2008年設立のシステム開発会社、株式会社Rights。業務ソフトウェア、各種アプリケーション、およびIoTソリューションの開発を主軸に事業を展開しています。
同社は以前から案件管理に課題を感じていたそうですが、日常業務の多忙さから抜本的な改善に着手できていませんでした。しかし、オークラグループへの参画を機に、さらに高い水準での案件管理・工数管理を実現すべく、freee販売とfreee工数管理の導入を決定されました。
freee販売・工数管理が同社にどのような変化をもたらしたのか、今回は取締役の内田直寛さん、エンジニアの堀内さん、そしてプロジェクトマネジメントを担当されている今村さんの三名にお話を伺いました。
幅広い実績を持つエンジニア組織をより強く。グループ参画でさらなる発展へ
——貴社の事業概要についてお聞かせください。
内田 直寛さん(以下、内田): 弊社はシステム開発を専門としており、業務ソフトウェアやWebサービス、クラウドコンピューティング、IoTソリューションなど、幅広く手掛けています。アプリケーション開発についても、生活に密着した分野から産業用途まで幅広く対応しています。具体的には、「災害時の安否確認サービス」や「お薬総合検索アプリ」のような一般消費者向けモバイルアプリから、生産現場の効率化を図るFA関連のアプリケーション開発まで、多岐にわたる実績がございます。
2025年1月に、株式会社Rightsはオークラグループへ100%子会社として参画し、現在は従来のシステム開発事業と並行して、オークラグループ全体のソフトウェア開発も担っています。
——社内の運営方針についてお伺いできますか?
内田:会社の方針として、「エンジニアが1人でビジネスを完結させられるようになる」という点を大事にしています。
弊社のメンバー50人中、42人がエンジニアで、営業組織を置いていないのが特徴の一つです。それは、「ものづくり」ができるのは前提として、商談をして案件を成立させることやお客様の要望をヒアリングして設計に落とし込むといった一連のプロセスを、エンジニア自身が1人でできたら理想的だと考えているからです。
この方針の背景には、「彼らが将来、どのような組織で働くことになっても、常に高い価値を生み出せる人材であってほしい」という想いがあります。そのため、メンバーそれぞれが商談、開発、納品、検収までを一貫して担当できるような体制を築いています。
「うちが作りたかったものだ」freee販売の直感的なUIと設計思想に共感し、導入を決断
——販売管理システムを導入された経緯についてお聞かせください。
内田: 以前はスプレッドシートを中心に販売管理を行っていたのですが、データを間違って消してしまったり、必要なデータをすぐに抽出できなかったりして、運用上の課題を感じていました。自社でシステムを作る話も出ていたのですが、日常業務の多忙さからなかなか着手できずにいました。
状況が変わったのは、オークラグループへ参画したことです。これにより、大企業水準の精密な会計と、内部統制を目的とした工数・案件管理が必須となり、システムの導入を本格的に検討し始めました。
——業務プロセスで感じていた課題について詳しく教えていただけますか?
今村 玲女さん(以下、今村): 1つのプロセスを進めるのに二重、三重の管理が必要で、とにかく負担が増大していましたね。全体的に手作業の割合が高く、ヒューマンエラーへの危惧もありました。
私は契約段階からスケジュール管理、工数管理、請求までを一手に担当してていましたが、当時はスプレッドシートに業務ごとに外部のツールを組み合わせて運用していたため、受注や契約のたびに関連ツールを全てチェックする必要があり、案件管理に大きな非効率性を感じていました。
また、請求書や注文請書などは経理の担当者が独自にシステムを作り、1人で担当していたので、とても大変だったと思います。
——freee販売を検討されたきっかけは何でしたか?また、どのようなところが導入の決め手になりましたか?
