freee会計×freee人事労務を活用し、少数精鋭のバックオフィス体制でIPOを実現!

株式会社ヌーラボ 取締役 管理部長 赤津 光成 さん
経理課長 田畑 真理子 さん 人事労務課長 新谷 圭子 さん

課題
バックオフィスの体制構築・効率化内部統制・IPO準備の効率化

組織やチームのコラボレーションを促進するサービスの開発や提供を行う株式会社ヌーラボ。IPOを目指すタイミングで、準備に必要な要件を満たすSaaSのサービスを探していました。freee導入前には、自社開発のシステムを使い、勤怠や業務管理を行っていましたが、2018年にfreee会計、freee人事労務を導入し、IPOへの準備を推進しました。


freeeの導入をどのように決め、導入したことでどのようなメリットがあったのか、株式会社ヌーラボ取締役管理部長 赤津光成さん、経理課長 田畑真理子さん、人事労務課長 新谷圭子さんにお話を伺いました。


IPOに必要な条件を満たすシステムの導入と人事労務の一元管理が課題に

――まずは、貴社の事業について概要を教えてください。

赤津光成さん(以下、赤津) : 当社はプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を中心としてSaaSのソフトウェアの開発販売を行っている会社です。


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――続いて、ご担当社様のプロフィールについてもお聞かせください。

赤津: 管理部長という立場で、バックオフィス全般の業務に関わっています。前職は証券会社でIPO関連の業務をしていて、2年半ほど前に入社しました。


田畑真理子さん(以下、田畑): 私は経理課長として、管理会計、財務会計など全般の流れを担当しています。入社6年目です。


新谷圭子さん(以下、新谷): 私は人事労務課長として、人事労務を担当しています。2018年に入社後、数カ月経ってfreee人事労務への切り替えを担当しました。


――freeeの導入前、バックオフィス業務にはどのような課題がありましたか?

田畑: freeeを導入する少し前から、IPOの準備を進めていました。当時、会計ソフトは他社のサービスを利用していたのですが、IPOに必要な要件を満たしていないことがネックになっていたので、そこをカバーできるものを探していました。


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新谷: 私が入社して間もない頃は、勤怠や手当などの情報をExcelに入力してデータを社外の社労士に送り、戻ってきたデータを他社サービスに取り込むという流れで、勤怠の締め処理から給与確定までに1週間以上掛かっていました。


給与については管理方法が異なっていて、勤怠管理は自社のエンジニアが制作した「NuHello」というシステムで、給与計算は社労士に委託、給与明細配信システムは他社製のシステムといった状況でした。給与管理の連携が取れていないことが課題になっていたんです。


労務に関しても、有給の情報などはスプレッドシートにダウンロードして、手動で管理していました。当時はまだ社員が80名ほどでしたが、有給は入社日ごとに付与されていくので、その管理がとても大変でした。


勤怠のデータを作成して、給与に取り込む際に何かミスが起きてしまうのではないかという懸念が常にあり、勤怠の締め作業をすれば自動で給与が確定するシステムを導入して、管理を一元化したいなと思っていました。


freee導入の決め手はSaaSと稟議ワークフローシステム

――freee製品を導入することになった経緯や決め手を教えてください。

田畑: IPOに向けて稟議と承認機能があることが必須条件でした。加えて、社内から「SaaSのシステムがいい」という要望もあり、それらの条件にマッチしていたfreee会計を選びました。


あとは可能な限り費用も抑えたかったので、初期費用が安いのも決め手になりました。大手の会計ソフトは、コスト面で課題が多かったですね。初期費用もなかなか高額な上に、必要に応じてオプションを追加することでどんどん費用が掛かってしまい断念した記憶があります。


新谷: 給与業務の内製化を目指していたタイミングと経理でのfreee会計の導入のタイミングが重なったので「給与面もfreee人事労務で管理できないですか?」と相談して導入が決まりました。そのあとしばらくは給与計算だけで使っていたのですが、IPOの準備が本格的に始まったときに、勤怠管理も併せてfreee人事労務で行うようになりました。


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――導入時に大変だったのはどのような点でしたか? またどのように乗り越えてきましたか?

