経営情報をオープンに 日用品メーカー3代目が目指す「自由闊達」に輝ける会社

平安伸銅工業株式会社

3代目代表取締役 竹内 香予子 氏

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1952年の創業以来、大阪を拠点に日本の住まいに新しい暮らしのアイデアを提供し続けている平安伸銅工業株式会社。今や家庭に身近な存在として何気なく使っている「突っ張り棒」を日本で初めて普及させた同社は、3代目代表取締役・竹内香予子氏の就任を機に、大きな変革に踏み出している。ブラックボックス化していた経営情報をオープンにし、社員一人ひとりが経営目線をもって働ける環境づくりを進めている。その鍵を握るfreee会計について、竹内氏、財務責任者の井戸氏に話を聞いてみた。

freee導入のきっかけにもつながると思いますが、会社の経営情報の開示など、バックオフィスにとどまらず、経営スタイルの変革に取り組まれた背景について伺えますか?

竹内 香予子 氏(以下、竹内): 例えばなんですけど、わたしが平安伸銅に戻ったころというのは、社員の担当が10年20年変わっていないような感じだったんですよ。お互いの進捗を共有するような体制、仕組みもなかった。父が会社の営業進捗が気になるってなったら、直接担当者さんを呼んで、個々の進捗をどうなってんねんと聞くみたいな。開発も然りで、いつまでに何を作るかみたいな納期とか計画みたいなのがなくて、案件が降りてきたら、それぞれみんな頑張ってやって、出来上がった時が発売日みたいな。もちろん会社の財務も公開してなかったり。
何だこりゃって思って(笑)そうしたことをひとつずつ見直していきました。経営的な数字、財務に関しても、決めてることとしては、個人の給与に関わる部分は見えないようにしていますが、そのほかの情報は、基本的に仕入れの部分も販管費の部分も、売上もすべて見える状態にしています。

経営情報の開示、見える化に期待されたことはなんですか?

竹内: 一番は自分ごと化してもらうっていうこと。各部門で自分たちの収支を見て、自分たちで考えて、これだけのことにチャレンジするから、これだけのリターンが期待される、それに対してどういう経費をいくら使ったらいいか、っていうのを自分たちで考えて工夫してもらうことを期待してます。 本質的には現場の人が何にいくら使ったら一番効果があるか、精緻な仮説を立てやすい立場にいると思うんですよ。商品開発から販売まで自分で考えて行動できる状態が理想だと思ってます。

情報の価値は鮮度がすべて。
経営情報を「終わってしまった過去」にしない。

CFOの井戸氏にも変革についてお話を伺った。

平安伸銅ではどのようなお仕事をされてますか?

井戸氏(以下、井戸): 私が主に担当しているのは、財務の責任者にはなるんですが、基本的には管理全般ですね。会計系、購買系、貿易システム、その辺が主要業務となっております。

経営情報はフルオープンされていると伺いました。狙いや効果などについて教えていただけますか?

井戸: 経理の世界では、月締めから報告までに時間がかかりすぎる側面があります。弊社でも以前は、数字が手元に来るまでに10〜15営業日かかっていました。でも、そこに出てくる数字は、もう「終わってしまった過去」でしかないんです。 半月も過ぎたデータを見て「あの時あのアクションが悪かった」と反省しても、現場の熱量はもう残っていませんし、打ち手も遅れます。だからこそ、リードタイムを徹底的に削り、可能な限り早く数字を出す。リアルタイムで状態を確認できることで、初めて数字は改善のための武器になるんです。

なるほど、リアルタイム経営の重要性ですね。オープンという側面についても伺えますか?

井戸: 経営、月次報告、経営報告、幹部報告っていうデータをフルオープンにしてる理由は、通常であれば、経理情報はブラックボックス化しやすい側面があるんですね。各グループの状態や実績を見える化することで、コミュニケーションのきっかけになりますし、お互い何をやっているか理解するので助け合う環境が生まれます。会社の現状って実はこうなんだ、というのを全員が理解できれば、このお金をどう使うべきか、主体性も生まれます。

最初はfreeeに面食らった(笑)

会計業務はfreeeを使っていただいてます。率直に使い勝手というか、どうですか?