内田: 弊社では以前からfreee会計を利用していたため、freee販売が候補に挙がりました。導入の決め手は、ツールに込められた思想に共感し、「これこそが、私たちが自社で作りたかったシステムだ」と強く感じたことです。データの構造や、案件と各種項目とのつながり方が、まさに「あるべき形」になっているという印象を受けました。
システム開発においては、ユーザーにとって最適な機能を追求するあまり、「やりすぎないこと」も重要です。自社開発やデータベースで構築できるサービスだと、細かく作り込みすぎることで、かえって時代の変化に対応できなくなります。freee販売は、販売管理に必要な機能が過不足なく、スマートに備わっている点に、エンジニアとして強く共感したんです。
加えて、システムに関する不明点をfreeeの担当者に質問させていただいた際、とても的確で納得のいく回答を頂いたこともあり、迷いなく導入しました。 実際に導入までの準備も2ヶ月で完了し、想定の半分の時間で稼働できました。
——freee工数管理は、どのようなところが導入の決め手になりましたか?
堀内 大史さん(以下堀内): freee工数管理のUIを初めて見た時、操作方法は直感的に分かってもらえるという感覚がありました。「これ以上使いやすくする方法があるのかな?」と思うくらい、完成度が高いと思っています。 実際、具体的な使い方を細かく説明しなくても、メンバーがスムーズに使い始められました。
案件管理の精度や効率が格段に向上。レポート機能で売上見通しもスムーズに
——freee販売の導入後にはどのような変化がありましたか?
内田: 最も大きな変化は、承認フローの確立ですね。以前はスプレッドシートでの管理だったため、承認に関する認識が曖昧になりがちでした。freee販売導入後は、私が承認をするという社内的なルールに基づき、明確なフローで承認を行えるようになり、内部統制の強化に繋がりました。
今村:私としては、「見るところが1ヶ所になった」のがとても大きな変化です。複数のツールを並行して使う必要がなくなり、freee販売で一元管理できるようになったことで、業務効率は大幅に改善されました。
たとえば、以前は見積書に採番するシステムを自作し、複数のツールを使いながら、その番号を一つ一つ貼り付けていたんです。freee販売では、採番が自動的に行われるため、そうした見えない手間が一切なくなりました。
——案件の管理がしやすくなったのですね。
内田: 案件管理の精度は大幅に改善されました ね。
たとえば、以前は本社と営業所とで見積書などのフォーマットに微妙な違いがあったのですが、freee販売によりスムーズに統一・システム化されました。また、保守案件などの定期売上とその他の受注の販売管理を分けられるようになりました。弊社の業態では本来分けて管理が必要なのですが、以前は混在してしまっていたんです。
——管理業務以外ではどのような変化がありましたか?
内田: 弊社では80件ほどの案件が常に動いていますが、それらの案件の進捗確認のために月1回行っていた社内会議を省略できるようになりました。freee販売で個々の案件状況は全てわかりますから。その代わりに、月単位や年度単位の見通しを全員で共有し、しっかりと売上を意識できるような時間を持てるようになりました。
この効率化に大きく貢献しているのが「レポート機能」です。状況確認がスムーズになり、売上予測などを客観的なデータに基づいて立てやすくなりました。親会社から期の見通しを求められた際にも、この機能が大いに役立っています。
また、個々のエンジニアに数字への意識が芽生え始めてたことも、非常に前向きな変化ですね。
忙しい企業こそ導入すべき。管理業務が効率化されれば本業に専念できる
——freee販売の導入を迷っている方に向けて、アドバイスやメッセージをいただけますか。
今村: 忙しい企業ほど、ぜひ試していただきたいです。業務量が多すぎてシステム改善にまで手が 回らず、事務的な面で無駄な工数が生じてしまう。そんなジレンマを抱えているような企業にこそ、freee販売で煩雑な管理業務から解放され、本来の付加価値の高い業務に専念できる体制を整えていただけたらいいなと思います。
掲載日:2025年10月10日
Company Profile
株式会社Rights
従業員数:50名
URL:https://rights-s.jp/
事業内容
業務システム、Webサービス、スマートフォンアプリ、IoTソリューションの設計・開発・運用

