Web会議サービス「Zoom」には、会議内容を自動で記録・整理できる機能があり、設定次第で議事録作成を大幅に効率化できます。ただし、利用できる機能や精度はプランによって異なる点に注意が必要です。
本記事では、Zoomで議事録を自動作成する方法や注意点を解説します。
目次
Zoomで議事録は作れる?
Zoomで議事録作成は可能です。ただし、利用するプランによって「できる範囲」が異なります。
| 無料プラン | 有料プラン | |
|---|---|---|
| 文字起こし(発言のテキスト化) | ◯(自動字幕機能) | ◯ |
| 会議内容の整理・要約 | – | ◯ |
無料プランでは、会議中の発言を自動でテキスト化する「自動字幕(ライブ文字起こし)」機能が使えます。発言内容をそのままテキストとして記録・保存できるため、会議後に文字起こしを一から行う必要はありません。要点の整理や決定事項の抽出はできないため、議事録として使うには編集が必要です。
一方、有料プランでは「AI Companion」機能が利用可能で、会議内容を要約したりToDoや決定事項を自動で整理したりできます。全文の記録だけでなく、ポイントを押さえた議事録作成が可能です。
無料版Zoomで議事録を作る方法
無料版Zoomでも「自動字幕(ライブ文字起こし)」を活用すれば、議事録の土台を作れます。自動で全文の書き起こしを行い、あとから要点を整理することで手作業の負担を大きく減らせます。
自動字幕(ライブ文字起こし)を有効化する
まず、Zoomの「設定画面」で自動字幕(ライブ文字起こし)機能を有効にします。
手順
- Zoomにブラウザでログインする
- 「設定」→「ミーティング」→「ミーティング内(詳細)」を開く
- 「自動字幕(ライブ文字起こし)」をオンにする
- 「全文の文字起こしを保存できる設定」もオンにする
この設定をオンにしないと、会議中に字幕は表示されず、文字起こし自体が利用できません。
自動字幕を有効化するだけでなく、「全文の文字起こしを保存できる設定」も併せてオンにしておくことが重要です。これを忘れると会議後にテキストデータを保存できず、議事録作成に使えなくなってしまいます。
同じアカウントであれば、これらの設定は次回以降の会議にも引き継がれます。
会議中に字幕を表示する
設定完了後、会議中に字幕をオンにします。字幕表示を設定していなければ文字起こしは開始されません。
手順
- ミーティング開始後、画面下部のメニューから「字幕」をクリックする
- 「字幕を表示」を選択する
- 表示したい言語を「日本語」に設定する
字幕をオンにする操作は会議ごとに必要です。議事録作成を目的とする場合は、会議冒頭で「文字起こしを使います」と一言共有しておくと参加者も安心して発言しやすくなります。
文字起こしデータを保存する
無料版Zoomでは文字起こしデータは自動保存されないため、会議終了前に手動で保存する必要があります。
手順
- 字幕メニューから「全文の文字起こしを表示」を選択する
- 表示された文字起こしパネルで「保存」をクリックする
- 「フォルダで表示」をクリックしてデータを確認する
会議が終了すると、保存していない文字起こしデータは消えてしまいます。保存忘れを防ぐため、ホストだけでなく書記担当など複数人で確認する運用がおすすめです。
AIで議事録形式に整える
保存した文字起こしデータは発言が時系列に並んだ状態のため、そのままでは読みづらいことが大半です。ChatGPTなどの生成AIを使って、要点を整理するとよいでしょう。
文字起こしデータをAIに入力して下記のような形式でまとめるよう指示すれば、議事録として使いやすい形に整えられます。
- 決定事項
- ToDo
- 保留事項
無料版Zoomでも、この工程を挟むことで、有料ツールに近い品質の議事録を作成可能です。ただし、外部AIを使う場合は機密情報の取り扱いに注意しましょう。
有料のAI Companionで自動要約する方法
AI Companionは、Zoomの有料プラン(Pro以上)で利用できるAIアシスタント機能です。会議中の発言内容をもとに要点や決定事項、ToDoを自動で整理し、議事録として使いやすい形でまとめてくれます。
AI Companionを使えば議事録作成の大部分を自動化できます。会議後に全文を読み返したり、要点を手作業で整理したりする必要はほとんどありません。
AI Companionをオンにする
AI Companionを利用するには、事前にZoomの管理画面で機能を有効化する必要があります。
手順
- Zoomにログインする
- 「設定」→「AI Companion」に関する項目を開く
- 「ミーティング要約」をオンにする
有料プランであっても、AI Companionは初期状態でオフになっている場合があります。事前に設定しておかないと会議中に要約機能を利用できないため、ミーティング前に確認しておきましょう。
定例会議が多い場合は、ミーティング開始時に自動で要約をはじめる設定にしておくと、操作の手間を省けます。
ミーティング要約を開始する
機能有効化の設定完了後、会議中に「要約を開始」の操作を行います。
手順
- ミーティング開始後、画面下部のツールバーから「AI Companion」をクリックする
- 「要約を開始」を選択する
要約をオンにすると参加者全員に通知が表示されるため、議事録作成の目的でAIを使用することを一言伝えておくと安心です。
この操作を忘れると要約が生成されないため、心配な場合は自動開始の設定を使うか、共同ホストにも操作権限を付与しておくと記録漏れを防げます。
要点・ToDoを確認・修正する
会議終了後、AI Companionによる要約がメールやチャットで共有されます。
手順
- メールやZoom内のチャットで要約内容を確認する
- 決定事項・ToDo・次のアクションをチェックする
