福利厚生freeeの導入は「人への投資」。社員のポテンシャル解放が企業の成長サイクルを生み出す

キャディ株式会社 経営管理本部マネージャー 伊藤 達也 氏
労務担当 森田 美夏 氏

課題
福利厚生制度を簡単に導入したい

「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに掲げ、2017年に創業したキャディ株式会社。日本の基幹産業でありながら、下請け構造が根強く残る製造業に着目し、テクノロジーを用いて金属加工部品の発注メーカーと全国の加工会社をつなげるサービス「CADDi」を世界に先駆けて開発しました。同社代表の加藤勇志郎氏とCTOの小橋昭文氏は、2020年4月に、Forbes Asiaが主催する「アジアを代表する30歳未満の30人」にも選出されています。


同社の急成長を下支えする管理部門では、福利厚生制度「ポテンシャル解放キット」をはじめとする、さまざまな施策を推進。日頃から福利厚生に関するアンテナを高く張り、借上げ社宅制度の導入についても、福利厚生freeeリリース以前から検討していたと言います。


リリースの知らせと同時に導入に至った経緯や、同社が目指す管理部門の在り方について、経営管理本部マネージャーの伊藤氏と、労務全般を担当する森田氏にお話を伺います。

キャディの福利厚生を象徴する「ポテンシャル解放キット」

 伊藤 達也 氏
伊藤 達也 氏

--御社の福利厚生制度について教えてください。

労務全般担当 森田 美夏 氏(以下、森田)  当社では、5つの柱から構成された「ポテンシャル解放キット」と呼ばれる福利厚生制度を用意しています。


健康管理・増進を目的とした「グッドコンディション推進」、仕事環境を整える「柔軟・快適な働き方の推奨」、仕事のパフォーマンスを向上させるための「私生活の充実・支援」、個々の能力を伸ばす「成長サポート・スキル向上」、そして会社のミッションを社員一丸となって実現するための「チームの結束力強化」です。


経営管理本部マネージャー 伊藤 達也 氏(以下、伊藤)  特別目新しい制度はないかもしれませんが、この規模の会社としては、福利厚生が充実しているほうだと思います。


森田  例えば「柔軟・快適な働き方の推奨」の中には、上限15万円の引っ越し補助制度があります。
また、「私生活の充実・支援」の中には、子ども1人あたり月1万5,000円の手当が支給される「子ども手当」や、特別有給休暇3日間とお祝い金5万円が支給される「結婚休暇&お祝い金」制度などが設定されています。そして特に弊社らしいのが、「成長サポート・スキル向上」に含まれるモノづくり体験ですね。



--ユニークですね。具体的にはどのようなことができる制度なのですか?

森田  メンバーが町工場へ工場見学に出向き、モノづくりの現場を体験できる制度です。例えば名刺入れの製作や、実際に自分で描いた図面からオリジナルグッズを作成する体験などができます。製造業に携わるキャディならではの取り組みかなと思います。ほかにも、「チームの結束力強化」として部活動を支援したり、一丸オフサイト合宿を行ったりもしています。


伊藤  キャディが福利厚生に注力している理由は、社員のポテンシャルを解放することが、当社が掲げる4つのバリュー「至誠を貫く」「一丸で成す」「卓越しよう」「もっと大胆に」の実現につながり、その結果として会社の成長にも影響を与えると考えているからです。


ただ、当社はまだ成長段階の企業であり、ほかに優先すべき課題であふれているのも事実。そのため、借上げ社宅のようにオペレーション工数がかかる制度には、なかなか手を付けられずにいたんです。そんなときに福利厚生freeeがリリースされ、これならば管理部門の人数が少なくても運用できると考えて導入を決めました。



--福利厚生freeeを導入する前から、借上げ社宅制度の検討をされていたのでしょうか?

