社会福祉法人みやびは、保育園の運営を中心に、子どもたちの幸せと成長を支援する事業を展開しています。従業員数や施設数の増加が見込まれるなか、バックオフィス業務の一元管理と効率化を目的にfreee製品を導入。現在は、freee会計、freee人事労務、freee福利厚生など幅広くサービスを活用し、250名規模の従業員データをわずか5名で管理しています。
freeeを選んだ理由や各製品の導入によって業務効率化がどのように進んだのか。そして導入を検討している方々へのメッセージなど、理事長の中畑剛史様と法人本部 事務課長の小林寛様にお話を伺いました。
導入前の課題
・手動でデータを管理していたため、確認や修正のプロセスが複雑化
・操作の不便さや動機づけの少なさから、福利厚生の利用率が低い
導入の決め手
・データの確認や修正作業がスムーズに行えるクラウド型のシステム
・社会福祉法人向けの会計ルールにも対応
導入後の効果
・クラウド化で必要な情報を即座に確認でき業務スピードが加速
・福利厚生を利用する人が10%から50%に増加
今後の経営と業務効率化のためfreeeを選択。会計から人事労務まで一元管理
――freee製品を導入したきっかけや、理由を教えてください。
中畑剛史さん(以下、中畑): もともと事業を始めた当初から、システムを軸にした管理体制を構築しようと考えていました。保育施設や従業員の増加が見込まれていたので、業務を効率化し、複数の拠点間で統一した運営を行うにはデジタルツールの導入が不可欠だと感じていたんです。
そういったなかで2018年にfreee会計の説明を受け、担当者から「勤怠から会計まで一気通貫で管理できる」という将来構想を聞きました。それが私が事業の軸としていた“バックオフィスの一元管理”と一致し、「それは最 高だ」と共感したのを覚えています。
将来の業務基盤としても信頼できると判断し、まずはfreee会計の導入を決めました。その後、freee人事労務とfreee勤怠管理Plusが整備されたタイミングで、順次導入しました。「社会福祉法人 with freee」なら社会福祉法人特有の会計ルールに対応できる点も導入の決め手になりましたね。
「どのデータが最新版か分からない」拠点増え、煩雑なバックオフィス業務が限界に
――freee製品を導入する前は、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
中畑: 人事労務や会計などが一元管理されておらず、業務が煩雑化していました。特に給与計算の負担が大きかったですね。
以前はPCへインストールするソフトを使用しており、各施設から勤怠データをメールで送付してもらい、バックオフィス担当が集約していました。ただ、拠点ごとに修正版のデータが何度も送られてくるため、どのデータが最新なのか分からなくなることも頻繁にありました。今振り返ると「不毛な時間を過ごしていたな」と感じますね。
小林寛さん(以下、小林): 人事労務の業務もインストール型のソフトを使っており、一つのパソコンでしか作業ができなくて…。私だけしか作業できなかったので、確認作業も分担できず、ミスが生まれやすくなっていました。
――福利厚生サービスについては、どのような状況でしたか?
小林: 過去に使用していたサービスは従業員にあまり定着していませんでした。アプリではなくブラウザベースのため、操作に不便さを感じる従業員が多く、つい見に行きたくなるようなサービスではなかったんです。
中畑: 私自身もブラウザだとアクセスが億劫に感じ、積極的に利用できていませんでしたね。利用促進には、ツールの使いやすさと利用する動機づけが必要だと痛感しました。
従業員250名のデータ管理を5名対応!freee導入で、働く環境への安心感も増加
――freee製品を導入してからは、どのような効果がありましたか?
