月次実績確定が2ヶ月から0.5ヶ月に短縮!freeeはなくてはならない経営戦略パートナー

株式会社カラーズ 代表取締役 田尻久美子様、本部統括部長 鈴木健介様、バックオフィス担当 高橋洋子様

課題
経営の課題をリアルタイムに把握初心者でも経理や労務を簡単に

多世代共生の地域づくりを目指し、高齢者介護から障害福祉、そして子ども・子育て支援まで、多岐にわたるサービスを展開する株式会社カラーズ。事業の多角化が進むなかで、同社はバックオフィス業務、特に会計と労務で大きな壁に直面していました。


月次実績の確定は2ヶ月遅れが常態化し、経営判断に活用できない。従業員の増加と多様な雇用形態、介護業界特有の複雑な手当により、給与計算はブラックボックス化。ついには、依頼していた税理士や社労士から契約を打ち切られる事態にまで陥りました。


こうした状況を改善すべく、freee会計とfreee人事労務を導入。導入後、会計業務は2ヶ月から0.5ヶ月へと短縮され、労務業務は内製化。新たに出会った、税理士や社労士との関係性も「実務代行」から「会社の今後について相談できる存在」へと大きく変化しました。


今回は、株式会社カラーズ 代表取締役の田尻久美子様、本部統括部長の鈴木健介様、バックオフィス担当の高橋洋子様に、freee導入に至るまでの経緯や、実際の活用効果についてお話を伺いました。


導入時の課題

・月次実績が2ヶ月遅れで確定し、経営判断に活用できない
・給与計算の実態が把握できず、従業員からの問い合わせに即座に対応できない
・事業拡大に伴う会計・労務業務の複雑化により、専門家からの契約解除に直面

導入の決め手

・会計・労務業務の内製化と早期化を実現する多機能性
・複雑な事業形態や多様な雇用形態に対応できる柔軟な設定
・会計データと人事労務データのシームレスな連携による業務効率化

導入後の効果

・月次実績確定を2ヶ月から0.5ヶ月に短縮、翌月15日には人件費含めた前月の収支が確定
・未経験者でも対応可能なシステムにより、複雑な給与計算を内製化
・税理士・社労士との関係が「実務代行」から「中長期戦略を相談するパートナー」へと変化
・経営層・マネージャー層の数字への苦手意識が払拭され、データに基づいた自律的な組織へ変革

複雑な会計と労務で「専門家に丸投げ」状態だった。データドリブン経営への変革を阻む壁

――freee導入前、株式会社カラーズ様のバックオフィス業務はどのような体制でしたか?


田尻さん(以下、田尻): 当時は、私が会計や労務を兼務していましたが「間違えるのが怖い。よくわからないから触りたくない」という強い苦手意識がありました。担当はしていたものの、会計は税理士に、労務は社労士にすべて依存している状態でしたね。


さらに、領収書や出納簿などの書類を揃えて税理士にお任せしてから、月次実績ができるのは2ヶ月後。タイムラグが発生することで、月次実績を見ても「なぜこの結果になったのか」が記憶と紐づかないんです。数字を経営戦略に活かせないことに、ずっと課題を感じていました。


――なぜ会計処理にそれほど時間がかかっていたのでしょうか?

田尻: 弊社はミッションに「多世代共生の地域づくり」を掲げ、高齢者介護をはじめ、障害福祉や子ども・子育て支援と、事業領域を積極的に広げてきました。それに伴い、顧客数や取引の種類が急増し、会計業務が複雑化していたんです。


特に介護業界は、課税・非課税の区分、利用者の負担割合など、特有のルールや会計処理があります。事業ごとの成果を確認するための部門別会計も必要になっていたのですが、あまりに複雑になりすぎて、長年お願いしていた税理士さんからある日突然、解約通知が送られてきて……。


今振り返れば、業界知識がないなかで複雑な会計処理に追われ、相当辛かったのだろうと思います。このままではこの先の事業拡大に対応できない、と危機感を覚えましたね。


――税理士でもお手上げの複雑さだったのですね。人事労務業務においては、どのような課題があったのでしょうか?

田尻: 会計と同様に、事業領域の拡大に伴い従業員数も増え、雇用形態が多様化していました。弊社の職員は、非常勤やパート、契約社員、正社員など、本当にさまざまな働き方をしています。さらに、介護業界特有の「処遇改善加算」などへの対応も必要でした。


業界特有のルールに事業の多角化があわさり、会計処理の複雑さからミスも頻繁に発生している状況でした。社労士に一任していたため、私がミスに気づけないという悪循環に陥っていたんです。結果的に、税理士さんと同じように、社労士さんからも「複雑すぎて無理です」と断られてしまいました。


――事業が順調に拡大していくなか、税理士や社労士に依頼しても解決できない状況にあったのですね。

田尻: 「プロに任せきり」の状態では、何かを確認するたびに専門家へ問い合わせが必要でした。タイムリーにデータを確認できないことは、経営判断のスピードを鈍らせます。バックオフィス業務の煩雑さが、会社全体の成長を阻害する要因になりつつあったのです。今後の事業拡大を見据え、自分たちでも管理できる状態をつくる必要性に迫られていました。


未経験でも安心のfreeeのサポート。業界を知り尽くした設計でシステムを一本化

株式会社カラーズ

――システム導入検討時には、どのような点を重視されましたか?

