9人日から2人日に削減 旧態依然とした勤怠管理・給与計算をfreee人事労務で改善

課題
エクセル・紙管理からの脱却

大阪と東京の2拠点を軸に、ソフトウェア開発や運用、保守などを行う株式会社パワーハウスは、2021年に創業30周年を迎えます。


かつて、さまざまな現場へ常駐する社員の勤怠管理に使われていたのは、創業時にExcelで作られた勤怠管理表。月末になると、全員分のファイルがメール添付の形で管理部門に届きます。その数はなんと約300通。


これらを元に給与情報をまとめるまで、3人で3日間ほどかかっていたそう。しかし、2018年のfreee人事労務導入後は、1人でも2日ほどで終わるまで工数が削減できたと言います。


大きな工数削減につながったfreee人事労務の導入経緯について、パワーハウス代表取締役社長 亀谷広美さん、東京事業部管理本部課長 森髙義樹さんにお話を伺いました。

  • 【課題】
    • 社員数増に伴い、Excelでの勤怠管理に限界を感じるようになった
    • 移動中など空き時間にも入力できるようクラウドシステムの導入を検討
  • 【導入の決め手】
    • スマホでも問題なく利用できることと、操作性の良さからfreee導入を決めた
    • 勤怠と給与計算、経費精算が1つにまとまっている点にも利便性を感じた
  • 【導入後の効果】
    • 3人×3日かかっていた給与計算が、1人×2日で終わるまでに短縮
    • 年末調整もペーパーレス化、Web上で完結するようになった

Excelでの勤怠管理が社員数増で限界に freee人事労務導入へ

――freee人事労務導入前のバックオフィスはどのような状況だったのでしょうか。

亀谷広美さん

亀谷広美さん(以下、亀谷) 当社は30年前に創業したのですが、その頃に私が作ったExcelの勤怠管理表をバージョンアップしながら使い続けてきました。Excel上で全部管理できるように作り込んでいて、社員はそれに記入し管理本部が集めて、精査するという手順を踏んでいました。


社員からしたら、とても不便だったと思います。お客様のところに常駐している社員も多く、仕事を終えて家に帰ってからパソコンを開いて、勤怠管理表に入力して、管理部門にメールで送って……という作業を毎月やらないといけない。正直、面倒くさいですよね。

森髙義樹さん(以下、森髙)しかも、勤怠ファイルと経費ファイル、それぞれメールで1通ずつ送るルールになっていました。月末に社員やお客様先から、およそ300通ものメールが届き、添付ファイルをダウンロード。さらにデータを手動でコピー&ペーストするという作業を、私が配属された2017年当時やっていました。


さすがに手作業が嫌だったので、マクロを組んでダウンロードしたら全部読み込むようにしたのですが、それもいまいちで。そこで、2017年頃からクラウドで勤怠管理できるツールがないか調べ始めました。


亀谷 大阪の管理部からも同じ悩みを聞いていましたし、社員とランチ会などで話したときも「勤怠表なんとかできませんか」という声を直接聞いていました。


社員としても移動中などの空き時間に入力作業を終わらせられたら便利ですし、こちらとしても管理をもっと簡単にできたらいいという思いから導入しようと決断しました。



ITエンジニアが多いため、導入はスムーズに完了

――freee人事労務を知ったきっかけを教えてください。

森髙義樹さん

森髙 当社取締役が見つけてきました。もちろん他の会社の製品も、代表がいろいろ調べて検討していました。売り切りのパッケージソフトよりも、どこからでもアクセスができるクラウドのほうが便利ということで、主にクラウドツールに絞って探しました。検討基準はそのほか、スマホでも問題なく作業できるか、操作性の良さはどうか。あとは金額ですね。


亀谷 以前は勤怠情報をExcelで入力するだけでなく、領収書を後で送ってもらう手間もあったのですが、同時期に導入したfreee会計の経費精算機能であれば、領収書を写真で撮って送れば済むところに、利便性を感じました。

森髙 使いやすさについては、他社製品も動作を見せてもらっていたのですが、その中でもfreeeは勤怠と経費精算の機能が1つのサービスにまとまっていたのが良かったかなと思います。


――導入まではどのようなスケジュールで進められましたか?

森髙 本当は2017年に導入しようと検討していたのですが、管理本部の負荷やほかの予算との兼ね合いで、翌年にずれ込みました。2018年6月から導入を開始して、4カ月ほどセッティング作業を行い、9月からの1カ月間は、社員にもアカウントを発行して、試しに使ってもらうことに。ほとんどがITエンジニアということもあり、楽しそうにバグ探し感覚で使っていましたね(笑)。そして、10月から本格的に稼働しました。


2021年4月からは、大阪でも本格的にfreee人事労務を使い始めています。


――先に東京から導入された理由は何でしょうか。

森髙 当時は大阪が本社だったこともあり、一度、東京支社で新たなシステムを試してみましょうという判断になりました。実際導入したところ問題がなかったので、2021年4月から大阪での導入を始めたという流れです。


――freee人事労務を導入するなかで、苦労したことはありましたか?

