ADHDとLDの経営者として - 『freeeの機能的なサポートがもたらすアクセシビリティ』

合同会社Ledesone(レデソン)代表 Tenさん

課題
ユニバーサルな働き方

Tenさんが代表を務める合同会社Ledesoneは、ユーザー調査やワークショップを通じてインクルーシブデザインを推進しています。
今回は、経営者としての立場から、また障害当事者としての立場から、freeeの製品を始めとする業務効率化のためのツールの活用や工夫についてお話を伺いました。

これがなかったら設立できなかったかもしれません

――まずTenさんご自身について簡単に教えてください

僕は発達障害の中の注意欠如・多動症(ADHD)と学習障害(LD)があります。
ADHDでは、見通しを立てるのが難しかったり、先延ばしにしてしまうことがあったり、そういった部分が特性として強く出ています。
LDで主に強く特徴が出ているのは書字の方です。読字の方は大きな困りごとがあるわけではありませんが、フォントや行間、コントラストなどによって、読み飛ばしや読み間違いをしてしまうことがあります。

――freeeを使い始めたきっかけはありますか?

僕の会社は個人事業主から始まっているんですが、個人事業主をやろうと思った時にいろいろ調べている中で、freeeで開業届けが作れるサービスがあるというのを知って使い始めました。

freee開業やfreee会社設立を使ったんですが、これがなかったら設立ができなかったレベルでスルッとできました。どこにどの項目を入れたらいいかがすごくわかりやすかったので。
先ほど、特性で見通しを立てるのが難しいという話をしましたが、freeeの場合、全体のステップがすごくわかりやすいです。
これの次にこれをやる、といった順番が見出しとして書いてあって、見通しを立てやすいと感じました。

画面共有をしながらfreee会社設立の手続き解説ページについて話すTenさん

――freeeのサービスを複数ご活用いただいているんですね

すごく活用しています。課題は本当にちょっとしたことぐらいです。

特にスマホアプリは本当に便利で、わかりやすいんです。あとで忘れないように、取引登録や領収書発行、レシート撮影など、その場でできることを出先などで進めておくことができます。

一方で、アプリでの取引登録で都度収支を選ぶ必要があったり、取引に後から証憑を紐づけるときに探すのが手間だったりします。
また、アプリ版では使えない機能がある(PDFアップロード、自動で経理の「取引テンプレートを検索」)のも気になります。PC版とアプリ版で使える機能が違うと、僕みたいなタイプだと混乱してしまうんですよね。アプリでできないと「あとでまとめてやるか」と後回しにしがちです。

――たしかに、機能の違いで混乱することはありますよね。他に便利な機能はありますか?

ホームのアナウンス機能や、取引のコメントなど、メモできる場所があるのも便利です。忘れないように「あとで領収書を添付する」などの作業のメモを残しています。またホームのショートカットに自分用の経理マニュアルをリンクして、呼び出しやすくしています。

アプリの月次推移レポートもよいですね。わかりやすくグラフなどが出ているので「今月あんまりやってないな」とか、逆に「いけてるな」ってわかって自分のモチベーションになります。
また、外で営業状況などを説明するとき、月次推移レポートをiPadで大きく見せられるのも良いですね。グラフや推移の資料などを作らずとも、スクリーンショットを撮って使ったりできます。

見た目の部分だけでなく、機能的なサポートもアクセシビリティにつながる

――仰っていたご自身の特徴をカバーするような工夫があれば教えてください

支払い忘れがあったり、いくら入金されるのかという見通しが立たなくなってしまうことがあるので、支払前の通知設定をしたり、特定の画面を週に1度必ず確認する、などの工夫をしています。

これは要望なんですが、通知設定のタイミングを自分で設定できたら嬉しいです。
例えば、請求書を受け取ってから入金までに期間が空きますが、入金しないといけない1週間前に通知がくるように設定したいです。freeeのタイミングだとだいたい2日前とか前日とか、期日超過もそうですね。そういった通知を、自分で設定したタイミングで届くようにしたいです。
今はその機能がないので、支払管理の画面を週に1回確認しています。でも、忙しいとこの確認も忘れてしまいます。

ワークショップで参加者に向かって話すTenさんの後ろ姿

――逆に、請求書を発行するときはどうですか?

定期的に請求書を発行しなければならないのですが、それも忘れてしまうことがあるので、自動作成予約ができるといいです。
また、発行しても相手に送ることを忘れてしまったりするので、メールの発行までを自動でしてくれるサービスを使うようにしました。それからは、定期的な請求書作成は忘れることは無くなっているように感じます。

――アクセシビリティの観点でfreeeに今後期待することを教えてください

僕としてはこれもアクセシビリティかなと思っていることがあります。
見た目の部分だけでなく、機能的なサポートの部分です。
お金の流れの見通しが付きやすくなるような表示や、支払い忘れを防止する通知など、機能的なサポートを僕らのような特性がある人たちは求めていると思います。

おわりに

本記事では、freeeがアクセシビリティ改善に取り組んでいるfreee会計を活用して、ビジネスで多様な人材が活躍できているお客様事例をご紹介しました。

『だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム』というビジョンを実現するため、freeeはアクセシビリティ向上を目的とした様々な取り組みを行っています。

  • 製品のアクセシビリティ改善
  • 社員研修の実施
  • ガイドラインおよびチェックリストの運用
  • デザインシステムの策定と活用
  • アクセシビリティ関連リソースの公開
  • 情報アクセシビリティ自己評価様式の開示
  • 合理的配慮への対応方針の策定

より詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

アクセシビリティ(新しいタブで開く)

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