井戸: これまでのキャリアでいろいろな会計ソフト、ERPを利用してきましたが、freeeを使うのは初めてです。最初はかなり面食らいました(笑)。
一般的な会計ソフトって、会計の知識を元にして、そこからインプットしていくのが主流じゃないですか。でもfreeeの場合は、インプットは自動化されているので、先に帳票があるイメージ。そして情報を全体像から細部にチェックしにいく。順序が真逆なんです。この流れに慣れてくると、使えば使うほど味が出るというか、ハマるというか。

インプットは銀行データやクレジットカード、基幹システムとの連携でデータとして自動なので、経理あるあるの「処理が漏れてしまいました」が圧倒的になくなります。

リアルタイムに経営状態を可視化し、「点」の数字を「面」の推移で捉える。

freeeは使えば使うほど味が出る、とは具体的にどのような部分で感じていますか?

井戸: 単純に言うと、経理の作業っていうのは、間違えるんですよ。ぼくは以前から、データを点で見るんじゃなくて、推移で見ましょう、っていうのをずっと推奨していて。その推移で見ていて、気になるところを、ドリルダウンして見る、そうすると気づくんですよね、不思議と。「あれ、何か急に少なくなった」とか、「急に多くない?」とか。それで間違いに気づく。

freeeはドリルダウンがしやすい仕組みになっているので、推移を面や線で見れるのが大きいです。結果的に待ちの姿勢になりがちな経理部門が、自分から情報を取りに行くようになって、向こうの部門のほうでもそれに気がつくようになって、たとえば「これは先に出した方がいいよね」って気がついてくれるようにもなる。そうした風土が出来上がると、たとえばいきなり理不尽な締め日をバーンと設けたとしても、風土や仕組みが先にできているので、あまりストレスなく集計できる、っていうのが一番大きいですね。

「freee申告」も導入されましたがどういった目的ですか?

井戸: 税理士さんとの連携を強化したいっていうのが一番の目的です。副産物的なところで、経理メンバーが自分たちの処理したものがどんなプロセスで、申告書にはどう表示されるのか、というイメージを持つことができるようになりました。そうすると「いつまでに、この業務をここまで終わらせないといけない」とか、プロセス全体の時間軸の意識がついてくる。また後工程への影響も理解できるようになるので、何でもチェックするというよりは、ここが重要だよねっていう勘所が養われました。

さらに事業部を巻き込んだ管理会計へと進む中で、「freee for Excel」はどのような価値を発揮していますか?

井戸: 「会計データ」と「非会計データ」を掛け合わせた管理会計の高度化と、その集計作業の自動化に活用しています。例えば、会計データに人数や労働時間のデータを組み合わせ、「人時生産性」や「メンバー平均の時間チャージ」といったサブKPIを管理しています。

これにより、時間チャージが計画時より高くなっている部門は生産性が落ちていないか、といった踏み込んだ分析ができます。異常を発見した際は、各事業責任者へ原因を確認して、業績に影響し得るものは月次報告会で経営幹部に共有するなど、迅速な意思決定のサイクルを回すことができています。

経営状態が見える化されると、
各部門が都合の良い数字をつくらなくなる。

経理も現場もちゃんと実績値で報告し合う文化もつくられてそうな気がしました。

井戸: はい、都合のいい数字を作らない環境を作ることって大事ですよね。
ほかの人や部門には見えてないから、自分たちで集計した数字で「うまくいってます」って報告して、月次報告で全然違う数字が出て揉める、っていうのはよくあるので。
きちんとした数字を、早く提供するっていう風土と仕組みをつくって、全員が同じものを見て、販売・購買・開発、それぞれ違う角度から検証できる状態にする。
経営情報の開示というのは、社員同士が主体的かつ自発的にコミュニケーションをとるためのツールだと思っています。それが土台になると、みんなで数字をつくって、改善していける、自律した組織ができると思っています。

変革の根底にある「変わりつづけることを、変えない。」

色々な変革に取り組まれてきたかと思いますが、その根っこにあるものはなんでしょうか?

竹内: うちの会社が代々引き継いできたものがあるとすれば、変わり続けることを変えないっていうことなんだろうなと思っていて。
もともと私たちの突っ張り棒がヒットした時代は経済成長で、都市化がすごく進んで、住宅がどんどん狭くなっていく中で、それでも限られたスペースでたくさん収納したいっていうニーズがあった。

でも今は、少子高齢化というところもあるし、住宅の事情とか暮らし方とかも多様化してきていて、昔みたいに「みんなこういう暮らしをしてるよね」っていう前提がなくなってきている。
こうした変化に対応して、今まさに「会社が変わらないといけない」というフェーズのときに、ただ商品や売り方を変えるだけではなく、社員の働き方、経営の在り方、そういうものもアップデートしていかなければならないと思ってます。
これからも、良い方向に向くのであれば、変わることを変えずにやっていきたいと思います。

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