バックオフィスのインフラをfreeeで構築。作業時間を90%削減することに成功

NPO法人フラットハート 理事長 三ツ橋 さん

課題
バックオフィスの体制構築・効率化

2016年に創業し、2018年には障害のある方と共に働く「カフェおからさん」のオープンを果たしたNPO法人フラットハート。障害のある方が地域のなかで自分らしく生きられることを目指す福祉施設(就労継続支援B型)の運営を続けております。


持続可能な最適な支援を実施するためにも、非効率な体制から脱却し持続可能な経営を実現することが必要。「労務業務のインフラ構築」の考えのもとfreee人事労務を導入しました。導入の経緯や解決できたことについて、理事長の三ツ橋さんにお話を伺いました。


事業内容や立ち上げた経緯を教えてください

現在、フラットハートでは就労継続支援B型事業所として運営し、障害のある方のサポートをしております。ただ、他の事業所と違い一生懸命に仕事だけに打ち込むのではなく、生きづらさを感じている人が社会と接点を持つことで、長くお付き合いができる居場所を作るイメージで運営しています。そのため、職員と障がい者の比率を行政推進の1:7ではなく、個別支援を重視した1:2.5や3で実施しています。


個別支援を重点に置けたのは、元々は障がいを持った子供の親御さんや知り合いが集まってフラットハートという団体になったためです。おかげでとてもアットホームな雰囲気を作れましたし、地域の小学生や高齢者と交流するイベントが豊富なことも特徴です。


フラットハート


抱えていた課題を教えてください

福祉業界や小さな会社で多いと思うのですが、「アナログによる非効率な労務業務」が経営を圧迫していることです。具体的には、労務の専門家を雇用し勤怠の記録・集計・給与計算などあらゆることを紙やエクセルで対処し、一つ一つ確認しながら作業をすることが一般的でした。


しかし、アナログな方法では人為的ミスが多発し他の職員がフォローをすることで作業時間が増えますし、行政の監査に対する対応も遅れを取ってしまいます。また、労務の属人化を作り出してしまうため、担当者が退職すると誰も状況がわからなくなり会社経営の危機になってしまいます。


特に、フォロー業務や書類保管が発生する=人件費や保管コストが発生することを意味します。結果として経営を圧迫し障害のある方に最適な支援もしづらくなることが想像に難くないです。


さらに、勤怠に関しては職員が記録を忘れたり入力を間違えると給与計算が狂ってしまうため、正確な情報の記録が必要不可欠です。しかし、勤怠記録を促すことや確認作業もアナログのため労務の負担が大きく、給与振込を終えても「本当に大丈夫なのか?」と心配事が絶えない状況が続きます。そのため、「不備や作業時間の減少」「ITを活用した生産性の向上」「素人でも労務作業をできる」ような体制を作る必要がありました。


フラットハート


freee人事労務を導入した経緯や決め手を教えてください

労務のインフラを作る方法を探していた時、freeeからの広報を見て問い合わせをしました。当時、色々な会社のツールを見ていたのですが、「直感的に操作がしづらい」「構築に工数がかかる」「お試しがしづらい」ため悩んでいたんです。


そのような状況でfreee人事労務を見せてもらった時、システムが私に合わせてくれる感覚がしたんです。まるで寄り添ってくれるように直感的に操作ができ、これなら職員も抵抗感なく活用できると実感しました。


とはいえ、本当に自社に適しているのか?自信がなかったため、導入して後戻りできない怖さがありました。そのことを伝えると、「1ヶ月だけの利用もOKで元の状態に戻すことができる」と教えてもらい、安心して実証実験を行いながら運用の不安点を解消できました。さらに、人事労務の知識や経験を学ばせてもらいながら業務フローを構築できたので、導入をしようと思いました。


また、他のITツールと連携できることも魅力に感じました。freee人事労務とfreee会計を連携することで給与計算・振込まで簡略化できますし、ミスと確認作業を減らせる印象でした。


あと、freee人事労務を導入することで手書きの時に比べて勤怠不備を減らせたのですが、「プライベートで会社付近にくる」「朝忙しいと打刻漏れをする」など、GPS打刻やiPad打刻に対して改善の余地を感じておりました。


そんな時、LINE WORKSさんとの連携のプレスリリースを見ました。LINE WORKSとfreee人事労務を連携することでスマホで勤怠打刻を完結できることを知り、これなら職員もより打刻してくれるなと。


ITツールを使い慣れていない職員が多いですが、LINEなら習慣化されているんですよね。LINE WORKSはビジネス版のLINEのため、職員も抵抗なく利用できますし、出勤の15分前に打刻を促すアラートを職員のスマホに出せるので、私が理想とする「職員が意識しなくても動ける仕組み」を作れるイメージがありました。


フラットハート


導入して効果はありましたか?

ありました!作業時間を90%減らすことができました。体制としては、まずシステムで自動でシフト表を作り、それをfreee人事労務に反映しLINE WORKSで職員の出勤15分前にアラートを飛ばす仕組みにしました。仮に勤怠不備があってもらLINE WORKSに連絡が自動で届き、職員が修正するように促してもいます。最後は人力にはなりますが、シフト表と人事労務の勤怠状況を確認し、締め作業をして給与振込を実施しています。


結果、打刻漏れや作業ミスが減ることでチェックやフォロー業務も少なくなり、スムーズに給与反映・振込を実行できています。特に属人化も解消されたので、誰でも労務作業を管理でき、私自身は経営に注力することができています。


また、IT活用に対して抵抗感がなくなったのも大きいです。福祉業界は他の業界に比べてITに嫌悪感を抱く人も多いです。実際、一部の職員から導入への反対がありました。しかし、freeeの直感的に操作ができる点やLINE WORKSのように親和性のあるツールを利用することで、「まずはやってみる」という気持ちを持ち、利用後は納得してもらえたのも嬉しかったです。


NPO法人とはいえ、最適な支援をするためには安定した経営基盤が必要不可欠です。そのためにはよりITツールを利用し生産性を向上しなければいけないので、今後も職員のITツールの活用を促進していきたいです。


フラットハート


御社の今後の展望について教えてください。

私たちは、最善・最適の幸福の提供を使命とし、絶えざる研鑽と成長を誓っております。今後も、利用者や地域社会から愛され、満足していただけるサービスの提供に努めるとともに、職場環境の向上や社内文化の醸成を通じて、職員が働きがい・生きがいを感じられる魅力のある法人としての更なる成長と発展を目指してまいります。


最後に、導入を検討している企業様に向けてメッセージをお願いします。

私たちの取り組みやサービスが、皆様の事業や組織運営においても有益なインスピレーションとなり得ることを願っております。質の高いサービスを提供し続けるためには、組織全体での協力と研鑽が不可欠です。


私たちは、社会福祉事業の一翼を担う法人として、社会から求められるニーズに応え、持続可能な成長を遂げることを目指しています。導入を検討されている皆様とも、このような価値を共有し、共に成長していけることを心より楽しみにしております。


NPO法人フラットハート