SaaS管理ツール比較12選|メリットや自社に合うツールの選び方を解説
最終更新日:2025年01月06日
SaaS管理とは、企業が利用する多様なSaaS(Software as a Service)を効率的かつ安全に統合的に管理することを指します。適切なツールの導入により不要なサービスの解約やコスト削減、セキュリティリスクの低減に繋がります。
本記事では、SaaS管理の概要とSaaS管理ツールの選び方、主要なSaaS管理ツールについて解説していきます。
目次
SaaS管理とは
SaaS管理とは、企業が利用する多様なSaaS(Software as a Service)を効率的かつ安全に統合的に管理することを指します。多くの企業は業務効率化やコスト削減を目的にSaaSを導入していますが、その増加に伴い、管理の手間やセキュリティリスクといった課題が顕在化しています。
SaaS管理では、各サービスの利用状況の可視化、ライセンスの適切な管理、アクセス権限の制御、セキュリティ対策の強化、そしてコストの最適化を行います。これにより、不要なサービスの解約やコスト削減、セキュリティリスクの低減に繋がります。
SaaS管理の課題
具体的なSaaS管理の課題として主に以下3点が挙げられます。
- アカウント管理の複雑化
- 無駄なコストがかかる可能性
- セキュリティの強化
それぞれのポイントについて解説していきます。
アカウント管理の複雑化
多くの企業で、業務効率化やコスト削減を目的として様々なSaaSが導入されています。しかし、SaaSの利用が増えるにつれて、アカウント管理が複雑化するという課題が生じています。
従業員一人ひとりが複数のSaaSを利用するため、それぞれのSaaSでアカウントを作成し、パスワードを管理しなければなりません。パスワードの管理が煩雑になり、セキュリティリスクが高まる可能性もあるでしょう。
また、従業員の入社・退社や異動のたびに、各SaaSのアカウントを作成・削除・変更する必要があり、管理者の負担が大きくなっています。
無駄なコストがかかる可能性
SaaSの利用状況を適切に把握・管理しないと、実際には使用されていないアカウントやサービスに対しても料金が発生し、無駄なコストがかかる可能性があります。また、重複する機能を持つ複数のSaaSを導入している場合も、SaaSが適切に管理できているとは言えないでしょう。
SaaSの利用状況を把握できていないと、このようにコストが肥大化するに繋がる可能性があります。
セキュリティリスク
SaaSの設定ミスや管理不足により、情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクが高まります。特に、各サービスのセキュリティ設定が適切に行われていない場合、外部からの攻撃や内部不正のリスクが増大します。
また、従業員のセキュリティ意識の低さや教育不足も、リスクを高める要因となります。これらのリスクを軽減するために、SaaS管理ツールの導入がおすすめです。
SaaS管理ツールとは
SaaS管理ツールとは、企業が利用する複数のSaaS(Software as a Service)を一元的に管理・運用するためのソフトウェアです。
各サービスの契約情報、利用状況、コスト、アカウント情報、アクセス権限などを統合的に把握し、効率的な運用とセキュリティの強化を図ることができます。
SaaS管理ツールのメリット
SaaS管理ツールのメリットとして主に以下3点が挙げられます。
- 業務効率化
- コストの最適化
- セキュリティの強化
それぞれのポイントについて解説していきます。
業務効率化
SaaS管理ツールは、SaaSの利用状況を一元的に把握・管理できるため、管理者の業務効率化に大きく寄与します。
従来、SaaSの管理は、各サービスに個別にログインして確認する必要があり、非常に煩雑でした。SaaS管理ツールを導入することで、複数のSaaSの利用状況をダッシュボードで一括表示できるようになり、管理の手間を大幅に削減できます。
また、従業員の入社・退社時や異動に伴うアカウント発行・削除も、SaaS管理ツール上で一括して行うことができます。人事異動のたびに各SaaSの管理画面を操作する必要がなくなり、担当者の負担を軽減できます。
コストの最適化
SaaS管理ツールは、コストの最適化に有効です。SaaSの利用状況を可視化することで、使用されていないライセンスや重複しているサービスを発見できます。
無駄なライセンスを削減することで、SaaSの利用料金を抑制し、コスト削減に繋がります。
また、SaaSの利用状況を分析することで、より低価格 なプランへの変更や、類似サービスへの乗り換えなどを検討が可能です。
