コロナ禍で事業が急成長し業務量が倍に 複数のfreee製品導入でバックオフィスメンバーを増員せずに安定的な業務を実現

WHITE CROSS株式会社 執行役員/人事部部長 永畑 雄太 さん

課題
バックオフィスの体制構築・効率化

WHITE CROSS株式会社は、歯科専門情報サイト「WHITE CROSS」を通じて、歯科業界で役立つコンテンツを提供しています。同サイトは、2015年に設立され、コロナ禍で利用者が急拡大。いまや3人に1人の歯科医師が利用するほどに成長しました。


事業拡大に伴い、月間1500件以上の決済が発生することもあったそう。しかし、この状況でも「バックオフィスの人員を増やさずに乗り越えられた」と、執行役員・人事部長の永畑雄太さんは言います。


現在までに6つのfreee製品を導入しているとのことで、永畑さんにfreee導入の経緯と導入後の変化について伺いました。


コロナ禍で需要が急増 バックオフィスの人数はそのままに月間1500件以上の決済に対応

――御社の事業概要を教えてください。

永畑 雄太 さん(以下、永畑): 私たちは、歯科業界情報サイト「WHITE CROSS」を運営しています。歯科業界で働く歯医者さん、歯科衛生士さん、歯科技工士さん、さらには、歯科助手さんまで幅広い人たちが訪れるサイトです。


オウンドメディアを軸に、動画配信や企業のプロモーション支援サービスを行うメディア事業と、歯科医院と歯科技工所をつなぐDXプラットフォーム「技工くん」を提供するクリニックDX事業を展開しています。


歯科医師は、大学卒業後、経営のノウハウがないまま開業するケースが少なくありません。独立・開業後、集客やマネジメント、資金計画、採用など経営について苦労している歯科医師が本当に多いんです。


当社の代表は歯科医院の3代目で、自身の経験から「もっと良質な情報を取得できる仕組みを作りたい」と、2015年に設立しました。


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――現在のバックオフィスの体制について教えてください。

永畑: 業務委託の方も含めると、社員数は全体で70人ほどです。そのうち、バックオフィスは、経営企画も含めると7人です。主にfreee会計を使っているメンバーが3人で、freee人事労務は主に私が利用している状況です。


――コロナ禍で事業の需要が急増したとお聞きしました。バックオフィスの業務もかなり増えたのではないでしょうか?

永畑: 倍以上の業務量になりましたね。月間1500件ほどの決済が発生するので、必然的に仕訳の量が増えます。当然、人力だけではまかなうのが難しいので、Stripeの売上データを自動でfreee会計に取り込むように設計。他にも連携できるサービスを駆使し、バックオフィスの体制を整えていきました。


おかげさまで、バックオフィスの人員を増やすことなく、freee会計や他のfreee製品、アウトソースを活用しながら乗り越えることができました。


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――それは良かったですね! 現在、複数のfreee製品を導入していますが、主にどの製品を利用されているのか、あらためて教えてください。

永畑: freee会計とfreee人事労務を使っています。今ではなくてはならなくなったfreee会計ですが、もともとはなんとなく使っていたんです。当時は「どう活用するか」のイメージができておらず、会計士の先生と共有するために使っていた感覚でした。


freee人事労務は、2018年から導入。それ以前は、別のサービスで労務管理していましたが、2020年頃に経理のメンバーがジョインしたことで、本格的にfreeeを中心とした業務に切り替えました。


どの企業も、ビジネスが拡大する過程で、人員を増やすのか、システムを導入するのかは悩みの種になるでしょう。単に、システムを導入したら全てが解決するものでもありません。一旦、ゼロベースで考え、今の組織や体制にどうフィットさせるのか、目的に合うサービスを選ぶことがポイントだと思います。


――freee導入の決め手は何だったのでしょうか?

永畑: 他社サービスとの連携が豊富なことと、freee同士での連携が簡単なことですね。多角的に考えて、メリットが大きいと判断しました。


特に、freee会計とfreee人事労務の連携が大きかったです。毎月、経費申請や購買申請などを合わせると、月間500件近い申請が各社員から上がってくるのですが、組織変更した時にも、人事労務の登録情報を改変するだけで、会計とうまく連携することができました。


大きなトラブルなく、スムーズに連携できるのは、大変ありがたいと感じましたね。


学習コストを抑えられるのが大きなメリット

――御社では、freee福利厚生、freee健康管理など社内向けサービスも活用されていますよね?


永畑: freee福利厚生は、社員への還元や企業側のメリットが大きいと考え、導入しました。freee福利厚生を通じて、借上げ社宅制度を活用している社員は、今のところ7人ですが、社内の認知度を広めたいです。また、採用時に応募者から問い合わせをいただくこともあるので、採用面でもメリットになっていると感じています。


freee健康管理は、サービス開始時にちょうど当社の正社員数が50人を超えたタイミングだったこともあり、導入を決めました。健康診断やストレスチェックについて、どう対応しようか模索していた時期だったので、ニーズとサービス内容がマッチしました。まだ活用段階には至っていませんが、安定的に使えるようにしていきたいです。


他にも、freeeカードとfreeeサインを導入しており、メインで利用しているfreee会計と人事労務と連携しながら活用しています。


――複数のfreee製品を導入するメリットは、どんなところにあるのでしょうか?

永畑: UIやUXが統一されている点が大きなメリットではないでしょうか。管理画面や登録・申請画面のがUIが同じなので、メンバーたちの学習コストを抑えられます。新しい仕組みを取り入れると、慣れるまでに時間がかかってしまうので。


新たなマニュアルを探す必要がないのは大きな強みになりますし、申請などでfreeeに関わるメンバーたちも、ストレスなく使えています。


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freee会計とfreee人事労務は両方を掛け合わせてこそ、本当の力を発揮する

――バックオフィスについて、今後の展望を教えてください。


永畑: まず、会社全体の展望として、上場を目指しているので、今年はより一層、勝負の年だと感じています。しっかりと利益を出しながら、歯科業界を支えていける企業になりたいですね。


そのためにも、内部統制は非常にカギになってきます。freeeをうまく活用しながら、一気通貫で細部まで確認できるよう、効率的なバックオフィスを心がけていきたいですね。


――これからfreeeを導入しようと考えている企業の担当者に向けて、メッセージをお願いします。

永畑: freee会計もしくはfreee人事労務の、片方だけ使うのはもったいないと思います。導入する際は、freee会計とfreee人事労務を連携されることで、本来の力を発揮できると思っています。


また、クラウドシステムは、使っていくほど、機能が充実していくのが魅力です。問い合わせもオンラインで対応いただけますし、「もっとこうなってほしい」という声が反映されやすいと感じます。


個人的には、freee人事労務を一番よく使っているので、今後も機能が追加されるとうれしいですね。


(執筆:つるたちかこ 撮影:小野奈那子 編集:ノオト)