能登建販株式会社は1979年8月に設立されました。
石川県「能登」地域の「建」設業を中心に、「販」売・レンタル・サービス・ICT工事 等の事業を展開しています。

――freee人事労務の導入前、バックオフィスにはどんな課題があったのでしょうか。

中西様（以下、中西）： 当時は、給与計算用のシステムを利用していたものの、勤怠打刻を紙のタイムカードで実施し、別途集計と入力を行なっていました。弊社は営業所がいくつかあるのですが、勤怠を締めると各営業所からFaxで各従業員の打刻時間が送られきて、人事労務担当者が送られてきた情報をもとに給与計算システムへ勤怠集計の結果を打ち込んでいました。勤怠情報が給与計算システムと連携していなかったため、手入力作業にかなりの時間を費やしていることが課題でした。当時は人事労務と経理担当者は同じ担当者でしたので、とてもじゃないですが1人でこなせる量ではないですよね。

また、毎月の給与の振込処理についても課題がありました。給与計算システムから振込ファイルなどのデータを出力できなかったため、給与支給日の何日か前に人事労務担当者が手入力で各従業員の振込先情報や金額を入力していました。人事労務業務の中でも、特にミスの許されない作業であったため、2、3日かけて入力と確認作業を行なっていました。毎月繰り返す作業であるため、なんとか効率化することができないかと苦慮していました。

――freee人事労務の導入を決めたきっかけを教えてください。

中西： きっかけは、人事労務業務と経理業務を別々の担当者で担うことが社内で決まったことです。やはり、1人で両方の業務を行うことは負荷が大きかったので、人事労務側の業務を私が担当することになりました。せっかく担当するのでしたら、効率面含め業務全体を改善していきたいと考えていましたので、新しいシステムの導入を検討する流れになりました。

――freeeを選定する際に大事にしたポイントはありますか？

中西： １つの製品の中で勤怠、給与計算、年末調整など人事労務に関するほぼ全ての業務に対応できる点ですね。業務のどこか一部分のみに特化したシステムではなく、全体が包括されているシステムでないと改善自体が一部分のみに留まってしまう可能性がありました。様々なシステムを検討する中でfreeeが最もカバーしている業務範囲が広いと判断いたしました。

また、スマートフォン上のアプリから給与明細が見られるなど、ユーザーにとって利便性が高い点も大事でした。実際に、給与明細を見たり年末調整の書類を提出するのは従業員ですので、利用するユーザーの体験も大事にしました。

――freee人事労務の導入によって得られた効果はありましたか？

中西： 勤怠については別途導入したシステムによって打刻をしていますが、freee人事労務とシステム連携をしていますので、毎月自動的に勤怠の集計結果がfreee人事労務に流れるようになっています。これまでのような手入力ではなく、freee人事労務に反映された勤怠情報をもとにして、給与計算が自動的に行われるため給与計算に関する工数を削減することができました。

給与振込作業の効率化もかなり大きいです。freee人事労務では、各従業員の振込先をあらかじめ登録しておき、銀行向けの振込依頼ファイルを作成することができます。そのため、毎月振込先情報や金額を手で入力する必要がなく、給与計算結果からすぐに振込依頼ファイルを作り出すことができます。

これまで、2、3日かかっていた給与振込作業がなんと30分〜1時間程度で完了するようになりました。当然、振込先や金額のチェックは行なっていますが、作業時間を大幅に短縮するだけでなく作業中の精神的な負担もかなり減ったと思います。

――最後に、今後の御社の展望をお聞かせください。

中西： 今回の導入で、人事労務業務をシステム化しましたので、次は経理業務をシステム化していきたいです。freee人事労務がよかったので、会計もfreeeに変更していきたいと思います。導入検討の背景には、電子帳簿保存法など法令対応の観点もあるのですが、一番はfreeeを導入することが業務を見直すきっかけにつながる点です。

弊社の現状の経理業務では、システム変更時に見直す必要のある論点がいくつか存在しています。freee導入をきっかけに業務フロー全体を見直すことで、これまでの課題を解消するだけでなく、そもそもの業務自体を変えていきたいと思います。