現場や人材育成に向き合う時間が生まれ、サービスの質向上にもつながっています。その結果、「2024年デイサービス5選」や「かながわベスト介護セレクト20」にも選出されました。
今回は、freee導入前の課題や、導入によって組織がどう変化したのか、福島様にお話を伺いました。
月30時間の事務負担と「1か月遅れの数字」が、経営の足を引っ張っていた
freee人事労務を導入される前、人事労務まわりではどのような課題を感じていましたか。
福島様(以下、福島): 一番の負担は、入退職のたびに発生する書類手続きと給与計算でした。当時は職員がExcelで勤怠を入力し、残業時間は手書き。そのデータを私が月末にまとめ、顧問会計士の事務所まで出向いて先方のPCで入力していたんです。銀行振込も一人ずつ手入力でした。
どんなに気をつけても手入力ゆえのミスは起こります。ミスが判明するたびに事務所へ戻ってやり直し、振込をキャンセルして再入力。人事労務と総務だけで月30時間は費やしていましたね。当時はそれが「当たり前」だと思っていましたが、今振り返ると恐ろしい工数です。
会計業務については、どのような課題を感じていましたか。
福島: まず、現状の経営状態をリアルタイムに把握できておらず、経営判断が常に後手に回っていることに大きな課題を感じていました。
当時の会計フローは、月末に通帳記入をしてから顧問会計士の事務所へ行き、通帳と現金出納帳を見せながら、一点一点仕訳の内容を伝えていくというアナログなもの。その作業を経て、手元に数字が上がってくるのは翌月の半ば。PL(損益計算書)もBS(貸借対照表)も、常に1か月遅れのデータを見ている状態だったのです。
また、事業拡大に伴って依頼業務が増え、会計士への顧問料が月8万円ほどに膨らんでいたことも、コスト面で解消したいポイントでした。
「自分が頑張れば0円」という考えを捨て、freeeを導入
freeeの導入を検討し始めたきっかけを教えてください。
福島: バックオフィスの負担が限界に達するなか、「自分がやり続けるのか、事務職員を新たに雇うのか」の二択でずっと悩んでいました。
しかし、介護業界の知人からfreeeを勧められたことで、その考えが変わりました。「自分が頑張れば0円」という考えを捨て、「月々数万円を払ってでも自分の時間を作る」という投資判断へ、考え方を変えることが必要だと気づかされたんです。
導入にあたり、他社のシステムも比較検討されましたか?
福島: 3社ほど検討しましたが、他社システムは人事労務と会計が連携していないものが多く、不便さを感じました。その点、freeeは一気通貫でデータ連携ができる点が大きな魅力でした。直感的なUIで「これなら自分でも使えそう」と思えたことも、導入を後押ししましたね。
実際に使ってみて驚いたのは、その手軽さです。「ここまで自動でやってくれるのか」という感動とともに、自分の時間が空いたことを確実に実感できています。
「給与明細の手渡し」を卒業、年末調整もスムーズ。正確な勤怠管理で現場の信頼感は向上
職員の皆さんの反応はいかがでしたか。
福島: 最初は戸惑いの声もありましたが、結果的には職員の負担も大幅に軽減されました。以前は幹部職員が一人ひとりに手渡ししていた紙の給与明細を完全にペーパーレス化。各自がアプリで即座に確認できる今のスタイルは、現場からも歓迎されています。
これに加えて、手入力によるミスが激減したことも大きいですね。職員自身がスマホなどで勤怠を入力し、残業代も正確に反映されるため、給与計算に対する安心感が以前とは全く違います。また、外部に丸投げするしかなかった年末調整も自分たちでスムーズに対応できるようになり、こうした細かな業務の解消が、現場全体の「楽」につながっています。
事務工数は1/10!離職率改善と外部評価向上を同時に実現
工数削減によって生まれた時間は、どのように活用されていますか。
福島: 月30時間ほどかかっていた作業が、体感として10分の1の3時間ほどになり、その分、経営に集中する時間が生まれました。事務作業に追われるのではなく、サービスそのものや、職員の働き方に向き合えるようになっています。