田尻: 最終的に重視したのは、会計と労務それぞれでの業務を内製化できること。そしてそれぞれのデータをシームレスに連携させられることでした。最初に会計システムから検討を始め、複数のサービスを比較検討するなかで、freee会計にたどり着きました。


決め手はfreeeの活用に精通した会計事務所の方に相談できる、freee認定アドバイザー制度でしたね。税理士一覧のなかから信頼できそうな人を選んだ形で。その結果、3ヶ月後には会計の内製化ができるようになったんです。


――freee人事労務はどのような経緯で導入されたのでしょうか?

田尻: freee人事労務を導入したきっかけは、freee会計との連携でした。以前は勤怠管理に別のシステムを使っていたのですが、勤怠設定がうまくいかず、結局は手動で直す部分もありました。手当を計算するために、備考欄に手作業で情報を書き込んでいたため結局ミスが頻繁に発生していましたね。


株式会社カラーズ

高橋さん(以下、高橋): 当初は勤怠管理システムのデータをExcelで計算してから、freeeに反映させていたんです。結局、freeeだけでは勤怠の状況が見えなかったので、二重で確認する必要があり、手間も時間もかかっていました。そこで、freee人事労務と連携できるfreee勤怠管理も導入し、勤怠機能を含めfreeeに一本化したんです。


給与計算の実務経験はまったくありませんでしたが、freee人事労務が労働基準法に基づいて設計されているので、「有給を取得すると法定内の残業になる」といった、今まで把握していなかった労務規定についてもシステムを通じて習得できました。


freeeの導入支援では、本当に手取り足取り教えていただいたので、未経験の私でもすぐに理解できましたし、導入して1ヶ月ほどで給与計算を内製できるようになったのは、freeeのサポートと使いやすさのおかげです。


田尻: freee人事労務導入後、人件費確定までの時間が10日間短縮され、素早い経営改善に繋げられるようになりました。

月次実績確定が2ヶ月から0.5ヶ月へ短縮。財務データに基づくデータドリブンな意思決定が加速

株式会社カラーズ

――freeeを導入してみて、どのような変化があったのでしょうか?

田尻: 導入後の最大の変化は、月次実績の確定がスピードアップしたことです。以前は2ヶ月かかっていたのが、freee会計導入後は翌月15日には前月の収支が確定するようになりました。月次での予実管理が「当たり前」になったことが最大の変化だと感じています。


弊社では、決算業績賞与を支給しており、部門ごとに目標達成した部署に支給する形式をとっています。月次実績を追えるようになったことで、各部署のマネージャーが自部門が目標を達成できているか、月次推移をしっかりと追ってくれるようになりました。


彼らが「自分の部下たちにも賞与を出してあげたい」という気持ちで、数字を意識して頑張ってくれるようになったのは、freee導入の大きな成果です。介護業界で管理者層がここまで数字を見ているのは珍しいと言われるほど、自律的な組織へと成長できました。


――現在、税理士や社労士の方とはどのような関わり方になったのでしょうか?

田尻: 以前は「実務代行」をお願いする立場でしたが、今はfreeeで数字が明確になっているので、実務に関するやり取りは最低限です。社労士の方とは、助成金活用や多様な働き方に合わせた就業規則の見直しなど、会社の未来に関わる決定について相談できるようになり、関係性が深まりました。税理士の方とは、過去の処理ではなく、未来の戦略を話せるようになりいわばCFO的な存在になっていると思います。


freeeはなくてはならない「経営戦略パートナー」。未来を見据えたDX推進

株式会社カラーズ

――田尻さまはDX推進に積極的に取り組まれています。今後の目標についてもお聞かせください。

田尻: 今後は、ローコード・ノーコードツールも活用しながら、データベースを一つに統合し、さらなる業務効率化を目指したいと考えています。現在も介護システムなど、他の業務システムとのAPI連携が進んでいないため、徐々に一本化していきたいですね。freeeはお知らせが追い切れないほど、常に機能が進化しているので、今後のアップデートにも期待しています。


――株式会社カラーズ様にとって、freeeはどんな存在でしょうか?

田尻: 「なくてはならない経営戦略パートナー」ですね。freeeは単なる会計ソフトや人事労務ソフトではなく、当社の多岐にわたる事業をバックオフィスから支え、会社の変化にスピーディーに適応するための基幹システムです。毎日freee会計を開いて数字を確認していますし、freeeがなかった頃にはもう戻れません。導入して終わりではなく、これからもfreeeを徹底的に使いこなし、さらなる成長に繋げていきたいです。


<写真>右から
株式会社カラーズ ​​代表取締役 田尻久美子様
本部統括部長 鈴木 健介様
バックオフィス担当 高橋洋子様


株式会社カラーズ