連結従業数185名、グループ4社でfreeeを導入している福徳グループの不動産管理業を担う株式会社福徳不動産。長崎を拠点に事業展開されております。2016年には福徳グループとしてホールディングス化するなど事業拡大が進むなか、会計のシステム化が必須になってきたといいます。freee会計をはじめとするサービス導入の経緯や効果、今後の展望について、財務経理部の町田様に伺いました。
導入時の課題
・事業拡大に伴い取引件数が激増し、旧システムでは業務が追いつかなくなっていた。
導入の決め手
・freee会計とfreee請求書・freee支出管理との連携によ りシームレスに業務を進められると感じた点。
導入後の効果
・過去の仕分けを各自が確認できるようになったため、マニュアルが不要になり新人教育がしやすくなった。
・「freee請求書」導入により、請求書関連の業務量を月に約10時間削減できた。週5件ほど発生していた入金確認作業も担当者に任せられるようになり、経理の業務量が減った。
・「freee支出管理」導入により、支出管理関連の業務量を約70%削減できた。稟議書作成・承認がソフト内で完結するようになったため、提出物がレシートのみになり従業員の負担が減った。
・グループ会社増加に伴い業務量が増えるなか経理人員が半減したが、人員を補充することなく対応可能になった。
会計ソフト・Excel管理でミスが頻発。サーバー不調もストレス
――事業内容、所属部署、業務内容について教えてください。
株式会社福徳不動産は不動産管理業として事業展開しています。私は財務経理部長として、在宅勤務のメンバーを含め14名のチームを取りまとめています。部内では4名が社内の経理、9名が家賃の入金・送金処理に携わっています。うち13名が正社員、1名がパートです。
――freee会計導入前のバックオフィス の状況、課題について教えてください。
当時は社内サーバーを使っており、サーバーの不調や更新などストレスの多い状況でした。管理も大変で、システム担当も限界を感じていたんです。
会計に関しては別のソフトを18年間にわたり使用していましたが、財務経理部では月次決算処理に苦労していました。通帳を参照しながら未収の処理をする作業には特に手間がかかり、ミスも発生するため3名で5日間かけても正確性に欠けるデータしか出せないという状況でしたね。
――freee会計導入前の業務フローについて教えてください。
入金処理、経費精算、試算表作成、仕分けの登録など会計処理全般を会計ソフトで行い、請求書は不動産管理ソフトで作成し郵送、債権の管理は会計ソフトのデータをExcelに入力し消し込みするという業務フローでした。
紙で管理していた請求書など
サーバー管理の限界を感じクラウド会計ソフトを導入
――freee会計導入の経緯について教えてください。
導入の2年ほど前から5社をまとめたグループ会社になり、取引件数が急激に増えたことがリプレイスのきっかけになりました。サーバー管理の限界に加え、旧システムでは業務が追いつかなくなってきたため、クラウド会計ソフト の導入を検討することになりました。
――freee会計・freee請求書・freee支出管理導入の決め手は何でしたか?
システム部長が先頭に立ってクラウド会計ソフトを比較検討し、担当営業の方のサポートが手厚いfreeeが最適だと社長に提案したことでfreee会計の導入が決まりました。財務経理部長交代のタイミングと重なり、業務フローを変えることになったのも要因でしたね。
freee請求書・freee支出管理については、freee会計導入後、同じfreeeの製品として試しに使ってみたところ、入金と連動している点が非常に便利で好印象でした。シームレスに業務を進められると感じ、2024年に導入を決めました。
導入検討から稼働まで約1年。freeeならサポートも充実
――freee会計導入に当たり、従業員の反応はいかがでしたか。
財務経理部は女性が大半で結婚や出産をきっかけに退職する方も多く、社歴が5〜6年と浅い傾向にあります。そのため、システムの変更に対する抵抗感は少ないと感じました。
――移行はスムーズでしたか。
旧会計ソフトを18年間使っていたため、新しいやり方を受け入れてもらい、浸透させるには少し時間がかかりましたね。品目という項目が旧会計ソフトにはなかったので、セグメントの処理方法で混乱する場面もありました。
――移行作業にはどのくらいの時間がかかったのでしょうか。
検討開始から実際に稼働するまでの期間は1年ほどでしたね。導入から半年ほどサポートしていただき、その期間でデータ移行を完了した上で、問題なく稼働できるようになりました。
freee会計の導入で月10時間、業務量を約70%削減
――freee会計導入から一年が経ちますが、使用感はいかがですか。
経理では会計ソフトとExcelを見比べながら入力する作業が最もストレスですが、freee会計なら仕分け・口座情報・伝票などがすでに登録されているので数字の入力が不要なうえ、一元管理が可能で、時間もミスも大幅に削減できていると感じます。本当に楽になったと社内でも好評ですね。
新人教育が楽になったことも大きな成果です。過去の仕分けを確認できるので、各自が昨年に教わった処理を参照することが可能で、マニュアルも不要になりましたね。社長からも「教育がしやすくなってよかった」と声をかけていただきました。
――freee請求書導入の効果について教えてください。
紹介料の請求書作成、送付、入金消し込み、請求書テンプレート作成など、対応時間を月に10時間ほど削減できたと感じています。
特に効果があったと感じるのは、1ヶ月あたり40〜50枚の請求書作成業務です。依頼があるとその場ですぐに作れてしまうほど簡単になりました ね。また、以前は入金確認作業が週5件ほど発生していましたが、freeeでは担当者が自分で入金をチェックできるので業務量が減りました。
――freee支出管理導入の効果について教えてください。
経費精算や支払い申請、証憑回収など、業務の割合を約70%ほど削減できました。特にfreeeカードは明細がそのままfreeeに入るので非常に便利です。確認・承認作業が省略されコスト削減の効果も感じています。また、稟議書作成から上長の承認までがソフト内で完結するようになったため、提出物がレシートのみになり、従業員の負担も減りました。
――時間・工数の削減により実現した業務についてお聞かせください。
freee会計導入前に経理を担当していた6名のうち3名が退職したうえ、事業拡大に伴い業務量が増えたにも関わらず、人員を補充することなく対応できているのは大きな成果だと感じています。
――現在、freeeのシステムをどのような業務に利用していますか。
経理で担当している紹介料の請求書作成・発行・送付・印刷にfreee請求書を、債権管理や入金消し込み、仕分けの登録にfreee会計を、従業員の経費精算にワークフローを使用しています。物件管理関係の請求書と精算稟議書は、現在も別のソフトで作成しています。
人員配置を見直しさらなる業務拡大につなげたい
――今後の展望についてお聞かせください。
小口現金を使う仕組みと、 各支店の小口現金係の撤廃を目指したいです。また、現在自社開発している賃貸管理ソフトの導入により、今後さらなる業務効率化が見込まれており、その際には家賃処理の人員も削減できると考えています。
取扱物件数は今後も増加していく予定なので、より多くの従業員が不動産管理業務に移行できるよう、社内のシステムを整えていきたいですね。
掲載日:2025年3月25日