たとえば、この2~3年で人事評価や教育体制を一から見直し、離職率を大幅に下げることができました。こうした土台があったからこそ、「2024年デイサービス5選」や「かながわベスト介護セレクト20」への選出といった評価にも結びついたのだと実感しています。
リアルタイムな収支把握が「経営の心理的余白」を生んだ
freee会計も導入されています。経営判断において、特に価値を感じている点はどこでしょうか。
福島: サービスを容易に拡張し、データを一気通貫で管理できる点にfreeeの大きな強みを感じています。会計の移行にあたっては、データの精度を徹底的に確かめるため、最初の1年は以前の帳簿と並行運用しました。この期間を経て「この運用なら大丈夫」という確信を得てから完全に切り替えたことで、極めてスムーズかつ正確な移行が実現できました。
そうして整った基盤の上で、最大の価値を実感しているのが「数字のリアルタイムな可視化」です。たとえば訪問看護事業では、職員が2人離職するだけで、売上減少や採用コストを含めトータルで500万円ほどの経営インパクトが生じます。こうした変化を毎月即座に把握し、先手で対策を打てるようになったことは、経営上、非常に大きな変化でした。精神的なストレスも減りましたね。
代表しかできなかった経理を「現場主体」へ移行!属人化も打破!
戦略的な数字が見えるようになった背景には、どのような工夫もあったのでしょうか。
福島: freeeの操作に慣れ、自社に合った運用の形が見えてきてからは、私一人が抱えていた経費入力を各部署の幹部職員に少しずつ任せていきました。freeeは数字の整合性が取りやすく、入力ミスも検知しやすいため、権限を委譲してもガバナンス上の不安が少ないのが大きなメリットですね。
私自身の感覚としても、劇的な変化がありました。それまでは「経営者が自ら背負うべき苦行」だと思い込んでいた事務作業が、導入後は「歯磨きをするような感覚」で終わるルーティンに激変したんです。代表である私だけでなく、職員全体が本来注力すべき業務に集中できる環境が整ったと実感しています。
決算作業が「1日から1時間」へ。会計士を「経営パートナー」に
そのほかに大きな変化があれば聞かせてください。
福島: 会計まで一気通貫させたことで、決算業務のあり方も一変しました。かつては会計士を交えて丸一日拘束されていた決算作業が、現在はわずか1時間の打ち合わせで終わります。
事務作業を自社で完結させたことで、会計士の方には入力代行ではなく、より専門的な相談に特化していただく「アドバイザー」としての関係へシフトできました。結果、業務の質を圧倒的に高めながら、顧問料の適正化も同時に実現しています。
freeeは「経営の相棒」。10年後にはインフラのような存在に
同じように福祉分野でバックオフィスの課題を抱えている企業に向けて、freeeをおすすめするとしたら、どのような点を伝えたいですか。
福島: 介護の現場では、「自分で頑張ればコストを節約できる」という思いから、なかなかやり方を変えられない方も多いと思います。システム導入にしても「職員がついてこられるか」という不安はあるでしょう。でも、今始めることで、将来「あのときやっておいてよかった」と実感できるはずです。
Re ambitious様にとって、freeeとはどのような存在でしょうか?
福島: なくてはならないインフラのような存在になっていくと思っています。スマホのように、10年後には「入っていて当たり前」の存在として浸透していくでしょう。freeeは機能改定も非常に速く、ユーザーの声が反映されているのが伝わってきます。PDCAの回し方は、経営者として見習いたい部分ですね。
今後、freeeをどのように価値提供につなげていきたいですか。
福島: 継続的な黒字化という土台を定着させることが今の最優先事項です。効率化によって生まれた「時間」と「心理的余白」を職員の安心・安全な環境づくりに充て、それを利用者様への高品質な支援として還元していく。この好循環を、freeeという相棒とともにさらに加速させていきたいですね。