伊藤  個人的な話になりますが、私は昨年まで、社員数200人強のベンチャー企業で管理業務全般を担当していたんです。ちょうどコストダウンを考える時期に差し掛かっており、社宅管理のスキームを構築することで、年間2,000万円程度のコストダウンが見込めると予測も立てていました。



--なるほど、前職から借上げ社宅制度について知見と関心をお持ちだったんですね。

伊藤  そうです。とはいえ、社宅管理のスキームをつくり上げるためには、どうしても多くの工数と人員を割く必要がありました。結局は思い描いたスキームを実現できないまま転職することになりましたが、2019年10月に当社に入社してからも、借上げ社宅制度に関心を持ち続けていたんです。


そして今年8月、普段からやり取りいただいている会計freeeの担当者の方から、福利厚生freeeリリースの案内をいただいて。「これは税務・会計に詳しいfreeeだからこそつくれた革新的なサービスだ」と感じ、すぐに導入を決めました。



会社の成長とともに、福利厚生制度導入のインパクトは強まっていく

 森田 美夏氏
森田 美夏氏

--伊藤さんの強い想いがベースになって導入を決めた福利厚生freeeですが、社内の反応はいかがでしたか?

伊藤  反対意見や議論は特にありませんでしたね。代表と各部門のマネージャーが出席するミーティングで提案したところ、ほぼ全員から「逆に、導入しない理由って何ですか?」「自分もぜひ申し込んでみたい」とポジティブな声が上がりました。


就業規則の雛形から不動産仲介との提携までお任せできるとのことで、オペレーションの負荷もほとんどありませんでした。


森田  社員には導入決定後、オンラインミーティングの席で告知しました。「こういう制度を本当に待っていました」といったコメントが、チャット欄にたくさん寄せられました。


現在、実際に利用をしているのは25歳の男性社員で、ちょうど実家を出て一人暮らしを始めるというタイミング。事業に集中するために会社の近くへ引っ越したいという希望が、手取り額を増やせるという大きなメリットとともに叶えられるということで、満足度は高かったようです。


--導入に際して、freeeからは具体的にどのようなサポートが得られましたか?

森田  オンラインミーティングで顔を合わせながら、操作方法などについて細かく説明していただきましたね。かなり時間をかけて丁寧にサポートいただいた印象があります。


伊藤  制度設計に関する資料を用意していただき、全社向けの説明会も開催していただきました。サービスを熟知しているfreeeサイドの担当者の方が直接説明してくださったことで、社員の安心にもつながったのではないかと思います。


--まだ制度を運用し始めたばかりだと思いますが、福利厚生freeeを導入して良かったと感じる点はありますか?

伊藤  社員にとっては、給与の手取額が増やせる点は非常にメリットが大きいですよね。また、借上げ社宅利用者の数が増えれば、会社としてもかなりのコストダウンが見込めます。今後、会社の成長とともに利用者数が増えていくと思うので、制度としてのインパクトがより大きくなるのではないでしょうか。


森田  福利厚生の一環として、こうした制度を導入するのは、人事採用においても、アピールポイントになりますよね。


伊藤  それも重要なメリットですね。福利厚生制度を通じて、「社員のポテンシャル解放に取り組む」といったキャディの考え方を伝えていけるはずだと思っています。


製造業らしい、互いの“陰徳"を認め合うカルチャーの醸成

伊藤氏と森田氏

--コロナ禍以降の社内コミュニケーションについてもお聞きしたいです。働き方が大きく変化する中で、不安を感じる社員も多かったのでは?

