クリエイティブとビジネスコンサルティングを融合させ、社会や企業の課題にブレイクスルーを起こし続ける「The Breakthrough Company GO」。2025年には、ファミリーマート「涙目シール」とベイブレード「GEAR SPORTS」で「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」4部門受賞。話題化にとどまらず、クライアントの事業成長にも確かなインパクトをもたらし、クリエイティブの力で業界を席巻しました。
常にトップランナーとして高い成果を出し続けるGO。しかし、その裏側では、「多忙なクリエイティブ現場で、どうプロジェクトの収支を正確に把握するか」という課題に直面していました。
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「クリエイティブの価値」を正しく対価に変える――このために、同社はなぜ『freee工数管理』を選び、いかにして現場に浸透させたのか?
The Breakthrough Comnapny GO COO 大長 敬典さんと、グラウンドコントロール チームリーダー(バックオフィス)福万 千宥さんに、その導入の裏側と本質的な狙いを伺いました。
クリエイティブ×ビジネスで「ブレイクスルー」を起こす
はじめに、The Breakthrough CompanyGO様の事業内容についてお教えください。
大長 敬典さん(以下、大長): 弊社は「The Breakthrough Company GO」として、クリエイティブを軸に、クライアント様の事業全体を支援する企業です。
あらゆる事業や組織、企業には何らかの課題があります。課題解決の手法はさまざまですが、僕たちが最も重視しているのは、「どうすればブレイクスルーを起こせるのか」という視点です。その考えのもと、GOでは現在、「The Creative Solutions」「The Creative Fund」「The Creative Academy」という3つの事業を展開しています。
「The Creative Solutions」は、クリエイティブを主軸に、企業の経営戦略や事業戦略そのものからブレイクスルーを起こす事業です。広告・PR・マーケティングといった手法も用いますが、単なるアウトプット制作にとどまらず、企業のコーポレート指針やパーパスの策定、さらにはそれを社内に浸透させるための行動指針づくりまでを一貫して行っています。
GOは、社会のインサイトを理解するクリエイティブの視点と、経営戦略を理解するコンサルティングの視点、その両方を併せ持って、ブレイクスルーを提供する存在だと考えています。経営者が抱える課題を言語化し、事業戦略や中期経営計画に落とし込むところまで、クライアントと伴走しています。
「The Creative Fund」は、独立系のベンチャーキャピタルです。これまでに約16社へ出資しており、NOT A HOTELやLUUPをはじめとした成長企業に対して、単なる資金提供にとどまらず、ブランディング支援を通じて、資金調達時のストーリー設計や企業価値の伝え方を、クリエイティブの力で支援しています。
「The Creative Academy」は教育事業で、クリエイティブにおける発想の思い込みやバイアスを解きほぐし、事業を成長させる「自走するイノベーション人材」を育成する、半年間のプログラムを提供しています。BtoCとBtoBの両方に対応しており、法人と個人を問わず、オフラインとオンラインの両方でプログラムを展開しています。
「1万円の価値を9,000円で売っていないか?」脱・ドンブリ勘定への挑戦
貴社には2024年からfreee工数管理をご利用いただいていますが、導入検討のきっかけは何だったのでしょうか?
福万 千宥さん(以下、福万): 最大の理由は、「プロジェクトごとの正確な収支が見えていなかった」ことです。
弊社ではさまざまなプロジェクトが同時に進行しており、良いクリエイティブを追求するなかで、「このプロジェクトの人が足りないから追加しよう」という追加アサインがよくあります。最初は5人だったプロジェクトがいつの間にか10人になっているということも珍しくありません。そのため、人件費を含めると、最終的に各プロジェクトが本当に黒字になっているかわからない状態がありました。本当は10,000円の価値のものを9,000円で提供していたということが起こり得るわけです。
見積もりを出すときは、本来は人件費などの計画を立てるべきですが、従来は過去の案件を参考にしながら、感覚的に出していたところもあります。
クリエイティブ領域の収支管理の難しさはどこにありますか?
