社会福祉法人会計の作業が5日から2日に短縮!freee会計で実現したスピーディーな経営判断と脱属人化

社会福祉法人檸檬 事務長 櫨 丈一郎様、事務主任 北尾 里美様

課題
経営の課題をリアルタイムに把握月次決算を早期化し事業の意思決定スピードを上げたい

社会福祉法人檸檬は、特別養護老人ホーム、ショートステイ、デイサービス、居宅介護支援事業所の4つを併設した複合型介護施設を運営しています。2014年に法人を設立し、2016年に特別養護老人ホームを開所して運営事業を本格的に開始。「会えて良かった」という法人理念に基づき、人を大切にする経営を実践し、現在では従業員約125名の規模に成長しています。


同法人はまた、DX化推進に取り組んでおり、その一環としてバックオフィス効率化のためにfreee会計を導入いただきました。今回は、そうした取り組みの背景から、freee会計を選んだ決め手や導入後の効果について、事務長の櫨 丈一郎様と事務主任の北尾 里美様にお話を伺いました。


課題

・仕訳が手入力で多くの時間を要していた
・会計士へ送るデータのバックアップが多数存在し、最新版が不明確に
・経営判断に必要な月次データの確定が遅く、意思決定に支障があった

導入の決め手

・仕訳を自動化でき、専門知識が浅い職員も入力可能
・クラウド型でデータ共有や更新が容易
・社会福祉法人会計に対応、継続的なバージョンアップが期待できる

導入後の効果

・会計の入力作業が5日間から2日間に短縮(約60%の工数削減)
・月次・決算の確定が1か月以上早まり、迅速な経営判断が可能に
・会計以外の業務に充てられる時間が増えた

業務の標準化で職員の成長とキャリアの幅を拡大

――DX化推進はいつ頃から、どのような背景で進めてこられたのですか。

櫨さん(以下、櫨): 5年前にタイムカードをクラウド型の勤怠システムに切り替えたのが最初です。その後、段階的に各種システムを導入してきました。


労働人口が減少する中で、人が担う仕事はAIに置き換わる部分も増えていきます。そう考えると、DX化は避けて通れないというのが、推進理由の一つです。


もう一つの理由は、仕事を属人化させたくないという思いです。多くの業務を誰でもできる仕組みにしていけば、職員のキャリアビジョンが広がりますし、現場の職員が本部業務にチャレンジするきっかけにもなります。できるだけシンプルで誰でも同じように業務を進められる仕組みを意識して、少しずつシステムを取り入れています。


――その流れのなかで、freee会計の導入も進められたのですね。

: はい。会計業務はもともと北尾と上長の2人体制でしたが、その上長が退職することになったことも一つのきっかけでした。新たに人員を補充するか、それとも1人でも対応できるようシステムで補うのかを検討したうえでの判断でした。


北尾さん(以下、北尾): 当時は別の会計システムを使っていたのですが、それが使いづらかったことも、freee会計導入のきっかけです。特に、入力作業でコピー&ペーストができず、同じような仕訳でも毎回すべて手入力する必要があり、非常に時間がかかっていました。


また、入力後は会計士さんに確認してもらっていたのですが、毎回バックアップを取ってからデータを送る必要がありました。しかも、訂正があるとバックアップを取り直してからデータの再送が必要で、非常に手間でした。バックアップのタイミングを間違えると、どちらが最新のデータかわからなくなることもあり、そこが一番困っていた点です。


こうした会計業務のやり方を少し見直したいと思っていた時に、クラウド型のシステムであるfreee会計を紹介してもらい、導入を検討することになりました。


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従来の会計ソフトのイメージを覆す、斬新な操作感

――freee会計の第一印象はいかがでしたか。

北尾: これまで使ってきた会計ソフトとはまったく違う印象でした。会計や簿記の知識がなくても入力できそうだと感じましたね。実際の取引の動きに合わせて入力すればよいですし、過去のデータも活用できます。同じような仕訳なら自動で処理できる機能もあり、デモを見たときは「すごく新しい」と思いました。今まで見たことのない入力方法に、「これはいい!」と興味が湧いたのを覚えています。