森髙 私自身がもともとエンジニアなので、新しいシステムの導入自体は、そこまで苦労することはありませんでした。それよりも、総務経理についての知識がそれほどなかったので、その点の苦労が多かった気がします。


亀谷 先ほども話に出たように当社のエンジニア率は、90%なので、みなさん、すんなりと新しいシステムに入れたようです。


ただし、大阪の管理本部の場合は、数年前に入社した森髙と違い、30年間ずっとExcelで運用してきた事情があったために、新たなシステムの導入に不安があったようです。人数も200名以上いる東京と違い、60数名なので、Excelでも十分に運用できるんですよ。でも、いざfreee人事労務を導入してみたら、すんなりと進みましたね。


やはり、ずっと行ってきた方法から新しいやり方へ変えるのは、誰でも不安があります。でも、ずっと過去のやり方を続けていたら、一生新しいことができないので。


森髙 以前の方法では、社員が増えたら管理担当も人数を増やさなければなりません。それは難しいというのが、正直なところでした。



以前はこのようなExcelで作成した勤怠管理表をやり取りしていたという




――現在、freee人事労務とfreee会計をご利用いただいていますが、両方とも利用しようと思った理由についてお聞かせください。

森髙 もともとExcelで行っていた勤怠管理と経費精算の両方の問題を解消するためにはどうしたらいいかと相談させていただいたところ、freee人事労務だけでなく、freee会計も導入すれば解決できるとのことだったので、両方使っています。


今のところ、freee会計は経費精算のためにしか使っていないのですが、将来的には会計処理と、2022年1月の電子帳簿保存法の改正があるので、どんどん活用していこうと考えています。


亀谷 改正電子帳簿保存法についても、freee側で早急にご対応いただいているのが、素晴らしいですね。


勤怠管理だけに対応するシステムは他にもいっぱいあるのですが、給与計算・会計まで含めて、バックオフィス全体の改善を考えられるようにしたい思いがありました。freee人事労務とfreee会計とで、給与や経費などの情報がひとつのデータベースで共有されている点もよかったです。



給与計算の工数は大幅削減 カスタム項目も有効活用


――freee人事労務について、特に活用している機能はありますか?

森髙 勤怠管理の機能は概ね使っています。導入当初から承認フローを細かく設定しており、それによって、現場のことは現場の人間がちゃんと管理することの意識付けができました。以前は休暇や有給申請もメールでやり取りしながら管理していたのですが、全てfreee人事労務に移行しています。


また、労務管理については自前で作った社内システムがあったのですが、カスタム項目機能を活用して、freee人事労務に移行していますね。
(※カスタム項目:従業員マスタに任意の項目を追加し、様々な情報を集約できる機能)


例えば、緊急連絡先、社員の等級情報、あとは採用に関する項目として最終学歴などです。給与の辞令もメールで通知していたのですが、各従業員に見せる画面にPDFファイルもアップロードできるので、それを利用しています。ほかにもテレワークの申請など、さまざまな申請について、カスタム項目を使って管理しています。

亀谷 私の場合、全従業員の勤務時間を毎月細かくチェックするのに、freee人事労務を活用しています。Excelでの管理は、結果が見えてくるまで時間がかかっていました。でも、freee人事労務を導入してからはリアルタイムですぐ確認して、社員に問い合わせができるようになりました。



――freee人事労務を導入したことで、一番効果が出たのはどういったことでしょうか。

森髙 以前、Excelを用いた給与計算では、3人で3日はかかっていたのですが、今は私一人で2日で終わるようになりました。工数削減は効果がありましたし、私自身、確認作業が楽になりました。


亀谷 他にも効果が出たものとしては、年末調整があげられるのではないでしょうか。これまでは紙の書類を全員に配布して手書きしてもらい、印鑑を押して提出してもらっていたのですが、freee人事労務を導入してからは、ウェブ上で質問に答えたら終わり。本当に楽で、すぐに終わりましたね。



――工数が減った分、何か新たに取り組めるようになったことはありますか。

森髙 月末月初の大変な時間が減らせたのは、大きかったですね。私はもともと人事や経理の知識があるほうではなかったので、空いた時間で勉強ができるように。また、電子帳簿保存法について、バックオフィス側がどう対応すべきか調べることもできました。


さらに、採用や入社式、内定式などの準備といった人事周りの時間もよりかけられるようになりました。


亀谷 管理本部は月初、声もかけられないほどの状態でしたよね。誰にも何も頼めなくて……。スケジュールにも「声をかけないでください」と書いてあるほど。でも、管理本部に頼まなければいけない急な用事ほど、月初に起きるもの。入社式などの会社行事も月初が多いですよね。


森髙 現在は「第一営業日の午前中だけは避けてください」くらいになりましたね。


亀谷 もう全然違いますよ。月初の2、3日は何も頼めない時に比べたら、午前中だけになったので。新たにできた時間で、社員一人ひとりに気を配って、みんなが喜ぶようなことをもっとやってほしいと思っています。



――これから導入を検討するような企業へメッセージをお願いします。

森髙 バックオフィス関係の作業をExcelで管理しているのであれば、絶対に何かしらのシステムを導入したほうが良いと思います。また、人事労務と会計の情報を個別に管理するのも面倒なので、同じシステムで管理できるようにしたほうが良いでしょう。さらに、このご時世でオフィス以外でも作業できるよう、スマホでも操作できるようにしたいのであれば、freee人事労務をおすすめしたいですね。


亀谷 会社の規模にもよりますが、社員数が急激に増えているようなところならfreeeの導入がおすすめです。特に今後200〜300名と社員数が増えるようであれば、freee人事労務とfreee会計の両方を導入して、管理したほうが良いと思います。


社員数の増加を管理部門の人数増加で解決するのは限界がありますし、担当の方がやめてしまうとスムーズに処理できなくなる属人性の問題も発生するので難しいでしょう。


30年前、総務や経理のコストを削減したいという思いからExcelのマクロを活用し始めました。当時としては、最先端の方法だったと思います。しかし、現在はExcelでの管理は古くなり、freeeのようなクラウドシステムが大きな革命を起こしました。


会社は常に変化しなければなりません。効率化だけでなく、リスクヘッジの観点でも、freeeのようなシステムを導入したほうが良いでしょう。



(取材・執筆:ミノシマタカコ 撮影:小野奈那子 編集:杉山大祐/ノオト)