伊藤  当社ではコロナ禍以前から、会社のカルチャー醸成について、社員同士がオンラインで活発に議論を交わしていたんです。例えば、4つのバリューに当てはまる行動を見かけたら、互いにスポットライトを当て合うという感じですね。


会社の利益につながる行動だけでなく、「●●さんが朝早く来て、窓をきれいに磨いていた」といったいわゆる“陰徳”も非常に大事にしていて、気づいた人がslackの専用のチャンネルに投稿していました。


--もともとオンラインでのやりとりが活発だったとはいえ、リモートワークになると、そういった投稿も減ってしまいますよね。

伊藤  ほとんどの社員がリモートワークメインになり、コミュニケーションの機会が大幅に減ってしまいました。ただ、そういった状況に対して、社員がアラートを出して「リモート下においてもオンラインでうまく交流するにはどうしたらいいか」を真剣に議論しましたね。


働き方の変化そのものよりも、コロナ禍においてカルチャーが薄まってしまうことのないよう、まだ試行錯誤ではありますが、前向きに模索しているところです。



--そのような前向きなカルチャーが醸成されていったきっかけはなんだったのでしょうか。

伊藤  製造業の現場には、見えないところで泥臭く頑張っている人たちがたくさんいるんですね。外からはあまり見えづらい場所で黙々と陰徳を積んでいる人たちがたくさんいる。


製造業のプラットフォームを運営している当社には、そんな人たちの努力や元から持っている強みが最大限活かされる世界を創りたいと考える人が集まっています。誰かの誠実な頑張りに対して感度が高く、積極的に褒め合う。そんな意識から、自然とカルチャーが醸成されていったんだと思います。



--なるほど、製造業ならではのカルチャーなのだなと感じます。伊藤さんや森田さんが所属する管理部門の考え方や、目指す方向性についても教えていただけますか。

伊藤  以前管理部門では、テクノロジーをどんどん活用し、効率化を図ることが正義といった考え方をしていました。ところが最近では少し変わりつつあり、効率化を優先したほうがいい場合もあれば、その時のイシューとして何が大事なのかを重視したほうがいい場合もあると考えるようになりました。


代表取締役がよく話しているのですが、自分は「社長」ではなく、あくまで取締“役”であり、今はたまたま、その役割を担っているだけなんだと。私たちも、さまざまなフェーズに応じて役=行動を切り替えながら、その時々で最優先の課題(イシュー)を解決するための組織を作ることで、社員のポテンシャルをより解放するような管理部を目指すべきなのではないかと考えています。


森田  労務問題はどうしても固い、少しネガティブな側面もあるので、できるだけ明るいイメージを持ってもらえるように「明るい労務」を目標に掲げて仕事に取り組んでいます。


伊藤  森田は現在、労務を1人で担当していますが、そのような忙しい状況でも温かみのあるメッセージを返せるのが、彼女のいいところです。例えば「勤怠打刻をきちんと行ってください」といった注意喚起をするときにも、ただテキストを送るだけでなく、ユニークな絵文字やスタンプを添付してクスッと笑えるような仕掛けを施すとか……。そういった柔らかい姿勢も、管理部門には必要だと気付かされましたね。


「人への投資」は惜しまない。福利厚生はその想いを見える化したもの

--社員からすると少しとっつきにくい部門がそのような工夫をすることは、とても素敵な取り組みだと感じます。福利厚生freeeをはじめ、今後さらに制度を充実させることで、会社として、どのような変化が望めそうですか?

伊藤  社員には、福利厚生を通じて自己実現と課題解決をどんどん追求してもらえたら、と考えています。個人のポテンシャルが解放され、社内環境がより良くなり、将来的には製造業やモノづくり産業において高い価値を発揮していく……。福利厚生制度を充実させることは、そのようなサイクルを生み出すことにつながると考えています。


--個人の幸せが、将来的には業界全体を底上げする力になる、ということですね。

伊藤  当社は、「人に投資する」という考えがとても強い会社です。社員に配られるカルチャーブックには「全てのポテンシャルを信じる」「業(わざ)を極めて新しいスタンダードを生み出す」といった行動指針が記されていますが、指針を掲げる以上、会社もそこに対してしっかり投資していこうという想いがあります。


その想いを見える化したものこそが、福利厚生制度です。社員には制度を上手に利用して、ビジネスマンとしての成長もプライベートの豊かさも追求して、「モノづくり産業のポテンシャルを解放できる」、そんな存在になっていってほしいですね。


(取材・執筆:東谷好依 編集:ノオト)