大長: クリエイティブ領域には、フィーを「時間」や「工数」だけで説明できないという特性があります。納得できる成果にたどり着くまで、とことん追求することが求められるため、作業時間を区切って考えること自体が難しいケースも少なくありません。
たとえば、1枚の成果物を制作する案件でも、100万円のものと1,000万円のものが存在します。そこにかかる思考の深さ、求められるスキル、責任の大きさは大きく異なりますが、外からみると「同じ1枚の成果物」と捉えられてしまうことがあります。その違いを明確に説明しづらい点は、クリエイティブ特有の課題です。
一方で、コンサルティング業界では、コンサルタントのレベルによって単価が設定され、単価×稼働時間という形で報酬を比較的明確に算出することができます。しかし、クリエイティブは「正解が決まっていない中で、正解そのものをつくる」ビジネスです。そのため、コンサルティングと同じような工数や時間軸の考え方をそのまま当てはめることが難しいという構造的な特性があります。
工数管理は、「みんなの評価には使わない」現場との約束
freeeを導入後、具体的にどのような変化がありましたか?
福万: プロジェクトごとの工数が明確になり、「赤字の案件」や「進捗の遅れ」が数値として可視化されました。
大長: 重要なのは、赤字そのものが問題なのではなく、「それが赤字であると正しくを認識した上で、戦略的に許容しているかどうか」を経営として判断できるようになった点です。見えていない赤字と、意図した投資としての赤字では、意味合いが全く異なります。
クリエイティブな現場では、工数管理への「抵抗感」もあったのではないでしょうか?
福万: 正直、抵抗はありましたし、今でも完全にないわけではありません(笑)。工数入力は、どうしても「管理されている」「面倒だ」と思われがちだということも十分に理解しています。
なので、そこは工数管理を導入する背景と意図を丁寧に説明することでカバーしています。メンバーの給与水準を上げていくためにも、事業を成長させ必要な投資を行うためにも、その原資となる利益を確保することが欠かせません。そのうえで、「工数管理によってプロジェクト収支を正確に把握し、1万円のものを9,000円で売ってしまうことがないようにしたい。その結果として、会社の成長と皆さんへの還元の両立をめざしたい」といった説明を行い、できる限り納得感を持ってもらうようにしています。
freee工数管理の導入で気をつけたことはありますか?
大長: freeeの工数管理については、「個人評価には使わない」という約束をしています。工数がかかることがマイナスの評価につながり、「働いたこと自体が悪い」と受け取られてしまうと、現場に心理的なブレーキがかかってしまうからです。「みんなが本当に頑張っていることが、きちんと価値に変換されているのか」を確認したい。そのための可視化だ、という説明をしています。
工数の明確化は付加価値の向上にもつながる
今後どのような活用を考えておられますか?
福万: 現状、freee工数管理で工数を記録していて、集計、および請求書作成などの販売管理には別のシステムを使うなど、複数のツールやシステムを使っている状態なので、できればfreeeにまとめてシームレスな管理体制を作りたいですね。
大長: 私たちは単に優れたクリエイティブを生み出す集団ではありません。クライアントの企業価値向上や事業変革といった、より大きな成果にコミットする真のパートナーでありたいと考えています。そのためにも、私たちが提供するサービスの価値をさらに高め、根拠をもってフィー(報酬)の付加価値を引き上げていく必要があります。「freee工数管理」は、私たちのクリエイティブがどのような価値を生み出しているのかを客観的に説明し、そのレベルを一層向上させるための重要な基盤になると考えています。
掲載日:2026年1月9日
Company Profile
The Breakthrough Company GO
住所:〒106-0046 東京都港区元麻布3-4-26いちご元麻布ビル 2F
設立:2017年1月5日
役員:三浦崇宏、大長敬典
社員数:約50人
事業内容
社会のあらゆる変化と挑戦にコミットすることをミッションに掲げ、2017年に発足。クリエイティビ ティを軸に、企業の新規事業開発から、革新的なプロモーションまでを全般的にサポート。理想論としてのアイディアを語るのではなく、実際にビジネスの変化・成長を実現させるクリエイティブソリューションファーム。
