地域に根ざした医療と介護を支える中で、将来的な業務継承を見据え、信頼する百十四銀行の紹介をきっかけにfreee人事労務アウトソーシングを導入。

医療法人社団博友会 / 事務長 花谷 直樹 氏

課題
給与計算から振込までラクにミスなくバックオフィスの体制構築・効率化

兵庫県相生市にて、クリニックと介護施設を運営する医療法人社団博友会さま。
地域に根ざした医療と介護を支える中で、人事労務業務のデジタル化とアウトソーシングに踏み切った背景には、長年の課題がありました。
今回は、導入の経緯やその効果、今後の展望について、博友会事務長・花谷さまにお話を伺いました。


医療法人社団博友会


手作業からの脱却。freee人事労務アウトソーシングで、段階的にデジタル化を目指す

地域に根ざした医療と介護を支える「博友会」

――はじめに、博友会さまについて教えてください。

兵庫県相生市でクリニックと介護施設を運営しています。もともとは「半田病院」という病院だったのですが、1996年に今の形にリニューアルして、1階を外来の診療所、2階から4階を高齢者向けの施設にしています。外来は「半田クリニック」という診療所で、介護の方は「アルテハイムやまて」という老人保健施設です。医療と介護が同じ建物にあるということで、地域の高齢の方やご家族にとっても、安心してご利用いただける環境になっております。 職員は今、30〜40人ほどで、業務の効率化も進めながら、小規模でもしっかりと運営できる体制を模索しているところです。


導入のきっかけは、業務の属人化と“ひと任せ”への危機感

医療法人社団博友会 医療法人社団博友会 / 事務長 花谷 直樹 氏

――freee人事労務アウトソースの導入を検討し始めた背景を教えてください。

私たち博友会では、診療所と介護保険施設の両方を運営しており、人事労務まわりの業務は長らくベテラン職員による手作業で対応していました。給与計算、年末調整、勤怠の集計、社会保険手続きもすべて紙と電卓です。私自身は事務長という立場ですが、実はこの人事労務まわりの業務については、これまで直接深く関わってきたわけではありませんでした。給与計算や社会保険の手続きなどは、ずっと同じ職員が担当していて、いわば「任せっぱなし」の状態でした。ただ、その職員も年齢を重ね、法律や制度変更のスピードについていくのが難しくなって、「その人しかできない」「その人にしかわからない」状態では、業務継続が難しいのではという危機感を持っていたんです。ただ私は別の業務もあって、なかなかフォローもできない状態で。ちょうどその頃に百十四銀行さんにご相談したところ、freee人事労務アウトソースをご紹介いただき、導入を本格的に検討することになりました。freeeを導入すれば、私自身がすべて把握しなくても、なんとかなるかもしれないという安心感を覚えましたね。それに、イニシャルコストを抑えてシステム導入とアウトソースを実現できるということも魅力的でした。


現場に合ったペースで、少しずつ仕組みを整えている最中ではありながら、 導入前よりも給与計算に1〜2日ゆとりが生まれた

――導入後、具体的にどのような変化がありましたか?

紙での給与明細作成や年末調整、手書きでの手当記録など、これまで手を動かすことに追われていた事務作業が、だいぶスムーズになりました。特に、年末調整の時期は本当に忙しく、確認や集計ミスも出やすかったのですが、freeeに切り替えてからはそのプレッシャーが軽くなりました。入力項目のチェックはfreeeのオペレーターが実施してくれています。勤怠データの確認も、以前は全て紙で照合していましたが、今はデータを画面上でチェックしたり、freeeの画面をプリントアウトして紙でダブルチェックしたりと、柔軟な運用が可能になっています。これまで任せっきりだった分、私だけが作業するとミスが起こるかもしれないという心配もありますので、以前からの担当者とのダブルチェックは欠かさずにするようにしています。進め方はアナログですが、担当者にはこれまで通り紙ベースで確認してもらうようにしていて、間違いがあれば紙に赤字で書き込んでもらい、それを私がfreeeに反映するというやり方をとっています。多少手間はかかりますが、無理に全部を変えるより、今の自分たちに合う方法を選ぶことが大切かなと思っています。それでもfreee導入前より1〜2日は余裕ができたと感じています。


思わぬところで役立った月額変更届の自動処理機能

――当初の想定以外にも、freeeを導入したことで得られたメリットがあれば教えてください。

一番助けられたのは、月変(月額変更届)の自動処理機能です。今までのやり方では差異を見つけづらくて、年金事務所から「届け出が抜けています」と指摘されてしまったこともあったのですが、freeeでは自動処理で進められるので大変助かっています。これまで手作業では抜け漏れが出ていた点をシステムが補ってくれる安心感は、本当に大きなメリットですね。特に昇給や入職後3ヶ月などの届け出の必要性が増すタイミングでは、こうした仕組みの有無が大きく影響してきます。人が気づかなくてもfreeeがフォローしてくれるという点が、法人全体のリスクヘッジになっていると感じます。


――導入にあたり、現場の反応や運用面で工夫された点はありますか?

やはり、紙での処理に慣れた職員にとっては画面操作や小さな文字に慣れるのが大変です。だからこそ、デジタルだけに頼らず、紙ベースも併用して運用しています。freeeの画面を印刷して確認したり、手書きで修正メモを共有したりと、アナログの良さも残しています。

freeeのサポートに感じた安心と、さらなる期待

医療法人社団博友会

――freeeのサポート体制はいかがでしょうか?

初期導入時には、必要なデータや書類の準備などもfreeeの担当の方がサポートしてくださって、非常に助かりました。自分たちだけでは「この書類で合っているのか?」と不安だったと思います。私自身これまで携わっていなかった業務のため、わからない用語もまだまだたくさんあるので、エラーで修正指示が出たとしても、そのエラーの意味がわからなかったかもしれませんね。


今後は長期的な視点で、段階的にデジタル化を進めていきたい

――今後、freeeを活用してどのようなことを実現したいですか?

勤怠管理の自動化や、今は多くの職員に対して手渡ししている給与を、口座振込に移行することなども考えています。ただ、現状は職員の年齢層も幅広く、現金支給のほうが便利だと感じている方もいるため、いきなりすべてを変えるのは難しいのが実情です。先代からの伝統を引き継いで今に繋がっているので、それは大事にしたいという思いもありつつ、時代に合わせていく必要も感じているので、様子を見ながら自分たちに合った運用を取り入れていけたらと考えています。 freeeには、そうした私たちの今に寄り添いながら、段階的に理想の働き方へと導いてくれることを期待しています。クラウドだからこそ、新しい機能がどんどん加わり、柔軟に進化していく点も大きな魅力ですね。


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