――導入にあたって、他社のシステムと比較検討されましたか。また、freee会計導入の決め手はどのようなところでしたか。

北尾: 3〜4社ほど比較しましたが、そのうちの2社は社会福祉法人会計への対応が難しそうだったため、候補から外れました。そのうえで、入力のしやすさや専門知識がなくても運用できそうなことに加え、「常に新しくアップデートしていけるのはfreeeだな」と感じ、freee会計の導入を決めました。freee会計はバージョンアップに積極的に取り組んでいる印象があり、新機能への期待感もありました。


――検討段階で懸念や不安に思われたことはありましたか。

北尾: 最初に不安だったのは、前年度のデータをどう移行するかという点と、入力方法が大きく変わるなかで、これまでの作業をどう進めていくかという点です。私は労務も兼務しており、会計だけに時間を割くことが難しかったので、最初のデータ移行ではfreeeの担当者の方にかなりサポートしていただきました。一度やり方をつかむと「なるほど、こういう感じなんだ」と理解でき、おかげで以降は入力もスムーズになりました。


5日かかっていた会計作業が2日に短縮、業務時間を大幅削減

――契約から本稼働までにはどれくらいの期間がかかりましたか。

北尾: 4か月ほどかかりました。データ移行をサポートしていただいた後は、そのデータをもとに数字を差し替える“コピペ感覚”で作業できるようになり、徐々に理解も深まりました。会計士の先生にfreeeとのミーティングに同席していただき、具体的なアドバイスをいただけたことも心強かったです。


また、freeeのサポートの方々がとても親切で、誰に問い合わせをしても正確な回答をいただけました。対応もスピーディーで、困った時にすぐ解決できるのは本当に助かっています。


――導入後、最初に「これは便利だ」と実感したのはどのような場面でしたか。

北尾: まず便利だと感じたのは、銀行の預貯金データとの同期です。毎月の決まった仕訳が自動で提案されるので、内容を確認して合っていれば登録するだけで済みます。本当に楽で、大きな魅力だと感じています。


そういった機能のおかげで、従来は5日間かかっていた作業が、2日ほどで終わるようになりました。その分、会計と兼務している労務の仕事も滞りなく進められるようになりました。以前は会計と労務が半々くらいでしたが、今では会計が3割、労務が7割ほどの感覚です。freee会計のおかげで入力作業が簡素化され、将来的に誰でも会計入力ができる環境が整えば、担当者が別の仕事に挑戦できる余地も生まれるのではないかと感じています。


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会計スピードUPで、経営戦略の立案もスムーズに

――今後、バックオフィスの効率化やDX推進のために取り組んでいきたいことはありますか。

: 会議を対面だけでなくオンラインでも行うなど、働き方の幅を広げていきたいと考えています。併せて、ペーパーレス化にも力を入れたいですね。特に、過去に取り組んだものの定着しなかったFAXのペーパーレス化に再挑戦したいところです。業界的にはまだFAXが主流なのですが、FAXは紙の紛失により情報が失われるリスクがあります。サーバーに情報を確実に保存できる仕組みを再構築するか、メールでのやり取りに移行できる環境を整えるか、検討していきたいと思います。


また、現場でもロボット化やICT化を進めており、現在は介護記録を音声入力できる仕組みを導入しています。今後も積極的に新しい取り組みを進めていきたいと考えています。


――医療や福祉分野でバックオフィスの課題を抱えている法人に対して、freee会計をおすすめできるポイントやアドバイスはありますか。

: 当法人では、freee会計を導入したことで経営戦略を立てる際に必要な月次データが早く揃うようになり、非常に助かっています。


導入前は手入力だったこともあり、数字の確定までに3〜4ヶ月かかっていましたが、今では1~2ヶ月でデータが揃うようになりました。その分、データをもとに分析して次の一手を打つタイミングも早くなっています。今後、さらにスピードアップを期待しています。


月次データの他にも、freee会計ではほしい情報をすぐに確認できます。例えば、「昨年どれだけ紹介手数料を使ったか」といった数字もすぐにわかります。従来は紙やExcelでの管理だったため、情報を探すたびに計算や入力の手間がかかっていました。今後、対前年比の数字なども活用していきたいです。私たちが工夫して使い方を深めていけば、データをより効率的に経営に活かせるようになるはずです。


freee会計は、経営戦略上、頼りになるツールです。導入前の私たちと同じような課題を抱える法人にはぜひおすすめしたいですね。


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