セキュリティの強化
SaaS管理ツールは、アクセス権限の設定や多要素認証の導入など、セキュリティ対策を一元的に管理できるので、セキュリティを強化することが可能です。
従業員の役割や責任に応じて、SaaSへのアクセス権限を適切に設定することで、情報漏えいなどのリスクを低減できるでしょう。また、多要素認証を導入することで、不正アクセスの抑止に繋がります。
SaaS管理ツールの選び方
連携可能なSaaSの範囲
SaaS管理ツールを選定する際、まず自社で利用しているSaaSがそのツールと連携可能かを確認することが重要です。
ツールによって対応するSaaSが異なるため、管理対象外のサービスがあると、管理の一元化が難しくなります。特に、オンプレミスや自社開発のソフトウェアもまとめて管理したい場合は、対応範囲の広いツールを選ぶ必要があります。
アカウント連携機能の有無
アカウント管理の効率化を図るためには、既存の人事管理システムや労務管理システムと連携できるSaaS管理ツールを選ぶことが望ましいです。入退社時のアカウント追加・削除が自動化され、人為的なミスを防止できます。
セキュリティ機 能
SaaS管理ツールには、二要素認証やIPアドレス制限、管理者権限の設定など、セキュリティ対策が充実しているものを選ぶことが重要です。不正アクセスや情報漏洩のリスクを低減し、組織全体のセキュリティレベルを向上させることができます。
また、シングルサインオンに対応するタイプでは、Active DirectoryやGoogle Workspaceなどと連携してユーザー認証やアクセス制御を行うケースが多いので、現在使用しているサービスに合わせて検討するといいでしょう。
使いやすさ
ツールの操作性や管理画面の見やすさも選定時の重要なポイントです。特に、管理者だけでなく一般の従業員も利用する場合、直感的に操作できるインターフェースを持つツールを選ぶことで、導入後の定着率が高まります。無料トライアルを活用し、実際の操作感を確認することをおすすめします。
また、導入後のサポート体制も確認しておきましょう。マニュアルやFAQ、サポートが充実していれば、スムーズに運用体制を構築することができます。
SaaS管理ツール比較12選
ここでは、2024年段階で使用可能なSaaS管理ツールを12種 類抜粋して紹介します。大きく分けると利用状況管理に強みがあるものとセキュリティ対策に強みがあるものでそれぞれ分けて紹介していきます。
SaaS利用状況管理ツール6選
ソフト名称 | 提供会社 |
---|---|
Bundle by freee | フリー株式会社 |
ITboard | アイティクラウド株式会社 |
デクセコ | 株式会社オロ |
ジョーシス | ジョーシス株式会社 |
OPTiM サスマネ | 株式会社オプティム |
Admina | マネーフォワードi株式会社 |
SaaSセキュリティ対策ツール6選
ソフト名称 | 提供会社 |
---|---|
okta | Okta Japan株式会社 |
OneLogin | One Identity LLC |
GMOトラスト・ログイン | GMO グローバルサイン株式会社 |
LOCKED | 株式会社onetap |
Gluegent Gate | サイオステクノロジー株式会社 |
HENNGE One | HENNGE株式会社 |
よくある質問
SaaS管理システムとは?
SaaS管理ツールとは、企業が利用する複数のSaaS(Software as a Service)を一元的に管理・運用するためのソフトウェアです。
身近なSaaSの代表例は?
身近なSaaSの代表例として、下記の5つが挙げられます。
Microsoft 365などのオフィスツール
Slackなどのビジネスチャットツール
Google Driveなどのオンラインストレージサービス
Zoomなどの高品質なオンライン meetingsフォーム
Salesforceなどの営業支援や顧客管理をサポートするCRMサービス
まとめ
SaaS管理とは、企業が利用する多様なSaaS(Software as a Service)を効率的かつ安全に統合的に管理することを指します。多くの企業は業務効率化やコスト削減を目的にSaaSを導入していますが、その増加に伴い、管理の手間やセキュリティリスクといった課題が顕在化しています。
適切なツールを導入することで、不要なサービスの解約やコスト削減、セキュリティリスクの低減が可能です。
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