中畑: 人事労務や会計まで一気通貫で管理できるようになり、システムがとてもシンプルになりました。今では、250名の従業員データをわずか5名のバックオフィススタッフで管理できています。
勤怠データの集約についても、freeeならすべてクラウド上で一元管理できるため、メールでやり取りしていた頃と違い、「どれが最新版か」を気にする必要がありません。必要なデータを即座に確認でき、修正内容もクラウド上で共有されます。さらに複数人で同時に修正できるので、作業の正確性もスピードも大きく向上しましたね。
従業員も、勤怠や年末調整などの手続きをすべてfreeeで完結できるようになり、複数のシステムでのログインのやり直しが不要になりました。freee製品は操作が直感的なこともあり、混乱が防げています。
――年末調整の手続きにおいて、freee人事労務を導入してよかったことがあれば教えてください。
小林: 以前は、従業員が紙の書類に記入して提出したものを、バックオフィス担当者が目視で記入事項を確認し、システムにデータを入力していました。freee人事労務の年末調整では、従業員自身がアプリによりシステムに情報を直接入力できるようになったので、バックオフィス担当者の負担が軽減され、転記ミスなどもなくなりました。
また以前は、“項目内容が不明”という理由で記入が必須の項目を空欄のまま提出する従業員もいました。でも、freee人事労務のアプリでは記入項目が選択肢によりわかりやすく表示され、選択をしないと作業を完了できません。そのため、不明点も従業員が自分で調べて入力してくれるようになったのは、とてもありがたいですね。
――freee製品を導入して感じた、意外なメリットはありますか?
中畑: バックオフィス作業を外部に委託できるようになったことです。freee製品は操作がしやすいためシステムを扱うための学習コストが少なく済むうえに、作業ログが残るので依頼がしやすい。実際に、給与の仕訳の一 部を外部の方にお願いし、オンラインツールでコミュニケーションを取りながら進めたことがあります。
オンライン化・クラウド化により、今までは社員にしか任せられなかった作業に外部委託という選択肢が増え、人手が足りないときなど「なにかあったときも大丈夫」という安心感が生まれました。
また、freee製品導入は社員の働きやすさにもつながりました。どこからでもアクセスできるため、出社が難しいときは「リモートワークができる」という選択ができるようになったことは大きいですね。
――効率化だけでなく、誰もが迷わず使えるシステムやオンライン化で業務面に安心感が増したんですね。freee福利厚生も半年前に導入したとのことですが、変化があれば教えてください。
中畑: 体感ではありますが、以前は福利厚生の利用率が10%程度だったところ、freee福利厚生に乗り換えてから50%程度に上がったと思います。
freee福利厚生はアプリから簡単にアクセスできるうえに、ギフト券やコンビニで使えるポイントなど、従業員が使いたくなるインセンティブが増えたことが大きいです。今後も継続利用につながるキャンペーンなどを行ってもらえるとうれしいですね。
DX化で人にしかできない業務に注力できる体制へ。freeeが叶える経営の明るい未来
――今後は、freee製品を活用しながら事業をどのように展開していきたいですか?
中畑: ”人にしかできない”子どもとのふれあいを大切にし、保育サービスの質をさらに高めていきたいと考えています。そこに力を注ぐためにもデジタルで効率的な運営を行い、無駄を省くことは不可欠です。freee製品を活用して空いたリソースは、保育士の成長支援や、保育士が力を最大限発揮できる労働環境づくりなどに投資していきたいです。
――最後に、freee製品の導入を考えていらっしゃる方へメッセージをお願いします。
中畑: 新しいシステムを導入する際、慣れないことで最初は苦労も多いかもしれません。ただ、目の前の困難を乗り越え、長期的な視点を持って判断することが組織全体を強くし、結果的に人事や労務の担当者を助けてくれるはずです。
私たちはfreee製品を導入した結果、日々の業務がスムーズになり、従業員が本来の業務に集中できるようになりました。経営側としても研修や設備投資など最も重要な「保育の質を底上げする取り組み」に注力できる環境が整い、事業をよりよい未来へ繋げることができたと確信しています。
小林: freeeは、ユーザーの使いやすさを重視したシステム設計に加え、導入時・導入後のサポート体制も非常に丁寧です。また、ユーザーの要望を反映した機能のアップデートが頻繁に行われるなど、事業として日々成長を続けています。
私たちの保育園も、freeeと共に成長し続けていくつもりです。導入を検討している方々には、事業の明るい未来に向けて、ぜひfreeeとともに一歩を踏み出していただきたいですね。