新谷: 導入当時は使い方がわからなかったので、カスタマーサポートに毎日連絡をして、たくさん質問していましたね。


人事労務に関しては、社員に入力してもらわないといけないので、マニュアル作りに時間をかけました。それまで使っていた自社の勤怠管理システムはログインが不要で、常に開いている自社のプロダクトに「Hello」と打ち込めば出勤、「Bye」と打てば退勤が打刻できる仕様だったので、一度freeeにログインするという作業に慣れてもらうのが大変でした。


あとは社内説明会を行った際に、エンジニアから出てきた要望をfreee側に都度お伝えしていました。当社が出したリクエストを叶えていただいたケースもいくつかあり、今ではとてもスムーズに業務ができています。サポートチームと二人三脚で仕組みを作りました。


freee導入による効率化アップで、IPO準備がよりスムーズに

――freeeの導入でどのようなメリットがありましたか?

新谷: 勤怠管理に1週間ほどかかっていたことが、1日で締め作業を完了して、翌日には給与が確定するようになり、業務がかなり効率化されました。個人情報と勤怠が一緒になっているおかげで、給与も連携されて手がかからずにスムーズに業務が完了しています。


あとは入社前の手続きが楽になりました。freee導入前は、紙の書類を使ってやりとりをしていたのですが、今は入社前にfreeeに招待して個人情報を入力してもらっています。


個人情報の管理も安心ですし、ウェブ上ですべて完結するのでとても便利ですね。アカウント管理がひとつでできるのもメリットのひとつです。


田畑: freee導入前後、私の部署はIPOに向けて業務が増えていく時期だったので、無駄な作業が効率化されてその分必要な作業ができるようになりました。導入したのが2月頃で、IPOに向け3月中にどうしても導入しないといけなかったのですが、SaaSだからこそ間に合ったのだと思います。他のサービスだと間に合わなかったかもしれないですね。


赤津: 当社のIPOはfreeeと一緒に歩んできたと言っても過言ではないですね。


少数精鋭のバックオフィスをより効率的なチームへ

ーーfreeeを導入してから、バックオフィスの状況はいかがでしょうか? また今後取り組みたいことを教えてください。

赤津: 同じ地域の上場会社の方々と交流する場で「管理部門は何名いるんですか?」と聞かれて、「10名くらいです」と答えると、とても驚かれたことがあります。どうやらその方からすると規模の割に少ないと感じられたみたいで。


当社がもし“少数精鋭”で業務を運用できているとすれば、freeeを有効に使えているという事実が大前提になるでしょう。当社では会計freeeマスター、人事労務freeeマスターの2人を中心に、他のメンバーも一定のレベルでfreeeを使うことができているのではないかなと思っています。他社より少ない人数で業務に取り組めているということを知り、大きな自信になりましたが、これもfreeeのおかげですね。


事業規模の拡大に伴って、バックオフィスも部門として拡大していくことになりますが、手当たり次第に人を増やすのではなく、バックオフィスに関わるメンバーがfreeeを有効に使えるようになることで、より効率的にチームを大きくしていくことができるのではないかなと考えています。


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――freee導入を検討している企業の方々に向けてメッセージをお願いします。

田畑: バックオフィス業務を最小限の人数でやっている中小企業の中には、内部統制や不正が起きない仕組み作りをしたいけれど、どうしたらいいかわからないという担当者の方もいらっしゃると思います。会計処理の承認や稟議なども同じシステム内で完結し、操作も難しくない為、ぜひそういったお悩みを抱えている企業におすすめしたいですね。


新谷: freee人事労務を使うことで勤怠管理から個人情報まで一元管理ができるので、少人数の部署でもとても効率的に業務ができます。それぞれにログインして操作もでき、リモートワークでも非常に便利です。サポートも手厚く丁寧に対応してもらえるので、操作に不安がある方も安心して利用できると思います。


赤津: IPOを目指しているスタートアップの場合は、N-2期の期初からは使ってみることをおすすめします。人事労務freeeや会計freeeのセットがあれば、ほとんどの領域を網羅できるので、仕組み作りやその定着までを見据えると、導入当初からエンタープライズプランを選んでみてもいいかもしれません。


(執筆:ユウミ ハイフィールド 撮影:西澤真紀子 編集:ノオト)


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