株式会社リン・クルー様は、日本国内で17ブランド・29店舗を展開する外食企業です。
「ありがとう、またくるね!!」というお客様の声を大切に、ダイニングやカフェ、バルなど幅広い業態を通じて、多様なお客様のニーズにお応えしています。今回は、採用から雇用契約までを一手に担う管理本部の栁瀨様に、freeeサイン導入による大きな転換と、現場での実感についてお話を伺いました。
Q.御社の従業員数や、管理本部の体制、栁瀨様のご担当業務について教えてください。
A. 従業員数は約750名で、そのうち約100名が正社員、約650名がアルバイトクルーです。私は管理本部に所属し、人事・採用や雇用契約の管理を担当しています。freeeサインの運用も私ほか1名の少人数で行っています。なお、17ブランドの中で私のおすすめは「こて吉」という鉄板焼きの業態で、ふわふわでキャベツたっぷり、分厚い生地のお好み焼きが自慢です。
「紙の契約書1,000枚--終わらない手作業とリスク」
Q. freeeサイン導入前の雇用契約フローと、その課題について教えてください。
A. これまでは、採用した全店舗のアルバイトクルーの方に紙の雇用契約書を作成し、記入・押印してもらった後、各店舗から管理本部へ送付してもらっていました。管理本部で受け取った契約書は内容を確認し、その控えを本人に一枚一枚返送するという運用でした。 毎年、新規契約だけで200~300枚、契約更新で500〜600枚、あわせて1,000枚近い雇用契約書をすべて紙でやり取りしていました。記入漏れや不備は全体の1割ほどあり、その都度やりとりが発生し、非常に手間がかかっていました。各契約の進捗管理も紙ベースで行い、書類は種類や期日ごとにファイリングしていましたが、これもかなりの負担となっていました。
また、雇用契約が完了していないと給与の支払いに必要な情報が得られないため、スピードと正確性の両立が求められ、責任の重い業務でした。紙の契約書では本人に届くまでのタイムラグもあるため、契約内容の認識に相違が起こってしまったり、紙運用の限界を痛感しました。
「雇用契約のための電子化」--アルバイト従業員が多いからこそのfreeeサイン
Q. freeeサイン導入のきっかけ、決め手は何でしたか?
A. 何よりも紙の処理が大変だったことが大きなきっかけです。有期雇用のアルバイトクルーの方々へは、一人ひとり契約更新の有無を確認しなければなりませんが、その管理を100%徹底するのは困難でした。アルバイトクルー個人の利便性や、店舗での業務の負担軽減の必要を感じ、従業員管理のサービスを本格的に検討し始めました。
とくにコロナ禍では、紙のままでの適切な管理に限界を感じて、電子契約サービスの導入が急務だと考えました。他社サービスも検討しましたが、多くが「利用人数課金型」。アルバイトの入れ替わりが多く、留学などで一時的に在籍しない従業員も多い当社には、コスト面で現実的ではありませんでした。
その点、freeeサインは最も改善したかった雇用契約に特化して利用でき、店舗やブランドごと・時給の違いなども柔軟にカスタマイズ可能です。自社固有の運用ルールもパズルのように自由に組み立てられる――この柔軟性が導入の決め手になりました。
Q. freeeサイン導入時の工夫や、実際の現場での変化を教えてください。
A. 雇用契約は管理本部だけでなく各店舗も関わる業務ですので、「これまでより楽になりますし、絶対に手間が減りますよ」と導入の3カ月前から丁寧に説明を重ね、約1年かけて着実に定着させました。結果として、大きな不満や反発もなくスムーズに導入できたと感じています。
以前は店舗や店長、私の間で「書類に不備があります」「もう一度送ってください」といったやり取りが発生していましたが、それがほとんどなくなったことは、管理本部・店舗・従業員それぞれにとって大きなメリットになったと思います。