キンキダンボール株式会社は、段ボールシート、段ボールケースの製造・販売を手掛ける製造業の企業です。滋賀県草津市を拠点に、滋賀・大阪に3つの工場をもち、2024年で創業50年を迎えました。段ボール製品の研究・開発、提案、製造を通し、多くの製品の配送・物流に関わる準インフラ企業として、サプライチェーンを支える社会的に重要な役割を担っています。
同社では今、将来的なバックオフィス業務の自動化に向けて、DX化を推進しています。とりわけ請求書の発行・送付業務に関しては毎月8-9割が業務の集中する月末の作業であり、残業も発生していたことから、効率化の一貫として、freee請求書の導入に至ったそうです。
今回、バックオフィス業務のDX化の推進を進められている経理・総務業務を担う同社の管理部の方に、freee請求書の導入の決め手や導入後の成果について詳しく伺いました。
課題
・ 仕訳業務や入金消込など、請求書以外にも手作業で行っている業務も多く、自動化して人の手を減ら す必要性を感じていた
請求書印刷・三つ折り・封入により月末に残業が発生、銀行明細と照合しながらの入金消込作業も重荷
――管理部の業務内容とミッションについて教えてください。
当社の管理部は総務や経理、給与計算などの労務管理を担っており現在4名体制です。経営を支えており、売上や原価など経営に関わる財務諸表を遅滞なく正確に経営陣に伝達することが主なミッションになっています。直近では業務の効率化に向けて、バックオフィスのDX化なども担っています。
――freee請求書の導入をいただいた背景として、請求業務にはどのような課題を抱えていましたか?
当社では毎月400通ほどの請求書を発行していますが、そのほとんどが紙での郵送でした。請求書の8-9割は月末月初に発送するため、業務量の多い月末の時期に、請求書の印刷・折込・封入・発送作業に、3〜5時間ほど時間がかかっていました。ときには複数名で封入に取り組んだり、残業が発生してしまうことが課題でした。また請求書発行業務の担当者の変更などもあり習熟するまでにはより負担が増してしまうため、対策する必要がありました。
加えて入金消込や経費精算など人手が関わっている作業も多く存在していました。特に入金消込については、銀行入金明細と照合しながら会計システムの消し込みをすると2.5時間ほど要し、かつミスが発生するリスクも抱えています。
まずは請求書業務の課題から対処するべきですが、将来的にはもっと人の手を減らして自動化を進めることを念頭に、仕組みづくりを進めたいと考えていました。
freeeのサービスとしての奥行きと受取側のシンプルなUXが導入の決め手
――請求書業務の課題解決策の検討は、なぜ今回のタイミングになったのでしょうか?
実はもともと2年ほど前から他社のサービスで請求書の電子化は検討していましたが、当時はなんとか業務も回っていたので費用対効果も考慮して一旦は見送っていました。ただその後取引先も増加し、請求書発行・郵送業務の負担が増し、郵便制度の変更により郵便を出しても到着するのに時間がかかるようになってきました。一方で年々「請求書が早く欲しい」という要望は増え続けています。そのような環境の中で、前述の通り担当者の変更もあり、これはいよいよ対策を取らないとという考えに至りました。
――取引先や郵便の到着スピードなどの外部環境と、体制変更という内部環境のタイミングが一致したのですね。課題解決策としてfreee請求書はどのように知ったのでしょうか?
以前検討していた際は、freee請求書というサービスはリリースされていませんでしたが、freeeというサービス自体は認知していました。おそらくIPOのタイミングだったと思うのですが、会計や経 費精算などオールインワンでやっているサービスがあるんだなと印象的に感じたことを覚えています。
改めて請求書の電子化サービスを検討していたタイミングで、ちょうどfreee請求書の新機能のリリースがありました。サービス内容を知って、担当役員とともに展示会へ赴き問い合わせたというのが経緯になります。
――他社サービスも検討していただいた中、freee請求書を選定いただいた決め手についても教えて下さい。
大きく2つあります。1つは会計や経費精算、労務など各サービスが全部つながっている点です。今後サービスをまとめてバックオフィスの効率化を進めていくにあたり、サービスとしての「奥行き」があったことが一番のポイントでした。他社サービスでも連携はできると思いますが、基本的にはサービスは別々になっている印象です。freee請求書の場合は、画面の上部のメニューで労務や経費精算など様々なサービスにかんたんに切り替えられる使い勝手も魅力に感じました。
もう1つは、万一導入に失敗してもリスクが少ないと感じた点です。freee請求書はお客様のメールアドレスだけで送付ができます。検討していた他社サービスを導入した場合は、取引先側に請求書を受領するためのアカウントを作ってもらう必要がありました。取引先側にも手間をかけてしまうため、万一うまくいかなかった場合には、切り替えが大変になりそうと感じました。freee請求書は受け取り方法もシンプルであり、取引先側の負担も少なかったので安心して導入できました。