- 必要に応じて内容を修正・追記する
AI Companionによる要約はそのまま議事録として使えるケースも多いですが、社内用語や人名、金額などは誤認識されることもあります。必ず一度目を通し、重要なポイントに誤りがないか確認しましょう。
「AIが作った下書きを人が最終チェックする」運用にすることで、議事録作成の時間を大幅に短縮できます。
Zoom対応のおすすめの議事録作成ツール
議事録作成ツールを使うことで、Zoom会議の内容を自動で記録・整理でき、会議後の作業負担を大きく減らせます。文字起こしや要約、共有までを一括で行えるため、「聞き逃しの確認」や「議事録の体裁調整」に時間を取られることも少なくなります。
toruno
torunoは、Zoomと相性のよい議事録作成ツールです。
ZoomなどのWeb会議をボタンひとつで記録でき、文字起こし・録音・画面キャプチャをまとめて行える点が特徴です。事前の複雑な連携設定は不要で、会議前に起動しておくだけで利用できます。
会議中には、重要な発言をリアルタイムでブックマークできるため、後から振り返る際に必要な箇所をすぐに見つけられます。記録データは会議ごとに整理され、関係者への共有もスムーズです。
Rimo Voice
Rimo Voiceは、文字起こしと要約のスピード・精度に強みをもつAI議事録ツールです。
会議やインタビューの内容を短時間でテキスト化でき、Zoom会議の録音データや動画ファイルを後からアップロードして文字起こしできる点も特徴です。
過去の会議内容は、キーワードや日付を軸に検索できます。必要な発言をすぐに探し出せるため、議事録を「その場限りの記録」で終わらせず、業務に活かせる知見として活用可能です。
多言語対応や他のWeb会議ツールとの併用にも対応している点も魅力です。
スマート書記
スマート書記は、法人利用を前提に設計されたAI議事録作成ツールです。
Zoomをはじめとするオンライン会議サービスと連携し、録音・文字起こし・要約までを一連の流れで自動化できます。
社内用語や専門用語を事前に登録できるため、誤変換を抑え、議事録の品質を安定させやすい点が特徴です。会議後には要点を整理した要約も生成され、議事録作成にかかる時間を大幅に短縮できます。
Zoom議事録を使う際の注意点
Zoomの議事録作成は便利ですが、「許可・音質・最終確認」の3点を押さえなければトラブルや手戻りにつながります。各点について解説します。
- 録音・録画を行う際は許可を得る
- 音声品質を確保するための環境を整える
- AIが生成した要約は人の目で確認する
録音・録画を行う際は許可を得る
Zoomで録音・録画やAI要約を使う場合、参加者の同意は必須です。事前の説明がないまま録音を行うと、プライバシー侵害や信頼低下につながるおそれがあります。
実務では、会議の冒頭で「本日は議事録作成のため、録音・AI要約を行います」と口頭で伝え、あわせてチャットにも同様の文言を残すのがおすすめです。
社外の参加者がいる場合は、招待メールに明記しておくとより安心です。
音声品質を確保するための環境を整える
議事録の精度は、会議中の音声環境に左右されます。雑音が多い環境や音質の悪いマイクでは、文字起こしや要約の精度が大きく下がります。
可能であれば外付けマイクやヘッドセットを使用し、静かな場所から参加するよう周知しましょう。複数人が同時に話さない、発言の区切りを意識するといったルールを設けるだけでも、AIの認識精度は向上します。
AIが生成した要約は人の目で確認する
AIによる議事録要約は非常に優秀ですが、そのまま完成版として使うのは控えましょう。とくに、下記のような重要情報は、誤認識される可能性があります。
- 人名
- 社名
- 金額
- 日付
会議後に参加者や議事録担当者が、「固有名詞」「数字・期限」に絞って目視で確認・修正することが重要です。AIを完成品ではなく「高精度な下書き」として扱うことで、品質と効率の両立を図れます。
まとめ
Zoomの議事録作成は、無料版の「自動字幕(ライブ文字起こし)」や有料版の「AI Companion」を活用することで大きく効率化できます。無料版では発言内容をテキストとして記録でき、有料版では要約やToDo整理まで自動化が可能です。
目的や運用に応じて機能を使い分けることで、議事録作成の手間を大幅に削減できます。
一方で、会議後の業務を本当にスムーズに進めるには、「会議や議事録作成にどれだけ時間を使っているのか」を把握することも欠かせません。
「freee工数管理」を使えば、会議や議事録作成にかかった時間をカレンダー感覚で入力できます。プロジェクト別に、工数を自動集計可能なのも魅力です。
Zoom議事録とあわせてfreee工数管理を活用することで、会議業務の効率化だけでなく、組織全体の生産性向上につなげられるでしょう。
よくある質問
Zoomの議事録機能は無料で使えますか?
無料版Zoomでも議事録作成は可能です。無料プランでは「自動字幕(ライブ文字起こし)」機能を使って、会議中の発言をテキスト化し、文字起こしデータとして保存できます。
ただし、要点整理や決定事項の抽出までは自動で行われないため、議事録として使うには後から編集が必要です。
詳しくは、記事内「無料版Zoomで議事録を作る方法」をご覧ください。
Zoomの議事録は自動作成できますか?
Zoomの機能を使って議事録作成を自動化できます。ただし、利用するプランによって自動化できる範囲が異なります。
Zoomの有料プランでは「AI Companion」を使うことで、会議内容の要約や決定事項、ToDoの整理までを自動化できるのが特徴です。
発言の記録だけでなく、「その会議で何が決まったのか」を整理した議事録を作成できます。
詳しくは、記事内「有料のAI Companionで自動要約する方法」をご覧ください。
